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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想】
★3.《ネタバレ》 観ていて重い空気に包まれざるを得ない展開。まだまだ根強く米国社会に残っているのであろう差別主義。そして、ここで描かれているジェフリーのような人間は、家族や友人、ひいては国家を愛する(あるいは愛していると思い込んでいる)が故に、その意識に導かれるがままに行動し、躊躇うことなく暴力を振るってしまうのでしょう。
幼い愛息にライフル射撃を教えるジェフリーは、家族思いの良き父親なのかもしれません。が、ライフルの照準の向こう側にあるものは紛れもない差別の対象者たち。差別意識を幼年期から植え付けられているトロイには両親の教えや行為は絶対であり、彼にとって差別の対象に照準器を当てることは極めて自然な行動だったに違いありません。
ジェフリーの悲劇は本作を観る限りにおいては自ら招いた悲劇。しかし、より長いスパンでジェフリーという人物を眺めた場合、彼もまた差別意識を幼少期から刷り込まれていた一人に過ぎないのかも。彼の妻子はこの悲劇を受け止め切れるのか。出来るとしてもどう受け止めるのか。それは復讐心という意識に転じて更なる悲劇の連鎖の起点となって行くのか。とりわけトロイの心の崩壊が懸念されます。
対する黒人側にしても、白人を拉致し昏睡状態にして墨を入れるという異常な行動のすべてを目撃した少年は、この先一体何を考えて生きて行くのか。この連鎖はシンプルな1本の鎖ではなく、複雑に絡み合った鎖になって行くのか。全て氷解する日が来るとしても、まだまだ遠い未来のように思えてなりません。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-07-09 00:28:42)《新規》
2.《ネタバレ》 短い時間でいろんな背景まで想像させる作品だ。この後の世代への暴力の連載まで想像させられる。白人の父親は間違いなく自分の息子には愛情を注いでいるわけだが、作中の銃の描写からのラストは重い。考えているよりも、アメリカの銃社会と人種差別は想像以上だ。 【ラグ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-07-02 02:38:11)
1.《ネタバレ》 過激な白人至上主義者である、とある一家族の日常とその崩壊を研ぎ澄まされた感性で見せる短編ドラマ。後にベラ・ファーミガ主演で長編映画化されたものの原型となった作品で、アカデミー短編映画賞を受賞している。先に長編の方を見てからこちらを鑑賞したのだが、こちらはこちらでよく出来ている。と言うか、物語としては正直こちらの方が面白い。黒人を人間とみなしていない差別主義者が、スーパーの駐車場で絡んできた黒人に制裁を加えたことがきっかけでさらわれ、そして全身にあるタトゥーを彫られてしまうというストーリー。まあ単純で荒唐無稽ではあるが、ちゃんと起承転結がしっかりと纏まっているし、オチの切れ味も鋭い。一言で言うなら、世にも奇妙な物語の社会派版といった感じか。なにより素晴らしいのは、この暗鬱な世界観よ。社会に蔓延る闇を冷徹に凝視しながら、それをエンタメへと昇華してしまえるこの監督の手腕は大したものだ。社会派に特化した長編もなかなかのものだったが、次はこの短編のようにエンタメに寄った作品も観てみたいものだ。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-06-11 22:39:20)
マーク説明 |
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《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
3人 |
平均点数 |
7.33点 |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 0 | 0.00% |
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7 | 2 | 66.67% |
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8 | 1 | 33.33% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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