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<ネタバレ>次回作のヒロインと敵を紹介したプレイベントのような映画である。
地球にしてみれば恩義ある個人(と乗組員の身内)のため、またデスラーにしてみれば惚れた女のための戦いだろうが、地球そのものが壊滅の危機に瀕するヤマトの通例からすれば緊迫感も悲壮感も感じられない。結果的にはスターシャが死んだことで、デスラーが未練を振り切ることができた?のは幸いだったともいえるが、それだけのためにガミラス人全部が滅亡しかけたように見えており、またヤマト側にも明らかに死者が出ている。こういうメインキャラクターの個人的感情のためにどれだけ人が死んでも構わないというのはまるで他人の痛みを感じられない人間が作ったようで、「戦争のためのエネルギー源なんか採掘させてたまるか」などという唐突な台詞がいかにも空虚に感じられる。だいたいイスカンダルの2人を助ければ済むはずなのに、相手の申し出を蹴ってまで戦闘を始めるのではどちらが好戦的かわからない。
個人的にこの映画の価値と思われるのは、新作の劇伴で「新コスモタイガー」という曲が出て来たことである。ただしそれほど印象的な使われ方でもなかった。