みんなのシネマレビュー

荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻

1952年【日】 上映時間:82分
ドラマ時代劇モノクロ映画
[アラキマタエモンケットウカギヤノツジ]
新規登録(2007-02-13)【いのうえ】さん
タイトル情報更新(2013-03-02)【ESPERANZA】さん
公開開始日(1952-01-03)


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監督森一生
キャスト三船敏郎(男優)荒木又右衛門
加東大介(男優)森孫右衛門
志村喬(男優)河合甚左衛門
千秋実(男優)河合又五郎
左卜全(男優)孫右衛門の父
片山明彦(男優)渡辺数馬
山田禅二(男優)虎屋
高堂国典(男優)鍵屋三右衛門
徳大寺伸(男優)櫻井半兵衛
小川虎之助(男優)河合武右衛門
杉寛(男優)萬屋喜右衛門
浜田百合子(女優)荒木の妻みね
広瀬嘉子(女優)虎屋の女房
津山路子(女優)鍵屋の小女
脚本黒澤明
音楽西悟郎
撮影山崎一雄
製作本木荘二郎
配給東宝
美術松山崇
録音宮崎正信
照明岸田九一郎
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【クチコミ・感想】

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4.《ネタバレ》 あんなにも疲労感を味わう決闘場面は中々御目にかかれない。
あの疲労感は伊藤大輔の「下郎の首」や小林正樹の「切腹」とは違う。
前者がストーリー面における疲労感だとすると、この映画は戦闘描写を徹底的に“みじめたらしく”見応えのあるものにしている。

冒頭に描かれるド派手な仇討劇場の“虚像”。あまりに白すぎるメイクと勇ましすぎる男たち、バッタバッタと何十人も斬り、二刀流、槍・・・その後に語られる“忠実な”記録。

まるで黒澤の「羅生門」における多襄丸の件を思い出す。多襄丸も役人の前では戦闘経験豊富な強者を“装って”いた。

この映画は現在の伊賀は上野を映し、舞台は寛永十一年に遡る。
決闘までの1時間をリアルタイムに描く。薄暗い空、旅の休みに茶屋に入る精悍な表情の武士たち。落ち着いた演技の三船。
桶からこぼれた水が、さらに過去の血痕に繋がる。語られるそれぞれの過去。桜を見ながらの三船と志村の会話の雰囲気。弓を引くだけで撃つ場面は映されない。それは決闘間近で三船が銭を数える時も手が映されなかった。
戦いが曝け出されるのは、クライマックスを待たなければならない。
リアルタイム進行は確かに緊張感があるが、それまで何も起らないと解ると恐ろしく退屈なものになる。同様の理由で「真昼の決闘」も俺はダメなのだ。
観客「待つのは辛いのう」

だが、この映画はそのラスト20分で今までの緊張が弾ける様子に圧倒される。着飾った男たちの“化けの皮”が剥がれていく瞬間のな。

左ト全の舞が面白い。この卜全と三船が「七人の侍」の二人とは思えない(良い意味で)。

上着を亭主に投げ渡して死の覚悟を伝え、決闘の準備を進める。

橋の上で見張る男の回想・掲げられる“槍”を黙って見送る。水の中の小石、森の中の木。
ロングショットで偵察、ハッキリ一人一人映される敵の姿、地図。
伝えに行こうとするが、恐怖と脚が動揺してなかなか前に行けない。それを勇気を奮って“歌”によって敵の接近を伝える。

ラスト20分の緊張、手ぬぐいで隠される防具、物見に出される箒を持った亭主、寒さ、敵の動静を見守る。
「七人の侍」は人を斬るのに慣れたプロフェッショナル同士の戦闘(百姓ですら落ち武者狩りで殺人を経験済み)だったが、この映画は人を初めて斬る人間が味わう恐怖がたっぷり描かれている。
怖がって逃げる人々、震える手で鞘から刀を抜く人々、睨みにビクッとして手を覆って引っ込む者、騒ぎで集まる群衆、血の匂いで吐き気を起こす者、初めての殺人で震える者、殺してしまった後に来る後悔の震え、痛みで狂ったように叫ぶ者、一瞬の光り、折れる刀。

この映画の真逆・・・即ち従来の荒木又右衛門が池田富保による「伊賀の水月」なのだ。竹をしならせて崖下に飛び降りるとか、この映画を見た後だと色んな意味でビックリすると思います。

黒澤はこの作品の後に「七人の侍」でより戦闘描写を追及していく。
三船敏郎、志村喬、加東大介、千秋実、左ト全、高堂國典、堺佐千夫、小川虎之助といった面々が共通している。 すかあふえいすさん [ビデオ(邦画)] 8点(2014-03-11 21:45:40)


3.《ネタバレ》 初っ端講談通りの敵討ちを再現してから、史実はこうではない、それでは史実に乗っ取って再現してみましょう、という流れの随分風変わりな出だし。ナレーションたっぷりに現代の(といっても1952年の)鍵屋の辻を解説したりもする。そして本編に入ると一応の経緯の説明が入るが、音声が聞き取りにくい上にあっさりしているので判り難い。要するにAの父親がB家の人間を殺してC家に逃げ込んだが、C家はAの父親を引き渡さなかった。そして今AがC家の人間を殺してしまい、今度はB家に逃げ込んだという話だったような。自分の親父に恨みがあるB家に逃げ込むAも凄いが、それを匿うB家も凄い。なんでそんなことになるんだろう。そういった説明はなされないので謎のまま。まあ、又右衛門の置かれた複雑な状況の方が重要なので、こんな経緯はどうでも良いっちゃぁいいんですが。作品自体は正直退屈。しかし決闘直前の緊迫感は相当に高い。この緊迫感は中々ない。ここだけで見応え十分。ただ続く決闘シーン自体はややあっさりとしていて、グダグダでもある。しかしこれは狙ったグダグダ。主人公以外は皆怯えていて、それが故のグダグダ。これが逆にリアルなんだろうし、良いのだが、グダグダを見せるにしてももう少し上手く見せてくれてもいい。脚本は黒澤明だが、ここらあたりを見てもなんか違う。これは監督の個性が出たというものだろうか。緊迫感は高評価だが、残念ながら全体としては現代の鑑賞にはやや堪えない点の多い映画という印象が強い。 MARK25さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-10-20 21:39:47)

2.前半のストーリーがやや分かりづらく、やや辟易した。
しかし、終盤の鍵屋の辻における決闘シーンは、異様なまでの緊迫感が出ていて圧巻。
チャンバラ的なノリを徹底的に排し、無様とも言えるほどのリアリティな決闘が演出されていて見事。
加東大介も人間らしい弱みを見せる役どころで、全くもってかっこよくないのだが、これが素晴らしいリアリティを生んでいた。
終盤の緊迫感だけでここまで見せる映画は初めて観た気がする。
『切腹』に匹敵する、異色時代劇の傑作であろうことは間違いない。 にじばぶさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-10-11 00:04:26)

1.《ネタバレ》 これは、将来『切腹』や『股旅』などで展開されていく、「カッコよくない時代劇」のはしりなんじゃないだろうか。タイトルの鍵屋の辻での決闘が話の中心ではなく、むしろ敵討ちに向かうまでの敵味方の心理的な揺れを描き出した作品。しかし、誰も勇ましくないし、格好よくない。三船ですらも、いつもの黒澤作品のように最終的にすべてをさらうのではなく、敵討ちの当人を叱咤するだけ。手は出さない。だから決してヒーローにはならない。出色は三船の側の斥候の役割をする加東大介。表情といい風体といい、彼のベスト・アクティングなんじゃないだろうか。中盤の主役ははっきり言って加東だし。
森一生は、大映のプログラム・ピクチャーを支えた職人的な作家の一人だけど、例外的に会社の外でも作品を撮れた、幸福な人。黒澤明の脚本に真っ向から挑み、かつ、黒澤とはぜんぜん違うシャシンに仕上げたその才能を素直に称えたい。もっと大映の外でも仕事をして欲しかった。
いのうえさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-13 23:19:13)

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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.25点
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8375.00% line
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 9.00点 Review1人

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