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<ネタバレ>サシャ・バロン・コーエンの映画は大好きです。差別や社会の不条理を徹底的に皮肉って問題提起する姿勢が素晴らしい。コメディアンは常に社会を笑い飛ばし、問題提起するべきなのです。タブーに踏み込める数少ない職業なのですから。文化人は立場が危うくなりますが、彼らはコメディアンという職業が免罪符になってくれます。サシャはこのことを最も有効に使っている現在唯一の存在でしょう。今作では同性愛と中東問題、人身売買を皮肉っていましたが、人身売買については中途半端ですね。同性愛についてのシークエンスは完璧だったと思います。南部の右翼ハンターや反ゲイの民衆の醜悪さを見事に描いていました。
中盤でロン・ポールさんという上院議員が出てきて、ブルーノに迫られて激怒していらっしゃいましたが、彼はリバタリアンで、同性愛を開放するべきだという主張をしている人です。激しいジョークですね。