<ネタバレ>孤児院を飛び出して広い外の世界を体験したかったホーマーの心情 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>孤児院を飛び出して広い外の世界を体験したかったホーマーの心情は共感できる。
シャーリーズ・セロンの美貌が印象的。
こんな人妻がそばにいたら気持ちが持ってかれるのもわかるが、出征している旦那が気の毒すぎる。
美しい人妻との恋に溺れて院長の呼びかけにも戻らなかったホーマーに、院長の落胆はいかばかりだったろう。
さまざまな事件は起きるが特別な悪人がいるわけではなく、それぞれのルールで精一杯に生きている。
サンダーハウス(林檎園)の小屋に住んでもいない者が押し付けたルールなど受け入れられない。
そんな黒人たちからは、ルールは自分たちで決めるという強い意思が伝わってくる。
もっとも、この作品に登場する人たちのマイルールは、時にずいぶん自分勝手なものもあるのだけど。
直面した現実にそぐわない法律を破って中絶手術をするホーマーには、明らかな心の変化が見られる。
孤児院に戻って院長の役目を果たす姿には、孤児院を飛び出す前とは違って曇りがない。
温かく育ててくれた院長や孤児院のありがたさは、外の世界に出なければ実感できなかったのかもしれない。
決して派手ではなく静かだけれど、いい映画だ。