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プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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501.  高速ばぁば 《ネタバレ》 “拘束”された老婆は“高速”で動くばぁばに化け、“腕利き”のマネージャーは“利き腕”だけとなり、“フット”ワークの軽いディレクターは“足”を失ったと。要するに駄洒落縛りです。ばぁばのカラーリングが紅白でオメデタイこと、ババアではなく「ばぁば」と表記した点に愛を感じます。今日、敬老の日にこそ観るべき映画(嘘)。[DVD(邦画)] 4点(2014-09-15 18:29:49)(良:1票)

502.  こわい童謡 裏の章 《ネタバレ》 (表の章からの続き)結果から言うと、中身は桃の缶詰でした。…こ、この喩えは良くなかったかな(汗)。自分的には桃の缶詰なら中ヒットなんです。ぶっちゃけ石鹸より嬉しいです。(もちろん石鹸だって有難いですよ。消耗品は間違いないですから。って何のフォローだ)話を元に戻しますが、事件の真相にはいい意味で裏切られました。トンデモ科学な理論ですが、安普請のオカルトに逃げるより好感が持てます。ただ、犯人は○○でしたと言われても、「でしょうね」としか言いようがありません。だって最後にナイフを握っていたのは彼女ですから。犯行に及んだ理由が当初の予想と違っただけです。これでは勿体ないです。『表の章』できちんと観客をミスリードしておけば、もっと驚けたのに。主演の安ちゃんは、いつもの彼女のキャラクターそのまま。顔面アップが多くて、化粧のノリ具合が丸分かりだったのはお気の毒でした。一番こわかったのは暗闇に響く童謡でも、猟奇的な殺害シーンでもなく、同僚の首を絞め、あまつさえ鋏を突き刺す殺人未遂を犯しても、全く悪びれる様子のない安めぐみちゃんなのでした。[DVD(邦画)] 5点(2014-09-13 21:02:36)

503.  こわい童謡 表の章 《ネタバレ》 劇場版予告編のキャッチコピーは“表の謎は裏で解く”。となれば、当然興味を惹くのはウラの方。そりゃモザイク無しで見たいのが人情ですから。ところが、『表の章』のみで鑑賞を終えている人が多い気がします。行き着けのレンタルDVD屋では、多部ちゃんが表紙の本作ばかりが貸し出し中。NHKの朝ドラ主演女優とグラドルタレントでは、ネームバリューに差があるとは思います。でもそれ以上に問題なのは、観客にモザイクの中身を見透かされていることではないでしょうか。童謡との因果関係が不明の殺人を延々と見せられても、どう受け止めたらいいか戸惑うばかり。B級オカルトホラーの臭いがプンプンします。まるでパッケージだけで中身が分かるお歳暮のようなガッカリ感。包装紙が白と水色のストライプでホルスタインの絵柄なら、「どうせ石鹸か洗剤でしょ」と思うのも無理はないこと。腐るものじゃなし、いつ開けてもいいや。でもハムの詰め合わせや、すき焼き用牛肉の可能性も捨てきれない。というワケで卑しい自分は続けて『裏の章』を鑑賞したのですが…(『裏の章』に続く)[DVD(邦画)] 4点(2014-09-13 21:00:51)

504.  ぼくらの七日間戦争(1988) 《ネタバレ》 新訳日本版「15少年漂流記」だと感じました。社会の荒波にのまれた子供たちが漂流の果てに辿り着いたのが陸自の廃倉庫。子供たちだけの生活が始まります。ただ無人島ではないので、何不自由しません。親の監視の目が無い分、のびのびとして楽しい。ですからサバイバルのドキドキやワクワクは希薄です。代わりに提供されるのが、“VS大人”という概念です。アホな教師や親にパンチを食らわす。そこに爽快感があるのでしょう。公開当時、自分は主人公の年齢に近い高校生でした。でも愉快でも痛快でもなかったことを覚えています。その理由が今見返して分かりました。それは、子供たちが今回の事件を通じて何も成長していないから。ただ、ダダをこねて、バカをやっただけに見えます。教師は理不尽なワルモノ。親は勉強しろと言うばかり。大人は何も分かっちゃいねえ。そんな奴らの鼻を明かしてやった。全部子供の発想です。それが悪いとは言いません。彼らは子供だから。そういう社会背景が無かったとも思いません。現実に自分も経験してきたことです。でもあまりにも浅いです。お粗末過ぎます。小中学生でも分別はあります。“やっていいことと悪いことがある””悪いことをしたら謝る”そんな当たり前の事が本作では無視されていました。騒動を肯定したまま終えたのは罪だと思います。それが子供観客への媚びだとしたら情けない話です。最後の花火大会も大人へ向けた「これはファンタジーですから」という言い分けに見えます。いずれにしても程度が良いとは思えません。子供のストレスを巧みに利用し共感を煽り、センセーショナルなストーリーで娯楽性を追及。商業映画のコンセプトとしては正しいのでしょう。でもそこに監督の理念が無かったら寂しいと思います。エンディング「次は国会議事堂だ」と息巻く子供たち。その後、ゆとり教育が推進された現実を考えると、本作には先見の明があったのかもしれません。ただそれが、子供たちが理想とした未来であったかどうかは別ですが。[CS・衛星(邦画)] 3点(2014-09-12 18:20:48)(良:1票)

505.  空中庭園 《ネタバレ》 隠し事を一切しないのが家族のルール。小泉が創り上げたユートピアは、ソニンに言わせれば「幸せな家族を演じる学芸会」です。それでも彼女は構わないといいます。ウソもバレなければウソじゃない。それはある意味正しいです。ただ危険な思想でもあります。真実は意味を持たないということだから。小泉の記憶、その母の記憶。共に自身に都合の良いように改ざんされていました。小泉母の「繰り返し、やり直し」呪文のような言葉。いくらでも事実は、記憶の中で書き換えられるのです。血の雨に打たれて泣き叫ぶ小泉。それは彼女の生まれ変り。綻びが露呈した家族の“やり直し”の儀式。息子のカレンダーに記された赤い丸。「そうか私の誕生日だったんだ」そう考えれば全ては丸く収まります。母のためにプレゼントを持ち寄る家族。でも、それが現実だと裏付けるものは何もありません。自分には、単純なハッピーエンドだとは思えませんでした。ただ仮に妄想だったとしても、希望であることに変わりはありません。どこの家庭だって、多かれ少なかれ問題を抱えています。完璧な家族なんて存在しません。家族みんなが健康であること。これで十分幸せなんじゃないでしょうか。小泉の“やり直し”が、“事実を書き換えること”ではなく、“自身の価値観を変えること”であって欲しいと願います。そう、息子とソニンのやり取りが印象的でした。「南向きの窓は、みんなに光が届いて幸せになるためのもの?」「違うわよ。洗濯物が乾くようによ。」幸せの“かたち”に囚われる必要はありません。キャストは満点クラス。特に小泉と永作がめちゃくちゃ上手いです。凝ったカメラワークや演出については、少々煩い気もしましたが、トータルバランスが取れていたのでOKでしょう。[DVD(邦画)] 8点(2014-09-05 19:35:45)(良:2票)

506.  憑神 《ネタバレ》 宿替えで他人に迷惑がかかることを嫌った主人公が、最期に死を選ぶのは当然の成り行きです。死神にも好かれていますし。でもあの選択は無いと思いました。将軍の影武者を代々務めてきた家の者が取る行動とは思えません。影武者は主君の身代わりとなるために在ります。でも、主が望んでもいない尻拭いを影武者の分際で買って出るのは、おこがましいと思いました。武士の本懐を履き違えていると感じます。主体的な選択を望むなら、来るべき新しい世のためにその命を捧げればいいのです。事実、それだけの能力と分別を主人公は備えています。去り行く時代と共にするほど年老いている訳でもありません。手ごろな「死に時」に身を任せただけのように見えました。こういうのは「滅びの美学」とは言わないのでは?『地下鉄に乗って』に続き、浅田次郎原作2連敗。映画の問題というよりも、原作者と相性が悪いのかもしれません。[DVD(邦画)] 4点(2014-09-05 19:16:55)

507.  クリスマスドラマ 天使とジャンプ<TVM> 《ネタバレ》 センターメンバー脱退をうけ、残された4人はアイドルグループTwinkle5の解散を選択しました。それもあっけなく。いや「覚悟なく」でしょうか。其処にはアイドル活動に対する彼女らの姿勢が垣間見えます。与えられた目標、敷かれたレール、その中での役割分担。目標が消え、レールが取り除かれた今、彼女たちが立ち止まるのは必然でした。そんな時、4人の目の前に謎の少女カナエが現れます。彼女は問いかけました「このまま終わっていいの?」と。カナエはそれぞれのイメージカラーを纏っていた事から、カナエとメンバーの対話は、自分自身への問いかけと見て取れます。「私たちは、クリスマスライブがしたい!」自身の思いと向き合うこと。自分の頭で考えること、自発的に行動すること。大人への一歩を彼女らは踏み出せたようです。新しいセンター・カナエは、4人の中に芽生えた自立心の象徴。彼女たちはまだ雛鳥ですから飛べません。だから跳ぶのです。全力で……。本作は2013年12月24日・25日とNHKで放送されました。2度目の紅白歌合戦出場直前のタイミング。その時点でもモノノフ(ももクロファン)向けの仕掛けが嬉しい内容でしたが(「この手離さないよ」とか、あーりんロボ的受け答えとか)、国立競技場大会2日目、夏菜子聖火台での言葉「もう悪い大人たちは私たちの前に壁をつくってくれない」を受けて、本作は一段と価値のある作品となりました。どのメンバーも『ももドラ』より演技面で上達したと思えるのは、ファンの贔屓眼かもしれません。スタジオ別録音ではなく、現場生歌録音の『JUMP!!!!!』が、ももクロ史上屈指の良曲と感じるのも、私がモノノフだからでしょう。ですから今回の採点は無視してください。[地上波(邦画)] 9点(2014-08-30 21:40:10)(良:1票)

508.  それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島 《ネタバレ》 舞台となるバナナ島は、太陽の光降り注ぐ南の楽園。バナナ栽培が盛んなバナナ天国。ところが、ふとしたキッカケで良好なバナナ育成環境に変化が起こってしまいます。枯れる木々。朽ち落ちるバナナ。それでもパーナ姫に危機感はありません。ここはバナナ島。バナナが採れて当然だわ。彼女の姿は、まるで苦労知らずの三代目社長、あるいは努力せずとも結果が付いてくる天才アスリートのようでした。資産は守り育てなければいずれ底を尽きますし、折角の才能も磨かなければ錆ついてしまいます。今回バナナ島を襲った悪夢は、パーナ姫に“労力を払わずして手に入るものなどない”という貴重な教訓となったようです。未熟なゲスト(主人公)がアンパンマンとの出会い、困難を乗り越え成長を果たすのは、近年の劇場版定番のテーマ。ただし、今回はアンパンマン以上に、ばいきんまんの優しさがパーナを救った気がします。負ける痛みを誰よりも知るばいきんまんだから、彼女の弱った心に寄り添えたのかもしれません。ちょっとグッと来てしまいました。何故コオリオニが現れたの?どうしてコオリオニを倒せたの?整合性や論理性を求めると物語の主旨を見失うのが、アンパンマンワールドの落とし穴。“分からない”から駄目なのではなく、“分からないことを楽しむ”心の余裕が、アンパンマン観賞では必要と思われます。完熟バナナのように甘めの採点ですがご容赦を。[DVD(邦画)] 7点(2014-08-24 17:57:15)

509.  死にぞこないの青 《ネタバレ》 スケープゴートを利用した集団統制手法は、費用対効果に優れています。僅かな犠牲で強固な団結。隣国では国策として採用していますし、日常生活の中でも多かれ少なかれ目にするはずです。残念ながら。おそらく先生の「誰でもよかった」「人の目が怖かった」は真実でしょう。ただし蛮行に至った原因を“幼少期のトラウマ”に求めるのは誤りです。“辛い経験をした者は犯罪に走る”なんて失礼な理論が通用するものですか。トラウマの仕業にすれば自我が守られるから。自分を善人と思い込みたいから。それだけです。それに彼は歯向かう山羊に業を煮やして、本気で殺そうと(!)しました。これは挫折を知らぬ完璧主義者の思考。クラス運営の試行錯誤なく、赴任当初から生贄を選んでいる点からも、彼に情状酌量の余地は無いと考えます。教師主導で生贄政策を取られた場合、被害者が抗うのはほぼ不可能です。さらにあの年頃では、親の問題介入を拒むもの。狭い了見と閉じた世界で、全てが完結してしまう恐ろしさが在りました。そんなマサオの大ピンチを救ったのが“アオ”と名乗る少女。正体は亡くなった姉。幽霊か、少年の心が作り出した幻か。いずれにしても彼は、孤独から逃れました。今回はお姉ちゃんが助けてくれましたが、次回はありません。窮地に陥った時助けを請う人を確保しておくのは、人生の重要課題のひとつ。もし、両親がアテにならないのなら、他に頼れる人を探しておかなくはいけません。結末について。初めは生温い決着に憤りました。社会的に抹殺してやれと。しかし、マサオがイジメの被害を立証するのは意外と困難です。それに追い込むと暴発する輩なのは実証済み。心理的に優位に立った今、あえて奴に逃げ道を与えたのは賢明だったかもしれません。修羅場を潜り抜け、少年は自信を得たでしょう。全てが好転した様子。ただし今回は相手が愚かでした。ツキもありました。ですから決して大人を驕ることなかれ。一人で問題を解決する事が自立ではありません。狡猾な悪人は掃いて捨てるほどいますから。[DVD(邦画)] 7点(2014-08-21 18:58:07)(良:1票)

510.  シベリア超特急 名作『死霊の盆踊り』を観終えた俺は抜け殻だった。積年の夢を叶えた達成感が俺を無力にした。燃え尽き症候群というやつか。朝眠くて仕方がない。仕事に行きたくない。頭痛、胸焼け、激しい尿意。確かに連日飲み会だったが、それとこれとは別だろう。心の隙を埋めるために馬鹿もやった。行きずりの女と寝たし、ヤクにも手を出した。すまん。前半はウソだ。後半は某乳酸菌飲料のことだ。おかげでお腹の調子は良くなった。とにかく、俺には新たな目標が必要だったのだ。ニュードリーム。それは愛すべきクソ映画を見つけること。そんなある日、とある店先でとあるお菓子を見つけた。とある厚切りのカステラに、とある羊羹が挟んである。商品名は「シベリア」、とある。シベリア…シベリア…シベリアンハスキー…シベリア文太…シベ~リア~ン(チロ~リア~ン風に)…シベリア、、、超特急!!なんてこった。俺はあの『シベ超』をまだ観ていなかったのだ。なんたるエアロスミス。いやケアレスミス。自分のウッカリを嘆きつつ、歓喜のあまり小躍りした。もちろんシベリアだけにコザックダンスでだ。こうして俺の『シベ超』鑑賞までの長い道程は、太腿の激痛と共に幕を開けた。艱難辛苦、疾風怒濤、高脂血症な『シベ超』DVDゲットまでの冒険譚は、ここでは割愛させていただきたい。申し訳ないが、もう打てる文字数が少ないんだ。自業自得だが許してくれ。以下感想。全編に渡り感じられたのが、“やりたい放題感”。それはもう凄まじかった。特に噂のどんでん返し。銀座のショウウインドウで、ふるぽんM字開脚をしているような高揚を覚えた。ある意味、男の生き様を観た気がする。あの結末を恥ずかし気も無く用意する決断力!判断力!心意気!ぶっちゃけ、尊敬はしない。でも、映画批評という戦場の最前線に素っ裸で躍り出た監督の男気だけは買いたいと思う。この文章には嘘と悪ふざけしか存在しないが、この気持ちだけは本物だ。俺を信じて欲しい(ジャック・バウアーの口調で)。点数は0点。本音をいうと2点くらいだが、本作にはワーストランキング1位を目指してもらいたい。多くの人にこの映画のことを知ってもらいたいんだ。水野監督に出来て、俺達に出来ない事なんてない!そうだろう?勇気と希望を、この映画を観た人には掴み取って欲しい。今、俺は水野監督に敬意を表し、アメリカンポリスの格好でこの感想を書いています。[DVD(邦画)] 0点(2014-08-20 20:08:39)(笑:7票) (良:2票)

511.  009 RE:CYBORG 《ネタバレ》 (ネタバレあります。未見の方はご注意ください) いきなりですが、私なりの解釈は以下のとおりです。 人間は進化の過程で脳内に神を創り上げた(=宗教)。それは種の繁栄のために都合が良かったから。世界各地で多発した爆破テロは、各人の脳内にいる神からの指令によるもの。繁栄を極めた人類の次なる選択は、自らの種のリセットでした。エピローグ“水面を歩ける世界”は命尽きる寸前のジョーの内面世界。それは人類のネクストステージ。あるいは、もっとポピュラーに“天国”と言い換えてもOK。月面の天使の化石は宇宙空間で果てた009でした。以上です。宗教や哲学の視点を盛り込んだ興味深いテーマで、所謂“難解映画”に違いはないでしょうが、散りばめられたヒントや伏線を掻き集め、真相を手繰り寄せる愉しみはありません。単純に004が劇中で披露した天使の化石関係の仮説(という名の講釈)を整理すれば、自ずと答え(らしきもの)が出る仕組み。残念ながらミステリーとしての面白味はありません。アニメーションの技術的な善し悪しについては、正直分かりません。空中降下~音速超え加速装置の描写は興奮しましたが、アクションで目を惹いたのはこれくらい。能面のようなキャラクターデザインで喜怒哀楽を封印しサイボーグの機械的側面を強調する一方、003と009の生々しいキスシーンで人間部分の心情も表現。上手いとは思いますが、感情移入したくなる魅力的なキャラは見当たらず。アニメに採点が甘くなる傾向がある私ですが、今回は例外ケースのようです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-08-15 18:58:21)(良:1票)

512.  映画 謎解きはディナーのあとで 原作未読、TVドラマ版未見、完全一見者の感想です。ご了承ください。私のような初心者でも取っ付き易いよう、ドラマ冒頭できちんとキャラの相関関係の説明がなされていました。TVドラマの映画版の場合、ハナから固定ファンだけをターゲットにしており、世界観の説明を省略してしまう場合が少なくないので、この気配りは嬉しいところです。ただし、敷居は予想外に高いものでした。ノリについて行けないというより、キャラを魅力的と思えないというか。麗子と影山の主従関係を微笑ましく見守る姿勢が、本作を楽しむ上での必須要件かと思います。キャスティングを一見しただけで誰が犯人か察しがついてしまうあたりは、2時間サスペンスドラマクオリティ。笑い少なめ、ミステリー要素多めの『トリック』といった印象です。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-08-09 19:59:04)

513.  ガッチャマン 《ネタバレ》 近年、かつての人気TVアニメを原作とする実写映画が数多く製作されましたが、そのほとんどがファンを満足させる出来ではなかったと感じています。キャスティングの不具合、世界観の構築誤り、無用なアレンジ……不満は様々あれど、結局のところ観客の“思い入れ”に勝てなかった事が全てでした。そこで本作。『ガッチャマン』と言えば、タツノコプロを代表するビッグタイトル。当時確かに大人気でした(かく言う私も二代目ゴッドフェニックスが宝物でした)。しかし私自身、“思い入れ”や“コダワリ”の類は一切持ち合わせていません。それもそのはず。ファーストシリーズ放映年が誕生年。続編放映時が幼稚園ですから。メンバー全員ピチTじゃなきゃ駄目とか、コンドルのジョーはケツあご以外認めないなんて言いません。幼き日の私にとって『ガッチャマン』とは勧善懲悪型のアクションヒーロー。単純なものです。おそらく私を含めたオリジナル直撃世代”以外”の認識はその程度でしょう。ノスタルジー不在。そのような観客をメインターゲットとするならば、オリジナルの特性(重厚なテーマやドラマ性)をバランスよく取り入れた本作の方針は、いささかセールスポイントの焦点がぼやけるものだった気がします。つまり娯楽映画の”大正義”=“アクション”に特化するのが正解だったのではないかと。プロローグで披露したスピード感溢れる立体的なアクションで終始押し切れば良かったと思うのです。目指すは和製『スパイダーマン』。縦横無尽に躍動する科学忍者隊の活躍をお腹いっぱい観たかったです。もし次回作があるならば、ゴッドフェニックスは鳥型でお願いします(あっコレはコダワリですね笑)。[DVD(邦画)] 5点(2014-08-03 20:57:52)

514.  アブダクティ 《ネタバレ》 タイトルでピンと来る人5%、監督の名前で勘づく人5%。結末を予測出来た人は、せいぜい全観賞者の10%程度のものと思われます。それくらい本作のオチはブッ飛んでいました。テーマは「週刊連載漫画」に対する批判と見て取れます。主人公は元少年誌の漫画家という設定。彼の作品も打ち切りの憂き目にあった様子。バトルトーナメントが始また翌々週に連載中止になったり、次から次へと強敵が現れてパワーバランスがインフレを起こしたり、漫画業界(とりわけ週刊少年漫画)は何でもアリの無法地帯です。柔道家だった主人公がいつの間にか甲子園で優勝したりもします。こんな無茶苦茶な展開で読者(観客)は納得できますか?!というメッセージと受け取りました。人気が出なくて打ち切りも、人気があり過ぎて延命も、どちらも作品にとっては不幸なことです。急激な方針転換も然り。しかしそれは商業作品の逃れられぬ宿命ですし、ある種の自由さが作品の魅力とも言えます。結局面白ければ何でもいいんです。ですから、本作のオチについても面白ければ文句は言いません。でも、どうなんでしょう。この結末はワクワクしますか?もし謎解きミステリーでトリックが超能力だったりしたら、自分なら怒り狂っちゃいますけれども。[DVD(邦画)] 5点(2014-07-28 19:27:03)

515.  借りぐらしのアリエッティ 《ネタバレ》 「借りぐらし」は屁理屈です。所有者の了承を得ず、返すあてもなく持ち去る事を“借りる”とは言いません。家政婦の婆さんの言う通り「泥棒」あるいは「寄生」が正しいでしょう。しかしそう指摘されても、アリエッティは「借りている」と主張する気がします。それが小人族のプライド。人間と同程度の知能や文化を有しながら“日蔭者”として生きざるを得ない種の宿命に、同情の余地はあります。ただし、アリエッティ家族の生き方に共感は出来ませんでした。もし、人間に見つからなかったら、彼らはあの家に居続けたのでしょうか。そんな馬鹿な。快適な“今の暮らし”と引き換えに、“娘の未来”を閉ざしている現状は深刻です。父と母が認識しているよりずっと。だからこそ監督は、小人に友好的な少年を使って「滅びゆく種族」という刺激的な台詞を吐かせ、警鐘を鳴らしたのだと考えます(苦言を呈してくれる人は味方です)。人は人と繋がって生きていく、社会をつくらなければならない。そんなメッセージが隠されていたと感じました(宮崎駿らしい脚本とも言えます)。さらにこの言葉は、小人たちだけでなく“生産的な生き方を選択していない人々”に向けられているのかもしれません。ところで、アリエッティ一家は(今度は海の見える?)新居に無事辿りつけたのでしょうか。そして小人族の行く末に希望はあるのでしょうか。答えは…「分からない」。だから尻切れトンボのような結末なのです。其処には監督の優しさと厳しさが在りました。人間に依存した小人族伝統の「借りぐらし」を続けるのか、あるいはスピラーのように逞しく「狩りぐらし」を選択するのか。種としてのターニングポイントに、彼らは居る気がします。体裁はファミリー向けファンタジーアドベンチャー。その娯楽性の高さは流石ジブリ作品。ただし内包されたテーマは深いです。[地上波(邦画)] 7点(2014-07-24 18:55:11)(良:3票)

516.  R100 《ネタバレ》 齢百の映画監督が撮り上げた“本作”は、タイトル通りR100(=100歳未満視聴禁止)とのこと(100歳未満は観ても理解出来ないとも)。さらに監督は試写会で困惑する関係者を尻目に、恍惚の表情を浮かべていました(劇中の主役・大森南朋と同じ性癖と推測されます)。つまり①誰にもこの映画は観て欲しくない(批評して欲しくない)。②もし批判されてもマゾヒストにとってはご褒美ですよ、ということ。鉄壁の映画批評拒否姿勢です。それはもう清々しいくらい。こうなると評論家は困るでしょう。批評を拒絶している映画に高評価は与えたくないのが人情ですし、かといって低評価を付けるのも監督の注文通りのようで腹立たしい。こんな時、ただの映画好き素人は気が楽です。評論ではなく、単なる感想ですから。以下、素人の毒にも薬にもならない独り言……。本作で採用されている演出技法で印象的なのは「巻き戻し・繰り返し」。渡辺直美の唾プレイや、ダイナマイトCEOのプール飛び込み場面などで多用されています。映画というより、テレビバラエティの演出技法(BGMはマンボのリズムがお馴染みですね)。それゆえ真っ当な映画監督は(そのプライドから)使いたがらない手法ではないでしょうか。監督はそれを見越して、あえて使用している気がするのです。それでいて、ちゃんと面白いのが流石でした(巨躯CEOの膝から入水するフォルムが抜群!)。個人的には、大森のエンドルフィン放出時の顔がキマグレン(又は波岡一喜)ソックリでツボでした(笑)。映画文化自体に喧嘩を売るノリ、関係者及びファンからは総スカンを食らって当然でしょう。一文の得にもならない無駄な喧嘩。私は天邪鬼ゆえ支持させていただきます。今までの松本作品の中で、最も“もう一度観直してみたい”と思える魅力があったのは間違いありません。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-21 20:26:52)

517.  トーク・トゥ・ザ・デッド 《ネタバレ》 『リング』の“呪いのビデオテープ”から始まったオカルト近代テクノロジーシリーズは、『着信アリ』の携帯電話を経由して、スマートフォンのアプリにまで辿り付きました。本作の趣向は“死者と話ができる”というもの。言わばリアルイタコシステム。実はコレあまり危険ではないのです。普通に会話を楽しんでOK。上手く使えば生きる活力にさえなります。死者の方から不意に電話がかかってくる心配もありません。注意点は「会いたい」と言われても断ること。この1点のみ。ですからホラーとしては全然怖くないのです。劇中、何人かこのアプリが原因で命を落としていますが、呪い殺されたというより覚悟の自殺(ラストの一人を除く)。死者と話したいと望む時点で、多かれ少なかれ病んでいる訳ですから。それにしても本作のタイトルは悪質です。絶対ゾンビ映画だと勘違いする人がいるでしょうに。タイトルは『霊界通信』とか『もうイタコは要らない』でいいんじゃないでしょうか。猛烈にダサイですが。[DVD(邦画)] 5点(2014-07-18 19:36:01)

518.  不安の種 《ネタバレ》 頭と心をフル活用する濃厚なドラマは勿論大好物ですが、そんな映画ばかりでも困ります。3食ステーキは御免です。箸休めが欲しいとき(なんて言いつつ、箸を休めている時間の方が長いですが笑)、私の定番チョイスと言えば邦画ホラー。お手軽、お気軽なB級映画をツッコミながらのリフレッシュが希望。ところが当てが外れました。まさかこれほど難解とは。思わず2回観る羽目に。それでは、稚拙ながら私の解釈を。見当違いはご容赦ください……。時間軸が弄られている事、また可能性や幻想が映像情報として提供されているため、そもそも混乱し易い構成と考えます。中でも、須賀が津田を手にかけた瞬間には面喰いました。彼が10年前の殺人犯?まさかタイムワープ??でもあれは単に須賀の悪夢と考えるのが妥当でしょう(爪で別人と判断)。須賀が本当に殺したのは、おそらく妻と息子。だからラスト、2人は揃って藁人間に変わっていた訳です。この町に巣食う異形の者(すなわち藁人間、ハンマー女、マスク男、半身人間、そしてオチョナンさん)は、全て死者が変化した物の怪と解すると腑に落ちます。行方不明となっている洋子の兄はオチョナンさんに、母親は腕を失くしたハンマー女に変化。マスク男は津田パパ?そこで、ふと気づきました。怪事件の中心に、いつも“ある女性”が居たことに。実はそのヒントも数多く出されていました。シュールな看板『フランス語』が指示すのは、ファミレスの店名『Moncheri』=私の愛しい貴方。思い起こせば惨劇の餌食にあったのは、特定の“ある女性”が愛する人が中心。さらに“ある女性”は、死期が近い人が分かるとも口にしていました。それはそうでしょう。当人が邪気の塊。近づく者は命を落としかねません。オチョナンさんを引き寄せる三つ目シールを貼っていたのも彼女の仕業かもしれません。さらに踏み込むなら、一家惨殺の唯一の生き残りが真犯人なんてことも。謎の目玉は、死者の魂。あの世に辿り付けなかった魂は、物の怪に変化したのでしょうか……。黒沢清監督の『回路』の衝撃には及びませんが、久々に難解系オカルトホラーの当たりを引き当てた感じ。裏読みをするのがお好きな方には、オススメ出来るかと思います。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-15 18:59:15)(良:1票)

519.  くそガキの告白 《ネタバレ》 「キングオブコメディが痴漢で捕まった」衝撃のニュースが飛び込んできた時、大多数の人がブサイク顔の今野を思い浮かべたはずです(注:逮捕されたのは高橋の方。後に冤罪確定。本人の名誉のため念を押しておきます)。この件に限らずとも、見た目で不利益を被ってしまうのがブ男です。明らかなハンディキャップ。馬場のように負のスパイラルに陥ってしまう人間は、現実に掃いて捨てる程いるでしょう。そんな男にだって夢はありました。映画監督デビュー。しかし彼は映画研究会に所属していたにも関わらず、自主映画を一本も撮っていないのです。同窓会で「撮りたい映画なんて無いんだろ」と指摘され、激怒したのは図星だから。いや本人に自覚はないのかもしれません。都合の悪い現実には目を瞑る方針ですから。馬場は正真正銘の駄目人間でした。そんな彼に訪れた転機は、新人女優への密かな恋心。恋は人を変えるのに、十分な理由と成り得ます。しかし、悲しいかな彼女には意中の人が。戦う前から玉砕し、彼は逆ギレという大失態を犯します(好きな娘にビッチと罵るなんて超ド級の馬鹿者です)。さあ、ここからの人生の逆転劇はあるのでしょうか。答えは否。“馬鹿は死ななきゃ治らない”だから彼は一度死んだのです。生まれ変わった主人公は、遂に人生初の監督作品を創り上げました。でもプロデューサーの発注からは、かけ離れた代物。イケメン監督処女作の模倣品。馬鹿は死んでもやっぱり馬鹿なんですね。でも女優の素敵な表情を引き出したのは、監督の手柄でしょう。主演女優よりも大きくクレジットされた「監督馬場大輔」の文字は誇りの表れ。恋が成就した訳ではありませんが(彼女は女優として監督の要望に応えただけ)、これを切欠にコイツは変われるかもしれない。いや多分変わらない。でも、ひょっとしたら…。細やかな希望ですが無いよりはマシ。やっと手に入れた僅かな自信を携えて、くそガキよ、早く大人になりやがれ!!脚本の出来だけなら6点くらい。でも本作には、大きな大きなアドバンテージがありました。それはヒロイン接吻後の表情。あんなに美しい、そして魅力的な田代さやかを見たことがありません。全盛期のオードリー・ヘップバーンにも負けていません。いやマジで。たったワンカットが持つ破壊力。恐れ入りました。田代さやかファンなら、彼女のイメージDVDを全て売り払ってでも、本作のDVDを手にいれるべきだと思います。[DVD(邦画)] 8点(2014-07-06 22:13:40)(良:2票)

520.  鷹の爪GO 美しきエリエール消臭プラス 小島よしおの「そんなの関係ねえ!」を初めて観た時の衝撃は忘れられません。それはもう笑い転げました。長州小力も面白かったですねえ。でも綺麗にブラウン管(いや液晶画面かな)から消えてしまいました。『THE MOVIE3』の感想でも触れましたが、笑いの本質は瞬発力。短命なのは運命です。毎度お馴染みの定番ギャグを繰り返していては、飽きられてしまうのは必然。しかしその一方、長い歳月愛され続ける名作コメディも存在します。それは優れたメッセージと豊かな物語性を有したもの。本作は即時的なギャグ映画から普遍性を有するコメディへの移行を図ったターニングポイントと考えます。定番の味(バジェットゲージ、無闇に高品質なCGなど)を堅持しつつ、シリーズ随一の良脚本を用意。エンディングもお洒落に凝ったチャレンジ作品。例えるなら“突き押し相撲”から“四つ相撲”へのスタイル変更でしょうか。相撲の本道は突き押しですが、硬軟対応できる組み相撲の方が力士の寿命は長かったりします。無難な方向へ舵を切った事に一抹の寂しさを感じるのは事実です。しかし、弱肉強食のエンターテイメント業界で生き残るには、手段を選んでいる暇はありません。大切なのは、総統や吉田くん、菩薩峠にフィリップ、デラックスファイター、大家のおばちゃんら愛すべきキャラクターたちが生き残ること。私は本作を支持したいです(ただし、今や国営放送でレギュラーを持ち、すっかり大金持ちになったFROGMANが札束風呂に入っていたら、ちょっと考えなおしますが笑)。この際ですから、『男はつらいよ』を目指してみては如何でしょう(タイトル的には007ですが)。悪フザけのフラッシュアニメがギネスに名を刻むなんて痛快でしょ。点数は少しオマケしておきます。[DVD(邦画)] 8点(2014-07-03 18:59:55)

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