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<ネタバレ> ジム・モリスという実在したメジャーリーガーの半生を綴った物語。
マイナーリーグを解雇された野球選手が、高校教師に。⇒(それだけでも凄い気がする)
その後再びプロを目指すわけですか。凄いですね。
とは言え、一人の野球選手の単純なサクセスストーリーにしていたら、きっとここまで味わい深い作品にはならなかったと思うのです。
サクセスストーリーにある期待感。高揚感。
もちろん、それもあるのですが。
親子の交流。夫婦の交流。師弟の交流。これを主軸においた人生ドラマ。これが本当に良かったと思うんです。
全体の半分以上は、再び野球へ転身するのを、『決意』するまでの物語。=自分の教え子たちが地区大会で優勝するまでを描いています。これはこれで一つのサクセスを描いているので、物足りなさは感じるもののやはり気持ちが良い。
ですがやはり見所は後半。
主人公の葛藤。妻の葛藤。様々な葛藤が、映画をより深く、面白くしています。
胸に響くシーンはいろいろありますが、個人的には電話のシーンが一番かな。
『家に帰る。潮時だ。』と電話するシーン。
一転して、『メジャーリーグだ』と報告するシーン。そのときの奥さんの反応と対応。どちらも感動的な名シーンです。
『サクセスストーリー』のテイストながら、『伝記』としての意味合いも強いこの作品。
当然全部は描ききれませんから、どこかをカットしないといけないわけですが、まさかのマイナーリーグ時代をばっさりカットしてしまったのが、良かったのかもしれません。
つまりは、メインは『野球』ではないということですね。
メインは『家族』『人生』、そして『生き方』でしょう。[良:1票]