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<ネタバレ>泣かせる映画というのがすぐにわかるベタな設定だが、子どもっぽい無茶な冒険や騒動を交えて「スタンド・バイ・ミー」を彷彿させるようなところもあり、ウェットな演出に走らないのが良い。
ストーリーは二人の友情に二人の母親を絡めながら淡々と進んでいく。
エリックの浅慮でデクスターが毒草を飲まされたり無理な旅行を強いられたり、かえって病状を悪化させているように見えるが、デクスターの母は決してエリックを責めたりしない。
我が子へ、そしてエリックへの深い慈愛に、母の大きさを感じさせる。
一つ強い違和感を覚えたのは、死んだフリの悪戯を二人が繰り返したところ。
最初に成功して笑っていた二人に、「いつかこうなることはわかっていた」との看護師の言葉が蘇ってしんみりとした雰囲気に。
この時、間もなく訪れる死が実感をもって二人に突きつけられたはずなのに、その後も何度も死んだフリの悪戯を繰り返すのはありえない。
この悪戯が現実になってしまうんだろうなと展開がはっきり見えてしまい、その時点で少し白けてしまった。
泣かせようとするあざとさが露呈してしまった感じで、結局泣けず。
ただ、棺に入れたシューズのくだりは秀逸。
涙をほとんど見せない主人公だから余計に効いていて、そこだけはぐっとくるものがある。
男の子によくある残酷さで命を粗末に扱うような遊びをしていた主人公の成長がうかがえる物語でもある。