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プロフィール
コメント数 3873
性別 男性
年齢 53歳

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401.  刑事物語5 やまびこの詩 シリーズ最終作、もうあまり中身も無い気もするのですが(事件自体はかなりどうでもいい内容)、その分、スッキリはしております。 若き日の鈴木保奈美のレオタード姿で有名な作品でもあり、だいぶヘタなダンスだったという記憶があったのですが、久しぶりに見てみたら、いや、意外にちゃんとしてまして(これ以上を望むのは、ちょっと酷かと)。 それより、このレオタード姿があればこそ、武田鉄矢演じる片山刑事の短足ぶりもいつも以上に目立つというもの。ずんぐりした体型で一生懸命走る姿に、「らしさ」が溢れてます。 とりあえず事件はさておき、賀来千香子と鈴木保奈美が適度に襲われて、武田鉄矢がそこに絡めればそれでいい訳ですが、後輩の殉職などもそこに加わり、彼らの関係に変化をつけます。この殉職事件、全体的には物語の中で収まりがやや悪いですが、雨の中、後輩のフィアンセに一言も喋らせなかったのは、ナイスプレーだと思います。 このシリーズ、オチャラケの部分は多々ありますが、格闘シーンはあくまで本気モード、月並みですがその落差みたいなものが、やっぱりイイですね。 そして本作、ラストの駅がいい。他に乗客のいない夜の電車がいい。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-06 11:14:59)《改行有》

402.  FULL METAL 極道<OV> うじきクン演じる心優しきダメやくざが騙し討ちにあって、兄貴分と一緒に射殺されてしまうが、無敵の改造人間として蘇るオハナシ。ビデオ作品と言うことで、開き直ったようなチープさが溢れてますが、それを逆手に取ったように、残酷描写やエロ描写はかなりエスカレートしていて、苦笑交じりの笑いを呼びます。とりあえず、良い子は見ない方がいいかも。 なぜ彼が蘇らせられたのかは、殆どマトモな理由など無いも同然なのですが、蘇った以上は、自分たちをハメた連中に復讐しなければならぬ。しかも彼の体には、アニキの心臓、刺青、そして○○○が移植されていて。 その破壊的なパワーを駆使したバトルも見どころですが、彼を取り巻く人々との間に紡がれる物語が、終盤、映画をさらに加速させます。 バカバカしい作品ですが、バトルの見せ方にも工夫が凝らされていて(ドラム缶を一刀両断!)、こりゃなかなかのもんです。 でも良い子は見ないように。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-05 18:43:05)《改行有》

403.  宇宙大怪獣ドゴラ 《ネタバレ》 デーブ・スペクターみたいな外国人タレントって、昔からいたんだなあ、と。 この映画、こういうタイトルではありますが、基本は宝石窃盗団と当局との戦いのオハナシです。そういうのを、例えば大嵐の中の戦いとして描くとか、何か天変地異と絡めた物語とする、というのなら、まあアリかな、と思うのですが、本作はその代わりに「宇宙大怪獣の襲撃」を背景として描くもんだから、斬新というか、ワケワカランというか。 嵐ならば戦いにも大きく影響しそうですが、なにせ遥か上空で暴れるだけの怪獣、だもんで、戦ってる連中も怪獣のことには無頓着、まるで関心なさそうな。 このまま、窃盗団の話と怪獣の話が最初から最後まで全く噛み合わずに終われば、相当ハイレベルの斬新さとワケワカラナさがあったところ、ですが、さすがにそんなコトはなくって、この宇宙生物の「炭素大好き」癖が、事件の解明に一役買っている、という意外な関わりを見せてくれます。そう、宇宙生物が奪おうとするのは炭素。石炭も炭素、ダイヤも炭素素、たけど宇宙生物が狙わなかったニセダイヤの正体は、氷砂糖・・・これもやっぱり炭素(炭水化物)じゃないのかなあ。ブツブツ。 ついでに、酔っ払いのオッサンも、炭素でできてる、ってか。怪獣が出てくるまでの謎めいた事件の数々が、なかなか魅惑的。 肝心の怪獣は、これまた意外をつく無脊椎動物、それも腔腸動物系かしらん。やたらとリアルで有機的な動きに、注目。 怪獣といいながら、やはり映画の中での扱われ方は、天変地異のメタファーなどではなく、見るからに天変地異そのもの。上空からの間接的な襲撃が、攻撃のほとんど(海外は手酷く襲撃されたようだが、詳細不明)。 怪獣にしては、引っ込み思案で、いささか消極的なのでした。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-03 23:47:53)《改行有》

404.  宇宙大戦争 こういうのを見てると、日本映画の特撮技術って、1950年代が一番すごかったんじゃないか、と思えてきます。とにかく、特殊技術の豊富さ、レベルの高さに驚かされます。 そりゃまあ、チャチな部分が、無いとは言いませんけれど。でも、大したもんです。 これで、もうちょっと中身があればよかったんですけどね。なんだか、高度な文明を持ってるはずの宇宙人側の方が、弱く見えて仕方が無い。小型円盤がふんだんに出てきては、ふんだんに破壊されまくる。 だいたい、宇宙人のいかにもボイスチェンジャー使ってます、と言う話し声が、イマイチ迫力がない。と言うより、喋りすぎ。どうせ弱いくせに。 だけど、終盤、月世界から地球上へと舞台を戻してからは、なかなか豪快なところを見せてくれます。ようやく、地球人との戦いが、互角ぐらいにはなったかな、と。 正直、ストーリーはあまり見るべきものがなくって、特撮を楽しむ映画、ですね。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-19 22:51:12)《改行有》

405.  悪の教典 表向きは好感度抜群だが内側には暗黒を抱えた高校教師が、一晩で生徒全員の抹殺を企む、という、現代版八つ墓村。ハスミ先生が生徒たちを血祭りにあげるだなんて、小説だからいいようなものの、映画だと、ちょっと違う意味に捉えられそうな。この業界には、もっとオソロしいハスミ先生が実在してますから、ねえ。 それはともかく、この「悪の教典」、原作には、「そのようなジェノサイドは実行可能か?」という疑問に対する思考実験みたいな側面があって。まず、血も涙もない暗黒の方程式に基づくハスミン氏の内面を描いて動機の部分を構築。そんでもって、恐怖の一夜が始まるのだけど、思えば13金のジェイソンなんて、無意味に神出鬼没だったり(絶対、ジェイソンはスタッフの手を借りてると思う)、はたはた急にドン臭くなったり、随分といい加減なヤツでした。しかし実際の人間は、あんなに神出鬼没の行動は取れないしスタッフの手も借りられない。襲われる方だって、逃げたり隠れたり、反撃を試みたりもするワケで。その中でいかにして殺戮を成立させるか、先生と生徒との命がけの知恵比べがそのまま作者の挑戦ともなって、一種の詰将棋みたいな小説になってます(そこが少し野暮ったくもあって。私の中での貴志祐介三大作品は、「黒い家」「天使の囀り」「ガラスのハンマー」。「悪の教典」や「新世界より」が、ちょっと劣ると思ってしまうのは、その三作があまりに圧倒的だからでもあるのですが)。 で、この映画化にあたっては、その辺りがうまく再構築されています。最初の方で「それもこれも伏線です」みたいな描写が連発されるのはいただけないけれど、それ以外の点では、描写の断片化によって理屈っぽさを排除し、シーンごとの映像の力、不穏な雰囲気で映画を引っ張っていて。原作の「小説としての魅力」はそぎ落とさざるを得なかった部分もあるにせよ、それを補う「映画としての魅力」があり、よく練られていると感じます。 伊藤英明も、役に完全にハマってます。もしかして彼をモデルにこの小説が書かれたんじゃなかろうか、と思えてくるほど。 ところで、最後にto be continuedと出てきますが、もしかしてあの文庫の最後に載っていたオマケ小説を映画化する? さらに映像化困難と予想されますが。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-16 23:49:31)(良:1票) 《改行有》

406.  不連続殺人事件 高木彬光がなぜ「能面殺人事件」で探偵作家クラブ賞を受賞したかというと、前年は傑作「刺青殺人事件」が、運悪く、文豪が発表した長編ミステリとタイミングが重なっちゃったからで。そりゃ新進作家にはチャンスのあろうハズもなく。それがこの、坂口安吾の「不連続殺人事件」。 しかし、私も自分の本棚をたまに見返すと、乱読したミステリの中にはトリックも犯人も思い出せないものがあったりして、情けない思いをしたりもするのですが、そんな中で、「不連続~」は、真相がかなり鮮明に印象に残っている作品です。多分それは、フーダニットとしてよく出来ているからというよりも、探偵役である巨勢博士が終盤に犯人を指摘するくだりのユニークさ、ゆえの印象であるような気がします。 そういう意味では、推理小説の真髄はしばしば、「探偵が最後に犯人の“名前”を告げる」という点にあって、文字で書かれる小説という媒体ではそれが有効である一方、映画では視覚が中心となって、登場人物の名前というものが付随的なものに過ぎない、というのが、ミステリの映画化の難しいところの一つ、であるように思えます。 実際、真相解明の部分における印象の強さというものはどうしても、この映画化作品よりも原作小説の方に、軍配が上がってしまいます。 しかしこの「不連続~」という作品。やたらと登場人物が出てきて、誰がどういう人かを読みながら把握していくよりも、殺人事件が発生して人数が減っていくスピードの方が早くって、あれよあれよと言う間に・・・という、ちょっと風変わりな作品でもあるのですが、映画監督にしてみれば、こういう作品を作るのって、結構、大変だけど楽しいんじゃなかろうか。登場人物多いので俳優多数起用し、豪華なセットに彼らをズラリと並ばせる。カメラは常に引き気味で、なんだか常時、妙に画面内の人口密度が高い。その画面の中で、台詞のある人ない人それぞれがうごめき続ける。 もうちょっと真相につながる手掛かり、というか伏線をうまく仕込んでもよかったんじゃないか、とは思うけど(その点は原作の方が上手い)、原作のカオスな部分をひたすら強調した点が、この映画の持ち味、と言えましょうか。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-15 19:47:02)(良:1票) 《改行有》

407.  ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌 2作目にして早くもほぼ、ストーリーらしきものが無くなって、クダラないエピソードの羅列。ライバル校との抗争が激化する中、トオルとヒロシが屈辱のボンタン狩りにあってようやく、物語が焦点を結び始めます。 いや、物語の焦点って言ったって、要するにクライマックスの大乱闘のお膳立てができた、という程度のことですが。 この乱闘シーンでは、ちょっと『ポリスストーリー/~』の影響があるのかな、という場面もあるのですが、とにかく、そろそろ撮影中に死人が出そうだなあ、と思わせるものがあって、こんなアホな映画にここまで体を張って命を賭けてる、ってことが、なんだか嬉しくなってしまう、そういう中毒性のある作品であります。誰もが無条件で中毒になる訳ではないので、そこはご安心を。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-09 22:54:46)《改行有》

408.  GONIN 《ネタバレ》 取柄があまり無いか、あるいはまったく無いか、という5人が、とにもかくにも集まれば、物語は転がり始める。よりにもよって、ヤクザから大金を強奪しよう、などという無茶な計画。こんな計画、うまくいったが最後、後に待つのは破滅でしかない。 という訳でこの作品も、フィクションであるが故に、登場人物たちにとって「いかに死んでみせるか」こそが自分達の存在意義であり、大きな見せ場となります。誰が、いつ、どうやって死ぬか。死に様こそが、彼らの生き様。 物語の中心にいると思われた佐藤浩市、だからといって、彼が最後に死ぬとは限らない。物語に束縛されることなく死んでみせる、その自由さ。 となれば、やはりこれも、最後まで生き残ってしまうのは一種の罰となりうるのだけど、その意味では、敵の殺し屋たちまで含めてすべての者たちに死を演じさせるのは、一種の優しさであるのかも。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-01 20:59:32)(良:1票) 《改行有》

409.  誰かさんと誰かさんが全員集合!! いかりや長さんが武道の師範で、注ブー工茶のドリフメンバーがその弟子、というのが何だか、いかにも8時だョ的な世界観で取っつきやすい、ってのもありますが、内容的にもよくまとまっていると思います。まとまってるけど、ハジけてる。 岩下志麻が保育園の美人先生で、長さんがゾッコン。それを、日頃の仕返しとばかり、メンバーがからかう。一方で岩下志麻にも謎めいたところがあって、なぜか副業で芸者さんをやってたり。ここ、もうちょっと謎を引っ張ってくれてもよかったのでは、と思わんでもないけれど、そこはそれ、岩下志麻。裏も無ければ表もなく、アッケラカンとした空気読めない感が、彼女のいいところです。 と思わせて実は・・・あとは見てのお楽しみ。 ドリフの4人組、長さんをからかいまくった挙句に逃亡を図り、逃走用にクルマを準備するのだけど、これが、その辺のクルマからパーツを盗んできて無理やり組み上げた超オンボロ車。こういうのがやっぱり楽しいですね。はたしてこんなポンコツが無事、走るのか? もちろん最後はこのクルマが大活躍。走りながら壊れていき、壊れながら走っていく、そのバカバカしさ。もう、たまりません。 ヤクザ映画ではコワモテ演じている俳優陣の面々も、ここでは楽しそうに敵役を演じてます。 あ、そうそう、中盤には、ショッキングな残酷シーン(?)がありますので、心臓の弱い方は、ご注意を。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-30 15:55:51)《改行有》

410.  犬鳴村 犬鳴村の都市伝説がどういうものなのか、まったく知っていなかったもんで、大阪の犬鳴山温泉のことだろうか、くらいにしか思ってなかったんですけど、何にせよ、都市伝説における「都市伝説らしさ」ってのは、話が中途半端で完結せず、背景もはっきりせず、とにかくモヤッとした感じ、にある訳で。こうやって物語化して、細かいところまで盛り込んでしまうと、都市伝説らしいコワさ、ってのは薄れる方向に向かってしまう。 んだけど、いや、コレ、面白かったです。 見せ方がうまいですね。背景にチラリとオバケを見せる、という手法それ一辺倒でもないし、「何だろう?」と思ってたら突然ワッとくる驚き、それ一辺倒でもない。 ビデオカメラとか、電話ボックスだとかいうアイテムを交えつつ、話を繋いでいく。そこには繋がりの悪い部分(どういうことよ?という部分)もあるけれど、それを強引に押し切ることで、上りあれば下りあり、物語に推進力が生まれ、気が付いたらオハナシはグルリと環をなしている、という仕掛け。すばらしい。 ホラーに対し変に納得したり感心したりするのも、イカンことなのかも知れませんが。[地上波(邦画)] 7点(2021-04-18 16:50:12)《改行有》

411.  野良猫ロック マシン・アニマル 《ネタバレ》 最初こそ多少のいざこざはあれど、「米軍脱走兵を匿い、海外へ逃がす」という目的のもと、たちまち梶芽衣子と藤竜也が共闘モードに入るもんで、この第四作、内容的にはかなりスッキリしています。ちょっと拍子抜けするくらいに。 最初に少しいざこざを交えることで、それに対する和解が、一気に親密度合いを深める、というわけですな。 仲間が集まりワイワイやってる、それを見守る各リーダー格の藤竜也と梶芽衣子が、何だか、デカイ子供たちを見守るパパとママみたいに見えてくる。 実際はそこに、LSDの取引などといったアブナイ話も絡んで、そこは本シリーズのアナーキーな持ち味でもありますが。 一方で油断ならないのが、郷鍈治率いるバイク軍団。そうか、リーダーはサイドカーに乗るものなのか。じゃあゴレンジャーのリーダーは実はキレンジャーだったのか。 彼には何やら過去があり、彼の背後には車椅子の范文雀がいて。紫色の部屋で、いつもオルガン演奏によるバッハの「フーガの技法」を聴いてるのが、なんかコワい。 やがて梶・藤と郷との抗争に発展した事態は、急転直下、すべてが徒労に終わるという虚しさに溢れた顛末を迎えることになるのですが、どこか、全てをやり切ったという清々しさみたいなものも感じないでは無く。 これまでの四作中、三作を長谷部安春が演出していて、細かいショットをチカチカとサブリミナル的に切り替える実験的な手法はここでも健在。とんでもない場所をバイクで突っ切ったりするアクションも、第一作のノリを感じさせます。 違うのは、藤竜也にヒゲが無い、ってことだけど、ヒゲが無くても、カッコいいねえ。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-11 22:42:46)《改行有》

412.  野良猫ロック セックス・ハンター 監督が長谷部安春に戻ると、また梶芽衣子が女性軍団引き連れてます。しかし一方では、藤竜也率いるジープ軍団と、一匹狼・安岡力也の対立があって。 藤竜也がいかにもワルそうで、いかにもカッコいい。安岡力也は何だか松田優作をイカツくした感じで、時々、松田優作そっくりに見えることもあり、やっぱりイカツいのでそっくりに見えないこともある。 ストーリーはあるのやら無いのやら、だいぶ適当な気もするのだけど、リンチやらレイプやら、暴力性はグレードアップし、梶芽衣子も火炎瓶振り回して、かなりアナーキー。クライマックスの銃撃戦に至るまでひたすら暴走気味で、まさに、野良猫は眠らない。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-04 21:40:18)《改行有》

413.  文学賞殺人事件 大いなる助走 俗物たちがわんさか登場し醜態を見せつける筒井康隆ワールドに、御大ご本人も登場し、日ごろの憤懣をぶちまけるその姿は、とても演技と思えませぬ。 文学界の裏側をここまで戯画化して茶化しちゃうと、んなアホな、と誰もが真に受けずに苦笑しながら受け流すところですが、でも実はこれが実態だったりして。 佐藤浩市が得意の土下座をカマすと、その場にいる全員が慌てて土下座を始める、なんてのは、実社会の欺瞞をあぶり出すような、なかなか辛辣で秀逸な画ヅラでした。 結局はどうしようもないオハナシですが、ヘンな哀愁みたいなのもあって、最後まで引っ張られます。 ところで作中、何度も、所謂「第九」が劇伴として流れるのですが、最後のクレジットを見てると、作曲者名が「ヴェートーベン」となっておりました。 誰だよ(笑)。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-03 12:25:48)(良:1票) 《改行有》

414.  極道大戦争 吸血鬼に血を吸われた人間は吸血鬼となるよう、極道に血を吸われた堅気は、極道になってしまう、という、考えようによってとても真っ当な内容の映画。 と持ち上げようと思ったけど、途中からはもう、極道映画でも吸血鬼映画でもなくなって、ナゾのキャラ達が果てしのないバトルを繰り広げる格闘映画と化す。 とことんバカバカしく、かなり寒いギャグも挿入されるけど、もうここまでくると、ちょっとやそっとの寒さは気にならなくなります。 それよりも、この小汚い街角を舞台にしたニラミ合いや激しいバトルが、見てるうちに何だか妙にカッコよく見えてきて、『用心棒』でも見てるような気分になってくる。 と、何の義理だかよくわからんけど、この映画を持ち上げておきます。[インターネット(邦画)] 7点(2021-03-30 22:36:31)《改行有》

415.  地獄(1960) こういうネタで映画を一本でっち上げようというセンス、というかセンスの無さ、というのが一番オソロシくって、全く常識が通用しそうにない、何が起きるか本気でワカラン、という映画です。実際、子供の頃テレビで怪奇映画を紹介する番組やってた時、この映画は破格の怖さでした(そう、ゴケミドロ並みに)。 100分ほどの映画のうち、最初の1時間で現世のドラマが描かれるも、面白いように人が死んでいき、気が付いたら都合よく、全員死亡。そこから後はひたすらあの世が描かれ、地獄の描写では拷問に次ぐ拷問。ちょん切られた手が一瞬動く、などはなかなかの芸の細かさです。皮剥の刑では何故か肉まで毟られ、もはや『ピラニア(新しい方)』状態。亡者どもが大勢、グルグルと彷徨う姿は、これこそが本当の死霊の盆踊りと呼ぶべき光景じゃなかろうか、と思えてきてしまう。 あの淡々とした罪状言い渡しが、曰く言い難い味があって、それとハチャメチャな映像とのギャップが、もう何とも言えません。[インターネット(邦画)] 7点(2021-03-28 21:44:04)《改行有》

416.  FAKE 《ネタバレ》 ゴーストライター騒動渦中の佐村河内氏本人の懐に飛び込んでカメラを回せばとりあえず何かが出てくるだろう、と、あまり深く考えずに撮影を始めたような感じで、正直、あまりうまく撮れているような気もせず、さらには森監督自身、ある取材では音声を録り忘れるという、取材者にあるまじきミスを犯してしまったりもするのですが、これが偶然にも、難聴者の暮らす世界を我々に想起させる、という不思議。ホントにマイク入れ忘れたのか、それともfakeなのか? あまり適当に取材してると、「下山事件」では映画は完成せず、著作も言い訳を繰り返すばかりで中途半端な幕切れ、ってなことになっちゃったのですが。 でもそれが持ち味か。本作のあちこちに監督自身も顔を出したり口を出したり、お陰で天敵(?)新垣氏の朴訥としたヒトの良さまであぶり出してしまう。 監督は佐村河内氏を信じると言い、佐村河内氏も監督を信じると言う。そこで監督が最後に佐村河内氏に問いかける。あなたは私に何か隠してませんか、と。 その問いに対する佐村河内氏の長い沈黙は、彼の、彼なりの、誠実さを表したものと言えるでしょう。一言、否定するのは容易いこと。しかし誰だって、何らかの嘘、欺瞞、隠し事を抱えて生きているはず。それに、彼は、いや我々は、向き合ってきただろうか、と。 ところで、かつて騒動の前、NHKで佐村河内氏のドキュメンタリーが放送され(その中には騒動後に思い返すと、作曲中はカメラを拒否するというアヤしげな部分があったのだけど)、大きな反響を呼び、視聴者のリクエストに応える形で、件の交響曲1番もNHKが放送することになって、私も楽しみに録画したクチ、なんですけどね。ただ、いざ聴いてみると、ちょっと期待外れというか、どうも緊張感が持たない。正直、私の中に、ベートーヴェンでもスメタナでもない現代日本の難聴者が作る曲とはどのレベルのものだろう、と値踏みするような邪念があったのも確かだし、イージーリスニングなノリに対する心の準備も無かったし、テレビに映る聴衆の感激覚めやらぬ姿を見て、これはきっと私の側に問題があるのだろう、くらいに思ってたのでした。クラシック界には新しい波が訪れているのかもしれない…… それがこんなことになってしまって。というモヤモヤ感。それに対する答えがこの作品の中にある訳ではないし、何かが正しい方向に動き始めたのかどうかもよくわからない。ついでに言うと、交響曲の作曲にあたって誰がメロディを作ったかなんて、どうでもいいこと(他のジャンルならともかく)。スピルバーグがジュラシックパークの監督と言えるのかどうかには無頓着でも、佐村河内氏が作曲家と言えるのかには神経を尖らせ、「聾唖の作曲家」で生まれたビジネスが、今度は糾弾ビジネスに生まれ変わって、モトを取ろうとする。しょうがない面もあるけど、なんか、切ない。 佐村河内さん、今からでも遅くない、音楽の勉強は、した方がいいと思う。[インターネット(邦画)] 7点(2021-03-28 16:19:35)(良:1票) 《改行有》

417.  シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 子供たちに誘われて一家総出で見に行ったんですけどね。こんなの見終わってから家族でどういう会話を交わせ、ってんですかね、もう。息子は開口一番、「長かった・・・」と非常に真っ当なコメント、それでも何がしか、彼なりに楽しんだ様子も。 私は、というと、エヴァなんて序破Qに軽く触れた程度の免疫の無さ、終盤の「崩れ具合」にそれはそれは戸惑いつつも、どこか、記憶の奥に刺さった棘に触れられたような感覚も。 前半はまだ、大きな波乱も破綻もなく、そういう感じは無かったんですけどね。シンジ君はひたすら他者を拒絶(?)するばかり。さらに、画面外の人物がセリフをしゃべる、いわゆる「オフの音声」がしばしば使用されてたりするもんで、よそよそしい雰囲気が漂っている。だけど舞台はあくまで、穏やかな農村、友人たちは一人を除いて(?)優しいし、アヤナミ(?)は他者との交流を模索する(←こうやって「?」を連発しているあたりに、エヴァ初心者の戸惑いを感じていただけたら幸いです)。 後半、物語は大きく動き始めるけれど、物語ばかりではなく、映画の構成自体が揺らぎ始めて。あんなにコワかったゲンドウ氏が、ひたすら矮小化されていき、ただの妄想炸裂オヤジと化して。肥大化し続ける妄想のイメージ。シンジと繰り広げるのは、単なる親子喧嘩に過ぎなく、それは、チャチなセットやらお茶の間やらで行われる(それともこれら自体がシンジの妄想なのか?)。 だいたい、「父親の幼少時代」を息子が知る訳が無いのだけど、、、 と、壮大な物語がただの親子喧嘩と化す中で、冒頭における農村の光景から、映画の随所に工場地帯のイメージが挿入され、ラストはリアルな地方都市の風景で締めくくられる。 何なんだろう、これは。 アニメーションの限界に挑戦するような技巧の限りを尽くして描かれる未来戦争が、セットの中の親子喧嘩という茶番にまで矮小化され、浄化として描かれるはずのラストも、結局は「今の我々の日常」でしかない、ということ。農村が徐々に失われ、工業化が進んだ、普通の日常。 いや、それすらも今や失われつつある、という危機感、あるいはオジサンたちのノスタルジーなのか。記憶の奥の棘。[映画館(邦画)] 7点(2021-03-20 05:55:03)《改行有》

418.  昭和残侠伝 映画の前半は「挨拶の仕方大全集」みたいなノリで、池部良が仁義を切ってみせるのをフルバージョンで描くのに始まって、復員してきた健さんも挨拶しまくり頭下げまくり。いやあ、やっぱり礼儀って大事だよね、見てて気持ちいいよね、と。 あまり礼儀が出来ていない若き日の松方弘樹や梅宮辰夫も、威勢がよく茶目っ気もあって、これはこれで見てて気持ちがいい。 しかし例によって例のごとく、対立する悪辣なる一味から散々、悪辣なるイヤガラセと攻撃を受け、ついに堪忍袋の緒が切れた健さんが、殴り込みをかける。 そこで、やっぱり、池部良。 物静かな雰囲気がかえって、次に来るであろうクライマックスの修羅場を予感させて。 イイですねえ。[インターネット(邦画)] 7点(2021-03-09 22:55:34)(良:1票) 《改行有》

419.  鉄道員(ぽっぽや)(1999) 《ネタバレ》 高倉健さんって、どっちかというと面長で、やや長い耳をお持ちだもんで、この映画のお顔を拝見していると、何だか仏像のように見えてくる。 と思ったら、実際、そういうオハナシでした。はい。 雪に埋もれた小さな駅が舞台ですが、小さくとも駅は駅。映画に出てくる「駅」って、魅力的、なんだなあ。 そういや、志村けんさんの出演が話題になりましたが、ゆーとぴあのホープさんも出てましたね。よろしくーーーーねッ![CS・衛星(邦画)] 7点(2021-02-14 14:35:49)《改行有》

420.  ビー・バップ・ハイスクール(1985) かつて、この映画の監督さんが、「ジャッキー・チェンのように体を張ったアクション」こそがホンモノのアクションであり、そういうのを目指したんだ、みたいなことを言っていて、当時の私はかなり反発を感じたもんですが。まずアクションと言えばカーチェイスとクラッシュだろう、と。それに、こんな映画とジャッキー映画を一緒にするな、と。 でもその後の私の人生で種々雑多な映画を見てきた、その過程とは結局、このビー・バップ・ハイスクールという作品が、真似しようにも簡単には真似できぬ稀有の作品であることを確認する過程であった、と言っても過言ではない、とまで言うとこれはもう明らかに過言なんですけど(←そればっか)、でも確かにこれは稀にみるハチャメチャ痛快作である、ってコトには確信を持ってます。持つようになってしまってます。 こういうツッパリ、ってのも今ではすっかり絶滅危惧種となって、ウチの子供に訊いても「今までにこんな髪型を見たのは仮面ライダーフォーゼぐらい」とのこと。そりゃまあ、ナンボか誇張はありますけれども、そんな未確認生物を見るような目で見なくっても、かつてはこんなヒトたちが、そこそこ生息していたワケで。 で、そんなヒトたちが、ほとんど「人間の体はどこまで頑丈か」「どこまでの無茶に耐えられるか」を競うように、映画の中で無茶しまくってる。一体、何でしょうね、どうしてこんなワケのわからない「頼もしさ」を彼らに感じてしまうのでしょうか。 クライマックスの一大合戦が、アホらしくてダサくって、闇雲にカッチョいい。いや、ホント、貴重な作品です。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-01-04 17:25:43)(良:1票) 《改行有》

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