1.「のだめカンタービレ」で良く”音が聞こえてくる”という表現を使われる方が多いのだが、この漫画は聞こえるなんてもんじゃない。”音が体に響いてくる”のだ。「神童」の時もそうだったが、何か非常に直感的に音を感じる事が出来る。圧巻なのは指揮者の天道だ。音が体に響く大きな要因がこの天童だ。終盤の楽団の指揮については思わず涙してしまった。一瞬にして音が変わるのが判る。そしてそのきっかけを作るのが天童の指揮なのだ。オーケストラの面白さを漫画で認知させたのが「のだめ」だとすれば、これはオーケストラとその指揮の凄さを見せたのだと思う。