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1. 真珠の耳飾りの少女
貧乏な家の少女がある芸術家の家に奉公に出る。その出自故、差別され、いびられはするが、やがて、その芸術家に才能を見いだされる。そんな二人に嫉妬し、周囲の目はさらに厳しくなるのだが…。■というわけで、この映画、実に真っ当なメロドラマ、昼メロ、通俗、大映テレビでキョンキョンがピアノ引いてたの、「エースをねらえ」、なのだが、この演出家はどうも妙な野心があって、ゲージツに仕立て上げようと、すかした演出を施します。■そのあげく、物語の細部はよくわかんないし、泣かせどころとおぼしきシーンでも泣けないし、かといって芸術映画になるには、その才能も技量もない上、ゴダールの「パッション」を一度でも見ていたら、こんな演出しないよなぁ、こんな映画恥ずかしくて撮れないよなぁ、と「映画」センスも皆無。■と、実に中途半端な映画なのだが、お話は通俗メロドラマなので私はとても楽しめた。プロデューサー、あるいは脚本家は、こーゆーチンピラ監督に演出を頼むのではなく、増村保造、川島雄三あたりに演出を依頼すべきで、あ、亡くなってるか、じゃ、極東のアルチザン、澤井信一郎に演出させるべきなのだ、こーゆーのは、きっと。1点(2004-05-17 22:45:33)
2. ドッグ・ソルジャー(2002)
《ネタバレ》 これは悪くない。地味なキャスト、それぞれの顔がよいし、キャラ付けもしっかりとしている。全編にわたるユーモアも心地よい。この手のホラーにありがちな「権力の陰謀」や、狼男の素性などを暗示するだけにとどめているのも好感が持てる。ラストのどんでん返しは余計な気もするが、ま、お約束だろう。こういうのを見ると、ハリウッド産はホントに駄目になったなぁ、と思う。こういう映画が月に1、2本あると嬉しいのだが。7点(2003-12-07 20:40:14)(良:1票)
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