<ネタバレ>グレゴリー・ペックの演技がとにかく最高。
ジョン・フランケ .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>グレゴリー・ペックの演技がとにかく最高。
ジョン・フランケンハイマーの「I Walk the Line」やラオール・ウォルシュの「艦長ホレーショ」「世界を彼の腕」に並ぶベスト・アクト。
個人的には「拳銃王」や「廃墟の群盗」「無頼の群」「白昼の決闘」のようなアウトロー役も好きだが、ペックはやっぱり冷たいようで本当は根が厚い正義漢が一番。
「ローマの休日」みたいな王女のスキャンダルを書いてやろうと思っていたら、何時の間にかその人柄に惚れて助けたくなってしまった・・・そんな感じこそ俺にとってのペックなんだ。
「大いなる西部」のようないかにも正義感の塊というペックは好かない。
この「アラバマ物語」は、ホームドラマとしても、一つの法廷劇としても見れるこの映画。
前半は弁護士の父親と家族の団欒、父親が扱う事件を巡ってのトラブルなどなど、実にアメリカらしい社会背景が詰まっている。
そして子供たちの小さな冒険譚。
内容はてんこ盛りだが、ストーリー自体は淡々と事を運んでいく。
裁判のシーンは少し長め。
事件の真相を探っていく内に、差別や貧困といった問題も絡んでくる。
最後まで戦い抜いた父親だが、待ち受ける顛末は残酷なものだ。
ただ、ラストでちょっとした奇跡が待っている。
心の暖かい人間ドラマです。[良:1票]