みんなのシネマレビュー

バービー(2023)

Barbie
2023年【米】 上映時間:114分
ドラマコメディファンタジー青春もの
[バービー]
新規登録(2023-06-27)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2024-03-12)【Cinecdocke】さん
公開開始日(2023-08-11)


Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索

ブログに映画情報を貼り付け
監督グレタ・ガーウィグ
キャストマーゴット・ロビー(女優)バービー
ライアン・ゴズリング(男優)ケン
ケイト・マッキノン(女優)へんてこバービー
アレクサンドラ・シップ(女優)売れっ子作家バービー
ジョン・シナ(男優)ケン
アメリカ・フェレーラ(女優)グロリア
マイケル・セラ(男優)アラン
ウィル・フェレル(男優)マテル社CEO
ヘレン・ミレンナレーター
高畑充希バービー(日本語吹き替え版)
武内駿輔ケン(日本語吹き替え版)
朴璐美へんてこバービー(日本語吹き替え版)
斎賀みつき大統領バービー(日本語吹き替え版)
沢城みゆき売れっ子作家バービー(日本語吹き替え版)
坂本真綾ノーベル物理学賞受賞バービー(日本語吹き替え版)
諏訪部順一ケン(日本語吹き替え版)
小野大輔ケン(日本語吹き替え版)
置鮎龍太郎ケン(日本語吹き替え版)
下野紘アラン(日本語吹き替え版)
本田貴子グロリア(日本語吹き替え版)
内田直哉マテル社CEO(日本語吹き替え版)
早見沙織サーシャ(日本語吹き替え版)
榊原良子ナレーター(日本語吹き替え版)
脚本グレタ・ガーウィグ
ノア・バームバック
音楽アレクサンドル・デスプラ
撮影ロドリゴ・プリエト
製作マーゴット・ロビー
配給ワーナー・ブラザース
美術サラ・グリーンウッド
衣装ジャクリーン・デュラン
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

表示切替メニュー
レビュー表示 その他作品(無) 心に残る名台詞(投稿無) エピソード・小ネタ情報(投稿無) 心に残る名シーン(投稿無)
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
【ネタばれ表示】/【ネタばれ非表示
通常表示】/【改行表示】
【通常表示】/【お気に入りのみ表示

ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

別のページへ
1


13.《ネタバレ》 全世界で根強い人気を誇る老舗玩具バービー人形。もし彼女らが意識を持ち、彼女たちだけが暮らす夢のような世界があったら?本作は、そんな特異なアイデアを独創的な映像で描いた異世界ファンタジー。監督は、僕とはあまり相性の良くないグレタ・ガーウィグ。この人の映画を観るのはこれで三作目なのだけど、やっぱり今回も見事に嵌まりませんでした。この人のあからさまなフェミニズム思想ってなんかすんごく偏ってません?自分は男ですが、この社会に当然のようにはびこる男たちの傲慢さに昔から違和感を覚えていたタイプ。「男は社会に出て積極的にバリバリ働き、女は家庭を守り子供を育てる。それこそが人類共通の真の幸せな姿だ」なんて平気で信じ込んでる男たちに心底うんざりしてきました。そんな「女は頑張った自分へのご褒美だ」と本気で考えてるような男には絶対にならないでおこうと決めた僕でも、本作の根底に貫かれる極端なフェミニズム思想にはかなり拒否感が……。この映画のテーマって結局、「今まで男が女を支配してきたからこれからは女が男を支配してやりましょう、それができなければもう女たちだけで生きていこうよ」ってことですよね?それってどーなんですか。なんかすごい違和感を感じたのは僕だけなのかな。この社会の分断を招き男女間の対立をいたずらに煽っているだけのような。まぁそんな極端な考えに走るほど、女性がこれまで不当に虐げられてきたというのも分かるんですけどね。とはいえそーゆーのを抜きにしても、単純にファンタジー映画としてどうなんと思える部分も残念に感じました。バービーランドと人間社会の関係がかなり曖昧過ぎて物語の世界に全く入り込めなかったんですけど。どうしてバービーランドが出来たのか?この世界が最初にあってマテル社がその模倣としてバービー人形を作ったのか?あるいはその逆なのか?現実社会の持ち主の暗い思いがこの世界に悪影響を及ぼすならとっくにこのバービーランドは破綻しているのではないか?そこら辺の設定の詰めが甘く、自分はもはや物語として破綻しているようにすら感じてしまいました。「マーゴット・ロビーが言っても説得力がない」なんて楽屋オチみたいなネタを突然出してきたときなんて完全にすべってたし。そんなわけで、自分はこの監督の感性&思想とはまったく合わないことを再確認してしまいました。マーゴット・ロビーとライアン・ゴズリングの豪華共演と、ピンクを基調とした映像の創り込みがさすがに半端なかったので、+1点!! かたゆきさん [DVD(字幕)] 5点(2024-04-26 11:30:37)★《更新》★

12.《ネタバレ》 ジェンダー問題提起作として意義深いだろうが、ステレオタイプ的展開で、映画としてはどうかな。駄作ではないけど。映画界は続編だらけだから、次回作では一般論から抜け出す何かがあるんだろうとか思ったり。
KENに好かれるかどうかという価値観の執着からなかなか離脱できない様子が、意外にもだいぶ後部でも出てきて、そういうものなのかなーと思った。バービーの顔がずっとしわくちゃだなー。KENの歌う歌が何気にいいじゃん。 ほとはらさん [DVD(吹替)] 5点(2024-03-07 11:22:52)(良:1票)

11.《ネタバレ》 エビちゃんみてえなバービー人形に魂が入り歌って踊る、ファンタジー・ミュージカル。フタツカくんみてえな、つぶらな瞳のケン。独自の人形世界を再現しているが、ストーリー性は皆無に等しく入り込めなかった。 獅子-平常心さん [DVD(字幕)] 6点(2024-02-20 04:42:25)

10.《ネタバレ》 いい意味で予想を裏切られましたね。
現実世界とバービー世界を反転させることで、現実社会の風潮を面白おかしく風刺していく。
そしてこのような内容の作品にバービー社が全面協力しているという、その器の大きさにも感服です。 あろえりーなさん [DVD(字幕)] 7点(2024-02-16 22:00:46)

9.《ネタバレ》 まず、グレタ・ガーウィグの映画は好きだけど、これだけエンタメに振れた作品って初めてでは。その点ちょっと不安だったのだけれど、名作映画オマージュやら時事ネタも散りばめながら、まず楽しかったのが何より。冒頭の「2001年」オープニングはいいのだけれど、その後のバービーランドの描写が個人的にはなかなかキツく、この調子で2時間は辛い、と思い始めたあたりからグングン面白くなりました。まさに「現代フェミニズム入門」的な内容で、近年の「男社会」批判(有毒な男性性、ホモソーシャル、マンズプレイニングなど)がうまくエンタメに組み込まれていて、とくに「フォトショップの使い方を聞く」「ゴッドファーザーを語らせる」あたりは本当にツボでした。ただ、ケンがたくさんいるわりには人種以外のバリエーションにとぼしく(アランという別人格がいるから、というのもあるだろうけど)、ここに弱者男性キャラみたいなのが話に絡んでくると、ますます現代フェミニズム入門映画としてふさわしかったかもしれない。

残念だったのはマテル社のほうの描き方。幹部が全員男性なのは皮肉なのでしょうが、あまりそれが物語上活かされていない。ウィル・フェレルのコメディセンスは本作と相性よさそうなのに、どうにも空振り気味。結局最後までイマイチ何がやりたかったのかわかりにくく、テーマ的にもちょっとノイズでした。あと、もうひとつ。「家父長制が・・・」とか「女性の現実を知って目覚める」みたいな部分を解説調の台詞で説明しちゃった箇所もちょっと残念。第二波フェミニズム時代のコンシャスネス・ライジングであり、今風に言えば「Woke」なんだろうけど、見てればわかるから、あの解説台詞はちょっと観客を冷ましちゃったのではないかな。あそこだけ「フェミニズム入門」講義のようでした。

そして、ラストのラスト。バービーが行った場所があそこだったというのは、ちょっと深すぎて考え込んでしまったよ。一人の人間として生きればいい風だったラストで、やっぱり「女性であること」がそこでズシリと重く響く。スッキリというよりも、「え・・」っとしばらく困惑しながらエンドクレジットを見ることに。そのあとジワジワとその意味みたいなものが浮かんできたけど、まだ腑に落ちたわけではない。 ころりさんさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-12-10 15:30:53)(良:1票)

8.《ネタバレ》 バービーにしろ、ケンにしろあらかじめ社会的に期待された役割ではなく、自分の意思で決めて生きろというような映画だと解釈しましたが、でもそんなことより奥深い何かがあったのかなあ。誰もが役割を自分で見つけて、世間の期待に応えたり、応えなかったりすればいいとは思うので、それはその通りだとは思うが、当方、YouTubeの「現実を生きるリカちゃん」がわりに好きな方なので、「鬱のバービー」とかが出てきた時が、一番血圧上がったかなあ。なんか、浅い観客ですみません。 なたねさん [DVD(字幕)] 6点(2023-12-10 13:46:37)(良:1票)


7.《ネタバレ》 単なるおバカ映画かと思いきや、ジェンダーの問題や、生と死の問題も絡め、なかなか深いテーマを扱っている。
戦争の愚かさをうまく風刺しており、世の中の殺し合いもこのように死なない矢で行ってくれれば、と思う次第。
チェブ大王さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-11-23 23:03:23)

6.《ネタバレ》  2回見に行ったのだけれど初回と2回目とで見終わった後の気持ちが全然違っちゃったのよね。

 初めて見た時には痛快なコメディだと思ったわ。バービー達の暮らす作り物で固められた世界、目覚めてしまったバービーの揺らぐ自我、散りばめられた映画ネタや自虐的なマテル社いじり、そして明快なフェミニズムとホモソーシャル批判。それはそれは楽しい映画だったハズなのよ。
 だけどDJ SODAさんに対する性加害と大量の(本当に大量の)二次加害があった後に2回目を見た時、そこに感じたのは切なさ、辛さだったわ。

 この映画に描かれたフェミニズムは単純な基本中の基本、何を今更そんなところを、みたいな感想があるわ。
 わざわざ男と女とを分断するかのような描き方をするのは間違ってるって感想があるわ。

 だけど今現在のこの世界のこの現実、その基本だって全く尊重できてないワケじゃない。莫迦な男達が平然と莫迦を繰り返して反省もしやしないのが実情でしょ? ホモソーシャルに捉われた、あるいはミソジニー丸出しの、アタマの弱い男達には単純にストレートに批判をぶつけるのが正解じゃないかしら? そしてそれでも判らないであろう現実が切なく、辛いのよね。この映画って実は監督の怒りの発露だわよ。
 ついでに言うとホモソーシャルに属さないアランは映画において必ずしも良い存在であると肯定されてるワケじゃないので(逃げようとするでしょ?)自分はどちらかというとケンじゃなくてアラン、って思ってるタイプもちゃんと自分のアタマで考えないとダメよね。

 『2001年宇宙の旅』のパロディから始まって監督の差かしら『バビロン』に比べたらマーゴット・ロビーが格段に良かったとかケイト・マッキノン相変わらずステキとか美術デザイン最高とかマテル社の幹部連中が女性活躍社会!とか言ってる日本政府の男どもみたいとか色々と楽しめもしたのだけれど、この現実の中での映画の位置を考えた時にこれは重い重い映画なのではない?ってズーンと来ちゃったわ。 あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 8点(2023-09-05 15:45:55)(良:2票)

5.ただのコメディではなく、社会派的な要素もありました。驚きです。かつて幼かった女の子たち、彼女らが大きくなり、現代社会でもがき苦しんでいるながら頑張っているのを、この映画は応援しています。だいぶ理解しづらい部分も多いのですが、それでもこの映画の価値は変わりません。興味あるなしにかかわらず、1度は見た方が良い映画だと思います。 shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2023-08-26 22:30:06)

4.《ネタバレ》 冒頭からの「バービーランド」の描写のブッ飛び具合には、コレがこのまま最後まで行ったら流石に付いていけねーゾ!とチョイ不安にも思ってしまったのですが(⇒そりゃコッチとて、今作中でバービーが=バービーランドそのものが悪役側にひっくり返る様なコトは幾らナンでも無いだろ~と思ってたので)最後まで観ると全然無難に=穏便に・予定調和的に・共感可能なモノとして終わってってくれる映画ではあったので、そこはひとまずホッとしましたかね(⇒まあ、世界的にヒットしてるチャンとした商業映画だったな…と)

ただね、あくまで個人的には、今作って世間で言われてるよーなメッセージ性の強い・批判精神に満ち溢れた(部分的なる)社会派作品…なんて代物には全く見えていませんでしたよ。この作品が最も批判するトコロの=主人公バービーがラストにはソレを打ち破っていくトコロの「敵なる」価値観とゆーのは、ソレこそそのバービー自身が自己矛盾的に抱えてるとも言える「画一性」であって、その端的な顕れとしての「男と女の関係性の中に在る画一的な(古臭い)ナニか」だと思うのですよね(+最終的にはそこに対する批判の刃はソレこそバービー自身にもチャンと向いてゆくのですし)。でも、今作って別にそこに関して何か一歩先のラディカルなコトを言ってるワケでもナンでもなくって、唯々「男も女もどう生きても・どう在っても好い」とか、ナンなら「人間は誰しも好きな様に生きれば好い」くらいのコトしか言ってないと思うのです⇒でソレって、ナニをどう言い訳したトコロで(少なくとも)30年くらい前には完全に・白黒ハッキリ「勝負が付いた話」だよな~と。私は正直、やや刺々しくて申し訳無くも思いますが、この映画がイラついて観れない or 社会として受容し難いから上映禁止にしちゃう、とかってのは、流石に今どきソレはどーなの?と思ってしまいますケドね⇒ゴズリング演じるトコロのケンなんて、女にビール持って来させてふんぞり返る様な・海辺で焚火焚いてギター弾きながら迫って来る様な、見た目カウボーイ(or スタローン)なんてゆう激イタ男じゃねーですか⇒幾らナンでもモ~絶滅したでしょ⁉と。。

重ねての結論、私にとっては今作は特筆すべきメッセージ性など無い、とうに滅びた「過去の遺物」(or 人類全体としての「若気の至り」)を笑いの対象とした「ノスタルジック」コメディでしかありませんでした⇒で結果的には今年最高レベルに終始ゲタゲタ笑い転げてしまった…のでこの評価となっております。ただし、純粋にコメディとしては一点ダケ、こーなるとやっぱ「ツッコミ」役が欲しい…と思ってしまうのですよね。。誰かツッコミのプロ(⇒比較的毒気の少ない一流のベテランの)が唯々ひたすらツッコミ倒す…てオーディオコメンタリーとか付けてくれたら、BD買っても好いのですケド。。(ソレかもういっそ、こーいうのに対して最早「毒」でしかないウエストランド井口とかでも好いかな…な~んて。。)



※追伸:前述どおり、作品の内容的には(個人的には全く)悪意も敵愾心も⇒だから当然イライラも感じなかったのですケド、内容とは関係無いトコロの所謂「バーベンハイマー」とかは少し話が違うのでして、例えばコレが納得いかないから観に行こうかどーか迷ってる…という人も居るかと思うのですね。個人的には、そーいう人は別に観に行かなくても好い(という程度の)作品だった…とも思いますかね。重ね重ね、本当に単なるコメディでしかなくて⇒大した中身が在る様な作品ではない…とゆーのが個人的結論なのでして。。 Yuki2Invyさん [映画館(字幕)] 8点(2023-08-19 14:28:42)

3.小学6年生の娘はブルーやグリーンが好き。小学3年生の息子はピンクやイエローが好き。
自分の好きな“色”に対して、子どもたちが違和感を持つことはないし、親の僕自身も好きな色を選べば良いと心から思うけれど、一方で、こうやって敢えて言葉にすること自体が、僕自身が古い価値観を抜け出しきれていない証明なのだろうとも思う。

ただ、時代の変遷とともに移り変わり様変わりする価値観そのものを「古い!」と言って一概に否定したり、拒否したりすることは容易なことだけれど、あまり意味のないことだとも思う。
なぜなら、一つ一つの価値観には、それぞれの時代や環境において、何かしらの「意味」と「役割」を持っていただろうから。
本作の主題である“バービー人形”は、その顕著な事例であり、価値観という概念を象徴するものだったのだと思えた。

それまで少女たちの“ままごと”の子守相手に過ぎなかった人形が、バービー人形の登場により、夢や理想を投影する存在となった意味。
そして、少女(=女性)たちに、“定番”の夢と理想を与えて、“現実”から目を背けたかった意図。
なぜ少女たちは、金髪の白人人形に自らの夢を投影したのか、なぜ女性たちは非現実の世界に逃げ込まなければならなかったのか。
そこには、「功罪」が等しく存在していて、一方的な否定も肯定もできないと思う。

時代の変化、社会の変化に伴い、価値観の象徴であるバービー人形の存在意義そのものが問われることは必然だろう。
ただし、だからといってそれまでの価値観をそっくりそのまま“反転”できるかというと、無論そうではない。
「時代が変わった」「価値観が変わった」とただ声高に叫んで、バービーたちの女性社会を、ケンたちの男性社会に逆転させてみたところで、本末転倒で結局何も変わらないということ。

本作の最も素晴らしいところは、そういったこの世界の“価値観”の今現在の有り様に対して、極めてフラットな視点に立ち、そのことを偏った価値観の象徴であった“定番バービー人形”の変化の中で顕わにし、笑い飛ばしていることだ。
“定番”であり、世界の女性たちの夢と理想の権化であると信じていた“彼女”が、いつの間にか古臭い旧時代の女性像の象徴であると突きつけられるシーンは、つまるところ、今この瞬間に是とされている価値観すら常に変容していくものだということを物語っていると思えた。


いつからか世界は「完璧」を求めすぎている。
それは決して皆が一様に完璧な自分になりたいわけではなく、完璧でなければ許容されない現代社会の風潮に振り回されているからだろう。
そして、その“風潮”自体にも、必ずしも真っ当な信念があるわけではなく、ただ耳障りのいい“トレンド”に過ぎないことが、この世界の悶々とした息苦しさに繋がっているように思える。

本作は、ピンク一色のイカれた世界観の中で、浅はかな見識や無責任な正義感によって、“ポリコレ”や“ジェンダーレス”という言葉の嵐に振り回される現代社会に対する痛烈な批評性と風刺に満ち溢れていた。
“バービー人形”の中に、今この瞬間の世界で描き出すべきテーマの本質を見出し、映画化を実現し、この狂気的な映画世界の中で終始“バービー”としての存在感を貫き通したマーゴット・ロビーが、映画人として、女優として、そして一人の現代人として、本当に素晴らしい。 鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 8点(2023-08-18 23:18:01)

2.《ネタバレ》 米公式Twitter(現X)のやらかしで違う意味で有名になってしまった作品ですが普通に面白かったです。グレタ・ガーウィグの作品が好きというのもあるでしょうが。
バービーランドの非現実的な描写はあまり気にならずに「現実世界」とのうまい描き分けがなされていたし、序盤にケンが感じていることやバービーランドでの男の扱いも「でもこれって現実世界での女性も同じだよね」という感じで嫌味などなく自然な感じでした。
社会での女性の地位と女性進出というテーマですが「結局男って女の子にチヤホヤされたくて格好つけてバカな生き物なんよねw」という点を見事についてる点や「仕切るのって全然楽しくない(でも見栄っ張りだからしないといけない)」っていう男の8割方にグサグサ刺さるセリフがあって「それなーw」という感じでした。
でもちゃんと非現実の世界でも「変化」を許容できるようになる展開や自分らしさとか関係なくて自分は自分ということを言っていてフェミニズム云々とか抜きにちゃんとそうした点を描いていて良かったですし、何より散々いいこと言っておいてラストよっぽど前を向いた感動の話を用意してるんだろうなーと思わせておいて「婦人科に来ました!」で、「そう来るかw」と思い、最後まで皮肉が利いてるぜ!と思わずにはいられませんでした。 クリムゾン・キングさん [映画館(吹替)] 7点(2023-08-13 21:40:08)

1. 
今日は、初日なので観てきた。

――バービー(2023年)吹き替え版

前情報は殆どない感じだったので…ある意味ベスト・コンディション。
だが、悲しい事に客があまり居らず、1/3程度しか入っていない…若干劇場ごとに誤差があるのかな?
そして親子づれが居たんだが、小学4~5年生くらいの女の子が「大人ばっかりだね~」と、席に座ろうとする俺を見ながら言い放ってて、少し恥ずかしい気持ちになった次第。
オトナを虐めんな。笑

そして、例によってネタバレ厳禁。
まず、俺は「マテル社」のバービー人形は全然詳しくない。
それを念頭に置いて貰ってになるんだが…いや、確かにこの映画って攻めてると思う。
作り手の気持ちっつーか、テーマも含めて。

ただ、このテーマってのが若干”難解”だろうと思う。
難しいって意味じゃなく…いわゆる”テーマを心の何処に置くのか?が難解”だ。
人によっては、ザックザクとハートにぶっ刺さるだろうし、そうじゃない人間にとっては「はぁ?」って感じの肩透かしになるだろう。
何でもアメリカでは、かなぁぁぁぁぁり受けた内容らしいが日本ではどうだろうか?
んぅ~…俺は色々と考え過ぎて、観ながらも思考がグラングランに揺れ捲った。

価値観って言うか…うぅぅ~~~ん。

過去と未来の価値観、男と女の価値観…もうフェミニズムの交差が壮絶でTwitterでの論争を観てる気分になって来る。
更にはジェンダー系の問題も(勝手に)俺の脳裏に出てきたりして、もう何か「触れたくない映画なんかな…コレ。」とか意気消沈もしてしまった。
正直、俺自身がこの辺の情報を、まだ自分に固定化が出来てないっつーか…
フェミニズムの問題も、ジェンダーについても「これをされたら嫌だな…」くらいしか考えてないので、余計に考えがグラングランになってしまう。
そして、ここで答えは書けないけど「それぞれの希望する世界観」についても、どれが自分に合うだろう?なんて考えるから余計に脳が揺れる。

――女性の自立か?
――男性が主軸となる世界か?
――更には新しい道か?

その距離感のベストなんかも考えたが…色々と迷う。
だって人其々の好みだし、その理想系って自分で決めるのは非常に困難だ…ある意味で教育の指導と似てるなーなんて思いつつ…人は、男・女のどっちであれ、所詮は「自分の事しか分からない事もある」だろうから。
いや、過去の仕事なんかも想い出して来たぞ……嫌な思い出もあるから忘れてたけど。

ただ――アレだ。

揺れなかったのは「マーゴット・ロビー」のキュートさ…だけ。
特にTwitterで騒がれていたキノコ雲の事は(本作の中では)描かれて無かったしね。
あ、バービーのボーイフレンドの「ケン」ってブレードランナー 2049のライアン・ゴズリングなんだね…うん、いい演技してたわ。

ともあれ、子供向けのコーティングをしてるが、バリバリのオトナ用の映画だった。
近くに居た子供が余りにも退屈なのか、ペットボトルを指で押さえてパッコンッパッコンッ!って音を立てて時間を凌いでたし(怒れ親よ!w)
でも、まぁ…俺は観ながら、アレコレ考え過ぎて、今までに無いくらいの「自己喪失に陥りそう」だった(←若干大袈裟)

最終結果っつーか、俺的な評価は敢えて言わんでおく。
時期っつーか、何年か経った後なら、俺はこの映画に対する評価もかなり違ってくるだろうし…そこは俺個人として楽しみにしておこう。
けど、何も考えてない映画じゃないし「好き・嫌い」の好みは置いても…内容は詰まってる映画だったのは事実だ。

ただ、価値観ってものは…この世界にゴマンとある。

俺は人の価値観を聴き過ぎて「自分を変化させ過ぎた」と思ってるんで、アレだ。
これからは自分の在り方を…もぉぉぉ~~っと中心に置きたいと思う。
最終的に合わせる覚悟があれば別だが…結局は、合わせる事だけで終わるのは…悲惨な事になり兼ねんからね。

まずは己の確立…そこからだな。

人と合わせるのが必要な世界。
けど、そこも加味しつつ…まずは「自分の考え」だ。

己の確立…うん。

我儘に見えても、己の確立。
もう「俺は完成してるぜ!」と思っていても…常に。

世界の中で自分を確立させて征こう。

それでいいんだ。


. 映画の奴隷さん [映画館(吹替)] 7点(2023-08-11 23:59:17)

別のページへ
1


マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 13人
平均点数 6.77点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
5215.38% line
6323.08% line
7430.77% line
8430.77% line
900.00% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review2人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

2023年 96回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞ライアン・ゴズリング候補(ノミネート) 
助演女優賞アメリカ・フェレーラ候補(ノミネート) 
オリジナル主題歌 受賞What Was I Made for?
オリジナル主題歌 候補(ノミネート)I'm Just Ken
美術賞サラ・グリーンウッド候補(ノミネート) 
衣装デザイン賞ジャクリーン・デュラン候補(ノミネート) 
脚色賞ノア・バームバック候補(ノミネート) 
脚色賞グレタ・ガーウィグ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2023年 81回
作品賞(ミュージカル・コメディ部門) 候補(ノミネート) 
主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)マーゴット・ロビー候補(ノミネート) 
助演男優賞ライアン・ゴズリング候補(ノミネート) 
監督賞グレタ・ガーウィグ候補(ノミネート) 
脚本賞グレタ・ガーウィグ候補(ノミネート) 
脚本賞ノア・バームバック候補(ノミネート) 
主題歌賞 受賞What Was I Made for?
主題歌賞 候補(ノミネート)I'm Just Ken
主題歌賞 候補(ノミネート)Dance the Night
シネマティック&Box Office業績賞 受賞 

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS