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プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : ロシア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  父、帰る 《ネタバレ》 鮮烈な印象を残す映画であった。とにかく空が、雲が、美しいんだ。ロシアのどっかの片田舎でひっそりと語られる物語、それをよそに、素知らぬ顔で空は美しく広がる。と思えば、時には物語にリンクするような涙雨も(そのためには、映画製作者はどんな突然の気象変化も厭わぬのだ、はっはっは)。その空の下で繰り広げられる、「互いに面識の無い」父と息子たちの物語。息子たちにとって、「父」は理解できぬ存在。社会生活の要領をある程度つかんでいる兄は、「父」というものにどう接するべきかを「知識として」知っており、それなりに対応できるのだけど、不器用な弟(=母が迎えに来るまで飛び込み台から降りられない)にはそれができない。この弟の態度は、本来、至極もっともなものである。血のつながりのある親子でありながら(しかも父にはおそらく何かやむにやまれぬ事情があって家を離れていたのであろうが)やっぱりもっともな態度、なのである。3人の間に高まる緊張の末、ついに悲劇が起こる。会ったばかりの父、心の通わない父、実はかけがえのない父の、あまりにもあっけない死。その父が、手の届かないところに流されていく時、初めて弟の口から、「パパ」という呼び声が発せられる皮肉。この父という人は、いわば、今の世の中でだんだん希薄になりつつある“家族の絆”というもののために殉死する、現代の殉教者であった(思えば、初めて登場する父がベッドに横たわる姿は、イエス・キリストのイメージではなかったか)。[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-12-23 17:24:36)(良:3票)

2.  ロストロポーヴィチ 人生の祭典 20世紀後半におけるチェリストの最高峰であり(20世紀のチェロの名作の数々が彼への献呈として生まれた)、また指揮者であり、奥さんの歌曲の伴奏を弾くピアニスト(?)でもある、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ。彼のピアノ伴奏、FM放送で聴いた事は何度かあるけれど、ここではその映像が拝めました(ついでに言うと、本作では、“動くショスタコーヴィチ(だよね、あのメガネの人)”まで拝めちゃう)。すいません、本作、2度目に観る時は、これは観るなんてもんじゃなく、メモ片手にロストロポーヴィチの語りの字幕をひたすら書き写しておりました。興味深く、また素晴らしく刺激的な言葉が、この朴訥とした爺さんの口からポンポン飛び出す。ショスタコとプロコフィエフの確執。思えばかつてハイドン先生と若きベートーヴェンが喧嘩した頃から、こういう衝突は避けられないんだろうね。ベンジャミン・ブリテンの言葉「僕に近いのはシューベルトだ」。おお、そうなのか、納得できるようなできないような。しかしロストロ御大は、ブリテンとペンデレツキをショスタコに近いと位置付ける(なるほどシューベルト、マーラー、ブリテンには一種の“稚気”が共通するかも知れない)。こういった言葉が、「知識」ではなくむしろ「経験」として、「懐かしさ」と共に語られる(しかもこの、インタビュー中に散髪に行っちゃう爺さんの口から)のが、たまらないですね(ネット上をあっちからこっちにコピペして知ったかぶりする世代とは大違いです)。バッハへの敬愛が語られるのはもう必然。バッハの音楽は奇跡。しかしこの爺さんも充分に奇跡です。彼は「演奏家は音楽の娼婦、すべての作曲家に愛を捧げる」と宣言し、今日もペンデレツキの新作に、つまり新しい音楽の開拓に、指揮者・作曲者と取り組む(まあ、ペンデレツキもカドが取れましたが)。歴史の生き証人というだけではなく、現在進行形の情熱がここにある。その彼を前にしては、監督も我々も戸惑い、畏怖し、でも微笑まずにはいられない。と言う訳で、到底フィルムには収めきれない彼とその妻の人生を、無理に収めようとせず、監督自らの戸惑いとともにそのまんま封じ込めた、奇妙で刺激的なドキュメンタリ作品です。[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-05 08:30:54)

3.  戦火のナージャ 途中から始まって途中で終わっちゃう映画、と言われりゃ確かにそんな感じなんですけれども。でもこれがスゴイんだ。第2次大戦、ドイツ軍の侵攻が始まったソ連で、生き別れたまま互いの生死も分からぬ父と娘が、戦火の中、エゲツない光景を目の当たりにしつつ、互いを探し求め続ける。映画で描かれる時間も場所も行ったり来たり、解りやすい構成とは言えないけれど、この構成が、迷宮のような感覚と言いますか。いやむしろ、未来永劫続く無間地獄とでも言いますか。時間軸の曖昧さは、逆に、この親娘の無限に続く苦しみを感じさせ、そこにこそ本作のエゲツないまでの“コワさ”を感じました。乗っていた船が攻撃を受け、海に投げ出されたナージャは、機雷にしがみついて漂流し、一命をとりとめる。しかしまるで彼女の命と引き換えのように、他の船がその機雷で沈没してしまう。あるいは、ドイツ兵に追われるナージャがある女性に助けられる、しかしその際にドイツ兵を殺害したため、報復として他の村人たちが虐殺される。ナージャが生き残るために、無数の人々が犠牲になる、それは生き残ってしまった者が宿命的に抱える罪。戦争の罪悪だけではなく、この映画では、生きることに伴う原罪そのものが、我々に突き付けられるのです。そしてその原罪を抱えながら、互いに会える見込みも無く互いの姿を求めて無限の時間を彷徨い続ける親娘。コレ、手塚治虫の『火の鳥』が想い出されて仕方が無い。この親娘の姿と、猿田の姿がダブって仕方が無い。彼らは、自身が無限に苦しみ続ける存在であるとともに、他のすべての人々の苦しみに対する傍観者でもある訳で。この映画においては、この親娘だけが主人公じゃない。むしろ、彼らの目を通じて描かれる、彼らを取り巻くすべての人々が、主人公とも言えます。足が切断された兵士の死体、と思いきや、その兵士はまだ息があり、しかし降り積もる雪にやがてその姿は消え去っていく。無言の、無名の、人々の、無数の姿。この映画は、ひたすら“周辺”を描き、その“周辺”によって中心にあるものを暗示する、という作品であって、そこに伴う絶望感たるや、これはもう、稀有の作品と言ってよいのではないでしょうか。[DVD(字幕)] 9点(2012-02-18 22:31:52)(良:1票)

4.  オーガストウォーズ 冒頭でいきなりぬる~いCG全開、「この映画、大丈夫なの~?」とハラハラしてしまいますが、映画が進むに従い、ちゃんと物語でハラハラさせてくれます。幼いひとり息子を前の夫の実家に預けたママさんが、息子の滞在先付近で紛争が発生したと聞き、必死に息子のもとへ駆けつけようとするオハナシ。乗っているバスが何者かの攻撃を受ける場面や、逃げ込んだ建物が攻撃を受ける場面なんかで、崩壊の過程が結構緻密に描かれていて、こういう描写にやっぱり手に汗握るんですね。凄惨な描写は比較的抑制されていて、でもそれを補うように、登場する数々の戦車が戦場らしい雰囲気をちゃんと作り出していたり。残酷描写に走らず、逆に、少年の夢想を利用してファンタジーを絡めてきたのが、(どの程度、成功していると言えるかはともかく)味付けとしては非常にユニークで、物語のご都合主義的な部分、希望めいた部分も、イヤミを感じさせることなくソレっぽく収めてしまう。 何よりも、この主人公のママさんの奮闘ぶりが、いいんですね。最初は場違いなミニスカート姿だったのが、ヘルメットを被って戦場を切り抜け、最後はたった一人、チョコチョコと走っていく姿、何ともけなげで、いとおしくって。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-27 17:16:02)(良:1票) 《改行有》

5.  ラストミッション 《ネタバレ》 「病で余命幾ばくもない殺し屋」だなんていう、実に“いかにも”な設定ですが、そこから連想するテイスト(要するに「孤独」というヤツですが)とはひと味もふた味も違った作品です。別居していた妻との関係もさることながら、娘との関係というのが物語の中心に描かれていて、ユーモアいっぱい。アクションは確かに見せ場ですが、それ以上に、演出の図々しさ(省略であったり、強引さであったり、反復であったり)が実に楽しいのです。主人公と娘との関係というテーマ、これ自体は正直、時間をとって描く割にはさほど繊細に描かれているようには思えないのですが、その代わり、「父と娘」の組み合わせが複数の家族にわたって登場する面白さ、さらにはそれが、主人公と謎の女性ヴィヴィとの不明瞭だった関係にも投影されていくようなラストのうまさ。なかなか意表をつまれる作品でした。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-04-18 09:11:43)

6.  マチェーテ・キルズ 『アイアン・フィスト』でラッセル・クロウが無駄にステキなナイフを持っていたかと思えば、我らがマチェーテもやっぱり無駄に仕掛けの施されたステキなナタを持っていたりする。今回は、あわや世界大戦かというスケールのでっかいお話、だけど、相手が近代兵器を扱う死の商人だろうが、それこそミサイルそのものだろうが、マチェーテがいつも頼りにする武器は、やっぱり刃物なんですねえ。・・・ってのはいいとしても、さすがにややマンネリ。そりゃま、過去のマンネリ映画の体裁を借りた作品ではあるんだろうけれど、その姿勢そのものがマンネリ化しつつある感も。ただ、いろいろとアホらしい仕掛けには事欠かず、楽しませてくれるし、まさかこの低級映画のノリのまま、『博士の異常な愛情』までも視野に入れてくるとは、というオドロキも。[DVD(字幕)] 7点(2014-12-18 00:04:40)

7.  ナイト・ウォッチ(2004) 「おめー誰だ?」「おら“ナイトウォッチ”だべ。そういうおめーは?」「おら“デイウォッチ”だべ」って感じの会話を、フツーのオジサンたちが繰り広げる。おロシア国からやってきた、ナウい映画。この地味さが、泣かせる。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-04-29 08:07:38)(笑:1票) (良:1票)

8.  老人と海(1999) ヘミングウェイの『老人と海』と言いますと、その昔読んで、後半のサメとの死闘にバカ興奮してしまい(シートン動物記を読んでる気分)、そこだけ何度となく読み返したりしたもんですが、さてこのアニメ、絵の技法が特殊な分、全体的に(原作から受けた印象に比べると)ややモッチャリした感じが。しかし逆に、このアニメの魅力は何と言っても、絵の持つ独特の「深み」だと思います。こんな海見た事ない! とにかく労作で、シーンがストーリーと共に次々に流れていくのがもったいなく感じられる程。圧倒されますが、圧倒されすぎてちょっと疲れちゃうかも。オリジナル・ストーリーの長篇映画に本手法は適用できるでしょうか?ぜひ観てみたいなあ(物理的に無理かな?)7点(2003-12-20 00:11:13)

9.  スターリングラード 史上最大の市街戦 冒頭、なぜか東日本大震災が描かれて、しかもどういう訳か、ロシアの救援隊が瓦礫の中からドイツ人を救出する。で、さらにどういう訳か、「五人の父親」というよくワカラン話を初めて、そこから本編に至るのですが、うん、やっぱりどうしてこんな構成なのか、よくワカラン。 それにしてもこの、デジタル時代に戦争映画をどう撮るか、という難しさ。CGが使える、使ってしまう。 スターリングラードにおける市街戦。映画における市街戦というと、破壊された、あるいは破壊されていく街、という、日常と非日常との接点。はたまた、画面上に配置された建物や瓦礫の中での銃撃における遠近感。とかいったものを、つい見どころとして期待してしまうのですが、それが、CGだと「多少は動く書き割り」みたいになってしまって、どうも雰囲気が出ない。気分が乗らない。 「五人の父親」などという話を冒頭でブチ上げた割には、この五人もさほど際立った印象を残す訳でもなく、少々厭戦的なドイツ側将校のエピソードの方が、むしろ印象的か。あくまで前者に比べれば、ですけれども。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-13 03:24:23)《改行有》

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