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プロフィール
コメント数 3881
性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  007/スペクター 《ネタバレ》 バットマンだってちゃんと撮ったらちゃんとした作品になるだろう、というのがノーラン版バットマン映画だとしたら、007だってちゃんと撮ったら・・・というのがこのサム・メンデス版007映画、ってことなんでしょうか。で、その「ちゃんと撮ったら」という部分のベクトルが間違っている気がしてしまうのが、両者に共通するところ。 この作品、メキシコシティの「死者の日」を大規模に再現した長回しっぽい冒頭シーン(何となく、実際はカットが切られている気がする)がやたらカッコよくって。その後に待ち受ける一連のアクションもあの手この手で盛り上げて小気味よく、「全編の中で、結局、タイトル前が一番カッコいい」という点ではこれ、007映画らしい作品と言えなくもなく・・・。 その後も、アクションシーンか否かに関わらず、カッコよく撮ろうとしているのは伝わってくるのだけど、はたまたそれっぽくエピソードも散らしておこうとはするけれど、トータルでは中身が薄い印象のまま、この長尺。ちと、つらい。007映画に中身が無いのは今に始まったことではないからそれ自体はもうどうでもいいんですけどね、中身が無い代わりにしっかりとバカ映画であった007映画から「バカ」を取ったら、何が残るのか。何を残せるのか。 長尺を引っ張り過ぎた挙句、本来なら盛り上がるであろうクライマックスシーンまで、尻すぼみに感じられてしまうのは、いかにも残念。 拷問にあってもそれをタフに乗り切るのが、やはりクレイグ=ボンドの持ち味でしょうか。今回は相当ヤバいところまで追い込まれますが(ってか、手遅れでは。ははは)、その直後には何事も無かったかのように涼しい顔で戦いまくり。タフと言うより、ここまでくると正直、不気味です。[CS・衛星(吹替)] 5点(2024-06-16 06:10:41)★《新規》★《改行有》

2.  007/美しき獲物たち 《ネタバレ》 どういう訳か私にとって妙に印象の薄い、この第14作。何でこんな印象薄いんでしょうね。劇中でいろいろ派手な事やってくれてるんですけれども。「007映画=おバカ映画」という図式を我々にしっかり植え付けてくれたロジャー・ムーアも、今回がボンド役最終作。ということで、ゴジラ同様、実際の元号とズレはあるものの、この作品までが私にとっての、昭和007。 だもんで。どうもこの作品のイメージが『メカゴジラの逆襲』と微妙に重なってしまうんです。すみません。これは私が悪い。こんなイメージ持たれちゃ、ねえ。 実際は、ジョン・グレン監督はこの後のダルトン=ボンド時代も続投するので、そういう意味ではこの第14作と次の第15作に断絶は無いはず、なんだけど、しかし到底、そうは思えません。やはりこの第14作でもって、一時代の終わり。やっぱり、ボンド役が作品のカラーを決定づけますね。そもそも、「007映画の監督と言えば?」と聞かれたら、普通はテレンス・ヤングか、せいぜいガイ・ハミルトン。あるいは最近の人だったら、答えとしてマーティン・キャンベルとかサム・メンデスとかの名を挙げるかもしれない。もしここで、「ルイス・ギルバート」とか「ジョン・グレン」とかを挙げる人がいたら・・・たぶんそれ、悪意があります(笑)。でも、ロジャー・ムーアのおバカ007映画時代を主に支えたのが、この二人。ヒドいことをしてくれたもんだ、などと言うなかれ。全部、ロジャー・ムーアのせいです。多分。 さて、ボンド役最終作と言うだけあって、、、と言うか、「さすがにそりゃ最終作にもなるわなあ」と言うか、ムーアさん、正直、すでに結構なお歳です。しかし飄々としてクールでエロくてコミカルで。まだまだ余裕のエロダンディぶり。アクションシーンはスタントマン多用しているんでしょうが、そりゃ、あんなスキーやらスノボやらが上手かったら、ホントにMI6で秘密諜報部員できちゃいますよね(?)。しかし、潜水シーンなんかでは、本人が実際に潜って演じているように見える場面もあったりしますが、これ、この歳で実際に本人がやってるんだったら大したもの。役者になっていなかったら、本当にスパイになれたのでは(???)。 今回もおバカアクションの見どころ盛り沢山。タイトル前の雪山の死闘に始まり、エッフェル塔から開始される追跡劇ではパリを舞台にしたカーアクション(最近の映画でこそ、名所でのこういうアクション、増えてきましたが)、007映画らしいアクロバットな演出も。これに対し終盤は金門橋が舞台の、飛行船を使ったアホらしくも派手な戦い。だけどやっぱり目を引くのは、中盤の火災シーンですかね。ややシリアスなテイストで、迫力あり。それからもちろん、あの大洪水の修羅場。巨大セットでの撮影がもたらす臨場感に、息を呑みます。 ここまで言っといて、「印象が薄い作品」も何もないだろ、ってなところですが、悪役のクリストファー・ウォーケンが、ちと弱い。ってか、私は昔、このヒトは本当にヤバい人なんじゃないかと思ってた頃があり(もちろんそんなワケ無いと思いつつも、何となく狂気を身に纏っている感じがして)、それを思うとこの作品では、彼にしてはスケールが小さく、小悪党止まりの印象。冷酷極まり無いことを言ったりやったりしてるんだけど、狂気よりセコさが感じられてしまいます。うん。作品の印象の薄さは、これのせいだ。きっと。メカゴジラのせいにしてはいけません。 ボンドガールは今回は結局、何人いたんだっけ? メインとなるタニア・ロバーツは、これまたイマイチ存在感無いですが、ゴージャス感はありますねえ。そういう意味ではいかにもボンドガールらしいボンドガール。昔、『シーナ』とかもよくテレビで放送してたので有名な女優さんかと思ってたんですが、いや、まあ、どうなんでしょ。ははは。一方の敵方のコワモテ用心棒のグレイス・ジョーンズは、これはインパクトあり過ぎ。最後まで見せ場を作りまくりで、確かにイイんだけど、ムーアおバカ路線にはややそぐわない気もしうつつ。昔、『キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2』とかもたまにテレビで放送してたので、有名な方かと思ってたんですが、その理解で合ってますよね?[CS・衛星(吹替)] 7点(2024-05-26 21:35:51)《改行有》

3.  007/ダイ・アナザー・デイ ピアース・ブロスナンのボンドは、「5代目ボンド」というより「2代目ロジャー・ムーア」のイメージがあって、この真剣みの無さが、いいなあ、と。要は、もしもジョージ・レーゼンビーが1作のみで降板しなければおそらくロジャー・ムーアの出番はなく、ロジャー・ムーアの出番が無ければこんなピアース・ブロスナンのボンドなんて誰も認めなかったんだろう、ということなんですが。幸いにもこうやってボンド役に定着し、記念すべき第20作も彼の主役にて迎えることに。 この映画の007シリーズ、荒唐無稽なアクションを、ホントにスタントでやってしまうのが何と言っても魅力で、これもロジャー・ムーア時代に(良くも悪くも)花開いた感があります。むろん、合成映像やミニチュア撮影も多いですが、そこにしっかり、非常識極まりない無茶なスタントシーンを織り交ぜてくる。しかしこの第20作、時代の流れには逆らえないということか、かなりCG化に走っちゃってて、そこは残念ではあります。まして、あくまで当時のCGですから、単に荒唐無稽なシーンをより荒唐無稽に見せてるだけ、のような。 だけど、ムチャクチャやってて、やっぱり面白い。いや、普通の意味でストーリーが面白いとか言うのは全然無いんですが、そりゃだって007映画だもの。何となくスパイごっこみたいなどうでもいいことをやりつつ、ムチャクチャなアクションを無理矢理織り込んでいく。ホバークラフトでのチェイスなんて、実に痛快。「冒頭が一番、見応えがある」という残念な構成も、007映画ならでは。 いやもちろん、その後も、見どころ色々。プレデターみたいに微妙に姿が見えなくなるアストンマーチン。透明車にボンドが乗ったら、ボンドの姿だけ宙に浮いて見えるのかと思ったが、そうはならない。ってのはどうでもいいんだけど、自動車同士でミサイル戦を繰り広げる不経済な戦い、さらには敵の基地の中まで突っこんで死闘を繰り広げる。この基地、どうやら、いわゆる「かまくら」で出来てるらしく(?)、氷の城を破壊しまくるカーアクション、これまた実に痛快。 宇宙からの光線による攻撃が、イマイチ段取り悪く、言うほど破壊が進んでるように見えないのですが、とにかく38度線付近らしいどこぞが、爆発しまくってる、スケール感があるのか無いのかよくわからんスペクタクル。派手には違いないので、クライマックスを大いに盛り上げます。 ところで、今回のもう一つの売りは、ボンドガールとしてハル・ベリーが登場。ショートヘアの顔立ちがなんとなく、浜美枝を連想してしまったのですが、いや確か「2度死ぬ」では長髪姿のボンドガールだったはず(?)なので、これは妙な連想でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-10-15 15:44:57)(良:1票) 《改行有》

4.  第四の核 《ネタバレ》 ピアース・ブロスナン演じるソ連のスパイが英国内に小型原子爆弾を持ち込み、テロを企む。 一方、それを察知し、阻止しようとするMI-5のスゴ腕(というほどでも無いか)が、マイケル・ケイン。このヒト、作品冒頭では上司にも楯突いたりして、やる気満々の一匹狼、と思いきや、その後はさほど活躍せず、むしろ子供の相手をする「良いパパぶり」の方が目につきます。 そういう日常があって、しかしそこに核爆弾が持ち込まれ、テロの脅威が迫り来る、という事なのかもしれませんが、もしそうであるなら、もう少し巧みに、その「かけがえのない日常」というものを物語に織り込めなかったのかな、と。もしそうでないなら・・・マイケル・ケインはもう少し働けよ。 いや、あの駅のシーンは、この作品の中では珍しくカッコ良かったですけどね。クルマが駅に進入するところから、発車した列車に主人公が飛びつくまでを、ワンカット。 ピアース・ブロスナンは、このヒトがソ連のスパイに見えるかどうかはともかく(まあ、そう見えない方がスパイとしては優秀なんでしょう)、冷徹なスパイを演じており、それなりの印象は残します。ただ、女性を殺害する場面なども、彼の冷酷さから来るものでは無く、あくまで指令に基づくものであるのが、ちょっと迫力に欠けるところ。まあ、多分、「このあたりで暗号を読み解くシーンを一発入れたかった」というところかも知れませんが(映画ってのは、それだけの理由で人が死んだりするもんです)。 いずれにしても、先にあの『ジャッカルの日』という作品があると、どうしたって比べられてしまいますわなあ。[インターネット(字幕)] 6点(2021-09-05 13:50:53)《改行有》

5.  ダンケルク(2017) 《ネタバレ》 ダンケルクの撤退劇を、複数の視点から並列に描く、つまり複数の物語が同時に進む構成になっているのですが、あちらのエピソードが昼だったかと思うと場面変わってこちらのエピソードは夜の場面、だったりするもんだから、それぞれのエピソードは時間進行もバラバラなんだ、ってのはイヤでもわかるんですね。 で、時間軸の異なる各エピソードは、クライマックスにおいてきっと一点に交わるんだろうなーってのも、期待としては持っちゃう訳です。実際、そういう構成なんですが・・・ 普通、こうやって場面を切り替え切り替え、複数の場面を並列に描くってのは、盛り上げるためにやるもんなんでしょうけれど、本作の場合、方法論が先にあるためなのか、意図して感情移入させないようにしているのか、あまりに機械的に場面切り替えをやりすぎて、正直、わずらわしくなってきます。 また、この手法(異なる時間軸が一点に焦点を結ぶ)を取ると、どうしても、クライマックスが近づくにつれて時刻が小刻みに前後することになって、不自然さが目立っちゃう、ってのはタイムチャートを書いてみるとすぐにわかると思うんですけれども(作り手もわかってるんでしょうけれども)。こういう点も、少々、違和感が。収束すべき焦点もボケてしまいますわなあ。 しかしそれでも、その最後に、あの見事な海岸への不時着シーンをもってきたのはさすが。これはシビレました。もちろん映画中盤の、陸(海岸)、海、空でのさまざまな「戦い」が、さまざまに描かれるのも(時に仰ぎ見る形で、時に見下ろす形で描かれ、また時には姿の見えない敵からの攻撃という形でも描かれ)、見どころになっているのですが、これらの「陸・海・空」が、あの最後の不時着シーンで一点収束した感があって。ヘンな時間的細工より、よほどイイなあ、と。[DVD(字幕)] 7点(2019-09-17 21:23:18)《改行有》

6.  007/消されたライセンス 今回は、邦題にもある通り、ボンドが殺しのライセンスをはく奪される、というのがポイント。かと思いきや。コレ、単に、「今回の敵は国際なんちゃら組織みたいな大層なものではなくって、チンピラみたいなオッサンなんですけど、勘弁してください」という言い訳にしかなってないのが、何ともかんとも。 とは言え、相手は名うての麻薬王ですから、油断はならないのですが、そうは言っても、実際にはあのグーニーズのワルモノ一家の兄貴ですから、ねえ。あまり貫録はありません。麻薬王も所詮は一市民、多少豪華な船は持ってても、「謎の巨大海上基地」みたいなのは決して登場しない。その点では、荒唐無稽さはナリを潜めてますが、その分、地味。私怨から戦っているボンド、という設定も、ほとんど活きてません。もっとも、基本的にはこうやってスマしているからこそのボンド、であって、そこは期待を裏切りませんが。 クライマックスのトレーラーを使ったアクションは秀逸。オリジナリティあります。でもそこに至るまで、あまり見どころがないんだなあ。このトレーラーの爆発シーン、テレビの怪奇番組でよく「一瞬、炎が手の形に!?」とか紹介されてましたけど(ザ・カーじゃあるまいし)、そういう部分でしか言及されてこなかった、やや地味な映画。 でもやっぱり、最初の方に登場する(ある種、恒例の)スカイアクションは、ホント、いいですねえ。ムーンレイカーで軌道を外れ切った後の5作を担当したジョン・グレン監督の、それでもあの荒唐無稽さを決して否定しないこだわり、なんでしょうねえ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-06-16 02:29:46)《改行有》

7.  007/リビング・デイライツ ティモシー・ダルトンって、ボンド役として一番、存在感がない。1本で降板すりゃネタにもなるんですけど(実際なってるんですけど)、2本ってのが半端。それに、ボンド役が似合って無けりゃ、それはそれで一つの存在感にもなり得るんですが、しっかりハマっちゃってるんですね。クールで、でも愛嬌もあって、若くてちゃんと動ける。見事にワンポイントをこなした中継ぎピッチャー。残念ながらヒーローインタビューには呼んでもらえません。 作り手の方も、新生ボンドに慎重になってたんですかね。監督も続投だし、ある程度のイメチェンを図っているとは言え、ロジャー・ムーアのボンドが言いそうなこと・やりそうなことをさせている感じも残っているし(スパイ仲間が殺されて逆上するあたりは、ちょっと新鮮ですね、ロジャー・ムーアならもうちょっと落ち着いていそう)。 口笛に反応するキーホルダー、ってのが実にアホらしくって、このあたりは路線踏襲、といったところ。 ソ連ネタってのが賞味期限ギリギリな上、終盤でお話がアヘン取引にスケールダウンしてしまうのは、スパイ映画としてどうなのよ、とも思うのですが、ま、そもそも、このシリーズ自体がスパイ映画と言えるかどうか。派手なアクションこそがお楽しみ、とくれば、冒頭のスカイダイビングから、クライマックスの飛行機にぶら下がる空中戦まで、手を変え品を変え楽しませてくれます。ただ、終盤のクライマックス前は、ややもたついた感じも。 このシリーズの魅力に、荒唐無稽な残酷さ、ってのがあって、本作でもアホは武器がいろいろと使用され、殺す場面があればわざわざ念を押すように殺される場面がある。そういうのは健在だな、と。[CS・衛星(吹替)] 7点(2018-06-02 17:37:21)《改行有》

8.  太陽にかける橋/ペーパー・タイガー 《ネタバレ》 これもまあ、珍品の一種でしょう。 冒頭が、ジャンボ機がカッチョよく飛んでいるシーンで、それは胸が躍ろうってもんですが、残念ながらカッチョいいシーンはここだけなのよ。 この飛行機に乗っていたイギリス人のおっちゃんが主人公で、日本の大使に、息子の家庭教師として雇われるのですが、この大使を演じているのが世界のミフネこと三船敏郎ですから、それはそれは胸が躍ろうってもんですが、残念ながら、この役だったら別に他の役者さんでもよさそう。というよりむしろ、映画の妙な部分が妙な形で重厚になってしまって、何だかアンバランス。しかしこれもサービスの一環ですから、ありがたく受け取っておきましょう。 で、物語はというと、どうやらこういうことらしい。主人公のおっちゃんはデマカセばかり言ってるテキトーな人で、元軍人だという彼のウソを真に受けた大使の息子は、彼に尊敬のまなざしを注いでいる。で、ある日、おっちゃんと大使の息子とが、反政府組織の一味に拉致されてしまう。二人は脱出を図るが・・・、ってなコトのようです。少年はおっちゃんの事を尊敬し頼りにしつつ、ソコはソレ、なにせサムライの国の大使の息子ですから、超優秀で(英語を一生懸命習っている場面がある割に、最初っからペラペラだったりする)、勇気もあり、結果的には、少年がおっちゃんを守るような形になっていく。健気なんですね。ほんといい子です。まあ、一種の「間違ったニッポン」ですね。それはともかく、そんな感じで物語は「テキトーだったおっちゃんが、身につまされるオハナシ」、らしい。さっきから「らしい」とか「ようです」とか、奥歯に物が挟まったような言い方をしているのは何故かというと、どうも、デヴィッド・ニーヴン演じる主人公のおっちゃんの「イイ加減さ」描写が中途半端で、この人のテキトーさ具合が、まるで伝わってこないんですね。いくら彼がウソをついたって、我々にだってそれがウソなのかホントなのかわからないし、どうだっていい訳で、それよりは彼のテキトーなところをちゃんと描きこんで欲しい。それがないと、我々も彼の言動にツッコミようがなく、コミカルな筈のシーンさえ、笑うべきシーンなのやら、そうではないのやら。 そもそも、誘拐なんていうのが本来、深刻な犯罪だし、誘拐を企む一味だって必死。それなりに笑えるように作ってくれないと、深刻になる一方で、しかしそこに「実はコメディなのか?」と思わせる部分が同居して、チグハグなことこの上なし。 父の内に秘めたる怒りとか(ここはさすがミフネ)、革命家の無念とか、そういう部分もちゃんと描くのかと思いきや、最後は全部投げ出すように終わってしまう。あー実に中途半端。 この中途半端さ、ハンパじゃないです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-05-01 15:26:36)《改行有》

9.  ダウンタウン物語 映画にはリアリティが必須、とか言ってるヒトを完全に門前払いする本作。ギャング映画でミュージカル、ってのがすでに十分すぎるくらいなのに、それを演じているのが全員、子ども。キッザニアじゃあるまいし。ぶっ飛び具合も、ここに極まれり。 血まみれの銃撃戦の代わりに、パイぶつけ。ははは。なめとんのか。 しかしもちろん、こういう映画だからこそ、というか、雰囲気は実にしっかりしてます。で、そのしっかりした雰囲気なのに、登場するクラシックカーは、足漕ぎ式、ってのにまたまた脱力。脱力しつつも、やっぱりミュージカルとして楽しめる。 大人の演技のねちっこさが無いおかげで、サクサクと90分少々の作品にまとめているのも、この破天荒な映画作りの、功績といえば功績。 いや、まあ、全体的に言うと、やっぱりこれじゃ表面的過ぎて物足りないなーとは思うんですけれども、ラストで子供らしさを全開させるメタな構成、結構、微笑ましかったりして。 それにしても子役をこれだけ集めて、さぞかしこの中からスターが生まれていったことだろう、と思いたくなるものですが、ジョディ・フォスターはさておきまして、クレジットの筆頭が「スコット・バイオ」ってのが、もう最大のオチといってよいかも。[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-30 09:36:28)《改行有》

10.  007は二度死ぬ 本作の後、ショーン・コネリーはボンド役をいったん降りているので、「あーやっぱり、この珍品、主演として相当ツラかったのかなあ」と以前は気になってたのですが、最近は、「きっとボンド役を極めたからこその降板だったんだろう」という風に無理やり解釈させていただいております。 それにしても夢のある作品。これだけのバカバカしい内容を、いかにも豪華そうに描いて見せる。エキストラを大量に動員したと思しき大相撲シーン。自動車を電磁石で釣り上げたヘリが飛ぶ、その背景には東京タワー(こんなシーン、もう撮れないでしょう)。オートジャイロとヘリ軍団のドッグファイト。無駄に大規模な敵の基地へ突入する忍者軍団。 あ、脚本、ロアルド・ダールだったのか。東洋の謎の国ニッポンは、夢のチョコレート工場みたいなもんですかね。 という訳で、世界で忘れられることがあっても、日本人は語り継いでいくべき作品でしょう。それが、こんな映画のロケを許可してしまった日本人としての責務かと(笑)。そういや昔、探偵ナイトスクープで、ロケ地を探しにいくってのがありましたが。[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-08-21 11:16:53)(良:1票) 《改行有》

11.  第九軍団のワシ 《ネタバレ》 どうせなら、こういう戦闘シーンはもう少し引いた映像で観たい、というのはあるのですが。 その分、と言っていのかどうかわからないけど、主人公の旅の道程には、見事に雄大な光景が広がって、イイなあ、と思わせられます。 ただ、あの肝心のワシの像、ローマ帝国にとって、第九軍団にとって、大事なものだということはわかるけれど、主人公にとって何なのか、この映画において何を象徴させようとしているのか。父の名誉挽回もいい、かつての兵士たちの想いもいい。だけど物語の中心は、明らかに二人の友情の方にあって、なんとなーく宙ぶらりんになってしまったワシの像、何だか少し寂しそうなのでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-27 22:19:55)《改行有》

12.  007/スカイフォール 冒頭だけ見ると「007! ボンド死す」ってな感じで、このエピソードにおけるMとボンドの関係が、ラストにも繋がるんですが、まあそれならそれで、物語が寄り道し過ぎ、要するに2時間半近いってのが長過ぎなんでしょう。かなりボヤけた印象。 そもそも007シリーズってのがそれなりにおバカなシリーズであって、例えばムーンレイカーなんてのはそれはもうヒドイ内容な訳ですが、アッと驚くとんでもないスタントシーンをスタントマンに演じてもらいつつ、ロジャー・ムーアはあくまで涼しげなスケベ顔でキメてみせる事に徹していて(と言う程何もしてない訳でも無さそうですが)、これもひとつのやり方ではあったかな、と。もちろんそれと同じ事をまたやって欲しいとは言わないし、あんなおバカな事も今更なかなか出来ないだろうし。ということで、ダニエル・クレイグによる肉体派ボンドの登場と相成る訳ですが、自分でアクションをこなし、かつ自分でボンドらしくキメてみせるには、それなりに工夫も必要でしょう。 冒頭のアクションで、パワーショベルから飛び降りてキメてみせる、そこでクールな表情をカメラがバッチリ捉えていたならば、このシーン、さらにキマってたのでは。 映画全体に、雰囲気はあれど、そのままズルズルと弛緩してしまう印象。ラストの一軒家での戦いも、結局最後まで画面を暗くしただけに終わってしまって。 もしも、ここぞという場面でキメきれない理由のひとつが、「動けるボンド」のせいであるなら皮肉です。ダニエル・クレイグは何度も全速力で走って見せ、それは実に綺麗な走り方なんですけど、なかなか高揚感に結び付けられないまま、ああまた走ってるんだ、と。 硬派な007映画も結構ですが、真面目過ぎなのかも知れません。このボヤけた印象を、もう少し引き締めて欲しい。[CS・衛星(吹替)] 5点(2016-04-17 08:44:07)(良:1票) 《改行有》

13.  第三の男 この映画音楽と、シュトラウス2世の「ウィーンの森の物語」が無かったら、ツィターなんていう楽器、名前も知らなかったかもね。で、久しぶりに『第三の男』を観て、この音楽を聴くと、つい口ずさみたくなり、何となくビールが飲みたくなってくる。でもこの音楽が何のビールのCMで流れていたのかは忘れたので、とりあえず両方を合わせて「第三のビール」を飲むことにする。何のこっちゃ。いや、好きですよ、ヱビスビール。 本作、内容的にはミステリー。友人ハリーからの手紙を受けてウィーンにやってきた作家ホリー(この名前が似ている点も、後の展開で描かれる三角関係にうまく織り込まれる)、しかし到着早々、ハリーが事故死したことを告げられる。だが、何やら曰くのありそうなヒトから無さそうなヒトまで、様々な登場人物が、その事故のウラに何かありそうなニオイを漂わせる。事故の現場にいたという3人の男、うち2人は判明しているが、では3番目の男は誰なのか。 前半に提示される謎に対して、その謎解き自体は比較的アッサリと行われますが、作品のもう一つの見どころはウィーンの街における追跡劇で、後半における大きな見せ場ともなっています。作品自体がウィーンの名所案内(表も裏も)みたいな要素もあって、表がプラーター公園なら、裏は下水道といったところか。さらに時代を反映して戦争による破壊の跡も残っていたりして。そういうちょっと迷宮じみた夜のウィーンに、追うものと追われるものの影が交錯する。 この映画、画面が頻繁に傾けられて、これも不安で落ち着かない感じを醸し出してます。いや実際、あまり頻繁にカメラ傾け過ぎなのかも知れませんけれど(笑)、ふとしたとき(ハリーが、「ある男」を追いかけて、見失った瞬間など)、傾いていない画面がかえってどこか、取りつく島のない感じを出していたりも。 という訳で、やっぱり面白いですねえ、この映画。オーソン・ウェルズの斜め前向きのワルそうな表情も、有名なラストシーンも、いいんですけど、最高の名演は、あのネコちゃんということで。[CS・衛星(字幕)] 10点(2016-03-27 08:47:25)《改行有》

14.  007/ロシアより愛をこめて 1作目よりはダイナミックなアクションが楽しめて、4作目以降ほどおバカではない点で、第2、第3作あたりが一般的にオススメ、ということになるんでしょうが、この第2作、「おバカではない」と言いながら、スペクターの「ボンド懲らしめ作戦」が何だか回りくどいので、そこが面白いというヒトもいれば、ツマラナイというヒトもいるでしょう(私は、嫌いじゃないです、ハイ)。実際、ボンドをとっとと殺すことを考えてりゃ、何度も何度もチャンスがあったんですけどね。いやはや、チェスの大天才が考えることは、よくわかりません・・・。 ボンドに接近するソ連の美人スパイ。彼女のオバチャン上官は、実はスペクターの手先だったりする。さらにはスペクターの準備した冷酷なる殺し屋も登場、これがロバート・ショウ。って、えーこの人、こんなムキムキだったのか。この殺し屋が周りをウロチョロしてるだけで、何がしたいのかよくわからない、従っていつ何が起こるかわからない、だからイイんですな。 作品前半はイスタンブールが舞台、後のシリーズ作みたいな「適当に世界の名所の光景を織り交ぜてみました、何しろ超大作ですから」っていうんじゃなくって、異国情緒をしっかり漂わせていい雰囲気。そこから西へ向かうオリエント急行、殺し屋も徐々にボンドに接近してくる。いよいよ近づく対決。 ラストはヘリやらモーターボートやらのアクションが、本当に取ってつけたように展開されて、なんかワケわからんけど得した気分。 ってな訳で、オバチャンはやっぱり怖いなあ、と。 じゃなくって、やっぱりこれは、シリーズを代表する作品のひとつでありましょう。[DVD(字幕)] 8点(2016-01-31 16:08:41)《改行有》

15.  大列車強盗(1978) 《ネタバレ》 クリミア戦争の戦費である大量の金塊を、走る列車の中からいかにして盗み出すか。金庫の鍵は4つ。そのすべての鍵のスペアをこっそり作成しようというのが、映画前半。ショーン・コネリーが飄々としていれば、ドナルド・サザーランドも負けじと飄々としていて、その掛け合いがユーモラス。しかし鍵のコピーを作り上げ、いよいよ作戦実行というところで、狙いがバレてしまい、警戒が厳重になってしまう・・・と言いながら、大して厳重にもなっておらず、なんだか普通の警備、何となく普通に金塊を盗み出せてしまうのが、少々張り合いの無いところではありますが、しかしこの金塊を盗み出す場面、(スタジオ撮影の合成映像ではなく)ホントに走る列車で撮影しています、というシーンをたっぷり準備し、しかもそれをショーン・コネリー本人が列車の屋根にへばりついて演じているらしい。こういうところは、単なるユーモア映画では終わらせない、なかなかの緊迫感です。逆に言えば、そこを除けばなんともアッサリした映画なのですが、こういう軽妙さもまた、悪くはないですね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-01 16:50:00)

16.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 冒頭でパルクールを(こんなに長々とやる必要もないくらい長々と)展開して、新生007映画は肉体アクションで行きますよ、と。実際、新ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグは、数々のアクションをこなしてみせ、実際、全力疾走するシーンもやたらカッチョよいのです。うーむ、やっぱボンドと言えばロジャー・ムーアでしょ、という病んだ世代(笑)としては、あの「アクションはすべてスタントマンに任せてますから」と言わんばかりの涼しげな表情が懐かしくもあったりするのですが、ま、アレはアレとしまして。なにせこの、クレイグ=ボンドのかっこよさ。そして「新・第1作」と言うか、むしろ「第0作」とも呼ぶべきこのリニューアル作品ならではの、ときに感情を隠すことなく人間味をみせる(それなりに、ですが)ボンドの姿があります。いくらボンドだって、睾丸を攻撃されれば痛いし恐怖も感じるのです(これまでの作品におけるボンドはそもそも、まず睾丸を第一優先で守ってたもんね)。正直、カジノの場面はさほど盛り上がらないし、映画の終わりの方も間延びした感じ、全体的に作品をもう少し引き締めて欲しい気もするのですが、それでも007シリーズの中で異彩を放つ作品、いいもん見せてもらったな、と。 ただ、ダニエル・クレイグがボンド役を退いたら、次やるヒトは大変ですな。ロジャー・ムーアの功績はやはり、「誰でもボンド役が演じられそう」なところまでハードルを下げた点ではないでしょうかね、ハイ。[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-05-09 09:47:15)《改行有》

17.  ダークナイト ライジング 最初のあの飛行機のアクションで度胆を抜かれ、気分が大いに盛り上がるものの、そのあとは例によってジメジメとした根暗な雰囲気が漂う。“ダーク”なイメージで描いてます、と言われりゃ、そりゃそうなんだけれど、どうも停滞感が。後半はそれなりに目まぐるしい感じを出そうとしているのだろうけれど、脈絡なくシーンを積み重ねている印象しか受けず、停滞感は払拭できません。そもそも、破滅的な状況に置かれたはずのゴッサムシティが、絶望感も荒廃感も無いただの映画の一舞台としてしか表されていないのが、気分の乗らないところ。陰にこもったバットマンのパッとしなさは置いておくとしても、せめて、地下に閉じ込められていた警官たちの、ようやく地上で日の目を見ての行軍、ここで我々を泣かせなきゃ感動するトコないでしょ、というこの大事な場面を、どうしてこうも無感動にフツーに描いてしまうのか。残念です。[ブルーレイ(吹替)] 5点(2015-04-11 09:07:44)(良:2票)

18.  ターミネーター 幼稚園の息子がどうしても観たいというので借りてきて、「コワイから観たくない」という小学生の娘もダマクラかして一緒に見せ、ついでに私とカミさんも久しぶりに楽しませてもらう。やっぱり、面白いものは面白いのです。シュワ型ターミネーター(という呼称は当時はなかったけど。というより正式名称では勿論ないけど)の超おおざっぱなサラ・コナー狩り、これだけでも天才的な発想だと思います。この猪突猛進型・出たとこ任せの強引さは、いくらあの(これも面白かった)『ウェストワールド』を引き合いに本作を二番煎じ呼ばわりしたって、ユルブリンナー型ロボットにはこのユニークさは無かったよね。銃砲店のオヤジのアワレな運命(同年の作品『グレムリン』でのアワレさも印象的だったディック・ミラー)が特に、シュワ型のアバウトさを象徴しています。このいい加減シュワに対し、マイケル・ビーンの貧乏くさい(いや失礼)、影の薄い(これも失礼か)、憂いを含んだ表情がいい雰囲気。シュワほどムキムキではないけれど引き締まった肉体が織りなすアクション、倒した警官から手錠のカギを奪う際などに見せる熟練兵士らしい冷静沈着さも魅力的です。シュワは無敵の強さだけど、戦いの中で、髪が焦げてチリチリになり、眉毛もなくなり、さらには手の故障、目の故障、足の故障、そして…と、少しずつ壊れていく様が、かえってそのタフさを表現しているのも面白いですよね。未来における機械と人間の戦争、その最終決戦が現代で行われるという設定が、解説調にならず物語の中で徐々に解きほぐされていくあたりも、脚本が念入りに編まれているし、といってもちろん複雑になりすぎることなく、スピード感としつこさを併せ持ったアクションで引っ張っていきます。戦いの終わりの方では、もはや怪奇趣味といってもよいようなテイストで緊張感を持続し、トドメの場面ではこれでもかという細かいカット割りによって、真のクライマックスを築き上げる。やっぱりこれ、いい映画です。面白いです。[DVD(吹替)] 10点(2015-02-14 13:54:57)(良:2票)

19.  007/慰めの報酬 《ネタバレ》 ワールド・ウォーZという作品を観ていると、設定上は一応、世界がパニックでさあ大変一体どうしたらよいのか、という内容なもんで、主人公も一応、自信無さそうな迷いの表情を浮かべて見せるのだけど、それがうわべだけで、行動や態度にはあまり反映されないところにちょっと違和感を感じちゃう。世界各地で危機にあいつつ、それを切り抜けていく主人公のストレートな活躍を観ていると、こういう役柄は、半端に迷ってるふりをする主人公よりも、何一つ迷うことのないジェームズ・ボンドみたいなヒトの方が相応しい。で、実際、同じマーク・フォースターという監督が手掛けた007シリーズが、コレなんですな。物語の都合もあれば、クレイグ=ボンドのもつ雰囲気もあるかも知れないけれど、このボンドは、迷わない、表情も変えない、ただ、殺しのライセンスを濫用し続ける彼の行動の中に、怒りが表れている。もちろん007ですから、海上やら空中やらで曲芸みたいなアクションもやって見せなければならず、シリアスなボンド像がそれと相容れるのか、という問題もありましょう。また特に、007シリーズにおける殺しの場面というのは、多少オチャラケを含んだ、一種のショーとしてあったりした訳ですが、本作ではそういう要素が乏しいばかりか、ボンドが最後に敵に与える仕打ちに至っては、それは画面外での「野垂れ死に」ってんだから、画面内での華々しい死に様という悪役の特権を拒絶しており、これまた随分、辛辣なのです(ワールド・ウォーZのゾンビより扱いが悪いかもしれんなあ)。そういうシビアさもあり、はたまた106分という尺の短さもあり(シリーズ最短かな?)、本作、ひきしまった印象があります。ただ、アクションシーンをもうちっと丁寧に見せてくれたら、さらに数段ひきしまったかとも思いますが。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-04-15 00:31:50)

20.  ダイヤモンドの犬たち まずは冒頭から、たまらなくご機嫌なノリのよい音楽に、眼下に広がる砂丘。ワイルドでチープで楽しい70年代世界が待ち受けている、という期待が、高まるばかりです。さてここは、砂漠のど真ん中にある、ダイヤモンド会社(いや、ええと、たぶん砂漠のど真ん中だと思うのですが、町からココまであっという間に辿り着くかのような描写もあって、でもたぶん砂漠のど真ん中です、ハイ)。様々な防御線が引かれ、鉄壁の守りなのだけど、その会社の金庫に眠るダイヤの山を狙う、アヤシゲな一味が接近しつつあるらしい。で、(ここが、考えるとよくワカランけど、考えなければ楽しい本作のポイントなのだけれど)会社を警備するピーター・フォンダが、一味をあぶり出すために、自ら会社のダイヤを盗み出す極秘囮作戦に抜擢される。うん、よくワカリマセンね。この囮作戦、一部の者しか知らないため、彼は本当にダイヤを盗み出したと疑われる。さらには例の一味がやってきて。さあここからがワイルドでチープで意外な展開。ダイヤを狙う一味のメンバーには、クリストファー・リーやらOJシンプソンやらがいて、キャラ立ちしているといいますか、それぞれが存在感を示し、物語に厚みを加えます。一方のダイヤ会社の警備を取り仕切るは、さらに存在感示しまくりのテリー・サヴァラス。一応、善悪で言えば善の側なのだけど、どうみてもこのヒトが一番ワルそうなのです。そしていよいよ、砂漠を舞台にしたダイヤの争奪戦へ、まさにワイルドでチープなアクションのつるべ打ち(空撮によるアクションが実に小気味よい)。防御線を突破する際の「走り幅跳び」は正直カッコ悪かったけどね。さて、DVDにはよく特典映像ってのがあって、大抵は見ないで済ましちゃうのですが、本作はたまたま見ちゃったのが、大正解でした。笑撃の“別バーションエンディング”があなたをお待ちしています。[DVD(字幕)] 7点(2014-02-15 14:40:39)

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