<ネタバレ>ハリウッド版の『荒野の七人』を子供の頃に観て感動したが、後に .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>ハリウッド版の『荒野の七人』を子供の頃に観て感動したが、後になってこちらがオリジナルだと知ってビックリ。
野武士に立ち向かう七人の侍が頼もしい。
米の飯を腹いっぱい食わせるという条件で集まるのは、武士道の下地があってこそ。
観る前は、三船敏郎は椿三十郎のような役かと勝手にイメージしていたが、全然違った。
菊千代によって百姓の狡さと哀しみがまざまざと浮き彫りになる。
なかなかわかり合えない侍と百姓が、次第に距離を縮めていく過程がいい。
でも、最後生き残った侍に「勝ったのはあの百姓たちだ」と言わしめる百姓のしたたかな強さ。
そこにはどうにもできない距離が確かに存在する。
難点を挙げるなら、映像が見にくかったり、セリフが聞き取りにくいところや、演出にはさすがに古さを感じる箇所がある。
ただ、ストーリーは起伏があって非常によくできており、不朽の名作の名に恥じない。
こうした名作を次々と世に贈り出した黒澤監督が、世界の監督たちの尊敬を集めたのは納得だ。[良:1票]