映画『日蓮』の口コミ・レビュー

日蓮

[ニチレン]
1979年上映時間:143分
平均点:5.50 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
公開開始日(1979-03-10)
ドラマ時代劇歴史もの伝記もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2024-02-23)【イニシャルK】さん
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監督中村登
キャスト萬屋錦之介(男優)日蓮
田村高廣(男優)貫名重忠
岸田今日子(女優)貫名重忠の妻・梅菊
中村嘉葎雄(男優)日昭
永島敏行(男優)日興
観世栄夫(男優)比企能本
田中邦衛(男優)行道
江原真二郎(男優)工藤吉隆
松坂慶子(女優)工藤吉隆の妻・浜夕
丹波哲郎(男優)富木常忍
野際陽子(女優)富木常忍・妻
伊吹吾郎(男優)四條金吾
御木本伸介(男優)南部実長
西村晃(男優)阿仏房
赤木春恵(女優)千日尼
和崎俊哉(男優)神四郎国重
加藤武(男優)彌三郎
池上季実子(女優)彌三郎の娘・なみ
大滝秀治(男優)道善
嵐寛寿郎(男優)聖覚上人
成瀬昌彦(男優)南勝房俊範
穂積隆信(男優)天王寺屋浄本
中川梨絵(女優)天王寺屋浄本の妹・阿佐
梅津栄(男優)極楽寺良観
小林昭二(男優)建長寺道隆
市川染五郎(六代目)(男優)北條時頼
松方弘樹(男優)北條時宗
香川良介(男優)北條政村
中谷一郎(男優)平左衛門頼綱
佐野浅夫(男優)宿屋光則
山本麟一(男優)依智直重
小池朝雄(男優)東條景信
谷よしの(女優)
原作川口松太郎
脚本中村登
音楽芥川也寸志
撮影竹村博
製作永田雅一
配給松竹
特撮川北紘一
美術芳野尹孝
横山豊
録音松本隆司
照明飯島博
その他東京現像所(現像)
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2.ネタバレ 「日蓮と蒙古大襲来」(1958)と同じ製作者による二度目の映画化である。前作と同じく安房での立教開宗から始まるが、ところどころに子役の出る過去の回想場面を入れ、最後は入寂までを扱うことで題名の人物の全生涯を紹介している。
前作のような大スペクタクルでもなくドラマが中心で、より一般向けらしく言動の過激さや、この人物に必須の奇跡・予言も控え目のようだった(ただし龍ノ口は派手)。超人でもなく一人の人間として戦った宗教者を表現しようとしたかも知れない。
また特徴的と思われたのは、いわば初恋の人(松坂慶子)が登場していたことで、これは原作がそうなっているらしい。役者の実年齢と無関係に少しお姉さんの立場だったようで、信徒らの受難で心が折れそうになった主人公をきつく励ましていた。

ところで全体構成を勝手に考えると次のように見える。
【一 希望】 立宗後、鎌倉での辻説法を中心に弟子や信徒を増やしていく。法華経の教えの何が人々を引き付けたのかこの映画でもわからなかったが、主人公は前作よりも人間味があり、普通に人格者であって好感が持たれた。微妙に可笑しい場面もある(丹波哲郎とサル)。
【二 逆境】 鎌倉政権への働きかけを開始したことで、各種の法難や流罪といった苦難が続く。その間には普通に幸せな場面もあった(池上季実子)が次第に殺伐とした雰囲気になり、主人公に共感できる場面もなくなっていく。
【三 晩年】 政治から離れて甲斐の身延山へ入ったが、文永・弘安の役は主人公の助力がなくとも日本が勝った(当然だ)。その後に信徒の受難に慟哭し逆上する場面があったが、個人的には全く共感できずに突き放した気分だった。
最後の場面(武蔵国池上)では後にいう「六老僧」に対し、日本中に法華経を広めるという夢の実現を託していた。しかし現代でも果たされていないその夢の実現は、この映画を見た全国の信徒に委ねられているという終幕だったと思われる。
前作のような愛国ヒーロー物語でもなくまともな宗教映画(宗教者の映画)だったようだが、やはり部外者にはついていきにくいところがある。途中まではなかなか面白いと思っていたが最終的には残念感があった。

その他雑事:
・天変地異の場面で、地震による山崩れや地割れは日本が沈没するかのような超迫力(誇大表現)だった。また凶兆たる彗星を人々が見ている場面があったが、「吾妻鏡」には実際に彗星が出たとの記事があるらしい。時期的にこの映画と合わないがハレー彗星も記録されているそうである(1222年)。
・終盤の熱原法難の際、為政者を批判しているはずがまるで日本全部を呪詛しているかに見えたのは「保育園落ちた日本死ね」(2016年)に似ている。ここは主人公本人が悪鬼と化した印象だったがこんな演出でよかったのか。
・佐渡でも撮影があったようで佐渡っぽい島影が見えていたが、有名な「波題目」は出なかった。現地では「梨ノ木地蔵」が映っていたようだが、こういう場での刃傷沙汰は(映画ロケで騒ぐのも)よろしくない。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 5点(2025-06-21 20:29:41)《新規》
1.ネタバレ 「当時は異宗とされて迫害も受けていた日蓮宗の始祖」ということは知っていても、それ以外のことは知らなかった日蓮の伝記もの。青年期からの一生を(回想も交えて幼少期も絡めるなどして)丁寧に追っていますが、限られた時間の中なので、例えば流罪にあった→えっもう戻ってきたの、みたいないきなり高速度な場面もいくつかあります。ただその中でも、「とにかく法華宗を全国に広める」という生涯の目標は一貫されていますし、また、歌舞伎で鍛えた錦ちゃんの力強い発声は、辻説法で人々の心を捉え、最高権力者の執権相手でも平然と対峙した主人公にぴったり合っています。難点は、序盤と終盤に顕著なナレーションがものすごく邪魔なことと、この豪華キャストの使い方が超雑なこと(そこそこ出番があって物語上の存在の意味があったのって、松坂慶子と田中邦衛くらいでは)。
Oliasさん [DVD(邦画)] 6点(2022-01-13 01:47:10)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 5.50点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5150.00%
6150.00%
700.00%
800.00%
900.00%
1000.00%

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