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どん底(1957)

The Lower Depths[米]
1957年【日】 上映時間:125分
ドラマ時代劇モノクロ映画戯曲(舞台劇)の映画化
[ドンゾコ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2019-11-05)【イニシャルK】さん
公開開始日(1957-09-17)


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監督黒澤明
助監督野長瀬三摩地
坂野義光
キャスト三船敏郎(男優)泥棒 捨吉
中村鴈治郎(二代目)(男優)大家 六兵衛
山田五十鈴(女優)大家の女房 お杉
香川京子(女優)お杉の妹 かよ
上田吉二郎(男優)下っ引 島造
根岸明美(女優)夜鷹 おせん
三井弘次(男優)遊び人 喜三郎
東野英治郎(男優)鋳掛屋 留吉
三好栄子(女優)留吉の女房 あさ
藤原釜足(男優)役者
千秋実(男優)御家人くずれ 殿様
渡辺篤(男優)駕籠かき 熊
藤木悠(男優)下駄の歯入れ屋 卯之助
田中春男(男優)桶屋 辰
左卜全(男優)お遍路 嘉平
清川虹子(女優)飴売り お滝
加藤武(男優)役人(ノンクレジット)
榊田敬二(男優)町人(ノンクレジット)
原作マキシム・ゴーリキー戯曲「どん底」(岩波文庫 他)
脚本黒澤明
小国英雄
音楽佐藤勝
撮影山崎一雄
斎藤孝雄(撮影助手)
製作黒澤明
東宝
配給東宝
美術村木与四郎
録音矢野口文雄
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【クチコミ・感想】

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12


36.《ネタバレ》 黒澤さんはホント、一流の不良でもあるんだな~

物語の構成が相変わらず凄い。
前半、長屋からほとんどカメラは出ることなく、
登場人物の紹介をしてしまう。これが絶妙!

そして後半、次々不幸が出てくるんだけど、
したり顔のおじいさんが、サッと逃げるとこが面白い。

ラスト、長屋の連中の酒飲んでの乱痴気騒ぎ。
これが囃しになってて、見応えある。

黒澤さん、凄いっす! トントさん [DVD(邦画)] 8点(2020-05-29 12:40:41)

35.芸術作品として制作したらしいが、やりたいことは理解できる。が、自分には本当に合わない作品。
舞台や演劇が好きな人間ならば好みであると言えるだろうが、舞台や演劇を毛嫌いしている自分には無理な作品だった。
とにかく内容という内容が無く、底辺の人間の日常を見させられるのみで、常時睡魔との戦いだった。
役者の演技、カメラワークや結末への展開などの芸術性は感じられたが、面白みが全くないので、苦痛以外の何ものでもない。
制作者や役者は演じていて本当に面白いと思える作品だろうから、結論としては、元々が面白みを重視して制作された作品ではないので、制作側や役者に向けた作品だと理解すると良いと思える。 カムイさん [ビデオ(邦画)] 0点(2015-11-28 22:35:06)

34.《ネタバレ》 基本長屋内のワンセットでの舞台劇ですねこれは。この長屋セットの傾き方がハンパない(ちょおっとやり過ぎ感がw)出入口とかほとんどひし形(笑)。古い映画なので音声が聞き取りにくいのが難点だが、個性的な俳優さんがゾロゾロでてきて面白い。三船さんが主役かと思いきや、案外そうでもなくてほぼ出演の皆さま均等な感じ。ただ個人的にはメリハリに欠け観ていて飽きてくる部分ありですかね~。舞台系のお芝居が好きな人にはいいのかも? 黒澤映画の勉強にナリマシタハイ Kanameさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-08-26 09:05:13)

33.《ネタバレ》 つまらなかったです。この時代の役者さんたちのシャベリは何かと早口な印象が多く、その滑舌はあまり良いとは言えなくて聞き取りに神経をすり減らします。ただでさえそうなのに、舌足らずの役を演じる人もありさらに聞き取りにくい。全てをきちんと聞き取れなくて、もう少々のことは分からなくてもいいかとスルーしながら観てしまいました。そんなこともあって世界に入っていけなかったのかもしれません。『どん底』というタイトルに違和感も覚えます。そのエピソードもちっとも悲惨に感じないし、人の死もなんだかかる~く感じてしまいます。そういうのがどん底なんだと言われれば、そうなのかもしれませんが、観ている自分には響いてくるものがありませんでした。『どですかでん』とちょっと似ているなと感じましたが、あっちこそ、あっけらかんなムードがありつつも「どん底」な感じでしたから、こちらを後で見るとインパクト薄いです。まるでミュージカルみたいに長屋連中が歌い踊りだすなんて、舞台の時代を生きたことないので分かりませんけれど、多分に現実的でない気がしてならず、2度目の和製ミュージカル展開で終幕へと行っちゃったのを見届けた瞬間は、ポカーンと呆気にとられるばかりでした。ボロで斜めな長屋のセットがシッカリ戸の開け閉めできることに一番印象を奪われました。 だみおさん [DVD(邦画)] 3点(2014-08-07 00:01:20)

32.《ネタバレ》 原作未読。役者の演技が皆キレッキレで名演の応酬の群像劇ときたもんだから、私の五臓六腑に染み渡る様でございました。長屋からみんなが出て行ってふっと無人になり、人が入ってくる、あの間が良い。ラストの締めが悲しくもかっこいい。他人様から見たら只のつまらない嘘でも何でもすがるものがなきゃ生きていくのも辛いのよ。といってただすがるだけでどうにかなるでもない。黒澤映画の底に流れるものの一面を見た思いです。時を置いてまた観たい一本。 マッイヤ~ンさん [DVD(邦画)] 8点(2013-12-13 07:31:20)


31.間仕切りもなく、ただ寝床にムシロを敷いただけのルンペン宿、暗く薄汚れた雰囲気はまさしくゴーリキーの戯曲、よくぞロシア文学を日本に置き換えたと感心。それぞれ癖のある人物描写が良い。台詞に舞台劇のおもしろさがあるのだが、やや聞き取りにくい。主人公のこそ泥が侍っぽく見えるのはやはり三船だからだろうか。 ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 5点(2013-08-09 02:04:11)

30.《ネタバレ》 最低の生活を営む人たち、という意味なのだろう。社会の底辺そのままに、立地的にもゴミを投げ落とされる低地に建つ傾いた長屋。ちょっと雨が続けばすぐに床上まで浸水しそうで不衛生極まりない。そこでろくに仕事もせずにたむろする奴らはお互いを労わり合うのではなく、傷に塩を塗り合いながら生きているような殺伐とした空気。でも、なんかバイタリティは感じるんだよね。そんなにギャーギャーと騒ぐ元気と暇があるなら仕事を捜せよ、って感じでした。これ、現代の視点では悲劇というより喜劇でしょう。ちなみに屋内が間仕切りなしで繋がってる「長屋」を初めて見ましたが、あれが正しい「長屋」なのでしょうか? アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-29 01:12:20)

29.正直なところ、全盛期の黒澤監督でもたまにはこういう映画作っちゃうんだな・・・って思いました。山田五十鈴さんの悪女ぶりは良かった。 リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-11-22 17:35:20)

28.役者が強く喚いたり、強い主張をしたりする黒澤明の演出の一部にはロシア文学の影響を感じます。特にゴーリキあたり・・・この原作は未読ながら、やはり、劇のような台詞回しが黒澤演出を感じさせます。これが、時代劇であれば良いのですが、現代劇とかになるとどうも違和感を持ってしまう。それに、「白痴」でもそうなんですが、ロシアの原作をした場合、舞台設定が消化不良で役者達の巧い演技が作品の質をなんとか高めているような印象があります。山田五十鈴の狂人ぶりなどは、なんか日本・江戸?という設定とは離れているような気がする。面白いのだが私にはなにか引っ掛る作品でした。
私個人の推測ですが山中貞雄の「人情紙風船」を意識しているのかな?と感じさせるシーンがいくつかありました。山中貞雄はさらりとみせている(庶民的な世界)のに対し、黒澤明は力が入り過ぎているような・・・ サーファローザさん [DVD(邦画)] 6点(2010-11-02 20:36:39)

27.特別、傑作ではない。
群像劇スタイルで、社会の底辺に生きる人々を丁寧に描いた内容。

不景気の現代にも通ずる内容で、現代に当て込めばそれなりに含蓄を感じる部分はあった。

左卜全の自然な演技は素晴らしい。

それにしても、黒澤明は香川京子の使い方がヘタ。
使うからには、可憐な香川京子を撮ってほしい。 にじばぶさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-08 00:39:03)

26.これは凄まじくドス黒い映画でした。全く救い無し。
好きか嫌いかは別として、強烈に心に残る作品であることは間違いないでしょう。
左卜全の存在が中盤まで唯一の希望なのだが、終盤には結局彼も深入りはしたくないと逃げ出す始末。誰もどん底からは結局抜け出せない。
登場人物は皆過去を懐かしみ、現状に愚痴ばかり言い、未来に何の希望も抱かず、ただ諦めて自堕落な生活をおくっている。
こんな人間達ばかりずっと映されるのに、この映画は目を離させない不思議な力を持っているように思う。底の底で渦巻いている強烈な力。それを見事に表現することに成功している。
映画的な展開はせず台詞のみで物語は進んでいくが、徹底した台詞のリアルさと、役者それぞれの凄まじい演技力で、個人的には物凄く見応えのある作品だと思った。

おーるさん [DVD(字幕)] 9点(2010-02-06 23:43:44)

25.《ネタバレ》 音楽はアタマに鐘、ラストにピーッと能管、あとは中のバカバヤシ。『隠し砦』の踊りや、『夢』の葬列もあるが、けっこうミュージカル的な様式を感じさせる作品だ。冒頭はやはり門、黒澤映画で門は繰り返されるモチーフだが、ただ門の内と外のドラマではなくて、これは門の下の人々なの。門の内と外での争いからも脱落し、赤ひげのような“父”的人物もいない世界。これに近いのは『どですかでん』だろうが(どちらにも珍しく志村喬が出ない)、あちらは底に肯定の気分が感じられるのに、こちらにはない。みな嘘の自伝や夢に飲み込まれてやっと生きている。俺は職人なんだと最後まで世間の基準にすがっていた東野英治郎も、ラストではバカバヤシに加わる。その中で不意に現実の寒気を感じてしまった役者が首をくくり、三井弘次のアップ「踊り(夢)を邪魔された」で幕となるわけだ。陽だまり→風→雨と天気の移ろいも的確。職人の鍋をカリカリ引っ掻く音がいらいらを表現する。構図としては直線が直角に交わらない世界、平行四辺形が、圧力下にある世界を感じさせる(美術は先日亡くなられた村木与四郎、あなたの仕事は永遠に残ります)。暗い話を、どうだ暗いだろう、とじめじめ溺れずシャープに描いていて、このあたりの黒澤作品はとりわけ映画としての純度が高い。それにしても左卜全は貴重な役者だった、同じヒョウヒョウでも笠智衆だとマジメ一方だが、こちらはしたたかなずるさも含んでいる。あと個人的なことを言わせてもらうと、これと『蜘蛛巣城』の二本立てが、私が初めて東京池袋の文芸地下という名画座で観た映画でした。その後かなりお世話になって私の映画好きの下地はだいたいここで形成されたもの、その意味でも忘れられない作品なんです、これ。 なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-29 12:12:57)

24.《ネタバレ》 結局誰もどん底から這い上がれないのですね。左卜全が良い味出してました。 osamuraiさん [DVD(邦画)] 4点(2009-03-01 13:26:09)

23.《ネタバレ》 黒澤映画の中でも、特に白黒の黒澤映画の中にあっても比較的評価が低く、一般受けもされてないような作品ではあるが、私はこの映画も好きです。単なる貧乏な人間の集まりの話でありな゛らそれが何故、面白いのか?と聞かれたら私はこう答える。貧乏長屋に集まる貧乏な人達、ここに集まってくる貧乏人達の中には狂気というものが充満している。例えば長屋の大家である中村鴈次郎はいつも何かに怯えている。その女房の山田五十鈴は物凄い悪女ぶりでまるで人間というよりも獣の如く、鬼のような表情で常に狂ってる。山田五十鈴が愛する男である三船敏郎の泥棒には善と悪との両方の顔を持ち、香川京子に対して惚れてるからこそもう、泥棒なんて辞めようと思ってる。そんな二人の仲の良さそうな所を見て嫉妬し、狂乱し、その後、起きる殺人事件について香川京子を罠へとはめよとする。他にも鋳掛屋の東野英治郎にしても常に怒っているし、その妻もまた他人に対して怒りをぶつけている。役者崩れの藤原鎌足、遊び人の三井弘次、殿様と呼ばれている千秋実、いずれの人物にしても人間て如何に馬鹿な生きものであり、感情を抑えようとすればするほど抑えられなくなるものであるというものを見ているようであり、謎めいた部分が多く、お遍路としてやってくる善人のような老人、左卜全にしても見掛けは良い奴かもしれないけど、本当は悪い奴なのかもしれない。気まずくなった途端に去って行っていってしまう。長屋というたった一つの空間の中だけで色々な人物による何とも可笑しなやりとり、あの変な歌、トントンちきめ♪トンちきめ♪こんちきしょう♪こんちきしょう♪地獄の沙汰も金次第♪仏の慈悲も金次第♪て歌に合わせて踊る男達、ここには人間なんて所詮は馬鹿な生きものなのさ!とでも言ってるようであり、またあの三井弘次の残した台詞「ちぇっ、折角の祭りが台無しだぜ」には何だか昭和の名人と呼ばれている人達の古典落語でも聞かされているような震えに襲われたのと当時にどん底に生きる人間の哀しさや辛さのようなものを見た思いでいっぱいになりました。 青観さん [DVD(邦画)] 8点(2009-01-11 11:59:58)(良:1票)

22.もうね、駄目www。ドンゾコを楽しんじゃってるもん。「あぃあぃ、まあ飲みなよぉ」で済んじゃうもん。いやあ、楽しいねぇwww。ちょっと、最後の踊りのシーンなんか一緒に踊っちゃったよ(爆)。これだけオモロイ俳優の競演は見事! いいもの観させていただきました。左卜全、最高! ようすけさん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-23 01:24:08)

21.キャラが一人一人しっかり立ってて役者陣のレベルの高さにはただ驚くしかありません。香川京子かわいいです。 アンダルシアさん [DVD(字幕)] 6点(2005-11-28 05:37:22)

20.『蜘蛛巣城』に続く西洋文学の時代劇化。ただし今度はロシア文学。本作の場合は原作が原作だけにほとんど密室劇と化しているが、それで二時間以上やるんだからちょっと退屈してしまった。今回は三船敏郎があまり目立ってなかったのも減点要因のひとつ。でも最後のどんちゃん騒ぎと、喜三郎の捨て台詞は最高によかった。 とかげ12号さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2005-11-20 18:28:43)

19.ゴーリキー原作の舞台をもとにした作品。とにかく冗長で不快。1分おきに時計を見てました。 承太郎さん [ビデオ(吹替)] 0点(2005-11-02 03:32:10)

18.期待しぎたのかあまり面白いとは言えなかった。最初のボーン、ボーンという寺の鐘のような音が印象的。 イニシャルKさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2005-08-08 23:10:48)

17.これは映画というよりも芝居に近い。、、、、、がけの下、崩れかけた小屋の中の濃密な空間、母屋とその外。、、、、狭い、掃きだめの空間を使って、黒澤は何を表現したかったのだろう。、、、、下層の人々が置かれたリアリティ、そしてそこに理想的なものの存在する余地がどれほど乏しいのか、ということだったのだろうか。、、、あるいは、全く希望も、理想もない世界がどのようなものかを描くことだったのだろうか。、、、三船は若い女、山田は三船に明るい未来を見いだそうとするが、それは破れ、東野は妻の弔いに仕事道具も失う。、、、そして、アル中の老人は、覚醒して未来がふと見えると、死にしか、もはや救い、理想を求めることができなくなってしまう。、、、、、、この世界は、求道者・黒澤が、人が道を見失うとどのような存在になるかを描いたものだったと僕には思えた。、、、だけどそれは、黒澤が、実は民衆の世界を描くことが不得手であったことを物語っているのではないだろうか。 王の七つの森さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-28 16:59:04)

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【点数情報】

Review人数 36人
平均点数 6.03点
038.33% line
100.00% line
200.00% line
325.56% line
438.33% line
5411.11% line
6616.67% line
7513.89% line
8925.00% line
9411.11% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review3人
2 ストーリー評価 8.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 8.33点 Review3人
4 音楽評価 7.50点 Review2人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

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