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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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変更日付順12

1.  犬神家の一族(2006) 《ネタバレ》 既に何回となく製作されているシェイクスピア作品なんかだと、それぞれの監督さんや俳優さんが、演出や演技で凌ぎを削ってきましたよね。前作を見てしまっている上、前作の評価は満点だっただけに、本作は、構成や演出が殆ど変わっていなかった分、どうしても前作の役者との比較に終始してしまって、映画自体を楽しむことが出来ませんでした。 本作のみの評価なら、きっと、それなりの味わいがあるのだろうとは思うのですが、いかんせん、前作の出来が良かったので・・。正直に言えば、オリジナルを酢水でゆがいて灰汁を抜いた感じ、でした。 [映画館(邦画)] 6点(2006-12-23 23:14:08)《改行有》

2.  バルトの楽園 《ネタバレ》 全体としては悪くはないし、観て損をした映画ではないのだけど、何か物足りない。実話をどこまで生かしたのかは分からないが、ひとつひとつのエピソードが孤立してしまっていて、個々人のエピソードが全体の流れから置き去りにされてしまっている。松江所長の人柄を表現するのに必要な会津藩のエピソードも、音楽が妙に重くなって、かえって、かったるく、重要な要素なのに、逆に物語の底を浅くしてしまっているような気がした。ラストも、松平とガンツを並べてちゃんちゃんでは、いかがなものかと思う。エンド・クレジットも、戦場のピアニスト同様、ベートーヴェンの第9で収めるのはいいとしても、ラストのラストで、カラヤンはないだろう。せめて、現存する当時の写真を持ってきて欲しかった。ナレーション役のヘルマン君が、随所でカメラ写してたシーンも、これでは全くの無意味。金返せ、とは思わなかったけど、あらゆるシーンで消化不良な作品だった。本当なら4点なんだけど、ドイツ兵捕虜役の役者達の頑張り(特に、トムクル似のオリバー・ブーツは良かった)にプラス1点。[映画館(字幕)] 5点(2006-06-24 23:29:43)

3.  宇宙戦艦ヤマト 《ネタバレ》 当時、ゴールデン・タイムのゴールデン番組が「アルプスの少女ハイジ」だったにも関わらず、本作TV版の第1回目からこっちを見ていたのだから、自分の嗜好性が分かるなぁ。何はともあれ、当時のアニメ界で一世を風靡した作品であることは間違いないが、その世界観や技術がアニメ界をひっくり返すほどには、凄くはなかったと思う。遥か以前に、サイボーグ009や妖怪人間ベムなんかもあったし。ただ、オリジナル・アニメで、しかもSFで、連ドラのような長丁場の人間ドラマめいたものをやらかして、しかも成功したのは、これが初めてだったかもしれない。そして、いかにも実用型ロボットの登場。これは、ビックリ。R2D2ほどの活躍はしないけど、アナライザーの存在は、当時、それなりに新時代の風という感じを受けた。だって、アニメとはいえR2D2より先立ったもんね。確かに、本作の劇場版は、もろダイジェストで、本放送を見ていた者には「おいおい」という感も拭えなかった。が、当時のアニメ界ではこれが限界だったのだろう。ヤマトの教訓や轍を踏んで、サンライズ・アニメが隆盛し、「カリオストロの城」が生まれ、現在のアニメ文化に至るのだろうから。でも、礎を確固たるものにしたのは、手塚治虫氏なんだろう。それでもやっぱり、宇宙戦艦ヤマトであれば、叫びたい。「デスラー総統、万~歳!!」。アニメが科白に凝るようになったのも、これが走りかもしれない。[映画館(吹替)] 5点(2005-08-22 02:19:00)(良:2票)

4.  姑獲鳥の夏 《ネタバレ》 原作は未読。煽り捲くってくれた前知識もいれず、予告だけで期待して行ったけど、外れた。大きく外れた。冒頭から最後まで、こんなに眠かったのは、「シークレット・ウィンドウ」以来。眠らずに住んだのは、近場のおじさんが健やかな寝息を立ててくれてたおかげだが、冒頭からマトリックスの説明で先ず白けて、妻帯者である関口君の恋心が薄過ぎて、物語の骨格がヘニャヘニャに崩れて、しかも、恋心の相手である原田知代の演技がベタ。彼女って、こんな演技が下手だっけ?っと、終始ムカついていた。映像も、一生懸命な工夫は理解出来るけど、奇をてらえばいいってものではない。京極堂の操る鈴の音は、多分原作にあるものなのだろうけど、全く活きていない。その、肝心の主人公である京極堂そのものが、自分の理論に固執する、ただの薀蓄たれに終始していて、この手のミステリーのカタルシスである謎解きの場面でさえ、「おまえ、もういいよ」な気分になってしまう。確かに「説明できないものなどない」のは理解出来るけど、この手のお話は、主人公が摩訶不思議な世界を体現してくれなければ白けるばかりだ。唯一の救いは田中麗奈の溌剌とした演技だが、それとて、彼女が出てくる度に、物語が現代に戻ってしまい、作品的には「あ~あ」な存在だった。そもそも小説の手法を映像の手法で語るのは無理があるし、映像の手法で、もう少し、何とかして欲しかった。[映画館(字幕)] 4点(2005-07-31 02:53:14)

5.  ロスト・イン・トランスレーション 異国の地で、話す相手もなく、ホームシックになった父親と若い娘の孤独感の中で、結婚すれば家族と呼べるのか。結婚生活が長く子供がいれば家族なのか。ファミリーとは何ぞや?ってことなのかな?とは思ったけど、結局のところ、「パパに認められたいよぉ」っていう、ソフィアのファザ・コン映画に見えてしまう。個人的感情も映画の感想と認めてもらえるなら、こんなところで、反抗期に摘み食いした昔の男の名前なんか出すなよなぁ。何考えてんだ、この女!!と、思ってしまったよ。映画に描かれていた東京観、日本人像は、別に奇異には映らなかった。バラエティ番組の中には、もっと変で騒々しいものが実際にあるし、多忙な亭主に連れられてニューヨークのホテルにポンと置き去りにされたら、きっともっと悲惨だろうしさ。むしろ、どなたかが書かれていたけれど、彼女の行動力は立派。というよりは、やはり、アメリカ人は一番偉い、私は戦勝国の人間なのよ的潜在描写なのかな。だから日本なんだろうね。自作自演の介入戦争で、唯一成功した国だもの。だから、まあ、しょぼ映画ではないけれど、ムッとした作品よね。3点(2005-01-07 23:42:30)

6.  写楽 《ネタバレ》 公開前は、結構話題になったけど、公開後は、さっぱり話題を聞かなくなった覚えがあったけど、これのせいだったのね。江戸の町の背景も、当時の文化も、お上の意向も、それぞれがよく描かれているのに、肝心のタイトルロールである写楽が、あまりにもみっともない。夢破れた後は女の紐、タイトルロールを反映する絵に対しても中途半端で、惚れた(らしい)遊女にも煮え切ってない。これでは観客は主演に感情移入が出来ないどころか、反発さえせず、嫌悪してしまう。佐野=歌麿の絵に対する執念が見事なだけに、本作の構成では真田は気の毒としか言いようがない。当時の政治的背景に合わせて、北斎だの馬琴だの南北だのと登場させておいて、肝心の写楽が遊女との悲恋では、あまりにも間抜けている。遊郭を描きたければ歌麿のパートで十分だし、当時流行った遊郭物を意識したにしても、葉月=花里は無表情に徹し過ぎて、面白みもない。確かに、構成を煮詰めて、扱い方を変えれば、本作は邦画史に残る名作あるいは快作になっていたかもしれない。残念な一作である。4点(2004-11-28 23:57:37)

7.  キル・ビル Vol.1(日本版) 仁侠映画というのは見ないので何とも言えないんですが、本作を捧げられた深作作品の仁侠映画ファンの方は、本作を捧げられて誇りに思ったんだろうかと、素直に疑問に思いましたよ。仁侠映画は嫌いなだけに、本作もやっと見たけど、なんですの、これ? 血の吹き出しも、特撮も、ドラマの構成さえ、昔懐かしのキーハンターの方が、なんぼかよかない? アクション・シークエンスも、やりゃあいいってもんじゃない。この重いアクション、なんとかしてくれ(笑)。それ以上に、栗山千明の演技をなんとかしてくれ!! バトル・ロワイヤル好きの小学生の御遊戯会か? 大根以前に、演技というのが恥ずかしいぞ。っつうか、本作そのものが、タラ氏の妄想爆裂の御遊戯会か。意志を正確に伝えるために「ここからは英語で」とか言っておきながら、クライマックスで、訳の分からない日本語でボソボソ話されても、なぁ。心意気だけは買うけど、宣伝が凄かっただけに、なんか、さ。溜息の出る作品だったよ。4点(2004-10-13 00:52:43)(良:1票)

8.  フラッド 《ネタバレ》 宣伝に偽り有りの典型でしたよ。邦題のフラッド(大洪水)でもなければ、原題のハード・レインでもなく、追う者と追われる者のチェイサー・サスペンスやん。しかも、皆々様そろって、追っているのは金・金・金。骨子はそれでもいいし、中々緊迫感もあったと思うけど、大自然の脅威の中で人がどう動くのかを期待してた分だけ、やっぱり裏切られたって感じだなぁ。初めから、「ダム決壊まで、リミット0。狙うは300万ドル。奪えるのか、阻止できるのか」っていう触れ込みの方が楽しめたような気がする。なまじ自然災害パニックだと思って見たのが、敗因だった。クライム・ムービーよね、これ。そう思って見てれば、まあ、そこそこ面白かったのにな。それに、大雨で河川が氾濫しただけだって家は流されちゃうことを実感していれば、ダムが決壊して、あんな鉄砲水が来たら、銃撃戦だの人助けなんて、そんな呑気なことしてらんないよ。はっきり言って、全て水に流して終わりよ。折角の緊迫感も、ラストで白々しくなってしまったよ。でも、やっぱり、モーガンさんは、いい人なんだねぇ。出だしで、悪役モーガンを見られると思ったのに。これも、ガッカリの理由かも。4点(2004-08-11 00:49:39)

9.  呪怨 (2003) 《ネタバレ》 割りと騒がれた作品だったから、期待した分、コケた。ぜんまい仕掛けの機械音のような効果は新鮮だったけど、撮り方はオーソドックスだし、物語は「リング」以上に奥がない。最後は呪いの連鎖が高じてゴースト・タウンになるらしいが、そもそも、この手の展開の話が好きじゃない。「リング」は呪いの連鎖がまだ分かるけど、本作は被害者が何故そこまで道連れを欲しがるかが、さっぱり分からない。未練や恨み辛みを、死んでも晴らしたい気持ちは分かるし、だからこそ、幽霊話は引きも切らないのだろうけど、ここまでくると、人間は死んでまで強欲で身勝手なんだよと認めているようで、情けなくて、不愉快になった。霊現象の主犯は男の子の方で、母親はそれに引き摺られてるのかな?とも思うけど、結局、最後まで男の子の行方が分からないまま、ゴースト・タウンになっていくっていうのも、どうかな。せめて、最後に男の子の行方が分かるとか、もう一捻りあった方が、視聴者も納得するような気がする。4点(2004-08-02 02:01:00)

10.  竹取物語(1987) この作品、DVDになったんだなぁ。なんとなく、感無量。初めて劇場で見た時は、おや? おやおや? おやおやおや? って感じだったような気がするけど(何しろ、スターウォーズや未知との遭遇があったし)、DVDで改めてみると、やはり市川監督の実験的な作品のひとつで、しかも、それなりに纏まってたのね、と思った。改めて見ると、あの当時の邦画としては、わりと出色ではない? 正直に言えば、近年の「陰陽師」より、ある意味、クオリティ高いじゃないと、思ってしまったよ。それは勿論、市川作品の常連の役者の確かさもあるのだろうけど、これは実験的な映画と割り切って作った監督の力量の賜物なんだろうなぁと、思う。俯瞰して撮る平安京、その、歴史的には古代都市にあたる都に飛来するUFOのシュールさ。「これは、八世紀の物語である」。これは、日本最古のSF小説である。日本は、こんな時代から、異文化交流というものを身近に感じていたのである。それにしても、三船敏郎って、もしかして下手? とも思ってしまった。最後に、ちゃんと明野の目が治ったのが、嬉しかった。9点(2004-07-14 23:57:46)(良:1票)

11.  犬神家の一族(1976) 個人的には、私映画史の十傑には入るなァ。以前、怖いものは駄目だったのだ。脳裏に焼き付いて離れられなくなって、心臓が踊る。それでも当時、本作を見ようと思ったのは、他ならぬ石坂浩二が出ていたから。「天と地と」で上杉謙信を見た時から、初恋の役者さんである。で、結果は「十傑には入るなァ」である。冒頭から、物語へと入り込ませる緊迫感が、音楽と絶妙にあっているし、陰惨な殺人事件を予感させながらも、清々しいまでの自然美(これは市川作品の醍醐味のひとつなんですよね)、物語の流れを決して白けさせない笑い(息抜き)のタイミングの美味み、何より、市川ショットとでもいうのか、独特のカット・ショット。映画って、こういう風に作るんだぁと、変な言い方だけど「作られた映画」というのを実感した初めての作品だったような気がした。見る側の私が、その時、それだけの年齢に達したのかもしれないけど、冒頭の部分から、そういうショットが入っていたせいか、その後の展開も、怖いもの嫌い先入観を抜きに見られたような気がする。勿論、役者の力量も凄い。大好きなへーちゃんの魅力も余すところなく引き出してくれたけど、とにかく役者の使い方、撮り方が、上手い。特にベテラン陣の味わいを、深く、切なく、時に滑稽に引き出しているのは、凄い。個人的には、復讐劇の発端になる子供の人生を台無しにする菊乃母の怨念は頂けない(結局、財産目的かい)が、ベテラン陣の味わい深さが、作品中唯一の底の浅さ(あるいは浅ましさ)を、補って余りある。中でも、高峰三枝子の押し出し、声の深さは、若かった私にも鮮烈な印象だった。湖に木霊する、あの声は、今でも耳の奥に残っている。御亡くなりになったと聞いた時は、本当に残念だと思った。本作は、コマーシャルに乗ったミステリー・サスペンスで、決して文芸でも大作でもないが、ある意味、邦画に新風を吹きこんだ一作だったのだろうと思う。 10点(2004-07-14 22:59:07)《改行有》

12.  ラスト サムライ トム・クルーズの一得なところは、画面一杯に、一生懸命に演じているんだよと、滲み出てくるところだった。それだけで、トム・クルって健気だぁと、思ってしまうんだな。でも、本作のトムは、そんなものを超えていた。トム・クルに、こんなに抑制の効いた演技が出来るとは、正直、驚いた。オスカーでは渡辺謙ばかりが目立っていたが、これで、何故、トムがノミネートもされなかったのか、不思議でならない。もっとも、作品的には、確かに突っ込みどころ満載だし、少々情緒過多だし、確かにアメリカ受けはしないだろうなぁ。それでも、よく描けていたと思う。忍者は、別に不自然に思わなかった。天皇とは関係無いだろうけど、江戸城御庭番というのは、確かにいたらしいし、そういうのを出したかったんでしょう。それにしても、アメリカ人が日本の伝統や風習を惜しむって、日本人が宮廷舞踏会に憧れる感覚なのかなぁ。時代背景的なことについては、敢えて突っ込む気はない。「レジェンド・オブ・フォール」や「アラビアのロレンス」からして、ああだし。この作品をきっかけにして、あの時代を学ぼうという気になる人が多ければ、作品としての価値はあると思う。それにしても、私、渡辺謙=勝元が、ラストに近くなるほど、だんだんモーフィアスに見えてきた(笑)。8点(2004-06-07 00:32:12)

13.  つる-鶴- 《ネタバレ》 吉永小百合出演作100作品目記念映画で、ネタバレも何も、ずばり、「鶴の恩返し」だもの。で、これもまた、市川崑の実験的作品かも。ほんとに、冒頭から「まあ、日本昔話」って映像で、「まんが、日本昔話」のオープニングが流れてきてもおかしくないくらい、それは綺麗な雪原の地平線に昔懐かしい一軒家って情景には、溜息した。でもって、白い衣装を纏う吉永小百合さんが、それは綺麗だったのよっていう記憶だけある。う~~ん。DVD化、しないのかなぁ。ただ、「細雪」でもそう思ったけど、本作も、多分「映画館の画面」で見ないと、溜息の出る雪原の綺麗さが伝わらないかも。7点(2004-02-22 02:41:07)

14.  鹿鳴館 この作品を、どう評価すればいいのかなぁ。とにかく、映画館で初めて観た時には、最初、凄い違和感があったのを覚えてる。ストーリーではなく、画面が。そのうち、「ああ、これは、舞台形式を映画でやってるんだな」と思って、なんとなく納得した(ストーリーは、三島由紀夫の戯曲の映画化だしね)。市川崑の、実験的な映画のひとつだったんだな。でも、衣装もセットも、市川作品らしい、華美ではないけど優雅で、暗くはないけど時代の重みのあるものだった。当時、石坂・浅丘の初の夫婦共演が話題になっていたけど・・。「う~~ん?」って感じがしたかな、やっぱり。ただ、初めは違和感を受けた画面構成だった覚えがあるから、人によっては、ちょっと・・と思うかもしれないけど、評価としては、「DVDになって欲しいなぁ」と思ってはいるので、7点。7点(2004-02-22 02:13:19)

15.  細雪(1983) これは、最高に好き。原作至上主義にとっては、途中でブッツリ切れてしまうから、何事ぉと思うかもしれないだろうけど、映画としては、映像美といい、構成といい、文句ないと思う。四季折々の美しさや、和服の見せ方、家屋の佇まいや人物の描き方など、市川作品らしいショットで巧みに見せて、魅了してくれる。岸・佐久間・吉永・多岐川の4人の女優の共演が素晴らしい。けど、やはり吉永。旧家の御嬢様の嫌らしさを鼻に付く1歩寸前で演じる吉永小百合は、やっぱり見事に美しい。その吉永の義妹に懸想する曖昧さを、石坂浩二がやはり見事に演じてる。夫婦として、姉妹として、恋人として、他人として、人としての感情の機微が、登場人物全てに反映していて、且つ、食傷気味にならない。市川崑って、ほんとに役者を使うのが上手い。10点(2003-11-03 00:29:01)

16.  八甲田山 いっつも見たいと思う映画ではないけれど、時々、思い出したように見たくなる映画なんだな。高倉健さんの格好良さは、まあ、役柄ということもあるけど、やっぱりこの人は、こういう格好良さが内側から滲み出てくる人だよね。でも、印象的なのは、遭難してしまう側の兵隊達の置かれた極限状態で、凍傷とか血尿とか発狂とか、そういうシーンが脳裏に焼き付いてるなぁ。ただ、そんな悲惨さの一方で、規律と礼節を重んじる高潔さとが絶妙なバランスを持っていて、とにかく妙に心に残る映画のひとつですね。9点(2003-09-25 22:51:30)

17.  オスカー・ワイルド う~~ん。本作のジュードにしろ、「太陽と月に背いて」のレオ君にしろ、「マイ・プライベート・アイダホ」のリバーやキアヌにしろ、綺麗な男は大変だなぁと、しみじみ思う。でも、彼等の誰にせよ、その体当たりな演技は、観客冥利に尽きるけど。実際は、彼等、綺麗な若手男優を相手に、する方が大変なんだろな。オスカー・ワイルドが生きていた時代は、男側からみれば上手く表現できていたと思うけど(英国の、あの辛気臭さが)、女側から見たビクトリア朝時代の封建制も、もう少し出して欲しかったな。あの時代の英国では、男色はエグゼクティブの一種のステイタスになりつつあった頃だけど(そういったクラブがあったほどだし、それだけに、英国では近年まで同性愛を法で禁じていたし)、でも、女の方は、肌をちょっとでも露出しても罪になる時代だったのよね。女の側から離縁なんて、まず有り得ない時代で、ワイルド夫人の苦悩は、半端なもんじゃなかったろうな。全体としては、冗漫というか、冗長というか、早く先に進んでよって感じが否めなくて、同じテーマなら、「太陽と月に背いて」の方がストーリーを活写している。やっぱり、ジュードの小悪魔的な美しさに尽きる映画だな。個人的には、オスカーの才を最後まで信じて愛してた人が、健気で好きなんだけどね。5点(2003-09-07 01:03:04)

18.  ザ・リング 何事ぉぉぉ!!ってとこかな。「リング」って、こういうもんだったかなぁ? 日本版を忠実にリメイクしようとしたことが失敗、っつうか、「ギフト」で既に分かってはいたんだけどさ。なんで、アメリカの人が作ると、こんなに乾いてしまうんだ。怨念どころか、執念も感じられないっしょ。あの湿気っぽさは、やっぱり日本の風土特有のものなんだなぁ。いっそ、キリスト文化御得意の、ワッツの息子役の子が、エクソシトなりダミアンなりに変貌して行く方が、よっぽど面白いんじゃないのかな。馬も、なんか、不愉快なだけだったし。とにかく、映画館まで行かなくてよかったぁって作品だった。3点(2003-09-02 00:41:22)

19.  ハートブルー これ、映画館で見たときは、はっきり言って最後の大波しか印象に残らなかった。ビデオで見返して、意外なほどバイオレンスな映画だったんだなぁと、思った。でもって、こんなに惜しげもなく人が死んでるのに、なんで印象に残らなかったのかも、分かった。わりと引き摺られるように見ていたのに、ラストまで人間関係が完結してないんだな。密度を濃くしようとしているのに、それが仇になってる。ボーディとジョニーも抽象的だし、タイラーとジョニーも、だから結局どうなったの?って感じだし。ラストで、ジョニーがまだ捜査官ってのが、また興醒めでね。纏まりをつけようとして、バラけちゃったみたいだ。でも、本作のキアヌは、気合いが入ってるなぁ。爆発寸前の苛立ちとか、言うに言えない葛藤の表現は、そりゃあ見事なもの。しかも時折り、溜息が出るほど綺麗。キャサリン・ビグローが「リバース・エッジ」でキアヌに惚れて、本作の主演にしたっていうのが、分かる。ホントにキアヌのための一作だったな。6点(2003-08-18 01:48:14)

20.  幸福の黄色いハンカチ 分かってるんだよね。さあ、泣け! さあ、感動しろ! っていう系統の映画だっていうのはさ。展開だって、思わず砂を吐きそうになるうざったさは、山田洋次監督の十八番じゃない?ってことはさ。それでも、しっかり感動してしまうあたり、やっぱり日本人。倍賞千恵子の光枝なら、貧しさの中で老いていっても、「永遠は長すぎたわ」なんて科白は絶対言わないなぁと、信じちゃうところが倍賞の味わい。桃井かおりのパッとしないダサさの味より、武田鉄矢の必死さが滑稽でいいなぁ。8点(2003-02-28 22:54:19)

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