<ネタバレ>ハワード・ホークスの豪快で楽しい航空映画を思い出す傑作!
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<ネタバレ>ハワード・ホークスの豪快で楽しい航空映画を思い出す傑作!
橋がいくつもかかる川から飛行艇をブチ上げる!
アニメーションだからこそできる無茶なシーンだ。
縦横無尽に駆け抜ける飛行艇。
陸の上や船乗りには無い「男の戦い」がそこにはあった。
舞台は第一次大戦直後のイタリア。
空を飛び交う戦闘機乗りたちがプライドと命を賭けてドッグファイトを繰り広げる。
そこに「魔法で豚になっちゃた」というファンタジーをねじ込む!
だのにちっとも違和感が無いのは何故だろう?
先に散っていった仲間たち。
一人だけ生き残ってしまった自分を恥じ、人間の「マルコ」を自分の中で殺し、「豚」として生まれ変わった「ポルコ」。
「戦争は人間同士でやりな」はポルコにしか言えないセリフだ。
こんなにカッコイイ豚がいてたまるか。
ストーリーは血潮が飛び交うような殺伐としたものは少なく、ポルコ(マルコ・パゴット)と空賊たちの微笑ましい「大喧嘩」。
だって空賊が子供誘拐すんのに「はぐれたら可哀想だろ!!」なんて言うんだぜ?
人質も盾にする気無し。
賊やるよりも保育園開業した方が長生きしそうな奴ばっかりだ。
オマケにポルコとフィオとジーナとカーチスの四角関係ときたもんだ。
何?
弾が切れた?
そんな時はレンチとクロスカウンターよぉ!
顔をデコボコにして殴り合う!
「おっさん」と「じいさん」と「未亡人」と「女の子」しかいない映画。
そこがいい。
森山周一郎の渋みのある演技も味わいがある。