みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★4.《ネタバレ》 貧困、生活保護不正受給。現代日本の社会問題を扱うシリアスなサスペンス。何処まで踏み込んで描くのか興味津々でしたが、残念ながら「腰砕け」でした。少し前別の作品の感想でも書きましたが、この結末は要するに「爆発オチ」に同じ。しかも全員黒焦げ頭チリチリだけどぴんぴんしているタイプのやつ。そんなお手軽お気楽な処理でお茶を濁していい題材ではない気がしますが。 主人公がハマった沼は決して他人事ではありません。誰にでも起こり得るレベルのトラブルです。死にたいけど死ねない。殺したいけど殺せない。そんなの生きてりゃ普通にある事です。ただし「絶体絶命」でもなければ「八方塞がり」でもありません。充分に正攻法での解決が可能な範疇です。上司に報告し判断を仰ぎましょう。警察や弁護士に相談しましょう。もちろん無傷では済みませんが、それが何だというのでしょう。痛かろうが、苦しかろうが、恥ずかしかろうが、今出来る精一杯の手法で難局に立ち向かうのみです。自暴自棄で包丁を持ち出し、周りが暴走した挙げ句に警察沙汰で強制終了なんて筋書き、手抜きもいいところでは。本当に「この選択しかない」ところまで追い込まれて初めて許される結末と考えます。スティーブン・キングの『ミスト』を参考にしてください。そういう意味で冒頭「腰砕け」と書きました。 実際問題、主人公の行動は軽率でした。ただしマネージャーがタレントに手を出した事例とは根本的に異なります。高野のように立場を悪用し関係を強要したのであれば論外ですが、原則として「自由恋愛」を咎める法はこの国にはありません。先のタレントの例は「食い扶持を失う」マイナスが組織として禁止されているだけであり、本作で主人公がシングルマザーと結婚しても責められる筋合いはありません。何なら生活保護世帯が減り課税世帯が増えるばかりか、人口増まで期待できて良いこと尽くめ。美人局紛いの不純な動機がキッカケだとしても、最終的に二人が、いや三人が幸せになれるのであれば良いではないですか。主人公が犯した最大の過ちは、シングルマザーに手を出したことではなく、窮地に陥った時に誰にも助けを求めなかったことです。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 5点(2025-07-17 10:54:22)(良:1票) ★《新規》★ 3.《ネタバレ》 なかなか面白かったですね。心がざわざわするような作品。 社会的問題を扱いながらもちゃんと娯楽作に昇華されているのが良ポイントです。 終盤のドタバタ劇なんかはちょっと笑っちゃいました。 みなさん良い演技してますが、やっぱり窪田正孝くんはこういうクズ野郎の演技させるとほんと上手いですね。 この手の内容だと誰かが死んでしまいそうなものですが、死人もなくある種ハッピーエンドになってたのも良かった。 それから、舞台が夏だというのもよくわかります。このお話は、むせかえるような暑い夏こそふさわしいです。 【あろえりーな】さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-07-08 08:32:02)(良:1票) 2.《ネタバレ》 原作は未読です。 ちょっとばかり主人公が精神的に弱過ぎること(それって優しさじゃないんじゃない?)、行動が直情的過ぎること(子どもに感情移入したからって夜な夜な通えば100%バレるし、言い訳出来ないし)など、気になる点は散見されないこともないのですが、概ね納得出来る展開でした。 ただ、エンディングはどうなんでしょうか?ある意味ハッピーエンド?(少なくとも美空ちゃんにとっては)でも、金本が出所して来たらどうなることやら。梨華だって傷が癒えたらどう動くことやら。山田はダイジョブだろうけど。てか、なんだかホワッと緩めな着地点だったように思えてなりません。犯人つかまって良かったね、これで3人で幸せに暮らせるね、みたいな妙に呑気な雰囲気を感じてしまいました。獄中の高野に手紙を書く夢見る乙女状態の古川が一番それを象徴してるかも。 それと、「クズとワルしか出てこない」というコピーは少々イメージ違いました。確かにクズもワルも出て来るけど、「しか」ってことはないような。 とは言え、出演者の熱演、窓口での対応を始め綿密な取材に基いていることを感じさせる脚本等々、見応えのある1本でした。面白かった。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-07-08 00:08:24) 1.《ネタバレ》 原作は既読。面白い小説だったんで同作者の二作目「正義の申し子」も読み、今は「震える天秤」を読み始めたところ。当然、この映画も観ない選択肢は無かった。で、感想としてはイメージと違う配役もあるにはあるが、それはそれですぐに慣れたし、ポイントはしっかり押さえていて悪くない映像化だと思った。最後のカオスに向けて着々積み上げていく感じにワクワクできた。生活保護不正受給という社会問題を扱い、古川親子のように重苦しい案件もあるとはいえ、基本的には娯楽作品だろうし、映画の佐々木は薬物には染まっていないからやり直しがきく。原作の皮肉な結末も、映画の希望を持たせたラストも、それぞれに良さがあって甲乙つけがたい。あと、サマーフィルムの二人がこういう形で再共演してるのは感慨深いものあり。一見の価値あり。 【リーム555】さん [映画館(邦画)] 7点(2025-03-25 20:32:59)
【点数情報】
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