みんなのシネマレビュー |
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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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2. 悪の法則 《ネタバレ》 本作品は確かに不親切というか、あえて描いていないところ非常に多いと思うのですが、このために「描かれていない」部分に対するイメージが膨らみ、恐怖感が煽られます。そもそも、「カウンセラー」がバイカーの弁護士に選ばれたことが全ての発端ですが、どうやって彼が「国選弁護士」に選出されたのか。その背景を鑑賞後に想像したらおぞましい余韻がこみ上げてきました。映画はストーリーのテンポが速すぎてついていくだけで精いっぱいですが、「あのシーンはどういう意味だったのか、どういうメタファーだったのか」を後で思い返したり議論をすることで味わい深くなる類の珍しい作品かと。ハビエル・バルデムがかませ犬的なポジションだったのも観客の期待をうまい具合に裏切り、絶望感を味あわせるのに一役かってくれたかもしれません。邦題の『悪の法則』というのはあまりピンときませんでしたね。そもそも悪には法則自体が存在しないことを描いた作品だと思います。原題の『カウンセラー』が最初は弁護士先生のことを意味していたのが、最終的には弁護士先生自体が助けを求めるクライアントになってしまうという構図が興味深かったので、原題のほうがテーマ性があるように思われますが、日本語で表現するのは難しいですね。[映画館(字幕)] 7点(2013-12-26 22:02:27) 3. ジャッカル 《ネタバレ》 この作品、当時映画館で観ておりましたが、途中で帰りたいと思ったはじめての作品です。まぁ、リメイクということで新しいジャッカル像の構築というか、新しい解釈をしたということで100歩譲るとしても、変装が変装になってないとか、ラストの暗殺シーンに特注マシンガン使う意味があったのかとか、ただの殺人鬼にしか見えないとか、一流の殺し屋っぽくない描写が目立つのとかは新解釈が成功していると言えるのでしょうか。ジャッカルが最後に息を吹き返すというアイデアはブルースウィリス本人によるものらしいですが、「ダイハード」とかと出演作品を勘違いしてしまったのかしら。そんなウィリスの提案にリチャードギアが激怒したとかなんとか当時の映画雑誌に書かれていたのを思い出します。[映画館(字幕)] 3点(2008-01-13 21:45:24) 4. ジャッカルの日 《ネタバレ》 スナイパーものの中で私が最高と信じて疑わない作品。エドワード・フォックスのいぶし銀な雰囲気が、いかにも「仕事人」という感じでかっこよすぎ。音楽が一切無いのも好印象。きわめて写実的に描写するのに一役買っています。スナイパーものという割に実際に彼が銃を手にしているシーンは数分程度だけれども、それまでの下ごしらえがばっちりで、完璧に感情移入させられてしまっているから最後のシーンの緊迫感はとてつもない。おそらく観客の8割以上は彼の暗殺成功を祈ったのではないでしょうか。悪者をあそこまでかっこよく見せることができるのはやはりスタッフの腕なんでしょうなあ。ところで、余談ですけれどもジンネマン監督は『西部戦線異状なし』に出演していたんですね。知らなかった。[地上波(字幕)] 9点(2008-01-13 17:26:05)(良:2票) 5. 未来世紀ブラジル テリー・ギリアムによるモンティ・パイソンの異様なアニメが好きな僕としては、彼のアニメ世界がそのまま再現された世界に浸れるだけで満足でした。この作品には、モンティ・パイソンでも度々出現する「パイプ」「翼」「雲」といったモチーフが散りばめられ、ニヤリとすることが度々。官僚制への批判というのは真新しいテーマではなく、あくまで表層的な話題であるように見えます。ストーリー自体も特に目を引くものはありませんが、「彼の脳内のイメージを実写にするとこうなる」ということが理解できるだけで価値のある作品なのだと思います。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-13 12:29:21)
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