みんなのシネマレビュー

父、帰る

THE RETURN
(Vozvrashcheniye / Возвращение)
2003年【露】 上映時間:111分
ドラマミステリー
[チチカエル]
新規登録(2004-09-07)【c r a z yガール★】さん
タイトル情報更新(2024-09-21)【Cinecdocke】さん
公開開始日(2004-09-11)


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監督アンドレイ・ズビャギンツェフ
配給アスミック・エース
あらすじ
突然、父が帰ってきた。12年も家を離れていた父のことを幼い兄弟たちは写真でしか知らない。何も語ろうとしない父親に、兄のアンドレイは戸惑いつつも徐々に慕いはじめるが、弟のイワンは反対に不信感を募らせていく。ある日、父親は兄弟をつれてキャンプに出かける。そのとき、その事件は起こった。

花守湖】さん(2006-05-29)
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【クチコミ・感想】

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43.《ネタバレ》 鮮烈な印象を残す映画であった。とにかく空が、雲が、美しいんだ。ロシアのどっかの片田舎でひっそりと語られる物語、それをよそに、素知らぬ顔で空は美しく広がる。と思えば、時には物語にリンクするような涙雨も(そのためには、映画製作者はどんな突然の気象変化も厭わぬのだ、はっはっは)。その空の下で繰り広げられる、「互いに面識の無い」父と息子たちの物語。息子たちにとって、「父」は理解できぬ存在。社会生活の要領をある程度つかんでいる兄は、「父」というものにどう接するべきかを「知識として」知っており、それなりに対応できるのだけど、不器用な弟(=母が迎えに来るまで飛び込み台から降りられない)にはそれができない。この弟の態度は、本来、至極もっともなものである。血のつながりのある親子でありながら(しかも父にはおそらく何かやむにやまれぬ事情があって家を離れていたのであろうが)やっぱりもっともな態度、なのである。3人の間に高まる緊張の末、ついに悲劇が起こる。会ったばかりの父、心の通わない父、実はかけがえのない父の、あまりにもあっけない死。その父が、手の届かないところに流されていく時、初めて弟の口から、「パパ」という呼び声が発せられる皮肉。この父という人は、いわば、今の世の中でだんだん希薄になりつつある“家族の絆”というもののために殉死する、現代の殉教者であった(思えば、初めて登場する父がベッドに横たわる姿は、イエス・キリストのイメージではなかったか)。 鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-12-23 17:24:57)(良:3票)

42.サスペンスな臭いで謎だらけな父親が何者なのかという気味悪さでジットリとした進行なんですが、謎放置のままあまりにも突き放したラストに呆然。 すべからさん [DVD(字幕)] 4点(2008-06-10 18:20:32)

41.なんか良くわかんないけど、「突然父が帰ってくる」というシチュエーションでもうツボ。帰ってきた時の家族と兄弟のあの何とも言えない感じはすごいです。
 展開も一筋縄ではいかない謎がありますが、素直に父親と兄弟の人間ドラマとして観るべきでしょう。兄弟がいい。 Balrogさん [DVD(字幕)] 8点(2008-04-04 14:09:14)(良:1票)

40.《ネタバレ》 冒頭の飛び込みエピソードに端を発する不穏な空気は、終始作品世界を覆っています。画面の端々から兄弟の抱えるのと同じ不安が伝わってくる。父と名のる男は一体何者なのか?本当に父親なのか?もしかしたら殺されるのでは?目的の見えない旅の中で、弟が口にする疑念を、笑い飛ばしてみせる兄。しかし彼もまた(いや弟以上に)不安だったのではないか。兄は弟に比べてずっと父親に従順でした。それもそのはず。“父に対して”と言うよりも、“大人の男に”畏怖していたから。まざまざと見せつけられる大人の力。カツアゲをした悪ガキを事もなげに取り押さえ、アクシデントを難なく切り抜ける技量。彼と比べると、自分がどんなに小さくて、ひ弱な存在かよく分かる。集団の中で身を置く術を知っている兄の方が、弟よりも“人間力”に敏感なのだと思う。12年の歳月の溝を埋める小旅行。もし無事に終えることが出来れば、親子の絆を深めることが出来たかもしれない。畏怖を“畏敬”に変えられたかも。しかし待っていたのは悲劇でした。その原因は、父と子の意識のズレ。父親にとって息子は幼い頃のままでも、子供にとっての父は、得体の知れない大人。決定的な認識の違いがある。これに無頓着だったことが、悲劇を呼んだのだと思います。遣り切れない。ただ救いがあるとすれば、父は息子の身代わりになったということ。弟が本当に飛び降りたかどうかは分かりません。でも自分が落ちたことで、息子を我に返すことが出来たのは間違いない。「息子が落ちなくて良かった」そう思うのが親です。車の中で「靴を脱げ」と弟に命令する兄の姿は、まるで父親のよう。僅かな時間でも、この兄弟にとっては一生分の父の思い出になりました。後悔の念と供に、決して消えることは無いはずです。 目隠シストさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-01-21 18:22:47)(良:4票)

39.後味悪っ!結局この映画は何を伝えたかったの? TK of the Worldさん [DVD(字幕)] 3点(2007-11-21 15:35:35)

38.《ネタバレ》 あの結末は理不尽である。そして、悲しい。しかし、この世はそういうものかもしれない。謎は謎のまま終わることのほうが多い。 胡桃沢金太郎さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-23 22:21:10)

37.《ネタバレ》 ここ数年、自分の中でヒットする作品に巡り会えなかったが。
がしかし、この作品に出会ってしまった。
素晴らしいですこの映画。
映像、音、物語、すべてが私の中でパーフェクトでした。
とても理想のお父さんですね。
帰ってきて短い時間の間に
息子達にいろいろなことを教えようと必死になってましたね。
素晴らしいですね。
イワンの気持ちも痛いほど伝わってくる。
私達が小さい頃感じたことをうまく表現されてました。
本当に好きな映画でした。 ゆりたぬきさん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-25 00:21:33)(良:1票)

36.《ネタバレ》 冒頭から最後まですごく惹き込まれたました。父親不在のため、「父性」を知らずに育った子供達、子供の成長過程を見届けていないため子供達との関わり方や距離感が分からず戸惑う父。お互いの気まずさや、苛立ちが交わす言葉は少なくともヒシヒシと伝わってきました。結局、父と過ごした数日間で、彼らは何か得られるものがあったのでしょうか?少なくとも私は父の死後の彼らの姿から「父から吸収した何か」を感じました。「子供は親の背中を見て育つ」「親は子の鏡」とはよく言ったものですね。 うさぎの餅つきさん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-22 15:16:51)(良:1票)

35.私も昔、崖から頭から飛び込んだとき超びびりました マーガレット81さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-03 16:11:49)

34.何故最後にあんな展開になってしまうんでしょう。そしてそれに対する息子達の対処もあんなんでOKなんでしょうか。さすがに受け入れ難い。すべて台無しです。 MARK25さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-01-28 22:07:14)

33.ストーリーは難解でしたが、ロシアの自然の映像は美しかった。父と息子たちの関係の緊迫感がひしひしと感じられた。 あんぐれーずさん [DVD(字幕)] 6点(2007-01-23 23:04:51)

32.《ネタバレ》 映画の世界に引き込まれていった。不器用なお父さんをいつのまにか応援していたので、終盤お父さんが転落死したところは放心した。お父さんの探していた箱の中身が何だったか気になったが、それについての回答がなんら明示、暗示されていないことに対して消化不良な感じがした。 こまごまさん [DVD(字幕)] 6点(2006-12-26 11:58:08)

31.《ネタバレ》 お父さんはしっかりとお父さんの役割を果たしました、かな??

うちの親父さんも静かで酔っ払ったときしか過去を話しませんが、似たよーなもんです。さいきんすっかり小さくなった感がありますが。オヤジはこーあるべきというような感覚がぼんやりとあります。アメリカ映画によくあるウソ臭いオヤジ像よりかなり親近感が湧きました。
まー、よーはまとまりが良くて素敵です。景色もいいし、なんかしら入ってけた。見る人の育ち方・感じ方によってはつまらん映画だと思います。 おでんの卵さん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-21 13:38:01)(良:2票)

30.《ネタバレ》 本当に地味で眠気をさそう映画。だけど、こうゆう映画のラストってどうしてもみたくなっちゃうんで結局すごいテレビにはりついて鑑賞しました(笑)アンドレイは長男だからちょっと大人で、お父さんにフツウにせっすることができる。でもイワンはまだこどもだから父を受け入れられないーーそこがすごくうまく表現されていました。わたしも末っ子なので、ああゆう雰囲気すごくわかります。で、肝心のお父さんなんですが、かなり頑固おやじで厳しくて怖い。ちっともやさしくない。だけどラスト、お父さんはずーっと家族のことをおもってた。シャツのポケットからでてきた写真でわかりました。すごくベタなきもするけど、ラストの結末はやっぱりお父さんがかわいそうになりました…。イワンがハシゴのうえににげていくときにお父さんは「誤解してる」っていってたけど、やっぱりお父さんは不器用なだけだったんだよね。イワンがしずんでいくおとうさんのところに「パパ!」といって急いで海にはいっていくシーンはやばかったです。この映画はイワンだけじゃなくてアンドレイにも、そしてお父さんにも感情移入できるので哀しくて仕方ないです。結構ズーンとくる映画でした。 ギニュー隊長★さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-20 22:55:01)(良:1票)

29.シャープで洗練された映像感覚が素晴らしく、個人的につぼにはまった作品。それだけで妙に高評価になってしまったが、冷静に考えるとそんなにたいした話ではないような気もしてくる。リアルで迫力があるし、宗教や政治についての象徴性はよく考えられているが、その実こころから感動できるほどのめり込める物語ではなかった。無骨で愛情表現の下手な父親との間の絆が、悲劇を通して回復する。子供たちに欠けていた父性が、わずか一週間で受け継がれるまでを描く。父親が自分の親の姿と重なり、少し切なかった。(ところで、説明不足な点はそんなに気にならなかった。大体見当はつくし、謎解きは主眼ではないので説明しなくてもほとんど差し障りはないと思う。) no oneさん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-22 01:19:32)(良:2票)

28.《ネタバレ》 雨と雨上がりの空が交互に訪れるのが印象的でした。全編が自然の音も、ストーリーの根本を貫く謎もストレートでいいと思います。死んだ父親をのせた船が海(湖?)に静かに沈んでいく映像、ピアノレッスンのピアノと同じくらい印象的でした。結果的にイワンのせいで父親が死ぬことになったけれど、ひとことも責めないアンドレイが、とても愛しく思えました。それにしてもイワンは、なんてわがままなんだろう。でも何故いじけてしまうのかが分かりすぎるほど分かる。まるで子供の頃の自分を見ているようでした。家族を置いて何十年も余所へ行って、そのまま新しい家庭まで作ってしまった家の父親も沈んでいけばいいのにと関係ないことを思ってしまった。 omutさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-16 04:36:59)(良:1票)

27.この映画の一番いいたいことが今ひとつはっきりしない。兄弟について?父子について?冒頭に臆病な弟の描写があるので、ラストはそれが解決するのが通常の映画のセオリーなんだけど、この映画はそこから大きく逸脱している。 現実の不可解さ不条理さがテーマか?ここまで突き放したラストだと製作者の責任放棄にも見える。悲劇は天才以外書いてはいけないというけど、悲劇をかけるほどの力量ではないと思うが? 承太郎さん [DVD(吹替)] 6点(2005-12-09 23:14:07)(良:1票)

26.あ~スッキリせんなあ~。とにかく箱の中身が気になった。やけにリアルだし演技や撮影はいいと思うが・・・ やっぱトラボルタでしょうさん [DVD(字幕)] 4点(2005-11-20 23:32:22)

25.私は、知らない映画でもこのサイトで7点を超えていたら見ることにしています。この映画も7点を超えていたのですが、私にとって最悪の映画でした。すごく気分が悪くなりました。理解不能です。芸術オンチと言われてもいいです。意味不明で陰気で大嫌いです。 チョコレクターさん [CS・衛星(字幕)] 1点(2005-11-06 14:36:57)

24.《ネタバレ》 監督がこの映画を通して父という存在の何を見せようとしたかは定かではありません。でもこれだけははっきり言えます。こんなオヤジ絶対イヤ!!ええ年こいて自分の好きなことをしようとするだけのガキにしか見えません。まだ父親という立場にあるから多少は父親の厳しさみたいに見えないこともないかもしれませんが、もしこれが父親じゃなかったら最悪ですよ。いや父親でも最悪ですけど。
この映画の事を載せてた雑誌で、「語らない事の良さ」みたいなのが書いてあって、「この映画にはなぜ父親が今ごろ帰ってきたかとか、今まで何をしてたかみたいな問いに対する答えは一切用意されていない。それが観る人の想像力を掻きたて、面白くする」とかなんとか書いてあったんですが、絶対そんなんない!!そんなん作る側の怠慢を偉そうに述べてるとしか思えない。実際、そういう「多くは語らない」系の映画で面白いと感じたことは今までに一回もありません。話を理解してもらう気がないんなら映画なんか作んないでほしい。観るだけ理解に悩まされるから。
こんなやつに父親ヅラされたら確かにたまらんね。イワンの気持ちがなんかよくわかります。結局この中で一番つらいのはイワンなんですよね。頭ん中ぐちゃぐちゃなのにオヤジはオヤジで勝手なこと言うてるし、兄貴はオヤジに金魚の糞状態やし。そんで父親の事を理解すらできないうちに死んでまうし。そんなイワンの気持ちを汲み取ろうともしないくせに父親ぶるこいつがめっちゃ憎らしかったですね。
こんなんが自分の親じゃなくてよかった。純粋にそう思った映画でした。
TANTOさん [DVD(字幕)] 3点(2005-11-02 00:26:14)

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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 63人
平均点数 6.78点
000.00% line
111.59% line
211.59% line
334.76% line
4711.11% line
546.35% line
6914.29% line
71320.63% line
8812.70% line
91219.05% line
1057.94% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.66点 Review3人
2 ストーリー評価 7.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 3.80点 Review5人
4 音楽評価 9.50点 Review2人
5 感泣評価 7.33点 Review3人

【ゴールデングローブ賞 情報】

2003年 61回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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