みんなのシネマレビュー
アングロファイルさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123456
投稿日付順123456
変更日付順123456

81.  フレンジー 《ネタバレ》 アクが強い作なので、評価がはっきり分かれそうですね。私は好みではありません。ヒッチコック復活の作と言われているようですが、それまでがあまりにもひどかったための相対評価の結果とも思えます。あるいは、女性の裸(ただしほとんどが死体)が多く出てきて好評だったとか。いずれにせよ、裸体に象徴される扇情的な要素が目立ちます。ただ、ヒッチコックが監督したからまだ上品に仕上がっているかもしれません。並みの監督なら、もっとセンセーショナルなB級スリラーとして撮っていたことでしょう。建て込んだ街中が主な舞台で、閉塞感を感じさせるのですが、主人公の元妻と恋人が次々と殺されるという、救いのないプロットと対応しているようです。ほかに、ヒッチコックらしい印象的なショットもありますが、やはりそれほど高い点数は与えられません。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-30 23:03:55)

82.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 もっとも印象に残ったのは、演説が成功したあと、「ローグ」と呼びかけた王に対しライオネルが「陛下」と応えるところ。ライオネルは医者と患者として対等な立場を保つため、王をバーティと呼んできたわけですが、うまく演説ができたためその関係が解消されたと見るべきでしょう。しかもそこに、二人の間に厳然と存在する階級を感じます。振り返ると、対等な関係にこだわっていたのはライオネルの方で、王(ヨーク公)は常に相手を平民と意識していました。王族としては当然かもしれませんが。 私は本作を見てきて、人間としての国王を描こうとしたのかと思っていたのですが、必ずしもそうとは言えないようです。たしかに吃音の悩みは王族のみのものではありませんが、それも国民の前で演説をしなければならないから。王位継承に至っては、いわずもがな。たしかに「人間としての国王」という部分もあるのですが、どうもあくまで王族であるという印象の方が残っています。ということで、やや期待はずれ感もあるのですが、バーティは吃音や王室の問題で悩んでいる時の方が魅力的で、演説が成功して国王として自信を持ち始めたとたん、魅力が薄れてしまいました。ただこの映画としては、彼をそのように描こうとしてのではないかという気がしています。だとすれば、私にとっては「成功した映画」だと言えると思います。 つまらないわけではないし、いい映画だと思います。誰かに見るべきかどうか尋ねられたら、見てもいいだろうと答えるでしょう。ただ、自分から積極的に見た方がいいと勧める気にはなりません。私としては、そういう微妙な評価になった作品です。[映画館(字幕)] 7点(2011-03-17 21:50:31)《改行有》

83.  クリスタル殺人事件 《ネタバレ》 クリスティ原作ものとしては、珍しく劇場まで足を運んだ記憶があります。その後テレビでも見ましたが、薄味という印象でした。が、犯人を知って見直すと、むしろドラマ性の高さに目が行きました。病気を移されたばかりに障害のある子を産み、そのため精神を病んで引退に追い込まれた女優。彼女を支える映画監督の夫。2人の情愛をたっぷりと描いたところは、さすがテイラーとハドソンです。この両名にポイントが当たっているため、他の共演者がややかすみ気味だったのが残念でしたが、それでも秘書役のジェラルディン・チャップリンは存在感がありました。ミステリーとしては、犯人がわかりやすいことが難点でしょう(投毒の機会がある人物は限られる)。アンジェラ・ランズベリーも、大柄でミス・マープルのイメージに合わない気がします。が、あくまでヒロインのドラマがメインなので、あまり大きな疵とは思われません。一度見て犯人を知ってからもう一度見るのがおすすめです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-10 20:31:17)

84.  地中海殺人事件 《ネタバレ》 いろいろな点で『ナイル殺人事件』の二番煎じという感が否めません。動機も不明確だし(ほかの容疑者の方がよほどしっかりしている)、最後の“証拠”も取って付けたような感じ。証拠として弱いのでは。コール・ポーターの音楽はご陽気で楽しいですが、殺人事件の直前までその調子なのはいかがなものでしょう。緊張感がなさすぎ。トリックも懲りすぎて、トリックのためのトリックではないかと思えます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-09-28 20:23:44)

85.  終着駅 トルストイ最後の旅 《ネタバレ》 ラスト、走り去る汽車を見ながら思った。ソフィアはきっと、夫には自分だけの人でいてほしかったのだろうと。しかしロシアの宝となり、トルストイ主義の「教祖」に祭り上げられた今となっては、それもかなわないこと。であっても、自分ひとりの夫でいてほしい。これはたいへんなワガママなのでしょうが、考えてみると一人の人だけを愛するというのはワガママなことなのかもしれません。してみると、トルストイは「すべての宗教に共通するのは愛だ」と言っていましたから、宗教というのはたいへんワガママなものということになります。宗教の間で争いが絶えないはずです。 それはともかく、いまわの際にトルストイが求めたのはほかならぬ妻であり、彼もこの時ばかりは公人の立場から逃れて一人の人間に立ち戻れたようです。であれば、これはハッピーエンドの映画ということになるのでしょう。 もともとトルストイにあまり関心はなく(それでも『戦争と平和』と『復活』は読んだ)、ヘレン・ミレンが出ているということで見たのですが、期待に違わぬ芝居を堪能できました。トルストイ役のクリストファー・プラマーも枯れた演技で、臨終の場面など妙にリアルでギョッとします。ジェームズ・マカヴォイは前半の妙にオドオドしたところがはまっていました。チェルトコフをあからさまな悪役に描いていたのは適切かどうかわかりませんが、映画としてはなかなかよかったと思います。[映画館(字幕)] 7点(2010-09-19 17:20:11)《改行有》

86.  戦場にかける橋 《ネタバレ》 これは、ニコルスン中佐のキャラクター作りがすべてでしょう。この方、相当イギリス人としてのプライドを持っていて、正直アジア人を見下している。だから日本の捕虜となっても、自分(たち)の方が優秀であるという信念を捨てない。ジュネーヴ条約を盾に取っていますが、実のところ日本人から高圧的に命令されるのが嫌なだけで、その証拠に自分が指揮を執って期日に間に合わないとなると、将校に仕事をさせるし傷病兵も駆り出す。橋を造る会議の時も、全部自分たちで仕切って斉藤大佐たち日本兵は聞いているだけ。そうやってイギリス人の優秀さを見せつけようとしたあげく、目先のことだけにとらわれて大局をを見失ったわけです。戦争にあっては、個人のチンケなプライドなどたいして意味をなさない。捕虜になればなおさら。まさに戦争は“Madness”であります。 少々長いですが、前半のニコルソン対斉藤、中盤におけるシアーズの立場の変化(けっこう笑える場面が多い)、終盤でのジャングル進行と、それぞれ見どころがあって飽きませんでした。特に日本兵に見つかって追跡するところは、サスペンスもありよかったです。しかしいずれにせよ、列車が来るまでの10分間が見ものであることはたしかです。[映画館(字幕)] 8点(2010-09-17 19:54:10)《改行有》

87.  ナイル殺人事件(1978) 《ネタバレ》 久々に見ましたが、伏線の用意周到ぶりはお見事。たとえば、ジャッキーがリネットにサイモンを紹介するとき「私と同じで貧乏」と言ったりとか。トリックも大胆で素晴らしいし、船上の殺人というのも、ある程度必然性が感じられます。ただ、狭い船の上とはいえ、2度とも殺人を目撃されるのは、できすぎという感じ。アンジェラ・ランズベリーがエキセントリックな役を演じていますが、全然笑えない。ベティ・デイヴィスとマギー・スミスの有閑コンビがかなりおかしかった。他の容疑者はおおむね印象が薄く、健闘していたのはオリビア・ハッセーくらいでしょうか。あと、ピーター・ユスチノフはポワロにしては恰幅がよすぎます。そんなこんなで、悪くはないけど『オリエント急行』よりは数段落ちます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-09-15 19:17:37)

88.  ミス・ポター 《ネタバレ》 なかなかの良品でありました。絵本作家としての思い、恋愛と両親との対立、ミリーとの友情、乱開発への反対などが、無理なく収められています。時間が短いこともあってやや薄味ですが、個人的にはあまりしつこくやられるよりはよかったですね。サクサクと話が進むので、ストレスを感じることもありません。主演のレネー・ゼルウィガーが決して美人ではないことが、本作ではプラスに働いたと思います(実際のビアトリクス・ポターは、才色兼備だったそうですが)。ミリー役のエミリー・ワトソンも好演で、間にはさまれたユアン・マクレガーは少々旗色が悪いですね。最後はずいぶんとあっさり終わりましたが、ノーマンとの恋愛が軸なので正解でしょう。駅でのキスシーンが印象的でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-09-12 11:53:52)

89.  007は二度死ぬ 《ネタバレ》 シリーズも進んでくると、だんだんスケールを大きくしなければならない。特に今回は、スペクターのNo.1が指揮する作戦ですから。ということで宇宙船をまるごと強奪する話にしたわけですが……。どうもこれが大味に感じられます。前作で核弾頭を積んだ飛行機を奪取するエピソードで、いろいろ手順を踏んでじっくり見せたのとは逆です。この大味、大雑把な雰囲気が全編にあふれています。クライマックスで忍者部隊が基地を襲撃するところでも、何となく撮影しているという感じ。これまた前作の水中戦に劣ります。それ以外でも、いろいろとご都合主義が目についてきます。宇宙船強奪などというSFじみた話だからこそ、細かいところはきっちり現実的に作ってもらいたいのですが、どうも勢いだけの力業で持っていった感じです。日本の描写云々ということを抜きにしても、魅力に欠ける作品でした。 ちなみに、変装したボンドは川平慈英に似ています。いやホント。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-07-26 21:08:59)《改行有》

90.  大列車強盗(1978) 《ネタバレ》 マイクル・クライトンが、自作小説を映画化したもの。1885年に、イギリスで実際に起こった列車強盗事件に取材した作品。 列車強盗といっても、西部劇のそれとはかなりイメージが違います。目的の金庫には鍵が4つついており、それぞれ別々に保管されているのですが、その型を取って合鍵を作り、堂々と金庫を開けようという寸法。そこは紳士の国、ドカンと爆破したりはしません。 で、前半は合鍵を作るための作業となっていて、どちらかというとサスペンスものです。鍵の管理者の人物もなかなか面白く、どうやって近づき、どのように型をとるのかが見ものです。ここはいろいろ工夫していてよかったです。 後半はいよいよ列車強盗本番ですが、事前にアクシデントがあり、警戒が厳重になってしまったりしています。ここでは一気にアクションものに早替わり。ショーン・コネリーが、スタントなし(たぶん)で危険なシーンにも挑戦したりしています。個人的には前半の方が好きですが、これはこれで楽しめます。 全体として展開は地味めですが、ところどころユーモラスな場面を織り交ぜいているので、飽きることはありませんでした。まあ、クライトンがこの作を映画化した理由は、19世紀半ばのイギリスを再現したかったからでしょう。この点、小説は映像の敵ではありません。私はこの時代についてそれほど詳しいわけではありませんが、ヴィクトリア朝に遊んだ気分にさせてもらえたので、監督の狙いは成功したのだと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-07-23 20:17:56)《改行有》

91.  シャーロック・ホームズの冒険 《ネタバレ》 かなり面白い。特に前半は飛ばしていて、笑わせてもらいました。原作を知る人なら、間違いなく楽しめるでしょう。後半から本格的な事件になり、最初のエピソードは何だったんだろうと思いましたが、一応伏線も隠されていました。ミステリーとしては王道ですが、ある程度観客にわかるようにしてあるのがミソ。しかし意外なオチがあり、これには不満な点もないわけではないですが、原作の某エピソードを参考にしたかのような展開で、人の心の機微を描いていたのがよかったです。原題に"Private Life"とありますが、私生活のうちでもホームズの女性関係にスポットを当てています。 残念だったのはキャスティングで、ロバート・スティーヴンスは個人的にはホームズというイメージではありません。クリストファー・リーのマイクロフトもしかり。コリン・ブレイクリーのワトソンはまあよかったのです。ただ、後半はほとんど彼一人が笑いをとっていたのですが、暴走気味で食傷しました。ジュヌヴィエーヴ・パージュが一番のはまり役でしょうか。いろいろな意味で、この人に負っている映画です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-07-11 17:22:35)《改行有》

92.  007/サンダーボール作戦 《ネタバレ》 これもテレビの洋画劇場以来ですが、ほとんど記憶になく、初見と同じです。予想以上に面白かった。そろそろ本格的なアクション映画になってきました。冒頭の格闘からしてハデですし、クライマックスの水中戦は、動きが緩慢で地味なわりには見せ方がいいのか、飽きずに見られました。また、話のころがし方がうまい。原爆を奪取するところをなぜ逐一見せるのかと思っていたら、ちゃんとつながっていたのですね。 それと、全般的にユーモアがパワーアップしている。特にM、Q、ミス・マネーペニーのレギュラー陣の会話が楽しいのは、シリーズとして軌道に乗ったことの裏付けでしょう。逆に、ラルゴやドミノはいわゆる“キャラ立ち”という点ではやや不満が残ります。ルチアナ・パルッツィの方が存在感がありました。途中退場が残念です。 途中中だるみもありましたが、全体としてはかなり楽しめました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-07-06 21:12:46)《改行有》

93.  007/ゴールドフィンガー 《ネタバレ》 ボンドが謎を解く第1作、ボンドと敵を等分に描いた第2作に続き、今作では敵であるゴールドフィンガーがメインのようです。ゴールドフィンガーがどんな男でどんな悪事を働くのかが話の中心で、ボンドはそれをわれわれ観客に紹介するガイドのようなもの。ということで、ボンドが活躍する余地はあまり残されていませんでした。 肝心のゴールドフィンガーですが、序盤のイカサマを見てもわかるように、はっきり言ってセコイ。おまけにグランドスラム計画の目的が、結局自分の金もうけ。そこまで利益追求にこだわるのはご立派ですが、やることがハデで面白いわりには、小物という印象です。あまり魅力を感じずガッカリ。部下のオッドジョブの方が、粛々と命令を遂行するしどう見てもボンドより強そうで、いい感じ。もう、ハロルド坂田あっての『ゴールドフィンガー』でしょう。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-06-23 22:19:47)《改行有》

94.  わが命つきるとも 『ブーリン家の姉妹』と同じ時代を描いているのですが、すでに歴史を知っていることが前提なのか、話が早く進みすぎる感じでちょっとついていけないところもありました。主人公が法律家と宗教家を都合のいいように使い分けている気がして、あまりいい印象はありません。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-06-20 12:44:12)

95.  007/ロシアより愛をこめて 《ネタバレ》 これまではテレビの洋画劇場でしか見たことがなかったので、ノーカット・字幕というのはおそらく初めてだと思います。で、正直な感想は「それほど楽しめなかった」です。 前作の犯人捜しから一転して、今回はサスペンスが基調。そのためスペクター側の手の内を全部さらしているわけですが、どうもあまりサスペンスが盛り上がらない。とにかく前半はのんびりしすぎていて、スパイ映画というよりはイスタンブールの観光案内のようです。地下水道を船で移動したり、女同士の決闘に立ち会ったりと、あまり緊張感がありません。その合間に銃撃戦が起こったりサスペンスフルな展開になったりするのですが、木に竹を接いだようで、あまりいい進め方とは思えません。ソビエト大使館から暗号解読器を奪取したあとからは、なかなか面白かったです。が、それまでが長い。 よかった点はキャスティングでしょう。とにかくダニエラ・ビアンキが美人! 「絶世の美女」という言葉はこの人のためにあるのではと思えるくらい美しい。『ドクター・ノオ』とは違い、ヒロインとして序盤から活躍しているのもポイントが高いです。それと、ケリム役のペドロ・アルメンダリス。ボンドとはタイプが違うこともあって存在感があり、いい味を出しています。名脇役ですね。敵役2人も、“濃い”人選でインパクトがあります。 とはいえ、前半のダルさは予想外だったので、結局『ドクター・ノオ』より低い点数となってしまいました。自分としても意外です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-05-31 20:46:34)《改行有》

96.  日の名残り 《ネタバレ》 まるで日本人のように(?)職務に忠実な執事。忠実すぎるゆえに他人とすれ違ってしまうさまを、静かなタッチで巧みに描いていました。微妙な心理の綾を表現した、主演の2人がおみごと。「若くして結婚した女性は後悔する」と言っていたミス・ケントンが、自身の結婚を後悔してしまうのは皮肉が効いています。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-05-27 20:25:43)

97.  007/ドクター・ノオ 《ネタバレ》 今でこそ007=アクション映画という図式ですが、改めて第1作を見たら、これはむしろミステリーではないですか。ジャマイカの情報部員が行方不明になったため派遣されたジェームズ・ボンド。ほとんどハードボイルドの探偵です。女スパイとよろしくやったあと味方に引き渡すあたり、いかにもという展開です。それが島に上陸し、ドラゴン戦車やノオ博士の研究施設が登場すると、SFチックになってきます。この変身ぶりが楽しいですね。放射能を除去するプロセスが、なんかおかしくてちょいと笑えます。ただしあくまで探偵ものの延長であるためか、それほどぶっとんだ展開にはなりません。ボンドガールのハニーも見せ場はないし、ジョセフ・ワイズマンは敵役としてはちょっと薄味。アクションもあまりないのですが、前半だけでも十分楽しめました。というか、アクションに期待しなかったから楽しめたのかも。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-05-19 21:28:48)

98.  路上のソリスト 《ネタバレ》 実話を元にしているためか、映像的にもドキュメンタリー・タッチの雰囲気がありました(一部除く)。昔NHKで放送していた、佐々木昭一郎のドラマのような感じです。 最初は喋りまくるナサニエルに面喰らいましたが、次第に慣れてむしろ彼の個性として認められるようになりました。昔から芸術家には奇人変人が珍しくありませんし、本人も路上生活に満足している様子。見ているうちに、路上生活も悪くないんじゃないか、なんていう気にすらなってきます。 しかしロペス記者は、常識人としてナサニエルを路上生活から救おうとする。まあ一般的にはそれが当然なのでしょうが、このケースはそれでいいのかなぁ、なんて思いながら見ていました。結果として2人の価値観がぶつかり合い、種々の相克のあと、ついにナサニエルが爆発します。結果としてこれがプラスの方に作用して、助ける者と助けられる者の関係から、対等な真の友人関係を築けたようです。結局は、そこがポイントなのでしょうか。どうも、どういう点に絞って鑑賞すればいいのか、今ひとつわかりにくかったです。ナサニエルの側から見たからでしょうか。ロペスと元妻の間も、どういうことなのかピンと来ません。もしかして、「実話だから入れました」ってことなのでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-17 20:53:24)《改行有》

99.  つぐない 《ネタバレ》 前半はかなりよかったです。特にブライオニーを演じたシアーシャ・ローナンはすばらしい。人物の心理の移り変わり、そのきめ細かな描写に引きつけられました。が、ロビーが逮捕されて戦争になると、なぜこうも退屈になるのか? ダンケルクでの長回しも、飽きてしまいました。話がタリス姉妹に戻ると、そうでもないのですが。しかしラスト、年老いたブライオニーが登場し、“真相”を語ったことがトドメとなりました。あれのせいで、あくまでブライオニー個人の物語に収斂されてしまい、普遍性が感じられなくなってしまったのです。普遍性を持たせるために戦争を背景にしたのかと思ったのですが、それも差し引きゼロになってしまいました。あくまで個人のお話ということで、共感はできません。 ……というような感想を持ったのですが、ネットでこの映画について調べてみたら、キリスト教の観点からレビューしたものがみつかりました。それによると、ロビーはイエスの役割を与えられていて、たとえばダンケルクで足を洗われるのは、マグダラのマリアがイエスの足を洗う場面を意識したもの。ブライオニーはペトロと同じように、ボビーを三度裏切る(窓越しに見たとき、手紙を読んだとき、図書館)などなど。言われてみればなるほどと思いますが、キリスト教に縁遠い人間にはとうてい考え及ばないことでしょう。敬虔なクリスチャンの方はこの映画や原作小説をどう見るのか、もっと意見を聞いてみたいところです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-03-21 13:59:05)(良:1票) 《改行有》

100.  情愛と友情 《ネタバレ》 原作は未読ですが、おそらく原作とこの映画とでは、狙いが微妙に異なるのではないでしょうか。個人的に感じたのは、精神的な要素を重要視するマーチメインの人たち(特に夫人)と、無宗教で物質的な面を重要視するチャールズを対比させ、それがそのまま上流階級と庶民、伝統ある家柄と成り上がり者の対比になっているということです。そしておそらくは、物質優先主義に対する批評めいたものがあるのだと思います。が、この映画ではそれとは別の面にスポットが当てられているようで、そのためか終盤は本筋とはややズレた展開であるかのような印象を受けます。実はこちらが本道ではないのかと思いますが。 このズレを助長しているのが、登場人物の描写不足。ジュリアと再会したチャールズが、彼女と結婚しようとその夫と話しあうとき、「ブライズヘッドが欲しいのだろう」と言われます。チャールズの物質主義を指摘したものですが、実はそれまでの展開では、チャールズがそれほどブライズヘッドを気に入ってこだわっているとはとても思えません。チャールズとセバスチャン、ジュリアとの関係に重点を置きすぎて、この辺がお留守になったようです。せっかくエマ・トンプソンまで担ぎ出したのに、締まりのない映画になってしまいました。映像は美しいのですが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-02-24 20:27:20)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS