<ネタバレ>火事に誘拐による冤罪と、老人にとって少女が災いの元となってい .. >(続きを読む)
<ネタバレ>火事に誘拐による冤罪と、老人にとって少女が災いの元となっていて、観ているこちらも腹立たしさを覚えてくる。
それが、老人を助けようとするひたむきな少女に次第に怒りを溶かされる。
そうして、老人が少女に御主人様ではなくおじいさんと呼ぶことを許し、少女がおじいさんと連呼して抱き合う姿にやられてしまう。
少女に最初から悪気はなかったし、男の子を連れて行ったのも良かれと思ってやったこと。
これだけベタであざとい演出だとシラケるリスクもあるが、主役二人の名演技がそれを補って余りある。
影があるから光が引き立つ。
少女の大人に媚びるさまはそれだけ苛酷な環境で育ったことを示しているし、人身売買や女性蔑視など社会的問題を含んでいる。
そうした社会の暗部を背景にしてこそ、思いやりや義理人情といった光が眩しく映り、ハートウォーミングな作品となった。