みんなのシネマレビュー

父親たちの星条旗

Flags of Our Fathers
2006年【米】 上映時間:132分
ドラマ戦争ものシリーズもの歴史もの実話もの小説の映画化
[チチオヤタチノセイジョウキ]
新規登録(2006-02-05)【rothschild】さん
タイトル情報更新(2022-05-12)【イニシャルK】さん
公開開始日(2006-10-28)


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監督クリント・イーストウッド
演出バディ・ヴァン・ホーン(スタント・コーディネーター)
キャストライアン・フィリップ(男優)ジョン・"ドグ"・ブラッドリー
ジェシー・ブラッドフォード(男優)レイニー・ギャグノン
アダム・ビーチ(男優)アイラ・ヘイズ
ジョン・スラッテリー(男優)財務省大臣 バド・ガーバー
バリー・ペッパー(男優)マイク・ストランク軍曹
ジェイミー・ベル(男優)ラルフ・"イギー"・イグナトウスキー
ポール・ウォーカー(男優)ハンク・ハンセン
ロバート・パトリック(男優)チャンドラー・ジョンソン大佐
ニール・マクドノー(男優)司令官 セヴェランス大尉
メラニー・リンスキー(女優)レイニー・ギャグノンの恋人 ポーリーン・ハーノイス
トーマス・マッカーシー(男優)ジョン・ブラッドリーの息子 ジェイムズ・ブラッドリー
ジュディス・アイヴィ(女優)ハーロン・ブロックの母 ベル・ブロック
ジョセフ・クロス(男優)フランクリン・スースリー
スターク・サンズ(男優)ガスト
デヴィッド・パトリック・ケリー(男優)ハリー・S・トルーマン大統領
ジョン・ポリト(男優)自治長
ゴードン・クラップ〔男優〕(男優)"ハウリング・マッド"スミス将軍
カーク・B・R・ウォーラー(男優)従軍カメラマン ビル・ゲナウスト
デヴィッド・クレノン(男優)ホワイトハウス高官
ベス・グラント(女優)
レン・キャリオー(男優)ビーチ氏
ジョン・ベンジャミン・ヒッキー(男優)キース・ビーチ
ベンジャミン・ウォーカー(男優)ハーロン・ブロック
ハーヴ・プレスネル(男優)
スコット・イーストウッド(男優)
関智一レイニー・ギャグノン(日本語吹き替え版)
森川智之ハンク・ハンセン(日本語吹き替え版)
仲野裕キース・ビーチ(日本語吹き替え版)
小島敏彦バド・ガーバー(日本語吹き替え版)
有川博セベランス大尉(日本語吹き替え版)
井上和彦ジェームズ・ブラッドリー(日本語吹き替え版)
志村知幸アイラ・ヘイズ(日本語吹き替え版)
桐本琢也マイク・ストランク軍曹(日本語吹き替え版)
東條加那子(日本語吹き替え版)
私市淳(日本語吹き替え版)
原作ジェイムズ・ブラッドリー[原作]「硫黄島の星条旗」(文春文庫刊)
ロン・パワーズ「硫黄島の星条旗」(文春文庫刊)
脚本ウィリアム・ブロイルズ・Jr
ポール・ハギス
音楽クリント・イーストウッド
編曲レニー・ニーハウス
カイル・イーストウッド
撮影トム・スターン〔撮影・照明〕
リチャード・ボーウェン(第二班撮影監督)
デヴィッド・ノリス〔撮影〕(空中シーン撮影監督)
スティーヴン・S・カンパネリ(カメラ・オペレーター)
製作クリント・イーストウッド
スティーヴン・スピルバーグ
ロバート・ロレンツ
ワーナー・ブラザース(共同製作)
ドリームワークス(共同製作)
配給ワーナー・ブラザース
特殊メイクヴィンセント・J・ガスティーニ
特撮デジタル・ドメイン社(視覚効果)
美術ヘンリー・バムステッド(プロダクション・デザイン)
リチャード・C・ゴダード
衣装デボラ・ホッパー
編集ジョエル・コックス〔編集〕
ゲイリー・ローチ(編集補)
録音ジョン・T・ライツ
グレッグ・ルドロフ
デヴィッド・E・キャンベル
バブ・アズマン
アラン・ロバート・マレー
字幕翻訳戸田奈津子
日本語翻訳佐藤恵子
その他レニー・ニーハウス(指揮)
あらすじ
太平洋戦争中でも最も凄惨だった硫黄島攻防戦では米軍海兵師団六万余名の一割、日本軍二万余名のほぼ全員が戦死を遂げたが、その最中、日本軍の戦略拠点擂鉢山が陥落した際に米軍の従軍記者が撮影した星条旗掲揚の瞬間の写真は全米の人々の愛国心を掻き立て、旗を掲げた兵士たちは英雄にまつり上げられる。しかし、その「英雄」達にとって、死と隣り合わせだった硫黄島での記憶はあまりに重たかった。有名な写真の被写体となるという偶然によって英雄となった兵士たちの心の葛藤と硫黄島以後の各々の生き方を回想を交えて描く。

かわまり】さん(2007-06-04)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想】

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29.お、重い。でも、たまにはこういう映画もいいかな? よしふみさん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-20 00:12:10)

28.《ネタバレ》 「戦車だ」→ドゴーン!!(゚д゚)ヒエエー! こういった場面がある辺り、スピルバーグの影が見え隠れしますな。あの星条旗が実は2つめで、さらにまだ戦闘中であったことは初めて知ったのですが、国債回収のためのプロパガンダに利用されたのは容易に想像できます。生死をかけて国家のためではなく友と自分を守るためそれだけに戦った若者たちが本国で英雄視され見世物になってしまう姿は監督の痛烈なメッセージであり、「友軍を見捨てない」で有名な米軍を真っ向から否定するところに本気が見えます。特殊効果を駆使した硫黄島の激戦シーンは釘付けになります。遠くないほんの少し過去にあった出来事だと思うと辛くなります。そして若者たちが政治に利用され、その後は(アイラは気の毒すぎる…)静かな人生を送っている描写にとくに戦争の残酷さを感じさせられました。3人がイベントで大群衆の前に登場するシーンに至っては、その当時のプロパガンダ批判精神がはっきり出ていて、「北朝鮮も米国も変わらないんだ」と言わんばかりの迫力に圧倒されました。続編『硫黄島からの手紙』がどのように総括し、この作品とリンクするのか今から楽しみです。しかしバリー・ペッパー、またあんたかい!しかも今回も爆死なんて(T_T) トトさん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-19 22:48:31)

27.《ネタバレ》 予備知識無しというのが裏目に出て、期待していたのとは内容が異なった。硫黄島というまれに見る激戦区での戦闘を、一方はアメリカ側から、もう一方は日本側から・・・という映画だと思っていたのだが、話の中心は一枚の写真だったんですね。この写真の重要性というものについてこれまた全く知識が無いものだから、2回目の撮影とか人が入れ替わってるとか云われても“ふぅ~ん”てな感じ。お莫迦ですいません。ただ相変わらず暗い映画を撮らせたら天下一品のイーストウッド。映画の質は最上級でした。次回作に期待。 ふじもさん [映画館(字幕)] 6点(2006-11-16 18:48:41)

26.戦争の光と影、英雄の光と影、人生の光と影。国と国民に望まれて生み出された英雄は、国と国民にその人生を弄ばれ、戦争の本当の真実を墓場まで持っていく。戦争の真実を隠したまま今日も米国は戦争を続け、戦争がある限り英雄を生み出し続ける。スピルバーグが絡んじゃってるから戦闘シーンが迫力あるけど、ノルマンディも硫黄島も一緒。不謹慎と言われても右より日本人な私ですから米兵がやられるの見て「いてもうたれ~」ってちょっぴり爽快な感じでした。この映画が光と影のどちらなのかは見る人間のスタンスで変わるんだろうが、もう1本を見て2本が本当の光と影のコントラストが出てから評価を下すべきなんじゃないだろうか。 <追記>「硫黄島からの手紙」を観終えてこの映画で兵士の顔の判別がし難かった理由や擂鉢山の頂上を目指す米兵と地下壕に立て篭もり持久戦を展開する日本兵などのコントラストの面白さ等、新たな面白さも感じられたので加点。単体で観るよりはやはり2部作で1本の映画。 亜流派 十五郎さん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-15 20:04:47)

25.とってもよかった。クリントさんには、今までに、もう散々なめにあわされてきています。

ミリオンダラーベイビーでは心臓をうちのめされたし、
ミスティックリバーでは死にたくなる魔法をかけられたし、
パーフェクトワールドでは深刻な涙不足におちいったし、
マディソン群の橋では声を枯らせてきて、

と、とにかく放心状態になり、絶望的にさせられてきました…


まあ…今回も。。。

やられました…わかってた、わかってたはずなのに………


あとこの映画、「さーあ!泣いてくれ」ってゆうかんじがないよ!そして最後エンドロールに、登場人物たちの本当の、実の写真がでてくる。
なんでか、それみた瞬間またなみだがとまんなくなって………

そのあともなんで泣いてるのかわかんないけど涙がほんととめどなくでてきて。。

この涙のわけをだれか教えてください!!!!!

あっ 硫黄島からの手紙も絶対みる!!
日本の視点からみた映画もつくったってのがかなりポイントだよね!

この映画あたしはすごくイイとおもった。
けど他の人はどうなんだろ?
ていうかアメリカ人の評価がきになる!

ギニュー隊長★さん [映画館(字幕)] 9点(2006-11-15 19:46:50)

24.《ネタバレ》 戦争は神話を生む。それは常にある意図をもった物語として、その一面性、その共振性のみがクローズアップされ、形式化される。本来、物語とは多面的であり、ある種のイデオロギーに容易に集約されるべきものではないが、物語をその純粋たる物語として描ききることはとても難しい。『父親たちの星条旗』は3人の硫黄島戦の英雄という個人に焦点を当てることにより、そこから戦争と生死、国家と個人などのタームをその絶対的感情として取り出してみせる。個人という矮小な物語から戦争という壮大な物語を描いてみせようとする。

戦争とは戦闘のみではない。しかし、戦闘は戦場における最も明白な現実であり、それが戦争の狂気そのもの、その由来でもある。戦争という現実は、実際に体験したものしか分かりえないだろう。いくらそれを映像としてリアルに再構築したとしても、戦争の恐怖と高揚、狂気はその場にいたものしか分からない絶対主観的な体験なのである。硫黄島戦は太平洋戦争史上で米軍にとっては多大な犠牲者を出した最も過酷な戦場であり、海兵隊神話にもなった象徴的な戦闘である。その物語を個人の側から再構築し直す。それがイーストウッドがこの作品で行った映画的試みであると僕は思う。

この物語の主人公は3人の硫黄島の英雄たちである。その中でも原作者の父親でもあるジョン・ブラッドリーは英雄という称号を不平なく受入れて政府に協力し、そして、その立場に自らを規定されることなく静かに生活を続けて年を重ね、死の間際に至る。彼は戦争について語らず、その語り得なさを心に保ち続ける。衛生兵として多くの兵士達の死を看取り、自らも過酷な戦場で生存の危機に晒される。しかし、彼が執拗に捉えられたのは彼がコンビを組んでいたイギーの死(その悲惨な死は僕らにも隠される)であった。その一人の兵士の死が一人の兵士の生の、その生きる手綱を握り続ける。そのことの重みを僕らは見せ付けられる。

彼は最後に息子に対して赦しを乞う。赦しとは、「人は誰もが自分と同じように弱い」という人間にとって最も根本的な地平から生まれるものであり、「自分が存在することの原理」への気付きでもある。最後に映画がこのことを描いたとき、僕の心は確実に震えた。 onomichiさん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-14 00:18:34)

23.《ネタバレ》 アホみたいな話だけど、僕はこの映画が「わからない」(「観て良かった」とは思うけど)。別に難解な話ではないけれど、もしかしたらわかりやすすぎたからこそ、「わかってない」のかな。単純に、主要の三人以外の数が多く、顔も判別できないから、というのもあるのかもしれないけれど、何つーか、安易に「わかった」フリして語りたくない、というか。とはいえ「わからない」を連発しててもしょうがないので映画の内容についてちょこっと語ると、今作では日本兵が非常に「記号的な敵」として描かれている。それが敢えてそうしているのは確かなんだと思う。多分幾つかの部分(壕内での集団自決や、日本兵の米兵に対するリンチなど)が「硫黄島からの手紙」の伏線になってて、それを観て初めてパズルのピースがカチっと合わさる、みたいなことを、イーストウッドは意図したのではないかな、と思っています。
ぐるぐるさん [映画館(字幕)] 8点(2006-11-10 22:07:03)

22.《ネタバレ》 硫黄島の激戦はすさまじい描写なのだが、観終わった後の感想は「静かな映画」だなというものだった。戦争は、平和であればきっと幸せに送るはずだったであろう彼らの人生を、強制的に終わらせ、または全く違う運命の渦に放り投げてしまった。それを分けたのは、ちょっとした偶然や行き違いでしかない。そんな運命に翻弄された彼らは、英雄として称えられ祭り上げられ、やがて忘れられて、それぞれ静かに人生を終える。「戦争のヒサンサ」とか「ムナシサ」なんて手垢の付いた表現ではどうしても収まらない、もっと俯瞰しているようで、それでいて実は彼らの人生に寄り添って見つめるクリントの人間的な暖かさを感じる作品だった。ただ、この映画は「硫黄島からの手紙」とあわせて評価したい作品。かつて激しく憎しみあい、殺しあった敵をあえてその視点に立って映画化するという試み。クリントが日本人をどう描くのか期待している。 ロイ・ニアリーさん [映画館(字幕)] 9点(2006-11-10 20:55:37)(良:1票)

21.《ネタバレ》 今でこそ精強で知られる米海兵隊だが,アメリカ建国より古いといわれるその長い歴史の中で,その存在が重視されるようになったのは,実はここ数十年のことにすぎない。海兵隊の名を広く知らしめ,その勇猛さを人々の記憶に刻み込んだのが,この硫黄島の激戦であり,その硫黄島戦を象徴するのがあの有名な写真である。つまり,思いがけなく英雄となった若者達のあの写真は,単にアメリカの勝利だけを表現しているのではなく,「最強」の米海兵隊が実質的に誕生した瞬間を切り取ったものであるともいえる。主人公のドクは多くを語らないが,それが生来の彼のキャラクターであるから,という理由のほかに,彼が海兵隊ではなく海軍の下士官であるがゆえに,微妙な温度差を感じていたせいではないか。マイノリティであるヘイズも同様の違和感を感じていただろう。彼らが生粋の海兵隊員あるいは米人ではないことを踏まえ,イーストウッドは「彼らは戦友のために命をかけた」とモノローグに語らせる。写真に写っているのは国家でもなく,海兵隊でもなく,戦友なのだと語らせる。トルーマン大統領には会えたが,母親には会えなかったヘイズ。彼がこの戦いで得たものは何だったのか?ドクは?ギャグノンは?数万の海兵隊員や灼熱の地中に潜む日本兵達は,この戦いで何を得たのか。硫黄島では毎年日米共同の慰霊祭が催されるが,そこでは海兵隊と硫黄島守備隊は敵味方の区別無く,共に戦った者としてお互い特別の尊敬を払うという。何かのために命をかけた者達の心の奥底は,きっと当事者にしかわからないということだろう。だが,少なくとも彼らが我々に残したものはわかるのではないか。ドクの息子がそう感じたように。 veryautumnさん [映画館(字幕)] 8点(2006-11-10 00:17:56)

20.《ネタバレ》 あくまでも個人的な意見ですけど、あまり良い作品とは思えない。
戦争資金を集める為に、戦場で命をかけた兵士をまるでピエロのように扱い、その彼らに“国債を買って下さい”と言わせるなんて、あまりにも酷すぎる。
これはスピルバーグやクリント・イーストウッドが悪いとかでは無く内容自体が好きになれない。 みんてんさん [映画館(字幕)] 5点(2006-11-08 22:33:18)

19.《ネタバレ》 今春、NHKで硫黄島戦での数少ない生き残り兵の方が、初めて戦闘を語るドキュメントを偶然見ました。「食料・弾薬なし、降伏は国賊」の状態の地下壕での生地獄が明かされていました。
この映画は、アメリカの視点から戦争に対する問いかけをしています。臨場感溢れる戦闘シーンと欺瞞に溢れる「英雄遊説旅行」を平行して描写し、「英雄」という名に潜む矛盾に焦点を当てていきます。あくまで米側の見方ですので、日本兵はあえて客観的に描かれています。冷徹に地下壕から米兵を狙い撃つ戦闘機械のようです。
日本人の自分としては、この映画で、当時の米人が、天皇も国王もいない国の若者が、何を拠り所に戦ったのかようやく理解できたような気がします。
いざ、戦場に出たら、戦友の為に戦わざる得ない状況になるのですね。
次回作は日本側から視点のようです。日米の相違点・共通点を探し出すだけでも楽しみです。「巨匠・イーストウッド」の大いなる問いかけは、2部作を観てから改めて考えたいと思います。 つむじ風さん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-05 23:03:20)

18.「最も大事な事ほど、言葉に出すことは難しいものだ」これは、Sキングの「スタンド・バイ・ミー」の冒頭の一部だけど、戦争体験者が戦地での出来事を話したがらないということは、そういう事なのではないかと思うのです。キングがここで言う「最も大事な事」とは、多感な時期の大事な宝物のような思い出の事を言っているのだが、人生で最も影響を受けた出来事が、言葉にするほど、現実に自分の胸の中にある感覚とはかけ離れていくような印象を持ち、感じている事を一つも表現できない苦しさは同じではないかと感じるのです。主人公の一人であるJ・ブラドリーが家族にもほとんど硫黄島での出来事を話さなかったのは、まさに、そういうことだったのだと思います。しょせんどんな言葉を使っても自分の体験を他人は理解できない。あの出来事を表現できるような言葉もない。イーストウッドの真摯な演出が冴えています。英雄を作り出し、徹底的に利用する権力者の派手な演出と、冷めた苦悩の3人の兵士のギャップ。姿の見えない日本軍と対峙し、淡々と仲間が殺されていく戦場。兵士の目線での見たままの表現。決して、押し付けの主張はなく、材料を提供し、さあ、どう思う?と我々に問いかける。戦争に善も悪もない。まして英雄などいない。彼らは国のために戦い、仲間のために死んで行っただけなのだ。 パセリセージさん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-05 21:41:12)

17.何とも言えない空虚感が凄く伝わってきました。淡々と描かれていて冷静に見ることが出来ました。あの英雄に祭り上げられた3人の人生は一体何だったんでしょ。「硫黄島からの手紙」がどう描かれているのかとても楽しみ。ジェシー・ブラッドフォードを久々に見たけども「チアーズ!」の頃と全然変わっていなくてよかった。バリー・ペッパーは軍人がとても似合う。 ギニューさん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-04 23:49:53)(良:1票)

16.「ミスティック・リバー」を観た後の脱力感、とんでもないものを見せられた後の、どこに発散するべきか何と言い表せばいいのか分からない時に感じる無力さへの苛立ちが突き抜けて、ただその映画を「見た」という事実だけが残るという感覚。もしかしたら、見てすらいなかったのかもしれない。「ミリオンダラー・ベイビー」で徹底的に打ちのめされた時に味わった感覚とは何か違う、この何ともいえない感覚を「父親たちの星条旗」は持っているように思う。イーストウッドは多分、まったく新しい視点を発明したんじゃないのか。パンフで蓮實重彦が書いていた、有名性と無名性をめぐる関係の新たな形式、というのもあるだろうが、そんな簡単にすっぽりと収まるだろうか、少なくとも自分には納められない。「父親たちの星条旗」は現代映画への重過ぎる宿題だろう。 Qfwfqさん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-04 22:47:57)(良:1票)

15.うん、いい映画だった。

硫黄島での壮絶な死闘を見事に描いた迫力の
戦闘、その後の運命を決定付けてしまう
あまりにも有名な写真、そしてその写真に写った
(写ってしまった)三人の運命・・・。
絶え間なく交差する時間軸の中でも飽きる
事無く物語に集中できるのはさすがイーストウッド監督
といった所でしょうか。

「戦争映画」というだけで声高に意味もなく「反戦」を
強制的に押し付ける近年の日本映画とは格の違いを
まざまざと見せ付けてくれる珠玉の作品です。

エンドロールで本当の英雄の姿を見た時
俺には涙を堪える事が出来ませんでした。 一番星☆桃太郎さん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-04 21:44:13)


14.最近の戦争映画のテーマ。似てますよね。これもなんか訴えたいことの根底には結局SPRやBOBなどと同じ事を言ってるような気がする。ちょっと食傷気味。でもね、映像は素晴らしいし、少ない兵力で大群のアメリカ軍に対抗する日本軍の描き方は凄く新鮮。それだけでも見る価値があるかもしれません。硫黄島からの手紙も楽しみです。 february8さん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-04 16:03:06)

13.《ネタバレ》 二部構成にしているので,この映画には守備側の日本兵の様子はほとんど描かれていないのは仕方ないけれど,やはり立体感が乏しくなっています。硫黄島の擂鉢山だけが強調されているのは,この映画のテーマである銃後で創り上げられた戦場の英雄の当事者を描くには場所を限定しなければならなかったのでしょう。「メンフィスベル」もそうであったように政治的な意味から成果を挙げた兵士を故国に呼び戻し戦時公債の拡販に利用すると言うのは民主主義を装う国家が詐欺同然のことで戦費を得るには必要なことであり,特に戦争終結が迫っているなかでは急激な産業縮小と復員兵対策,インフレ防止のための必要悪として英雄のアイドル化を演出したのです。著名人に混じって名刺をくれた人達も戦後の不況から再就職の約束などそれどころではなかっただろうし,結局はハイスクールを出て志願した若者が割りを食ってしまっています。旗を立てた6人から3人しか帰還できなかったと言うのは米国では以前から知られた話ですがその一人のネイティブの差別からの悲惨な末路はやはり気の毒です。志気の上からは旗も重要だったろうけれど,本体の目的は電話線を布設することだったはずで,それを利用するシーンはとうとう出てきませんでした。硫黄島はサイパンと日本本土の中間に位置するので護衛戦闘機のP-51の基地や被弾した爆撃機の緊急着陸のために米軍としては無理をしてでも早急に入手する必要があって最大級の犠牲を払う結果になりましたが,それを利用しての戦争収拾に努める姿勢や体制が日本側に無かったのは残念なことです。戦力や犠牲者などの総括はこの映画でなく第二部のほうで行われるのでしょう。 たいほうさん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-04 13:39:44)

12.あの星条旗の写真は、もっとも美しい戦争写真と言われているんですね。写真はそこで時間が止まっているはずなのに、たった一枚の写真に大きな意味が生まれる。物語の進行的には、当初は誰が主役か分からず、誰が生き残った3人か特定できず。(私の記憶力の問題かもしれないが)現在と回想と戦闘中。色々と時間が重なりあって、正直、分かりにくかった。それでも戦闘シーン、やはりどんな映画でも目を背けてしまいます。どーしてこんな酷いことをするんだろう。あれだけの銃撃。弾に当たらないのは運がいいからとしか思えない…。 西川家さん [試写会(字幕)] 6点(2006-11-04 02:08:30)(良:1票)

11.《ネタバレ》 原作未読。硫黄島の戦闘に関しては多少知ってる程度。 時間軸をずらし、帰国後と戦闘中がフラッシュバックにより入り交じる手法はわかりやすく巧かった。硫黄島に迫る大艦隊は物凄く、さらに一斉砲撃。あんなモン生で見たら普通愕然として動けなくなりますよ。昔の日本人の精神力の強さは半端じゃないなと(ここら辺は連作である【硫黄島からの手紙】が楽しみでもあり怖くもありますが)。 プロパガンダに利用され英雄に仕立て上げられた兵士。その後の人生はなんとも言えない遣る瀬無さ、哀しさがあったな。政治の汚さ、差別問題もあり考えさせられる作品。アメリカ国民はどう見たんだろうか? ロカホリさん [映画館(字幕)] 9点(2006-11-02 23:13:47)

10.時間軸をバラバラにし、「プライベートライアン」の焼き直しを撮り、誰が誰なのかわからない物語を綴り、嘘みたいな生首が転がり、ジョン・フォードのようなラストシーンを設ける。■そのような形容詞はもう、どうでもいい。■わからない物語はわからない自分が悪いのかもしれない。あるいは、物語のすべてを分かる必要はないのかもしれない。■また、生首や生手首を私は見たことがないので、それがリアルなのか、嘘っぽいのか判断がつきかねるし、本当の戦争を描けば「焼き直し」みたいになってしまうのかもしれない、それはわからない。■ジョン・フォード?多分、脚本家たちは、この物語の収めどころを、ある種のハリウッドの文脈に求めたのだ、と思う。イーストウッドにもそのフシはある。だからと言って、ああアメリカ映画っす、と泣けるのは80年代までだ。21世紀に生きるナウな私に、そんなことは関係ない。■だいいち、死んだ人間、生き残った人間、全員勢揃いの水泳シーンに漲る、感動とか「泣ける」とか、伏線とか回想とか、「長い灰色の線」じゃんとか、そういう文脈を超えた崇高さや歪さ、イーストウッドでさえ信じていないであろう感情を、どう説明すればいいのか。それがわからないから、途方もなく溢れ出る涙の理由を考えて、このような駄文を書き連ねているんじゃん。 まぶぜたろうさん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-02 00:23:47)

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【点数情報】

Review人数 149人
平均点数 6.83点
000.00% line
100.00% line
210.67% line
310.67% line
485.37% line
52114.09% line
63020.13% line
73724.83% line
83020.13% line
9149.40% line
1074.70% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.41点 Review17人
2 ストーリー評価 7.45点 Review22人
3 鑑賞後の後味 6.66点 Review21人
4 音楽評価 7.60点 Review20人
5 感泣評価 6.11点 Review17人

【アカデミー賞 情報】

2006年 79回
音響効果賞バブ・アズマン候補(ノミネート) 
音響効果賞アラン・ロバート・マレー候補(ノミネート) 
音響賞グレッグ・ルドロフ候補(ノミネート) 
音響賞デヴィッド・E・キャンベル候補(ノミネート) 
音響賞ジョン・T・ライツ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2006年 64回
監督賞クリント・イーストウッド候補(ノミネート) 

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