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プロフィール
コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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241.  ノッティングヒルの恋人 くそ~何となく腹立つよな~ という、そんな映画。ああ、何という投げやりなコメント。そう羨むなっての。 とりあえず、ジュリア・ロバーツがちゃんとチャーミングに描かれていて、それ以外の人物たちがちゃんとブサイクに描かれているので、映画の所期の目標は達成できていると言ってよいのではないか、と。特にこの、ヒュー・グラントのタレ目っぷりが、もう頼りなさ全開で。かつてはイギリス美青年軍団の一翼を担っていて、実際私もいまだにこのヒトと言えば『モーリス』のイメージなんですけれども、ここではまあ見事にダメダメ感を出してくれています。周りがもっと変だから、そんなに目立たないけれど。 という訳で、いっそこの映画のタイトルは、『ノッティングヒルの変人』でどうでしょうか。←青い山脈かっての。 ・・・と、それはともかく。 浮世離れしているであろうハリウッド女優が割と普通の感覚を持った自然体の女性であり、むしろ庶民の代表のような本屋の兄ちゃんが煮え切らない態度を取って右往左往するもんだから、纏まるものも纏まらない、という、実に実に「さもありなん」なオハナシ、なんですね。いや、時々は行動を起こそうとするんですけどね、でも結局は、ただのイイ人。自分がイイ人だと、周りも何となく気を使ってしまう。それがまた本人をスポイルしてしまう。しかし本人の決断と周りの一押し二押しがシンクロすれば、それはもう鬼に金棒で、クライマックスで何で全員がクルマにすし詰めになって主人公に同行しなきゃいけないのか訳がわからんのだけど、でも実際、これが妙に盛り上がるんです。カーチェイスみたいな派手さは無いのに、カーチェイス並みに盛り上がる。 結局は、ヒュー・グラントって手がかかるよね、という事なんですけれども。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-22 20:41:23)《改行有》

242.  ベイビー・ドライバー 主人公が音楽を聴いてるだけで、実際には歌わない、口パクだけのミュージカル。その音楽に乗って、カーアクションがテンポよく繰り広げられます。主人公は銀行強盗をクルマに乗せて逃がすだけの仕事なので、強盗シーンなども描写が省略され、とにかくテンポよく進みます。コインランドリーの洗濯物たちも、映画の中で踊ってる。 ただ、次に狙う郵便局へ下見に行くシーンでは、沢山の監視カメラが映されたりするものの、主人公と一緒に下見に行った少年に瞬時に状況を把握させることで、下見シーンを大幅に省略してしまう。確かにテンポはいいけれど、さすがにちょっと、味気ない。映画でちゃんと描写されない警備なんて、あって無いようなもの。観てて、どうでもよくなってきちゃう。 おそらくは、後半、主人公の彼女が事件に巻き込まれてしまうのか・・・という部分を中心に描かんがために、他の部分を省略しているのかも知れないけれど、それにしては、ここに至ってなお、もうひとつハラハラさせてくれないのは、どうしたもんだか。 あと、アクションを音楽とシンクロさせるのはいいけれど、銃撃戦の銃声まで音楽に乗せると、ここまでシラけるものか、というのは、ちょっとした発見でした。銃撃戦が台無し、といっても過言ではないですな。思えば、チャイコフスキーが「1812年」においてラ・マルセイエーズとともに大砲を鳴らす場面で、4拍子の音楽に3拍ごとの砲声を重ねたのは、さすがというべきか。[地上波(吹替)] 6点(2020-10-04 15:16:11)《改行有》

243.  それでも夜は明ける 《ネタバレ》 せっかく書いた、最後の望みとも言うべき手紙を、燃やしてしまわねばならぬ無念と絶望を、消えゆく残り火が表現していて。 こういう要素がもっとあれば、映画の印象をさらに強めるのでしょうが、本作にはあまりそういう「演出じみた要素」が無くって、「事実を事実として切り出してみせること」に力点が置かれているように思われます。事実がすでに充分、衝撃的だから、それ以上に何も付け加える必要は無い、とでも言うかのような。 もちろん、カメラは各シーンから滲み出る感情を、常に掬い取ろうとはしているのでしょうが、総じていうと、やや淡々とした印象にはなってます。主人公が何に希望を持ち、何に絶望したのか。悲惨な事象は画面上に次々に登場するけれど、だから見てて「道義的な問題」は感じるけれど、そこには主人公の心情が充分に投影されていないようにも思えます。 せめて、やがて壊してしまうことになる、ヴァイオリンと主人公の関係くらいは、もう少し深掘りしてもよかったのかな、とか。 特に、ラストで家族と再会するシーン。見せ方として、本当にこれで良かったのか? 家族の中に、赤ん坊を抱く見知らぬ男が一人混じっており、主人公はそれを見てどう思ったのか、そして我々はどう思うべきなのか。わたしゃてっきり、妻の再婚相手なんだろう、と思ったんですけどね。で、もし主人公も同様に思ったのなら(多分、そうではない気がするけど)、「実は娘さんの夫です」というオチは、ハッピーエンドを彩るちょっとしたユーモアにもなりえたと思うのですが。本作はここも淡々としていて、あいまいで、感情に訴えかけてこないので、「娘が結婚した」「自分に孫ができた」という事実の提示でしかなく、はたまた、妻が再婚していて主人公がカワイソウと思ったのはわたしの勘違いだったという事実の認識でしかない。ちともったいないラストだと思うのですが、勘違いした私が悪いんですか??[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-05-06 15:08:13)《改行有》

244.  ブレードランナー 2049 《ネタバレ》 それなりに結構長いこの作品を見ているうちに、結局はこれが『ブレードランナー』の続編に過ぎなかったんだという(当たり前っちゃあアタリマエの)ことに気づかされる、そのガッカリ感ってのが、正直あるんですよね。もしかして、デッカードさえ登場しなければ、もっといい作品になってたんじゃないかなあ、と。 サイケ調の未来社会のよそよそしさが孤独感と不安感を煽る、あの前作。人間と同じく記憶を持ち、感情を持つ「レプリカント」を殺害しなければならないブレードランナー=デッカードの側から描かれた前作で、彼は、レプリカントの「殺害された仲間に対する記憶」を、苦痛とともに文字通り指折り体に刻み込まれることを通じて、結果的にはひとつの許しを得たのでしょうが、その30年後、今度はレプリカントの側から描かれるのが本作。 主人公のレプリカントも旧型の解任=殺害を命じられたブレードランナー、という設定ながら、その点は本作ではあまり深掘りされる訳ではなくって、むしろレプリカントとしての彼が持つ過去の記憶、木製の馬のオモチャを握りしめた(本来ならレプリカントが持つはずのない偽りの)記憶にスポットが当てられています。 彼が木の根元から小さな花を拾い上げる、というキッカケからして、何となく詩的なものを感じさせ、VRの女性との交流が描かれたり、荒廃した過去の街が描かれたり、水のイメージが頻出したり、色々と雰囲気作りは凝らされているのですが、結局たどりついたのがこんなデッカード爺さんなのかよ、と。そりゃま、ハリソン・フォードの登場は、ファン・サービスではあるのだけど、こんなコトに満足していいのやら悪いのやら。 いっそデッカードは最後そのまま海に沈んじゃえばよかったんじゃないの。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-30 10:08:10)《改行有》

245.  ロンドンゾンビ紀行 今世紀に入ってロメロ式のゾンビ映画は飽和状態、ド派手な火器でゾンビを蹴散らすなんてのも目新しくはなく、もはや作中でもロメロ式ゾンビが公知のものになっちゃってる、というお手軽モード、なんですが。 しかし本作、ゾンビに立ち向かう老人たちに、諦念のようなものがそこはかとなく感じられて、なんとなく良いではないですか。[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-01 14:00:59)《改行有》

246.  007/消されたライセンス 今回は、邦題にもある通り、ボンドが殺しのライセンスをはく奪される、というのがポイント。かと思いきや。コレ、単に、「今回の敵は国際なんちゃら組織みたいな大層なものではなくって、チンピラみたいなオッサンなんですけど、勘弁してください」という言い訳にしかなってないのが、何ともかんとも。 とは言え、相手は名うての麻薬王ですから、油断はならないのですが、そうは言っても、実際にはあのグーニーズのワルモノ一家の兄貴ですから、ねえ。あまり貫録はありません。麻薬王も所詮は一市民、多少豪華な船は持ってても、「謎の巨大海上基地」みたいなのは決して登場しない。その点では、荒唐無稽さはナリを潜めてますが、その分、地味。私怨から戦っているボンド、という設定も、ほとんど活きてません。もっとも、基本的にはこうやってスマしているからこそのボンド、であって、そこは期待を裏切りませんが。 クライマックスのトレーラーを使ったアクションは秀逸。オリジナリティあります。でもそこに至るまで、あまり見どころがないんだなあ。このトレーラーの爆発シーン、テレビの怪奇番組でよく「一瞬、炎が手の形に!?」とか紹介されてましたけど(ザ・カーじゃあるまいし)、そういう部分でしか言及されてこなかった、やや地味な映画。 でもやっぱり、最初の方に登場する(ある種、恒例の)スカイアクションは、ホント、いいですねえ。ムーンレイカーで軌道を外れ切った後の5作を担当したジョン・グレン監督の、それでもあの荒唐無稽さを決して否定しないこだわり、なんでしょうねえ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-06-16 02:29:46)《改行有》

247.  ヘル・レイザー 《ネタバレ》 入手したルービックキューブもどきのパズルがうまく解けずに憤死(?)したオジサンが、死んで朽ち果ててるんだけど生きている。そういう、何かよくわからんヤツが何かよくわからん形で生きてます、ってのが、クライヴ・バーカーの好みなんですかね。ミッドナイトミートトレインに出てくるやみくろ(じゃないけど)なんかもその一種でしょう。自分の家のどこかに、そういうミョーなヤツが住んでいる、というイヤラシさ。狭い我が家ではとても考えられません。家が広いっていいよなあ。よくないけど。 で、肉体はボロボロになっているけど生きてるそのオジサン、人間の生血を吸収しては徐々に体を蘇生させていく、というハムナプトラ方式。だけどこちらはCGではないホンモノのヌメヌメ感があって、イイんですね。いや、イヤラシイんですね。 で、復活して何をしようかっていうと、生前のごとく、弟の嫁さんとの浮気を続けようってんだから、どうしようもない。なんか魔道士とか何とかいう変な妖怪みたいな連中に狙われてるのにねえ。 それにしても例のピンヘッド氏。黙ってるとイイ感じなんですが、しゃべるとまるで迫力がない。なんとも素朴。ま、こんな感じで、異界の連中がフツーに存在してフツーにしゃべってる、ってのがクライヴ・バーカーの好みなんでしょう。 むしろ、オジサンの弟氏が「知らぬは亭主ばかりなり」にもほどがあるマヌケぶりで、見てる我々もイライラするくらいなんですが、最後にオジサンに皮膚を奪われ、オジサンの顔がマヌケ弟の顔となり、マヌケ顔のまま、恍惚としながらギタギタにされる、ってのが、本作の最大のインパクト。 監督・脚本クライヴ・バーカー。(いくら非現実世界の物語とは言え)登場人物のセリフや挙動に違和感ありまくりだったり(特に娘。でも可愛いから許す)、せっかく作ったクリーチャーとばかりに画面に登場させ過ぎてかえってインパクトを薄れさせたり、音楽が重厚過ぎてマッチしてなかったり、と、いろいろヘンなところはあるのですが、彼のイマジネーションが自由に炸裂したユニークな作品となっております。 ところで弟の嫁さん、ちょっと老けすぎだろー、と思うのですが、うん、これもきっと、クライヴ・バーカーの好みなんでしょう。ほんまかいな。[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-02 16:18:24)《改行有》

248.  トレイン・ミッション ジャウマ・コレット=セラ&リーアム・ニーソンのコンビが、今回もやってくれました、ますます理不尽なシチュエーション、辻褄という観点ではもう崩壊寸前なんですが、その際どさに踏み込んでこそ、サスペンス・ミステリの真骨頂。彼らの挑戦は続きます。 という訳で、今回も辻褄より謎を優先することで、不安感をあおり、先を予想させないウマさが確かにあるのですが・・・やや不満も。謎は謎で結構なんですが、その謎解きの過程がいまひとつの印象で、各座席にクリップされたチケットが手がかりの一つなんですが、コレをチェックして回るってのは、ミステリ映画としては正直、あまり見栄えがせず、さほど面白くないんですね。 途中、意外な事件もあるし、アクションもあるし、誰を信用していいのかわからないサスペンスもあるんですが、主人公を追い詰める決め手が、妻子が誘拐された「かもしれない」ってのがちょいと弱い。主人公が追い詰められ切れてない感があって、緊張感を持続させ切れない。 殴り合いのシーンなど、アクションに関してはなるべく迫力を出すような演出がなされているのですが、少し荒いかな、とも。もう少し丁寧に見せる部分があってもよろしいかと。 すみません、事前に期待しすぎた分、辛口になってるかも知れません(バルカン超特急やら大陸横断超特急やらを思い出させてしまうのも、不利な点かも)。でも、ぜひ今後も、こういう理不尽気味の作品を作り続けてください。 それにしても、通勤列車の路線らしからぬ、なかなか素敵な景色でありました。[映画館(字幕)] 6点(2018-04-19 03:47:46)《改行有》

249.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO ウルヴァリンの幼少時代から1作目X-メンの直前くらいまでを、無理やりデッチ上げて無理やり辻褄合わせしようとしたようなオハナシで、(今一つ、これでホントに辻褄あってるんだろうか、という気持ち悪さを感じつつも)その律義さには感心しない訳でもないけれど、一方でこういう企画がシリーズの神秘性を損ないかねない、という面もあって、なーんだ、全身にアダマンチウムとやらを埋め込む手術って、こんなお手軽なものだったのか、とか思っちゃったり。 とは言え、そういう「実はこうだったんです」的なシリーズもの特有のネタは、あくまで一種の賑やかしであって、そういうネタを押さえつつも、そこからどれだけ脱線できるかが、見どころでもあるのですが。 とりあえずこのリーヴ・シュレイバーの丸っこい顔が、こう見えて実は凶暴凶悪なるライバル役、ってのが、まあ大いなる脱線の第一歩としてなかなか意表をついてます。ただしそこには「最後まで憎き敵役で通せるか、この顔で(笑)」という限界もあったりして。 それよりも、中盤をもう少しロードムービー風に膨らませてくれたらなあ、などとも思ったり。ウルヴァリンの前半生を映画の中心に据え、しかも彼自身が無口で不愛想である以上、彼をとりまく人々をこそしっかり描くしかないでしょうに。 そういうマッタリ感は抜きにして、スピーディな展開、強すぎる敵との戦い、スリーマイル原発を舞台にした若干不謹慎かも知れないスペクタクル、そういったあたりが見どころ。ただせめて、囚われのミュータントたちがワラワラと脱出する場面は、もう少し感動につながるような見栄えがあってもよいでしょうに。[CS・衛星(吹替)] 6点(2017-08-14 06:58:34)《改行有》

250.  アウトバーン 2つの組織のはざまで命がけの戦いを繰り広げる主人公。と言いたいところ、なんだかグダグダになっちゃってますが。 それでも、ワイルドスピードがすっかり、物語も何もあったもんではなく、カーアクションを順番に見せていくだけの展覧会状態になっているのに比べ、一応は作品を通しての「戦い」を描いているだけ、まとまりがあるとは言えるかと。 まあ、ワイルドスピードに比べりゃアクションがもうひとつ、という声があるかも知れませんが、何もアソコまでする必要はなくって、クラッシュシーンを楽しむにはこれくらいで充分でしょう。 それにしても、ラストのあまりにもクドい説明の蛇足ぶり、メガマックスの方がなんぼマシなことか。もう一つノリが良いとは言い難い作品を、さらに失速させてしまって残念。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-08-12 14:56:58)《改行有》

251.  ダウンタウン物語 映画にはリアリティが必須、とか言ってるヒトを完全に門前払いする本作。ギャング映画でミュージカル、ってのがすでに十分すぎるくらいなのに、それを演じているのが全員、子ども。キッザニアじゃあるまいし。ぶっ飛び具合も、ここに極まれり。 血まみれの銃撃戦の代わりに、パイぶつけ。ははは。なめとんのか。 しかしもちろん、こういう映画だからこそ、というか、雰囲気は実にしっかりしてます。で、そのしっかりした雰囲気なのに、登場するクラシックカーは、足漕ぎ式、ってのにまたまた脱力。脱力しつつも、やっぱりミュージカルとして楽しめる。 大人の演技のねちっこさが無いおかげで、サクサクと90分少々の作品にまとめているのも、この破天荒な映画作りの、功績といえば功績。 いや、まあ、全体的に言うと、やっぱりこれじゃ表面的過ぎて物足りないなーとは思うんですけれども、ラストで子供らしさを全開させるメタな構成、結構、微笑ましかったりして。 それにしても子役をこれだけ集めて、さぞかしこの中からスターが生まれていったことだろう、と思いたくなるものですが、ジョディ・フォスターはさておきまして、クレジットの筆頭が「スコット・バイオ」ってのが、もう最大のオチといってよいかも。[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-30 09:36:28)《改行有》

252.  ホビット/竜に奪われた王国 三部作の真ん中の第二作なんてどうせ、中途半端なところで終わるんだろう、と思っていると、やっぱりその通り。 一応、正味2時間半もあるんだから、少しは物語が進むかと思ったら、これはさにあらず、ちいとも物語が進んだ気がしない。「竜が出た」って事実さえ分かれば、別にこの第二作は無くっても構わないんじゃないの、という気もしてくる。 だけど、表面的な見栄えという事に関しては、よくぞここまでやるなあ、と。CG使えばここまでできます、っての(だけ)を連発し、2時間半持たせてしまう、これはこれで一つの芸なのかな、とも思います。 とりあえず、急流すべり好きの方には、ご満足いただけるでしょう。[CS・衛星(吹替)] 6点(2017-01-12 22:44:55)《改行有》

253.  インセプション 映画の最初の方は、いろんな映像を散らかして見せただけ、という感じで、ちょっと辟易してしまいます。「夢だから、支離滅裂なんです」という事を言わんがために支離滅裂な映像をわざわざこんなに時間を使って見せてくれなくても、なあ、と(ただしそれでは申し訳ないということか、ラストへの伏線にちょっとだけなっているんだけど・・・こういうのを伏線って言うんだろうか。冒頭とラストをただ機械的に繋いだだけ)。 という訳で、それなりに派手だからそれなりに目を楽しませてはくれるけど、結局回りくどい説明を聞かされただけなんかい、という出だしに対して、物語の主部に入ってくると、夢の夢、そのまた夢、さらにその夢、という階層構造を提示して、いやコレ、支離滅裂なハズの夢の世界の割には、なかなかよく整理されてます。ちゃんとその階層構造を意識できるように各段階を並行して描く親切設計。この映画でやってることは「火災を消火する夢を観たらオネショしてた」とかいうレベルの何ともアホらしい事で、でもそれをホントに映像にしてみせてくれると、何だかワクワクしてきちゃう。 ただ、それはいいけど、この物語において、何がゴールなのか、がピンとこないので盛り上がり切れません。主人公のコブはコブで勝手に妄想みたいなのに苦しんでるし、ロバートも勝手に何やら父に対する微妙な感情を抱えているし、サイトーさんに至ってはゴメン、もうどういうヒトなのかサッパリわからない。登場人物それぞれに、てんでバラバラの悩みや重荷を抱えさせ、ドラマに形だけの「重み」を持たせてみせてくれても、物語がどこにも向かっていないのではどうしようもない。そりゃ、夢なんだから、いずれ、醒めるでしょうよ。 とは言え、劇中では別途、ある種のタイムリミットらしきものがちゃんと提示されていて、それが、「超スローモーションで落ちていくクルマが着水するまで」っていう訳ですから、ああこんなおバカなタイムリミットの可視化の方法があったのね、と、これには笑わされ、感心した次第。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-11-23 11:42:36)(笑:1票) 《改行有》

254.  テレマークの要塞 《ネタバレ》 ナチスの原爆製造を阻止するために、工場破壊作戦に乗り出すレジスタンスの活躍。セリフもBGMも無く、張り詰めた空気の中で着々と進められる破壊工作、そして雪山を舞台にしたスキーの追跡劇、見どころは多々あるのですが・・・どうもしっくりこないのが、(せっかく破壊した工場がすぐに復旧してしまったため)民間人の大きな犠牲を払って空襲による破壊を試みたり、これまた民間人の犠牲が避けられない船の爆破作戦を決行したりして、これらの犠牲に対する苦悩についても言及されるのに、いざ実際の映画描写となると、なーんにも描かれていない、完全にボカされちゃってる、って事ですね。このあたりが、娯楽作の限界でしょうか。沈没させようという船から、せめて子供たちや知人の女性だけでも助けよう、というのは他の人々を見捨てるということでもあり、まさに苦悩の極致たるべきところ、しかしこれがまあ実にアッサリと、まるで全員助かったかのごとく描く。別に悲惨な光景を見せろとは言わないけれど、ちょっとお気楽過ぎるかな、と。見どころが多い割に、何だかユルいんですね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-24 22:43:23)

255.  大列車強盗(1978) 《ネタバレ》 クリミア戦争の戦費である大量の金塊を、走る列車の中からいかにして盗み出すか。金庫の鍵は4つ。そのすべての鍵のスペアをこっそり作成しようというのが、映画前半。ショーン・コネリーが飄々としていれば、ドナルド・サザーランドも負けじと飄々としていて、その掛け合いがユーモラス。しかし鍵のコピーを作り上げ、いよいよ作戦実行というところで、狙いがバレてしまい、警戒が厳重になってしまう・・・と言いながら、大して厳重にもなっておらず、なんだか普通の警備、何となく普通に金塊を盗み出せてしまうのが、少々張り合いの無いところではありますが、しかしこの金塊を盗み出す場面、(スタジオ撮影の合成映像ではなく)ホントに走る列車で撮影しています、というシーンをたっぷり準備し、しかもそれをショーン・コネリー本人が列車の屋根にへばりついて演じているらしい。こういうところは、単なるユーモア映画では終わらせない、なかなかの緊迫感です。逆に言えば、そこを除けばなんともアッサリした映画なのですが、こういう軽妙さもまた、悪くはないですね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-01 16:50:00)

256.  博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 世間の評判が妙に高くって、実際観て見りゃそれなりに楽しめて、でもどうしてこんなに評判が高いのかよくわからず、多分それは私が悪いんだろうもう一度観てみようと思って観てみるとやっぱりそれなりに楽しめる、結局何度見ても、楽しめつつも何でここまで評判が高いのかよくわからない、そんな作品なのです。間違いなくハチャメチャなんだけど、どこか理屈っぽさが鼻についてしまう。こういうブラックな笑いを理解できないなんてダサいよね、という無言の圧力を感じつつ、でも笑えんもんは笑えんのです。 変に長回ししてみたかと思えば変にカット割りしてみたりする気まぐれさが、なんだか気持ち悪い。一方でペンタゴンのシーン、えらく気合いを入れて撮影しているようですが、そのせいかアングルが変に固定されてしまった感もあり、これも妙な気分にさせられます。また一方、リッパー将軍立てこもりの場面の戦闘シーンの、まるで実戦映像のような描写、プライベート・ライアンなんかもここから影響受けたのかな、とも思わせるリアルさが、これまた唐突な感じがして。ピーター・セラーズの一人三役、特にストレンジラヴ博士のテンションにもついていけないものがあるけれど、ジョージ・C・スコットの一人一役の方がさらに激しく暴走している。 要するに、なーんとも、観てて居心地が悪いんですな。で、きっと、こういう居心地の悪さを感じさせた段階で、この作品はきっと成功した作品なんだろうし、私は今後もまた何度か観直しては、わずかずつながらも新しい魅力を見つけ出し、でもやっぱりどうしてこんなに世評が高いんだろうかねえ、と言い続けるんでしょうなあ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-10-28 22:29:59)《改行有》

257.  ロビンとマリアン ジジイになったロビン・フッドが(と言っても演じてるショーン・コネリーは40代半ばだけど)シャーウッドの森に久方ぶりに帰ってきて、悪代官ロバート・ショウと戦うオハナシ(いや、別に「悪」代官ではない気もするけど)。S・コネリー、A・ヘプバーン、R・ショウの3人が主役として同時にクレジットされているけれど、R・ショウはなかなか登場せず、A・ヘプバーンはさらに登場が遅れた挙句に尼僧姿に身を包んでおり、顔かたちを我々の前にはっきり見せるのは、映画も半分を過ぎるくらいになってから。と、そこまで引っ張っておきながら、彼女の髪型がいかにも「ママさんパーマ」風なので、ちょっと萎えてしまう(笑)。 そういう意味では、ロビン・フッド伝説を取り上げてはいても、地味というか家庭的というか。 ここではロビンもさほどスマートな男ではなくって(とは言え、S・コネリー、自分でそこそこのアクションをこなしてガンバってる)、『~最後の聖戦』と同じくデンホルム・エリオットとのユーモラスな組み合わせが、なんだか微笑ましかったり。 決してカッコよくは無いラストの描き方も、そういう路線にのっとったものかも知れませんが、さすがにちょっと弱いかな、と。 妻マリリンがあまり描かれていないから、妻との関係の深まりもあまり描かれず、そういうエピソードの支えがないから、要するにいかにも唐突なラストなんですね。ただ、ラストシーンを締めくくる「どこまでも飛んでいく矢」ってのは、これは何ともシャレてます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-10-17 07:59:11)《改行有》

258.  フューリー(2014) ブラピ演じる軍曹は、「何か心に傷を負った人」なのか、それとも「単に無口な人」なのか。冒頭の方でタバコを吸いながら人知れず頭を抱えるような仕草をしているのを見ると、きっと前者なのだろうと思うのですが、さらに見ていくと、両方のような気がしてきて、クライマックスあたりにくると、もう後者のように思えてくる。どっちかというと、逆の流れの方がまだしも、と思うわけですが。彼の人物像を投影するようなエピソードが、中盤にもう少しうまく組み込まれていればなあ、と思います(せいぜい、「背中の傷」ぐらいだもんね)。そんでもって、本作の主人公というか、「目撃者」の役である新米兵士の方ですが、こちらはいやでも『プライベート・ライアン』のアパムを思い起こさせる存在で、やはりアパムほどの印象を残せていないのがこれまた残念。アパムが傍観者の立場を貫くことで存在感を示したのに比べると、彼は(途中、頑張って“抵抗”したのに)「戦闘シーンへ貢献するための兵士の一人」へと突然に変化して、映画に飲み込まれてしまったようにも感じてしまいます。 という訳で、登場人物の描き方の弱さがいささか物語を平板な印象としている点、残念なのですが、まあ結局は、戦場の恐ろしさを残酷描写によって伝えつつ(確かにさまざまなアイデアが凝らされています)、手に汗握る戦闘シーンで盛り上がる映画、ということになりましょうか。確かになかなかこれだけの戦車戦は、観られません。 ところでラスト、戦場となった十字路を上から撮影しているのは、これを十字架にでもなぞらえようとしたんですかね? と言っても正直あまり十字架っぽく見えないので、そんな意図はないのかも知れないし、それはそれで別に結構なんですけれども・・・。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-09-05 10:21:30)《改行有》

259.  美しき冒険旅行 《ネタバレ》 姉と弟が親父と車で出かけたピクニック、しかし親父は突如一家心中を図り、車に火を放ち自分だけが死んでしまう。親父の窮地を知らなかった姉弟にとってはまさに晴天の霹靂、世間の厳しさを知らなかった彼らがオーストラリアの砂漠に取り残され、「世間」を通り越して「世界」の厳しさに晒されることに。美しき冒険旅行どころか、立派に命がけのサバイバル行脚となりますが、そこでひとりのアボリジニの少年との出会いが。彼もひとり砂漠を行く身だが、これはWALKABOUTという彼らにとっての成人式。この少年、さすがにこの原野に生まれ育っただけのことはあり、砂漠での水・食糧の調達に通じたサバイバルの達人、ニコニコと何の苦も無く砂漠での生活をこなしていく、実に頼もしいヤツなのです。が、姉弟にとっては慣れぬ地、慣れぬ生活ゆえの一時的なサバイバル、しかしこの少年にとっては、(いくら余裕ありげに見えても)人生そのものが命がけ。その彼らの間に横たわっていた差異が、一軒の家にたどり着いたとき彼らへ突きつけられることとなり、やがて悲劇へ。やがて姉弟の「冒険旅行」は何の変哲もない日常との再会によって突然終わりを告げ、特にここでは、「よく無事に帰ってきた」という歓迎を受けることもなく「勝手に庭に入ってきた邪魔者」として扱われるのが皮肉です。月日が経ち、日常に埋没してゆく姉が、ふとこの時の冒険を追想するところで映画は終わりますが……ちょっとキレイにまとめ過ぎでかえってピンと来ないのです。曲りなりにもひとりの少年を破滅させた、立派な「毒婦」たる彼女にしては、ちと甘すぎるかな、と。映画全般にわたって挿入的に描写される、文明批評的な部分も、「一応、こういうのも入れときます」みたいな中途半端なものにも感じられるし。それに、「開放的な自然の生活」=「少女がハダカで水浴」というのもまああまりヒネリのないイメージですが、しかし後の作品への影響はそれなりにあったのかな、とも。[DVD(字幕)] 6点(2015-02-22 09:04:55)

260.  ニード・フォー・スピード とりあえずカッチョよいクルマが走りまくる映画です。クラッシュシーンもありますが、とりあえず破壊マニアよりスピードマニア向けの映画、といったところでしょうか。公道でのカーレースで、仲間を殺された挙句に、その罪を着せられ服役させられた主人公。仮釈放後、仲間を殺した男・ディーノへの復讐のため、カーレース開催地であるサンフランシスコへと、はるばる車を走れらせる。と言えば何だかロードムービー風で、しかもその途上では、彼のレース参加阻止を企む刺客が襲い掛かる、とくればこれはゼッタイに面白くなるはずなんですけれど……なーんか、薄味なんですよね。この道中をどれだけタップリ描けるかが見せ場のひとつだと思うのですが、もうひとつ印象を深められないまま、映画の尺だけは2時間超と間延びしてしまって。ラストのレースも、どこがゴールであとどのくらいの距離なのやらもわからず、そりゃスピード感は満点ですが、それでもやや漫然とした感じで、切迫感に欠いてます。逆に言えば、高級車仕様のキレイに仕上げた映画、といったところでしょうか。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-02-07 09:27:07)

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