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プロフィール
コメント数 791
性別
自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  インセプション 《ネタバレ》 今年最強の映画ではないだろうか? プロット、ストーリー、キャラクター、苦悩、特技、それから映像。全部一級の構成。これだけ面白くすべてが美しくそろう映画は数年に一本しかお目にかかれない。ハリウッドにしか不可能な技を2時間半も掛けて1800円で観ることができるなんて、まさに今年最強の娯楽だ。 階層ごとの時間感覚の構造や、キャラクターの技能とその制限が実に理路整然と造られていてその完成度とフォーマットへの親和性には驚きがわかない。自然すぎて驚けない。見終わった後よく考えると、ハリウッド的な制限を完璧に回避しつつ、それを気づかせないギリギリの複雑さと嘘加減には舌を巻かれすぎてもつれるほど。 これを文章や漫画などのメディアで表現したなら、たとえばご都合主義であるとか、掘り下げが、とか無駄かも知れんが言ってしまえるかもしれない。仮に文章媒体であれば簡単に表現できてしまう状況を、画で見せる困難さを軽やかに超えて圧倒してくるのはノーラン兄弟の芸の域に達している。後出しやオマージュの類は、漫画や文章で簡単に表現されるだろうが、多くがおそらく陳腐でひどくつまらない物になるだろう。それほどの個性と構造だ。現時点では他媒体には無理だ。 自分の知る他媒体に一度変換しないと斜に構えてみせるができないほどの「映画としての完成度」には痺れる以外何もできない。何度も言うが今年最強のハリウッド映画だ。[映画館(字幕)] 10点(2010-08-23 17:37:47)《改行有》

2.  ホテル・ルワンダ  日本は今も、紛争や戦争の遙か後方にいる。だから紛争や戦争のさなかではない。でもそれだけ。さなかではない、それだけだ。  この作品は日本が今後も戦時下でないという仮定しかしないひどく利己的な反戦映画に、納得してしまう自分を戒めるきっかけとなるのではないだろうか。何か起これば雪崩のように同種の事件が連発する社会で、平和を保とう、戦争は悲惨“だった”。などと上からの視線で主張するのは一体どういう事だろうかと。  紛争状態になればモラルなんて一発で消えるだろう。この社会を構成する僕たちは、僕たちが思っているよりずっと残忍で冷酷だ。そう言う国で、悲惨に死んでいく昔の人の映像だけを反戦の根拠とするのはいかがなものか。言葉に出来ない、人情ドラマにすることすら出来ないこの映画以上の惨劇が各地で今起こっているのに、判で押したかのような様式の国産の反戦映画で感動して、アメリカを軽蔑したらたちどころに馬鹿みたいに気が大きくなってしまう自分を戒めたい。  戦争や紛争が悪であるなんて当たり前だが、一方で殺人という行為が禁忌である理由を巧く説明できないことが一時話題になったことがある。その理由と要素はちょっとだけ複雑だけれど明白であるにもかかわらず、一言で説明することは困難だ。詳述されるその答えを用意するのも理解するのも私たちには、重荷だ。  殺人の罪は主観であるなどと言うのは、それを利用した文化人の言葉遊びだ。  そのテレビ的主張をまんべんなく否定できているわけではないこの社会では、反戦映画を観たくらいで今起きている悲惨な暴力は止められない。  世界平和といいつつ、世界の紛争やテロリストのやり口の悲惨さを、主張があるから一方的な悪ではないなどと拙く片付けてしまう。この社会で僕たちは、幼稚な主観主義で目をそらしすぎたおかげで争いと虐殺を、全く戦争として認識ができない。  自分好みの戦争と、そうではない戦争。思う様虐殺を楽しむ人たちを無関係なドラマだと楽しむ僕たちと、歴史の中のレアケースを選択的に憎む僕たち。身勝手さと頭の悪さに足元が揺れはしないか?[DVD(字幕)] 10点(2008-08-15 02:44:40)《改行有》

3.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》  その日、目を疑うような事件がテレビの中で起こっていた。冗談であるに決まっている、あるいはある意味でショウなんだろうと、心をだました。とぐろを巻く恐怖感が与える生々しさはしかし、現実にしか見えなかった。  あの人達は次々と、死んでいる。間違いない、死んでいる。画面に映る慈悲を乞うあの人も、絶望に包まれながら落下していくあの人も。確かな死をブラウン管が伝えている。 「この国には起きないだろうけど可能性はあるよね」なんて、時間がたつと有識者みたいなことを誰もが口走る。  十年前、誰の想像も及ばないこの事件が地球の裏側で起こって、僕も全ての人と同じように為す術が無いその瞬間をテレビで見つめ、眺めてため息をついた。  21世紀になった瞬間、負のパラダイムシフトを経験した世の中はずいぶん変わってしまった。暗くなった世の中で、事件や災害は絶えなかった。  その内に僕の側から離れて行ってしまったあの人も、猫も、風景も、何の手も打たないまま、記憶になっていく。 「将来に向けて頑張って行かなきゃね」なんていう冗談めかしたやりとりも、現実だったその時と一緒に作り物のような塊になって、心のどこかに転がっている。  もし、時間も、手放した何かも帰って来てもきっと今のこの世界にはなじまないのだろう。違和感を拭わないで放っておいてしまう僕はきっともう一度それを失ってしまうのだと思う。  ダークナイトで英雄という像のパラダイムを変えられてしまった僕たち受け手は、変わってしまった新しいパラダイムの中で新しい評価基準を植え付けられ、そして自分の中でも作り出してしまった。  少し複雑な主人公の事情と難しい危機が振りかけられたキラキラしたストーリーが、今では決して主流でも定理でもなくなってしまった。  この世界で、そんな以前の様な様式の新しいダークナイトを見たとき、僕は引っかかりを感じた。この10年間の間に僕から離れていった様々な物と同じ悲しさが、同じ違和感を作り出している。少し切なくなった。  膝の上で喉を鳴らす猫も、後ろ姿しか記憶にない彼女ももう居ない。少々のつじつまなど気にせずに目まぐるしく場面が飛んでしまう、出来の良いこのアクション映画を素直に楽しめる僕ももう居ないんだ。と思う。  で、昼間に何分か追いかけている内に真っ暗になる、中東から裸足で歩って帰れるゴッサムシティ。うん、まあいいか。[映画館(字幕)] 9点(2012-07-28 16:51:47)(笑:1票) 《改行有》

4.  アバター(2009) 《ネタバレ》 よもやこれほどの物が、これほどの質量で、これほどの記憶を残すとは。ビックリした。それ以外の言葉が思いつかない。 最初に言ってしまうと、昔の宮崎映画にインスパイアされてねえか?っていうシナリオには若干戸惑ったが、それは問題ないだろう。メタノールを金鉱だと思っているヨーロッパ人をターゲットにしてるんだろう、きっと。彼らにサトウキビ畑をどこに作るつもりなんだい、と説いているんだろう、きっと。そういうことにしてスルーしておく。だから日本人がいくらどこかで聞いたような話に感じても当人はそれほど気にならないんだろう、きっと。 といっても、もののけ以前のジブリのクラシック作品で自然保護を叫ぶ映画は、なんか思想的勘違いが入ってるし、そこを上手く練り直してくれてる。正直ありがたい。お話は似ていたらできが良い方が強い、発案者には価値がつく。それで良い。 特殊効果の表現だが、ちょっと待て。凄い。今まで、アクション映画はCGがリアルになってもT2初見の興奮を消し去ることはできないだろうと思っていた、が、今後はアバター初見の興奮を消し去ることはできないだろうという基準に変わった。 今まで観たCGIで、一番、圧倒的に、あり得ないほどリアル。広告やトレイラーを観たときは、生き物の(CG用語ではない)テクスチャが10年前に退化したな、タイタニックで時間止まってやがんな。位に思っていたが、それは一瞬で間違いだと分かった。そういう問題がどうでも良くなった。 モーションが今までのCGにはできなかったレベルで、物理法則が人間の頭では現実に見えるくらいのリアルさで迫ってくる。粒度や質量が、遠影が、実写じゃない人が、すべてが同じ密度に感じられてどこも浮いてない。背景がどう見ても実在し、オブジェクトが不気味なほどのリアルさで動いているということは、後にテクスチャを張り替えるだけで恐ろしいほどリアルな別バージョンを出すことができると言うことを意味する。明らかに意図的に嘘くさい生き物の質感には、そういう後出しじゃんけん商法を感じる。 実は楽しみだ。[映画館(字幕)] 9点(2009-12-29 23:26:02)《改行有》

5.  第三の男 《ネタバレ》 どう考えても傑作。っていうか考えなくても傑作か。 このスピード感、60年前だもんなぁ、なんつう技術力。100分間をめいっぱい、全力で詰め込んだプロットに大満足。白黒の映画は実はあまり好きではない。ほんとに小さいころにみた第三の男があまりに難しくてゼッテェ観ねぇと、堅く心に誓ったからだ。以来中学生になって少しだけ観るようなるまでは全く観ていない。戦時中でさえフルカラー映画をボーンと作る国なのに、なんで戦後の映画が白黒なんだとことさら拒絶した。 が、大昔テレビの映画解説番組(いつ、何チャンでやってたか思い出せない)でこの映画がいかにすばらしいかを力説し始めたので、番組を中断。とうとう観るに至った。 それにしても、白黒フォーマットを使い倒して、これだけ速い脚本をボンボン追うカメラとカッコいい俳優が事件に巻き込まれればつまらないわけがない。終盤の追跡劇だけではない、講演につれてかれるシーンのあの緊迫とオチにはもう驚いて驚いて。なんていうか、この映画と同等の密度を持つ映画はあるかもしれない。けど、現代の同等の映画はこの映画の背を追っているわけで、この映画を追い越すことと言うのは本当に困難なことではないかと思う。 あまりに硬質な演出が、アホな幼稚園児に分かるはずもなく。アホな中学生が狂喜乱舞するにはあまりにもちょうど良く。昔を懐かしむアホがもう一度驚くに十分すぎる。これ以上ない完成品である。 しかし、ラストシーンのとらえ方が結構変わっていてそこに一番驚いた。オイオイオイオイなんで行っちゃうの!から、そう、それしかないでしょ。絶対それしかない。予感すらない。に変わっていた。あの後味がたまらん。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-11-24 20:51:50)《改行有》

6.  エイリアン2 《ネタバレ》 キャメロンは2本しか2を撮っていない。にもかかわらず、1がどんなスタイルでもキャメロン味にしてしまうというイメージがある。T2とエイリアン2の2本でそういうイメージを作ってしまったのだから凄い。キャメロンがキャメロン味であるという宣言をした最初の映画であり、これ以降がより高度なキャメロン味であることは全然おかしなことではない。 基本的にこの監督の映画は、出てくる人物は表面的には悩まない。設定の穴を追い込まない。特殊効果に妥協しない。この3本の柱がびくともしない。悩まない様に見える人物は、巧妙に悩みがあると言うことを明示しており、設定の穴をわかりやすく残すが、それを伏線ともトリックともつかない方法で鑑賞中に気づかせない技法が確立している。さらに特殊効果。本作でも半端ではない。金をかけただけではダメよというメッセージがズビズビ伝わってくる。 こういうことができるのはやはりアメリカだからだろうが、これだけの金が関わる仕事とは、その責任の大きさかどれくらいのものになるのだろうか。想像もつかない。だけど、この映画に登場するキャストからスタッフまで、おそらくは妥協のだの字も無かったのであろう完成度にはうんざりするほど手に汗握る。 欧米亜問わず多くの文芸作品は、はっきり言って逃げている。さも文芸作品であれば、人が悩んで人生がうまくいかなければ、困難な恋愛であれば、ハリウッド資本の特殊効果映画よりも魂が上級であるとでも言わんばかりのものを量産し続けている ところが、この映画の様に徹底的に作り込んで楽しませて、感激する様な作品はどれだけあるだろう。単に悲惨なカタログに落ち着いちゃっているのを文学青年にちやほやされてるだけのクオリティの映画がどれほど多いかを考えると、仮に文芸がアクションより上だとしても、関わっている多くの職業人が職業人として上だとは思えない。[地上波(吹替)] 9点(2009-09-21 23:58:03)(良:1票) 《改行有》

7.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》  僕の最初の患者は、僕よりも少し年下の彼女だった。少し暑いくらいの部屋の空気に混ざる、朝の静けさは彼女の心にどう映っただろう。僕はそう言うことを考えられないまま、機械的な質問ばかりを投げかけた。本当は分かっていた。僕は彼女の事を、彼女たちと僕たちの持っている関係以上に考えてはいけないなんて言う事は、とうに。 「先生、明日帰りたい」  悪い笑顔でそう言う冗談を言う彼女に、僕は頑張って寝ていなさい、と言葉を掛けるけどそれ以上のことは出来ない筈だった。 「散歩、いこうか」  ナースの足音が遠ざかるのが聞こえて、え?と二人共が言う。言うつもりのなかった言葉がするりと口から零れていた。疲れていたのだと思う。けれど、僕の心の中に毎日少しずつ詰まっていく重いものがだんだんと大きくなっていった。  忍び足で、堂々と連れ出した彼女はいった。 「外ってやっぱり寒いんだね、先生」  悪い笑顔で車椅子を押される彼女は、僕の気持ちを知っているのかもしれない。  彼女がいなくなる日、熱病にうなされた僕はそこにいる事が出来無かった。  彼女が僕と過ごした部屋で、僕の心の重りは二度と外れなくなった。僕に力があれば。目を閉じて呟いた。  後ろから肩を叩く同僚が僕を励ます。彼女は無事に退院したから大丈夫。あとは僕に任せてよ、と。  余り違わないはずの僕らの、致命的スペックの差が、さらに大きい差を生む。僕よりもずっと上手く隠密行動をして見せたのだ。空いた時間にいくら呪ってみても、僕の呪いを跳ね返す頼りがいのある性能の彼には全くもって通じないのだった。  今日のジェームズは凜々しくて、知的で、機敏で。だけど何回死んでもおかしくないくらい、ヘマをする。  いつものジェームズも何回死んでもおかしくないくらいなんだけど、間抜けなんだ。見た目もいつもの彼らの方が精悍でとても業務に耐えられる感じがしないくらい端麗で見栄えする。でも、今日のジェームズの方がずっと仕事が出来そうだ。  たぶん、僕らが愛して止まないジェームズとは何か根本的に出来が違うんだろうな。  あれだけ大雑把で、毒を盛られて捕まって。通常操業のはずなのに、どうしようもなくジェームズなのに、意欲旺盛で頼もしいもんだから従来のジェームズをこよなく愛する僕たちは、新しいジェームズには敵意むき出しなのである。  そして、面白いだけになんか腹が立つ。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-03-21 00:20:35)《改行有》

8.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》  猫は、いい。するすると人が行き交う中から、ちょっとした植え込みへ座る場所を変えて、寝転ぶ。時々はニャーとかなんとかないて、人を呼びつけたかと思うとやっぱりどうでも良くなってまたするする逃げる。  彼らは自由だ。ものすごく。毛皮を着ていても風に吹かれれば寒がるし、冷房の空気が流れ込むところを見つければ、それに人が気がつく頃には先に寝転んでいる。この失礼極まりない、だれにも媚びない彼らが一つニャーニャー泣き叫んで欲しがる物がある。  カリカリだ。フリスキーだ。キャラットもウマい。  欲望に忠実すぎて、餌の前では全くの囚人でありながら、ぐるぐるならす喉と出し過ぎなくらいの腹から見ても間違いないくらい満足しているのだろう。  ジョージ六世は、割と自由だ。囚人のようでいて、自分を伸ばし可能性を広げるチャンスを生かす自由を選ぶことが出来た。時々ローグのしつけからするする逃げ出してしまう彼だが、ローグのやり方だってまずい時もある。  でも、彼らの関係は時折、猫と人の様に対等以上で、なびかない猫を見た人間が手の打ちようの無さに落胆を隠せない時のようなことだってある。  それに、猫のように気高いジョージは、ただの人であるローグに容赦ない尊大な態度を取る。それでいいんですよ、とローグは説明するがジョージは高貴な生まれを巧妙に使いつつもそれに迷う。  だけど、お互いがまた存在を確かめ合うときっとお互いに、 「ありがとう」  って言うんだろう。ジョージがウンコファックと絶叫したあの時間の中に、くくりを超えた熱があった。うっすら光り始めた何かはその時消えてしまったけど、それでも彼らはズンズン前に進んでいった。[地上波(吹替)] 8点(2014-02-28 13:14:10)《改行有》

9.  スーパーマン(1978) 《ネタバレ》  全身タイツの男が悪と戦う。今これをやるならば、大変な困難を伴うのは明白なのだが昔であったり、受け手に幼さを残す感受性があるならその難題は強力な武器になって物語は勢いをつけて走り始める。  クラークケントの人間性を美しく描写してのけたこの作品は、現代には得がたい産物となってヒーロー像の再定義をした。  とか何とか言って、ビュンビュン飛び回るスーパーマンとロイスレインのロマンスにあこがれて何度も何度も繰り返して見た。間違いなくおもしろい。[ビデオ(吹替)] 8点(2013-08-13 23:05:38)(良:1票) 《改行有》

10.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》  ドーン・オブ・ザ・デッドと異質の映画なんだけど同じくらい面白い。オリジナルのドーン・オブ・ザ・デッドとは共に表裏一体をなすんだけろうけど、どちらのリメイクもよく練られていて驚く。  このショーン・オブ・ザ・デッドの面白さはそれだけではなくて、笑いのツボの抑え方も非常に小気味が良く本質的に出来が良い。コメディタッチのゾンビものとしてバタリアンがすぐに思い浮かぶが、あちらはテレビで放映された際の吹き替えだけでどれだけ一つの話が面白くなってしまうのかと言う意味でいうと、オリジナルのトーンを著しく損なっていて本体の出来の良さとは全く違う意味合いを持っている。  バタリアン放映当時、「レミントンスティール」や「俺がハマーだ」といった吹き替えが一人歩きするほどに吹き替えの文化度は高く、今とは比較にならないくらいの楽しみがあった。それと比較すると、より現代である2004年の吹き替えはどうなのかというと、これがなかなか驚きなのだ。  吹き替えの黄金期だった80年代末から90年代初頭に掛けての時期にはない、(原盤という意味の)オリジナリティの移植という意味で正常に進歩しており、背景音のトラックとの自然さも段違いという意味で、色々な技術的な進歩をしみじみと感じられる傑作っぽさがこの映画の本当の価値ではないだろうかと、思ったり思わなかったり。  そういう余り日に当たらない技術という意味で傑作なのは間違いないんじゃ無いかと思うのだが、ゾンビを感じさせる編集や、大槻ケンヂのような既視感を感じる世界観も完璧な技術的な昇華を果たしていてどうにも侮れない。  要するに、ヤベーサベーマジオモシレえ。って思わずつぶやくってこと。[DVD(吹替)] 8点(2013-07-31 18:56:33)《改行有》

11.  女王陛下の007  ワタシが敬愛して止まないジェームズ・ボンドは、どうしようも無くジェームズであり、ボンドである。猫手のように腰の全く入ってないフォームで殴った相手は一発で伸びてしまい、二時間で四〇回は死んでもおかしくないほどに間抜けで有り、出てくる女は完全に彼のものだ。要するに、芯まで007である。  ところが、半世紀以上前。帝国は崩壊を始め、北アイルランド問題が巻き起こり女王陛下の最大の危機であった六〇年代の終わり頃出現した、ほんの一瞬だけシリアスだったジェームズは私がこよなく愛する彼らとは少しだけ、違う。  このいつもと違うジェームズを見たとき、当時まだ一般的な映画を小さなレンタルビデオ屋が所狭しと並べていた時代に、初めて棚からどの007を観ようかと思案中VHSの分厚いケースを取り出した瞬間、脳髄が痺れた。  余りに冴えないジェームズに、卒倒しそうである。まるで優秀なスパイのようなイギリス人然としすぎる容姿と、副題が無い007。これは外伝か関連商品か何かなのか?戸惑う私であるが、冗談のようにストッピングパワーのなさげな拳銃を他のボンド同様に構えている。  いったん棚に戻してジブリコーナーをさんざん眺めた後、あれは冗談だろうと言う決着を頭の中で合議して、007シリーズ、と書かれた札の前に戻った。相変わらずコレイクラデスカ?と覚え立ての現地語で土産物の値段を訊ねているかのような腰の入っていないホールディングのボンドに混じって、大まじめなヤツが一人だけいる。  なるほど、そうか。そういうことか。これはジェームズボンドという、役職で、その時代その時代で違ったテクノロジーの、あるいは背格好で任務にふさわしいボンドという部品が、各々の人物に訓練されインプットされるんだな。うん、そうだ。タイプロジャーはアホで、タイプコネリーは大根、タイプブロスナンはシーシェパードなど色々な被験体がいるに違いない。恐るべしMI6、そしてエリザベス女王陛下、大変恐ろしい国王である。  そうやって納得した上で借りた女王陛下の007はその実、傑作であり類い希なスパイアクションであったのだけれども、このボンドは好きになれなかった。余りにマナーが良すぎたのである。大根属性のコネリー型では絶対に出来ないレイゼンビー型の任務には、007を愛して止まない私たちにはどうしようも無い敗北感がつきまとう。 [ビデオ(字幕)] 8点(2013-07-27 20:48:08)《改行有》

12.  007/スカイフォール 《ネタバレ》 プロジェクトチーフは私にこう言った。 「最新の機材だの、ソフトだの技術だのはとりあえずはどうでも良い。どうやってやっつけるかは好みの武器の使い方を一つ身につけてから考えろ」  あの日、処理しても処理しても尽きないトラブルに巻き込まれながら、横目に隣のチーフを覗う。先のプロジェクトリーダーから引き渡された機械のアセンブリを解析しながらいつもの冷静な横顔を崩さないまま、両腕の動きははとめどない。  目を私自身が扱う部品に戻そうとしたとき、彼の額の汗がこの後のベトナム戦争のような泥沼を暗示していた。この不良品の開発を引き渡された瞬間、彼はこのプロジェクトチームが組織内で既に廃棄されたものと理解したに違いない。そして、自分自身が廃棄場にやってきてしまった事に気付いて慄然したことも想像に難くない。  しかし、彼は冷静に言う。一つ一つを雑に扱った事で起こったトラブルのリカバーは最初から丁寧にやるよりもずっとやっかいだ、と。そして合わないつじつまを一つ一つ回収し、解きほぐしていく。  いつもであれば美女とセックスして、自分以上にトロい敵を間抜けな新兵器で撃退していく。今回の事件もそうなるはずだった。しかし、アメリカ映画の流行において行かれてはまずい。本部が壊滅し、主要な武器も取り上げられてテロリストに蹂躙されなければならない。007にとってこれほど難しい状況を用意されてしまってはもう色々、お手上げだ。  二時間の間に何回死んでもおかしくないジェームスが自力で何とかするしか無い。そうなれば現代技術とデバイスにどう考えてもついて行けない彼が取ったのは、自分のグラウンドに相手を引きずり込む作戦であった。  女を抱いている余裕も無い。武器も、知識も、見透かされていた。こんな状況で彼は結局敵が足をすくわれるような幸運で生き残った。私もチーフも、講じたあらゆる手段が初期設計の時点で否定される運命にあったにもかかわらず、偶然のタイミングで基準が下がったという外的要因で踏みとどまる事が出来たのである。これも一つの強みに頼る術があったからこそ、転がり込んできた幸運であった。  最後には間抜けなブービートラップと、間抜けな心理戦。いつもの007がそこに居たのである。  とは言え、大事な暗号はきちんとパスワードジェネレータで作れよ。駅名を入れてしまう彼はどうしようも無くいつものボンドである。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2013-04-30 03:00:41)《改行有》

13.  がんばれ、リアム 《ネタバレ》  耐える事しか出来無い相手を、執拗に虐げる。振り上げた暴力が、間違ったところに落ちていく。それで非は受け入れられ無い。どれだけ他人を痛めつけても、それによって自分の価値が変わる事は無い。低い人間で有るという事実がそこに有るだけだ。  この父親を見ていると、本物のクズとはこう言うものかと、感心しながらみてしまう。彼は豊かなら貧しい人を虐げて、豊かでも貧しくも無ければ毒ばかり吐き、貧しければこの様な事をする。どこかで観た事が有るようなタイプだ。  社会だとか、貧しさだとか、信仰だとか民族であるとか。そんなことが重罪の許可証になるわけが無い。この様に重大な犯罪をやってのける気質を持った人間の後押しをする事はあるが、誰も同情も許す事もしない。  完全にいかれた人間の生き様をみて背中がシャンとなるのだった。良い映画だ。[DVD(字幕)] 8点(2013-01-30 07:28:15)《改行有》

14.  プラトーン  この映画の描くベトナム戦争は、誰にとっても無価値な嘘だ。社会主義と世界征服のために嘘を展開した本人らも忘れてしまっているが、戦争に参加すらしていない日本人が半世紀近く経った今も肩代わりしている。滑稽ではないか。  軍事作戦的には話にならないほど弱い相手と長く戦わなければならなくなったアメリカにとってのベトナム戦争は、社会主義の拡大路線を推進していたソ中の平和主義偽装されたマスコミキャンペーンで間違った平和主義でまみれ、泥沼化した。  韓国軍の嗜虐性によって玩具のように虐殺されたベトナム人ではなく、米軍が非人道的に蹂躙する北ベトナムに哀れみを感じるように“作り上げられた反戦動画”や“情緒に溢れる反戦演説”は、結果として効果的に信心深い嘘の平和主義者を国内で生んだ。 「この国の従軍者を、ベトナム戦争で殺しつくし、帰還兵は社会的に殺そう」  正気とは思えない思想が国内に蔓延する事になった。現在残る平和運動の写真の多くを見て分かるとおり、今よりもずっと堅かったアメリカ社会にあって普通の社会人では無い人ばかりがデモ行進を行っている。この様な謎の市民団体の数の多さに政府はおののいたに違いない。  結果として、当然こう言った種類の市民が多数を占める事は無かったのだが、政策や軍事作戦は混乱を極める事になる。  米国民が完全に正気に戻るきっかけはパリ協定後の北ベトナムの協定無視だった。それまで米軍は東側の思惑で空爆を停止させられていたが、その思惑を無視できる基盤を確認すると、すぐさま北爆の再開に移りこの後瞬く間に西側諸国の圧倒的勝利で休戦を迎える。元々、北ベトナムはあまりに脆弱で戦争と呼べる代物になっていない。  しかし米南ベトナムによる完璧な勝利の後、南側を占領したのは完全に戦力を失いつつもソ中の支援により軍備を整えた、平和主義者が完全に正義と信じていたソ中北ベトナムだった。  この映画は、酸鼻極まる戦いの現場を描いていたが、事実とはやや異なる。終戦後10年以上経ってからソビエトや中国のプロパガンダに利用される運命が待っていた事が残念だ。  秩序を護るために戦って死んでいった人達や、主義に利用され死んだベトナムの人たちの名誉を踏みにじるような、米国の敗戦やアメリカの陰謀や侵略、北ベトナムの正義といった嘘を本気で信じている人が一人でも減る事を願ってやまない。[地上波(吹替)] 8点(2013-01-26 19:03:01)《改行有》

15.  縞模様のパジャマの少年 《ネタバレ》  侵略戦争の中身は、人の物が欲しいという見境の無さだろうか。自分ならもっと上手く使ってみせるから今すぐ欲しい。だから奪った。ちょっとそれは可視化しすぎだろと言われそうだが、そう言う側面の大きさが質量の多くを占める。  そう言う汚らしさが、大人の社会で取引や職業を介して行われる所まで浄化されて初めて繋がりが新しい様々な物を産出する美しさが産まれるはずなのだが、この時代にはそれが具体的な認識をされていなかった。  そして、その時代はあとほんの四半世紀ほど経つと100年前の戦争になってしまう。恐らくこの時代では、この話が描いた友情が生んだ悲劇への怒りはきっと戦争では無く、処刑作業をしっかりと確認しなかった作業者へ向かっただろう。  現代でははっきりと、侵略戦争への憎悪と狂った思想への警戒心がこの映画のテーマに同調する。描かれていないが、この後父親はいったいなにに対して怒り、なにをするかを想像させる事で更に戦争への嫌悪感を増大させる事に成功している。  で、ちょっと考えて欲しいのは、実効支配や軍で国家を恫喝し場合によっては非軍属の他国民を殺害することも止むを得ないという主張を続け、それに疑問を抱かないでいる塊。排他と自尊と自己顕示の、ナチスやモンゴル帝国の様な狂気を感じる。  欧米圏ではこの映画のように非常に洗練された映画が作られているのに。残念でならない。[DVD(吹替)] 8点(2012-12-06 16:07:41)《改行有》

16.  マチェーテ 《ネタバレ》  恐ろしいんだ。僕の内側にある、この出来事に対する許容線はもうギリギリまでたまっている。この容量を超えたら僕は僕では無くなってしまう。  セガール様が怪しい正義の味方であるはずの、なんつうか見た目からしてそんなわけネエだろという心地よさが無いのでは、僕の心は持つわけがない。だが、セガール様はみんなの想像の埒外で胡散臭さに塗れた朗笑を、止めなかった。  マチェーテが一本の映画になって現れることにも驚きがないわけではないのだが、それを超えて僕らを驚かせてくれたこの映画は、謎と恐怖に充ち満ち溢れている。じゃぁどうやって戦わすんだと。どうやってマチェーテを勝たせるんだと。  だがしかしそして結局、最終的に、セガール様死んどるやんけ。このラストバトルのアホさ加減には世界中があきれるはずだったが、洋の東西を問わず拍手喝采だったのだろう、Imdbでも7点弱である。で僕の中のセガールラインを超えてしまった驚きは、僕を打ち壊してしまった。この後死んどるデニーロとかもうどうでもいい位の衝撃的な出来事だった。  一騎打ちでセガールが死んでもうとる。もうこれは……恐ろしいことなんだ。  原発が爆発する前で良かった。こんなに馬鹿馬鹿しくて世間様が許してくれるわけがない。[DVD(吹替)] 8点(2012-09-17 09:25:29)《改行有》

17.  エイリアン 《ネタバレ》 結構ハードSFしている。設定そのものは映画然とした物なのだが、この監督はそう見せるのが非常に巧い。 この映画を子供の頃洋画劇場で観たとき、未来はこうなるんじゃないかという確信めいた物を感じた。当たり前だが、そんなわけはない。けど、リアリティがある。宇宙にはこういう生き物がいるかもしれない、それで人間をこうやって襲ってくるかもしれない。で、助けてもらえる方法はない。 閉鎖された空間で説明不能な恐怖に追われるというのは結構セオリーではあるけど、それを感じさせない斬新さは本筋以外のところにつぎ込まれた工夫の数々で成り立っている。その無数の技巧が文字通りエイリアンに喰われているあたり、演出が冴えまくっている。[地上波(吹替)] 8点(2012-03-20 17:18:01)(良:1票) 《改行有》

18.  キック・アス 《ネタバレ》 典型的なアメリカンコミックの主役たちを、現実の世界でやったならどうなるのか。それを主人公が体現しようとする。 むろんそれは不可能であり、犯罪者にとっては死にに現れた異常者にしか映らない。冒頭でそれが当然のように説明されると、アメリカンコミックの典型のような、「悩みだらけ」で「事情だらけ」で「ドーピングだらけ」な中身人間なヒーローが現れてしまう。この表現自体の異常性が物語を引き立てるのだが、人間の体が物理的に壊れて生き物から物に変わる瞬間を全く躊躇無く映像にしてしまうことで現実には正常な人間がこのような事をすることができないことを思い出す。意外と巧妙な作りだ。 殺害シーンは終盤アクションの連続になるが、ゲームのインターフェイスや古典的な映画手法を使ってスタイリッシュに見せている。特に暗視装置のような主観視点からのFPSをイメージしたような殺害シーンはその瞬間の罪悪感を感じさせないところに恐ろしさがある。だが、普通の人間ならあとからこれは飽くまでも作られたショーだから許されるという心の節度が効くことが想定されているのは当然だろう。 ところで米軍では、無人戦闘機や有人兵器での暗視装置を使った遠距離からの一方的な殺害をすることで、オペレータの生命を守る事に成功しているが、同時にゲーム然としたインターフェイスを倫理観が受け入れることができないのだという。作戦を実行するオペレーターは白兵戦で感触の伝わる距離での殺害をしてきた時代以上に、重度の精神的な負担にさらされることになり、このことは兵員にとって深刻な問題になっているという。 結局、殺害を職業とする、専門の科学的なカウンセリングと教育と訓練で精神的な調整を施された人間たちでさえ結果として重度のストレスにさらされている。人間が残酷なシーンをアクションシーンと言って見ていられるのは、これが作り物であるという節度が効いているからである。 本物の殺害であったなら、職業として決められ遊び感覚の環境が用意されてさえ罪悪感につぶされてしまうのが正常な人類だ。だからこそ現実の戦争や事件とは切り離して考えるのが妥当ではないだろうかと思う。自分にもできると確信して、本心から嬉々として楽しんでいる人間がいるとしたら異常者の性向がある。 そういう訳で、正常かどうかのリトマス試験紙として普通に楽しんだらいいと思う。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-03-11 07:08:32)《改行有》

19.  ターミネーター 《ネタバレ》 面白い。箱庭的で閉鎖的な世界をそう感じさせない程々のリアリティと、そうは言っても取り除きようのない脅威が迫り来る息苦しさを終始感じさせる閉塞感の構築が信じられないほどうまくいっている。スゴい。 タイムトラベルものとして、時間軸の整理がおおざっぱなのは昔の映画ならでは。ループの解決を図らなくても、ラブストーリーとしての運命性を感じさせる描写の方が強くて全体の完成度に影響がない。このあたりは偶然なのかもしれないけど、良い。 それから寓意や人生訓が特に入っていないのは後味がスッキリしている。[地上波(吹替)] 8点(2010-05-20 23:54:42)《改行有》

20.  グリーン・ゾーン 《ネタバレ》 面白い。非常に面白い。なんかそれっぽい疑問をフィクションで投げかけることで、受け手の自尊心を満足させるハリウッドの巧さはこう言うところにある。実際は当時の報道を思い返すとそんなだったっけ?とすぐ気づく。 本作のカット、凄い。隊内のフォーメーションを上手に切り取った見せ方に痺れた。市街地の兵がそれぞれ役割をもって描かれる様は圧巻。もっと速く、もっと速くという欲求に極限まで応えるカメラワークに大満足だ。 また、GPSやヘリコプターを使った作戦も非常に見応えがあり、地上部隊と空からの連携がゾクゾクする。終盤のカットの速さはもっと速くという欲求を超えて、何が何だか分からないほどのスピードで(位置関係や追撃プロットはたぶん破綻してないと思われるが、確信犯的演出的破綻は有るかもしれない)、何度でも観たくなる中毒性がある。なんつう面白さか。久しぶりにゴリッと凄いアクションを観た。 他方、イラクにまつわることや、イラク戦争に関することはこの映画的にはあまり触れられていないかも。劇中のサスペンス的な創作や変に正義や巨悪を演じるアメリカを信じてしまう人が出ないかと心配になりもした。ネット上では日本語の湾岸戦争の情報は、日本教職員組合的というか、アメリカが悪でイラクが純真な世界という解釈をさせたがる結構過激な文章が多くて、参照すると変な方に思考が誘導される。日本語で読む人には他国の情報を入手できないだろう、という悪意の入った主観的な文章がちらほら見受けられる。 これはこの映画とそれほど関係のないところだけど、何となく日本に長くつきまとう問題ではないかと思う。っていうのも映画の感想とは関係のないことか。[映画館(字幕)] 8点(2010-05-16 02:59:21)《改行有》

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