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衝動殺人 息子よ

1979年【日】 上映時間:131分
ドラマ犯罪もの実話もの小説の映画化ロードムービー
[ショウドウサツジンムスコヨ]
新規登録(2009-11-13)【lcs】さん
タイトル情報更新(2021-04-13)【イニシャルK】さん
公開開始日(1979-09-15)


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監督木下恵介
キャスト若山富三郎(男優)川瀬周三
高峰秀子(女優)川瀬雪枝
田中健(男優)川瀬武志
大竹しのぶ(女優)田切杏子
尾藤イサオ(男優)坂井三郎
近藤正臣(男優)松崎徹郎
高岡健二(男優)吉川
橋本功(男優)中山
野村昭子(女優)井上静子
大地康雄(男優)通り魔(クレジット「大地常雄」)
花沢徳衛(男優)益田常吉
小坂一也(男優)看守
福田豊土(男優)法律相談員
小森英明(男優)川瀬鉄工所工員
高杉早苗(女優)坂井和代
野々村潔(男優)
田中筆子(女優)
加島潤(男優)
今井健太郎(男優)
水木涼子(女優)
藤田まこと(男優)中沢工務店主
田村高廣(男優)平山敏夫
中村玉緒(女優)北村洋子
加藤剛(男優)中谷勝
吉永小百合(女優)柴田保子
脚本木下恵介
音楽木下忠司
撮影岡崎宏三
製作杉崎重美
飯島敏宏
松竹
TBS
配給松竹
美術重田重盛
衣装松竹衣裳株式会社
編集杉原よ志
録音松本隆司(調音)
照明佐久間丈彦
その他IMAGICA(現像) 旧社名:東洋現像所
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【クチコミ・感想】

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6.《ネタバレ》 個人的な憎しみ苦しみを、同じ被害者を通じて、社会運動にまで発展させた功績は大きいし、尊敬に値する。が、犯罪被害者も苦しみもそれぞれで、この違いは十分とは言えないまでもある程度は描かれていて、問題の大きさ・深さ・複雑さを理解する手助けにはなった。犯罪被害者家族が忌み嫌われるというのもなんとも凹む話だ(昨今は加害者家族の問題もあるし)。結局主人公は、被害者の貧困対策での給付支援の方向に動くわけだが(損害賠償や慰謝料請求という感じではないので、なら生活保護ではダメなのか?という疑問は残る)、ここへの動機説明が曖昧で弱いのと、これが息子の仇をとった事になるか否かは疑問の残る所ではある。主人公の活動にフォーカスしたドキュメンタリードラマになってしまったため、心情変化の描写が弱くてわかりにくい部分はある。 東京50km圏道路地図さん [DVD(邦画)] 6点(2015-08-10 11:41:27)


5.《ネタバレ》 木下恵介監督が「香華」以来15年ぶりに松竹に凱旋して手がけた社会派映画。一人息子を通り魔に殺されたことをきっかけに犯罪被害者遺族に対する補償制度の実現に向けて動き出す父親を実話をもとに描いたストーリーで、見る前はちょっと硬すぎないかと思っていたが、いざ見てみるとすごく見ごたえのある骨太な力作映画になっていて最後まで見入ってしまった。今でこそ被害者遺族に対する補償制度は存在するのだが、この映画が製作された当時は無かったわけだから、木下監督はそこに疑問を持って本作を手がけたことが分かるし、実際に本作公開の二年後に補償制度が運用開始しているのは本作の影響もあるのではないかと思える。誰でもよかったという理不尽な殺人事件で家族を奪われた登場人物たちの悲しみがリアルにこちらに伝わってくるような心理描写はいかにも木下監督らしいし、きっと実際にこういう事件で家族や友人を亡くした人たちも同じ思いなのだろうと思わずにはいられなくなる。しかし、ドラマとしてはやや物足りない部分もあり、とくに主人公が自分と同じような境遇の人たちに会うために全国を渡り歩く部分が思ったよりもあっさりしていて、ここをもう少しじっくりと描いていればもっとストーリーに厚みが出たはずでそこが残念。本作で映画賞を総なめしたという主演の若山富三郎は東映ヤクザ映画での印象が強くなりかけていたが、本作ではそれをあまり感じさせることはなく、評判どおりの素晴らしい演技を見せていて間違いなく本作は「悪魔の手毬唄」と並ぶ若山富三郎の演技派としての代表作だと思う。そしてもう一人、そんな若山富三郎演じる夫を支える妻役の高峰秀子はこの頃はもう女優業は散発的になっていて、本作が最後の出演作とのことだが、衰えというものをまったく感じさせておらず、その存在感と演技はやはり別格だ。全国各地にいる被害者遺族を演じる出演者も豪華なのだが、大阪のシーンで登場する夫を殺された中年の女性を中村玉緒が演じているのは、同じシーンに若山富三郎がいるだけに「殺された夫=勝新」というリアルな想像をついしてしまい、この中村玉緒の登場シーンだけなんだか妙な気分になってしまった。 イニシャルKさん [DVD(邦画)] 7点(2014-04-10 18:25:42)

4.《ネタバレ》  自分が学校で人権(特に加害者や少年のそれ)について学んでいる時代に、未だにこういった問題があって映画になっているとは正直、驚きだった。人間社会の成長は、犯罪が起こった時に、被害者救う→犯人懲らしめる→遺族慰める→犯人にも人権はある、という過程を経ていると思っていたからだ。

 主人公が、犯罪被害者に対する補償制度制定に尽力したのは分かる。一家の大黒柱を失った人は、実際問題として収入を失う訳だし、大切な人を失った喪失感は、甚大だろう。
 だけど、劇中にもあるとおり、保証金貰っても死んだ人は帰ってこないし、悲しい思いをする人が減る訳でもない。子を失った親が行きついた結論としては、ちょっと対処療法的過ぎる気もする。
 被害者を含む多くの人が、この誰でもよかった殺人(誰でも犠牲者になれる)について普通に疑問に思うのは、何故なのだ?という事だろう。ナントカ心理学だかナニ社会学だかは分からないが、被害者救済のもう一方に本来あるはずの、その究明が(恐らく沢山こういう事が起きたのであろう)この時期に、なされなかったのかどうか?非常に気になる。そして、そっち側の話も見てみたい。

 全国の被害者をまとめて、法立案のアドバイザにまでなった行動力はりっぱだが、天国の息子が本当に望んだことは、それだったのだろうか? Tolbieさん [DVD(邦画)] 6点(2013-05-30 06:01:29)

3.この映画を見たときの衝撃は大きく、震えが止まらなかったことを今でも覚えている。「犯罪被害者等給付金の支給に関する法律」はこの映画が製作されたとき(映画を見たとき)はまだ制定されていなかった。しかし私と同様、多くの人が絶対に制定しなければならない法律だと思ったことだったろう。そして映画が一役も二役も貢献したことは言うまでもない。映画では吉永小百合さんなど主役を演じてもよさそうな大物スターが何人も脇役で出演しているが、これはおそらく運動に共鳴し引き受けたものと思われる。映画は加害者側を描くことによって問題を複雑にすることなく、ひとえに川瀬周三とその周辺を中心に描いたのが良かったし、訴える力になったのではないかと思う。
ESPERANZAさん [映画館(邦画)] 9点(2013-01-29 08:45:30)

2.《ネタバレ》 この主人公の目的は、「国による犯罪被害者補償制度を実現すること」である。国は、国民に対して安全な生活を提供する義務があることの一環として、犯罪の発生を阻止・抑止する義務がある(その反面として、刑罰権や捜査権を有している)。したがって、発生してしまった犯罪は国家の保護不十分の結果であるとはいえるから、その延長として、国に対して補償制度を求めることは、ロジックとしては正しい。かつ、金銭的側面とはいえ、当該被害者に現実的な回復をもたらすこともできる。ところが、その後の犯罪被害者保護運動は、刑事手続そのものに関与することを要求し始め、さらには、公的手続内で被告人と直接接することをも要求してしまった。彼らは、被害者保護運動をどこに対して向けていこうとしているのだろうか?裁判手続への関与や、それに基づく刑の執行によって、被害者の何が、どのように回復したのかということについて、どこかで検証はなされているのだろうか?●映画的には、情緒的描写に流れている部分が多々見受けられ、逆に主人公の被害者訪問部分はあっさり流されているのが残念。あれだけのキャストを用意したのだったら、そここそ、個々の被害者の受け取り方はどのように違っていて、どのような人たちが存在するのか、ということを明確にすべきだった。ただし、高峰秀子の存在と演技は、作品を冷静の領域にとどめることに貢献している。彼女にとっては、女優引退作でもある。 Oliasさん [DVD(邦画)] 5点(2013-01-06 03:20:01)

1.とにかくキャストが豪華やった。 ケンジさん [DVD(邦画)] 6点(2012-11-05 21:25:55)

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【点数情報】

Review人数 6人
平均点数 6.50点
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7116.67% line
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