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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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81.  ガメラ2  レギオン襲来 《ネタバレ》 ガメラシリーズを見るのは初めて、正直評価が高いという理由だけで手に取ったのですが非常に面白かったです。ガメラの超戦力でも歯が立たないマザーレギオンにか弱い人間達が立ち向かっていく展開の熱さは最高でした。同じ特撮映画のゴジラシリーズでもそうであるように怪獣映画はどんどん怪獣たちのプロレスごっこになることは常でありますが、個人的に怪獣映画に求める物は初代ゴジラの様に「強大な怪物たちに立ち向かっていくちっぽけな人間達の意地」ですので、大変面白く見ることが出来ました。自衛官たちカッコ良すぎだろう。3部作とも見たいと思います。[DVD(邦画)] 7点(2012-09-02 12:51:55)(良:2票)

82.  モンスターズ・ユニバーシティ 《ネタバレ》 大ヒット作品のプリクエルとしては大変良く出来た作品だったと思います。第一印象はモンスター版『ナーズの復讐』。どちらも大学のイケてないフラタニティが学内トップのイケてる(脳筋)フラタニティに逆襲する話ですが、アメリカの学内のヒエラルキーを子ども向け映画で描いちゃう辺りは実にピクサーらしいセンスですね。 しかも100分という短い上映時間の中での鮮やかなストーリー運び、丁寧な伏線回収、サスペンスとアクションの絶妙な匙加減は素晴らしかった。 しかし個人的には気になった点が多々ある作品でもありましたので、以下に列挙していこうと思います。1.なぜマイクが少年時代の頃からあれだけ周囲から除け者にされていたか理由がない。それに"歯を矯正してる"="イケてない"って表現は正直陳腐だと思う。2.ウーズマ・カッパの面々の外面はともかく内面はそれほど掘り下げられない。最後のドンとスクイシーのお母さんの結婚話とかマジでどうでもいい。3.サリーの細工でウーズマ・カッパは優勝するが、インチキで敗れたRORへのフォローは一切無し。RORは本当に嫌な奴らだったけど怖がらせ屋としての実力は本物だった。そこを適当に流すのはちょっと許せない。4.マイクは結局怖がらせ屋にはなれなかった。個性を活かすカタチでサリーのコーチとして成功するんだけど、それでいいんだろうか?私はパーティー会場でトロフィーに写り込んだマイクの歪曲した顔が結構怖いので、その伏線を活かしてRORとの戦いで鏡か何か使って勝つもんだと思っていた。だって少年時代のマイクが遠足の時に憧れた怖がらせ屋のスーパースター、フランク・マッケイも見た目がゴツい訳では無くシルエットで子どもを怖がらせていたんだから。「個性を活かす」ということは本当に大事なことだけど、主人公には個性を活かして怖がらせ屋になって欲しかったな。でもそれじゃ前作の『モンスターズ・インク』に繋がらないか。 まあこれだけ重箱の隅をつついてしまうのは、基本のストーリーがキチンとしているからであると思うので、大変良質な作品であることは間違いないと思います。[映画館(字幕)] 7点(2013-07-07 22:23:03)(良:2票) 《改行有》

83.  25年目のキス 《ネタバレ》 所謂学園の負け犬を主人公にしたコメディ。この手の映画では過去に『ナーズの復讐』や『アニマル・ハウス』等の傑作がありますが、本作はそれには到底及ばないと言わざるを得ません。先ず、ギークやナードを主役にしているもののドリュー・バリモアやリリー・ソビエスキーの見た目が普通に綺麗すぎるので、全然学園のヒエラルキーの最下層にいるという実感が湧かない。 本作が過去の同系統の作品と異なる点は、主人公がスクープをすっぱ抜くために派遣された25歳の女性ということですが、この設定も物語の進行に対して寄与していない。そもそもシェイクスピア知っているくらいでインテリぶられてもなぁ。 何よりダメダメなのが、プロムナイトにおいて、主人公が大声で演説してしまう点だと思います。「プロムがすべてじゃないの!」「アルディスは素晴らしいわ!」「みんな、いつまで他人を貶すつもりなの!」等々。そういう作品の核を登場人物が演説してしまうのは、最も残念な脚本の一つだと思っているので、非常に残念な気持ちになりました。[DVD(字幕)] 4点(2015-08-14 22:46:31)(良:1票) 《改行有》

84.  無ケーカクの命中男/ノックトアップ 《ネタバレ》 できちゃった婚を題材にしたラブコメディ。できちゃった婚は今ではネガティブな意味合いを避けるためか"幸せ婚"とか"ダブルハッピー"とか言う事もあるらしいですが、やっぱり無ケーカクな妊娠には本作で描かれる様に後悔が付き物だし、今の呼び方はどうかと思います。トラブルの無い結婚生活なんぞ存在しないでしょうし、つまりできちゃった時に如何に相手のこと、赤ん坊のことを真剣に考えられるかこそが大事なんだと思いました。だから主人公はどんなにダメ人間でも最後は彼女に受け入れてもらえた。と言う風にストーリーとしてはとっても良かったのですが、セス・ローゲン演じるダメ主人公がとにかくデリカシーも無し、顔も悪い、金も無いとダメ人間の粋を集めた様なキャラクターだったので、序盤の1時間は正直観ていて辛い部分もありました。余りにも主人公に共感できないので。最後は前途多難ながらも幸せな家庭を築いているようで安心しました。最後にこの映画の出産シーンは近年稀に見る名出産シーンだと思いました。観終わった後、とにかく女はスゲーなとしみじみ思いましたとさ。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-11-04 22:02:25)(良:1票)

85.  アフタースクール 《ネタバレ》 確かに面白い。所々のミスディレクションが最後にパッと収束する辺りは、こういうどんでん返しの映画好きとして楽しめました。それ故、最後の大泉洋が事件のカラクリを全てペラペラ喋ってしまうのは好きじゃ無かったです。やっぱり映像で驚かして欲しかった。あれじゃ推理小説の探偵みたいですからね。 あと堅気の人達がヤクザに立ち向かうって構造自体にちょっと乗り切れなかった気もします。普通の人ならあんな風にヤクザと向き合った瞬間に動揺を隠せないだろうし、逆にヤクザはそういう堅気の人達の性質を必ず見抜く力が普通はありそうなものですから、お話自体がファンタジーに感じてしまいました。「こんなことあるわけねーだろ!」と。警察がヤクザの女の話を簡単に真に受けるってのもどうかなぁ。 [地上波(邦画)] 5点(2009-09-20 10:25:02)(良:1票) 《改行有》

86.  BALLAD 名もなき恋のうた 《ネタバレ》 色々欠点がある映画だと思いますが、一番の欠点はアニメでは許されるところを、実写でもそのまま同じ演出をしている所だと感じました。どんな映画でもタイムスリップが起きる場面自体はギャグとしてやっている物なのに、この映画は真面目にやってしまっています。ハッキリ言ってバカみたいです。私は元のクレヨンしんちゃん版は未見ですが、恐らくはギャグとして演出しているのでは? 脚本も良く出来ているとは到底言い難い出来だと思います。又兵衛を慕っている若侍は、途中にあれだけ伏線張っているのに、全く成長するシーンが描かれません。まともな映画だったら、又兵衛か父親が合戦の最中に戦死する事で大人として成長する演出を入れると思うんですけど……。最後の「ありがとう」の石碑も、大クヌギの傍か湖のほとりに置かれているなら百歩譲って分かりますが、城跡に置いてあるので全くもって意味不明。どうせなら川上家の所縁の場所に置けよ!。 本作を観て改めて思ったのですが、監督の山崎さんは「ALWAYS 三丁目の夕日」で非常に評価されていましたが、そんなに褒めるほど上手でしょうか。脚本を兼任しているにしては穴がありすぎると思いますし、なにより撮り方が一々ドラマっぽいというか、陳腐と言うしか無い気が。役者さん達も御世辞にも好演しているとは言えないし、そういう役者さんの演技力を引き出す技量もイマイチな人なんだなと言わざるを得ません。 次回作は「実写版宇宙戦艦ヤマト」らしいですが、大丈夫なんでしょうか。主役は木村拓哉ですし、まさかSMAPファンなんですかね。[映画館(邦画)] 4点(2009-10-06 01:05:32)(良:1票) 《改行有》

87.  ツーリスト 《ネタバレ》 とにかく全編に渡り演出がヌルいように感じました。スパイアクション物なのに全然観ていてハラハラしません。ベニスの家々の屋根を飛び越えながらのチェイスなんて、普通なら否応なく面白い場面になる筈なのに、のろのろ飛び越えるので全然楽しくない。なんか全体的にアクションがトロいです。あとこの手のスパイ映画で美人捜査官が出てきて期待するのは、やっぱりエロでしょ!でもアンジェリーナ・ジョリーが殆ど肌を見せないのでそれもガッカリ。これならまだベオウルフのCGジョリ姐さんの方が見ごたえありましたよ。ラストのどんでん返しも特に特筆すべきものは無いし……。下手なスパイ映画をワザと作ったのかと言いたいくらい、不満点ばかり目につく映画でした。[映画館(字幕)] 3点(2011-03-27 08:54:48)(良:1票)

88.  フレンチ・コネクション 《ネタバレ》 想像を映像化するのが映画だとすればこの映画は映画ではありません。塵芥が散らかるブルックリンの街並み、起伏の少ないストーリー、逃げる悪人の背中に銃弾を浴びせる主人公、そして爽快感のまるで無いラスト。あらゆる場面が単なる刑事ドラマとは一線を画しています。ただ、だから面白くないかというとそんな事は全く無く、リアルにはリアルの見せ方があることが良く分かりました。簡単に言えばリアルだからこそ何が起こるか判らない面白さです。リアルなのだからストーリーが定石通りに進む保証などない。屋上で突然射殺されかける主人公や、それによって巻き込まれて死亡する全く無関係の女性、電車の中であっけなく撃ち殺される車掌。緊迫感と若干の不快感が耳に残る音楽も相まって、事態がどう転ぶか、誰が命を落とすのかが全く読めない。そこにこの物語としての面白さを感じました。 また語り草となっている暗殺者が乗る電車とポパイが運転する車のチェイスシーンは素晴らしい。[映画館(字幕)] 8点(2014-07-01 19:11:45)(良:1票) 《改行有》

89.  ニンジャ・アサシン 《ネタバレ》 ジェームズ・マクティーグ、ウォシャウスキー兄弟というハリウッド界のオタク代表が作った、完全に趣味先行のアホアホ残虐アクション映画です。「今の世の中に忍者がいたら面白くね?」というアホ丸出しのアイデアから作られたのでしょう。全編に渡るヒドい展開(忍者の主人公が色々あって忍者の里を滅ぼすだけ)に爆笑してしまいました。 その他にも、「忍者は念じるだけで体が治せるんだぜ!」とか「忍者は目隠ししてても音で敵の攻撃を避けられるんだよ!」とか「ジジイの師匠キャラはマジ強いよな!」等の、どこのNINJA漫画だと突っ込みを入れたくなる展開が満載なので、B級映画が大好きな人は大満足出来ると思います。[映画館(字幕)] 8点(2010-03-30 08:45:07)(良:1票) 《改行有》

90.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 水爆の落とし子、"ゴジラ"。戦後10年も経たずにこの映画が作られたのは奇跡であり必然でもあると思います。反戦・反核のメッセージが色濃く出た作品で、この映画が当時大ヒットしたことを考えると、国民がそういう作品を望んでいたのだと良く分かります。ゴジラが撒き散らす放射能によって病院の患者にガイガーカウンターを向ける看護婦たち、火の海と化した銀座の風景を見ながら「チクショウ、チクショウ」と呟く市民、オキシジェン・デストロイヤーについて「こんな危険なものを為政者が黙って見てる訳がない、必ず兵器に転用するだろう」として原爆・水爆を引き合いに出し使用を躊躇う芹沢博士、ゴジラの情報をひた隠しにしようとする議員とそれに反対する婦人団体。あらゆる場面が先の愚かな戦争への自己反省と怒りとして表現され、今観ても考えさせられる、学ぶべきシーンが多々ありました。 円谷英二による特撮も当然ながら素晴らしい。丘から現れるゴジラのファースト・インパクトは勿論のこと、電車・駅の破壊、東京大空襲さながらに東京を廃墟と化す大破壊、今観てもチープさは全く感じられない。モノクロであることが記録映画の様な生々しさを醸し出しているからなのかも知れません。 基本的にゴジラの大暴れに人間は為す術もなく虐殺されるだけである。電車を潰された乗客、タワーから墜落するテレビ中継班、「(戦争で亡くなったのだろう)もうすぐお父ちゃまのところに行くのよ……」と死を受け入れる女性、ゴジラは正に現れたが最後、容赦なく人々の命を刈り取る原爆・水爆そのものです。あの時代だからこそ作れた、永久に人々の心を捉え続けるであろう傑作、正に日本の宝です。[映画館(邦画)] 9点(2011-11-12 09:48:35)(良:1票) 《改行有》

91.  ワイルドバンチ 《ネタバレ》 ほぼ全編に渡り漢!漢!漢!サム・ペキンパーの美学が堪能できるオス度100%のバイオレンス西部劇。しかし同時にそういう格好良い仁義を貫く男達の時代の終焉を表している映画とも思え寂しさも強く感じました。 超渋いストップモーションが繰り返されるオープニングからこの映画は始まりますが、そこで何度もカットインされるサソリが無数のアリに喰われているシーンは何かを象徴している様に見えます。それは恐らく主人公たちの最期でしょう。本作の世界は強い無敵のガンマンが活躍できる時代では無く、蟻ん子みたいな奴らに人海戦術で殺されてしまう残酷な世界なのです。足に古傷を負うパイクは何度も「俺も年だしそろそろ終わりにしないといけない、俺の時代はもう終わりだ」と言います。そしてエンジェルのフィアンセは金に目が眩んでクソたれ将軍に媚を売っている。終盤にパイクは自分が抱いた女に撃たれる。これらのエピソードは「最早男の美学が通用する時代じゃないんだ、世の中実益で動く世界なんだよ」と観客に突きつけている様に思えてなりません。 それでも最後に「俺たちは俺たちの筋を通すぜ!」とたった四人で大量の敵に立ち向かっていく。金のため、自分の命のためにワイルドバンチを仕留めようとしていたソーントンはパイクの銃を拾い上げ金を受け取らずに座り込む。もう観客に何が言いたいかは明確でしょう。 この映画の最後に熱くなれる人はまだ男の美学を信じている人なんだと思います。それが良いのか悪いのかは人それぞれでしょうが、私は仁義を通す彼らの姿に最高に熱くなりましたね。 それからつい終盤の大銃撃戦に目がいってしまうのですが、中盤の列車アクションも同様に出色の出来!ここまで面白い列車アクションを私は今まで観た事がありません。[映画館(字幕)] 8点(2013-06-28 00:47:38)(良:1票) 《改行有》

92.  屋根裏部屋のマリアたち 《ネタバレ》 1962年のパリを舞台としてスペイン人のメイドたちを描くコメディ。主人公は父親の会社を継いで社長職についている基本的に融通が利かない堅苦しい中年男だが、次第に自由奔放なスペイン人のメイドたちの生き方に惹かれていくというストーリー。序盤は主人公の妻がメイドを存外に扱っている描写やメイドたちの劣悪な生活環境(壊れて詰まってしまった共同トイレが大写しになったりする)の描写が目立ち、もしかして当時のメイドたちの実情を告発する重い内容かと思っていたがこれが全く違っていた。メイドたちの劣悪な職場環境を扱った映画といえば今年公開された傑作『ヘルプ 心がつなぐストーリー』を真っ先に思い出すが本作は同作の様な人種差別がテーマではない。スペイン人のメイドたちは困った際にはお互いに助け合いいとも簡単に困難を解決していく。イキイキと家事をこなしていくその魅力的な姿をつい羨望せずにはいられない。それほどに彼女たちは楽しんで日々を生きているのだ。このメイドたちの豪快で観ていて楽しくなるような生活感を監督は実に見事に描いている。監督が少年時代に実際にメイドがいる生活を送っていたからこそ可能であった演出だろう。また日々を買い物とランチとママ友とのブリッジに費やす夫人が良い対比となっている。物語は途中から夫人が勘違いにより主人公を家から追い出して仕舞い、仕方なく主人公はメイドたちと共同の生活空間に身を置く展開となるのだが、主人公はメイドたちと触れ合うことで人生に自由な喜びを感じるようになる。つまりメイドたちは人生を謳歌していない人々に人生の楽しみを覚えさせる所謂触媒のような存在なのだ。また同時に主人公は自分の家の美しいメイド、マリアに次第に恋愛感情を覚える様になってしまったから話は大変なことになってくる。ただ本作はコメディであるのでドロドロな人間模様になることは無く基本笑いながら彼らの騒動を楽しめる。特に主人公が気になるマリアと親しくなろうとスペイン語で会話を図ろうとするシーンはお約束ながらも爆笑モノの名シーンとなっている。適度な笑いの中にしっかりと生きるヒントを与えてくれる本作、自信を持って良作とお勧めできる作品である。[映画館(字幕)] 7点(2012-09-17 19:27:13)(良:1票)

93.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 キャラの魅力だけでゴリ押しする快作。それだけに各ヒーロー達の活躍を予備知識として観ておいた方が確実に楽しめるかと思います(アイアンマン、キャプテン・アメリカ、インクレディブル・ハルク、マイティ・ソー)。もう話はあって無い様なもの。なんか知らんけど世界の征服を企んでいる悪い奴(ロキ)が地球攻めてきて、ヒーローが一致団結して倒す、それだけ。主役6人それぞれに一応ストーリーと見せ場を用意して上映時間を2時間半に収めるという脚本の手際の良さは判りますが、どうも話の底は浅いと感じてしまいました。私は変身したら超凶暴なのに普段はインテリというハルクが大好きなので、ハルクがとにかく暴れ回る終盤が見れたから満足でしたけど、「なんか話題になってるから」といった理由で観た人はとにかく話が無くてキツかったんじゃないかなあと想像してしまいました。しかし悪役のロキはその超小物っ振りがコメディリリーフになっていましたね。あとマーヴェルの映画化作品のラストでお馴染みの次回作の予告みたいなのいい加減やめてくれませんかね。それよりもエンドロール後のアヴェンジャーズ達の超やる気のない打ち上げ風景の方が百倍面白かったです。あと音楽のアラン・シルヴェストリのスコアが非常に素晴らしかった。否応も無くテンションが上がる壮大且つロマン溢れるテーマは最高です。最後に絶対に劇場で観た方が良い映画なことは間違いないです。ドッカンドッカン起こるアクションや音楽は劇場で見なきゃ確実に面白さ半減、できればIMAXの大画面で観るのをお勧めします。[映画館(字幕)] 7点(2012-08-26 20:07:44)(良:1票)

94.  イースタン・プロミス 《ネタバレ》 この物語は「居場所を求める人たち」を描いた話だと思います。アンナは流産により子どもを失いロンドンに帰ってきた。キリルはファミリーのボスの一人息子として横暴に振舞うも本質は女性的な男である。ニコライはロンドンの裏社会の王の居場所を狙っているドライバー兼始末屋を装うFSBの覆面捜査官。 彼らは一人の赤ん坊を軸にして交差し、物語は静謐ながら感動的なクライマックスへと進んでいく。とにかく脚本に全く無駄が感じられない程に素晴らしく、女性的な感性を持つキリル(実際にホモセクシュアルなのでしょう)がどうしても赤ん坊を殺せず苦悩するシーンは大変素晴らしかった。非常に暴力的でありながら母性的な作品だと思います。どうしてこの様な「生と死」が見事に共生した映画が撮れるのか……、素晴らしい。 公開当時一部で話題となった残酷描写も全体的に静かに進む物語に緊張感を持たせており、とりわけサウナ浴場での凄惨な殺し合いは必見です。常に人の痛みを丹念に描くクローネンバーグだから撮れた名シーンだと思います。[映画館(字幕)] 9点(2008-07-28 23:48:35)(良:1票) 《改行有》

95.  時をかける少女(2006) 《ネタバレ》 何より細田守監督の演出力に恐れ入りました。画面中を動き回るキャラクター(てんぷらを揚げるだけで魅力的)と線路前でのストップモーションの対比はアニメの快感に溢れています。ジブリ映画の様な大きな口を開けガハガハと笑う真琴は見ていてとても楽しい。動画としてのレベルが兎に角高いと感じました。しかし中盤までが単なる日常系の学園ドラマになっているのは個人的に辛かった。この日常の部分が、終盤で千昭が真琴の前から姿を消してしまう時への布石になっている事は十分理解出来るのですが、やはり単なる日常では少し詰まらない。何かしら中盤まで興味を引っ張る様な展開が欲しかった。ともあれ多少の不満はありましたが、昨今の邦画の青春映画の中では群を抜いた出来だと思います。[DVD(邦画)] 7点(2010-07-13 23:47:34)(良:1票)

96.  カーズ2 《ネタバレ》 「Mr.インクレディブル」や「トイ・ストーリー3」を観たときにも感じたのですがピクサーの製作陣は本当にスパイ映画が好きなんだと思う。今作はイギリスの諜報部員まで出して完全に007の世界です。それに擬人化された車達が登場人物なので007のような改造された車がバンバン出てきてマシンガンをぶっ放すわ、空は飛ぶわで男の子ならテンション上がらざるを得ないでしょう。ベテランと新米のやり取りもこういうスパイ物では定番で見ているだけでやり取りが楽しい。前作のような叙情感を掻き立てるようなストーリーではありませんがピクサーのアクション映画にお馴染みのスピーディー溢れるチェイスやカメラワークに大変心躍らされました。ただ悪役の動機と落とし前に関してはもう少し上映時間を延ばしてくれても良いから描いてほしかったかな。[DVD(字幕)] 7点(2012-10-08 21:36:46)(良:1票)

97.  メアリーと秘密の王国 《ネタバレ》 失礼ですが余り面白くなさそうなタイトルにも関わらず、素晴らしいクオリティの子ども向け3Dアニメーションだと思いました。花が芽吹く・木が枯れる等の自然の豊かな動き、鳥に乗った小人のダイナミックなアクション。小人から見たら世界はこんな風に見えるのかなと思える程に良く出来た画が堪能できました。また終盤では舞台が主人公・メアリーの家に移り、小人の世界から見た人間が描かれる。まあジブリの『アリエッティ』と同じ状況な訳ですが、本作の場合、小人から見たら人間は超スローで動く間抜けな生き物という設定やそこで起こるアクションはとても独特で、正直同作よりもずっと面白かった。 またキャラクター造詣が本当に良く出来ている。数々の木々や花々、虫たちが擬人化するとこうも面白くなるのか!と唸ってしまうデザイン。多分、見た目からして『指輪物語』に強く影響を受けているとは思いますが。 物語のストーリーも良く練られている。話の骨子は少女が未知の世界を冒険して、大人になり家に帰るという王道で、テーマは「誰しも誰かの、世界の一部であり、一人では生きられない」という、とても教育効果のあるものでした。 唯一ガッカリだったのが、全ての話が解決し、メアリーが家に帰った後です。父娘のわだかまりも解消し、良かった良かったと思っていると、なんと小人の世界とメアリーがコミュニケーションしている姿が描かれる。硬いことを言う様ですが、こういう旅を通して主人公が大人になる話において、旅の場所とは最終的に決別すべきものだと思います。主人公はその小人の世界を通って、大人に成長し自分の世界に帰還した。つまり小人の世界は主人公にとっては子どもだった頃の世界の象徴なんですから。「最後まで皆仲良くハッピー!」としたくなる気持ちは大変良くわかる(映画が良く出来ている程、その誘惑は強くなるのでしょう)のですが、個人的には只の蛇足に感じました。別れを描いてこその子ども向け映画ではないでしょうか。この辺りは、未だ『トイ・ストーリー3』等のPIXARに及ばない部分だと感じます。[映画館(吹替)] 8点(2014-10-27 06:58:21)(良:1票) 《改行有》

98.  ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア 《ネタバレ》 致命的な重病を患った二人の若者のちょっとオフビートな逃避行。彼らは天国に行く前に海を一度見てみたいと海を目指す。海は数々の映画で絶望の象徴や終着点の暗喩として登場する。最も有名な例はトリュフォーの「大人は判ってくれない」だろうし、北野武の「HANABI」も長年連れ添った夫婦は人生の終わりに海を目指す。恐らく全ての大陸において歩き続けた先に広大な海という終点が広がっているからだろう。本作はその様な象徴として描かれることが多い海を天国への切符、ある意味希望の象徴として描いている点が面白い。主人公二人は海を目指していなければあの病院で自身の望みも果たせぬまま死んでいただろう。海と言う絶望・終着点が皮肉にも彼らを希望へと導いたのだ。ルディは最後にマーチンに「(死ぬのは)怖くないさ」と言う。最後に海を見ることで天国への扉を開けた彼らは雲の上で仲良く駄弁っていることだろう。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-29 18:38:54)(良:1票)

99.  殺人の告白 《ネタバレ》 観終わった後にジックリ考えてみると、結構粗がある作品なのですが、観ている間はテンポの良いストーリー運びに翻弄されるので全く気になりませんでした。終盤のドンデン返しにも鈍感な私はまんまと騙されてしまいまして。ただ個人的には終盤まで割とクレバーなミステリ物と思っていたので、クライマックスに唐突に始まる犯人とのアクションシーンは蛇足に感じました。観客が求めている要素と作り手は判断したのでしょうが、私にはサービスでもなんでもありませんでした。[映画館(字幕)] 7点(2013-11-10 20:54:44)(良:1票)

100.  ホリデイ 《ネタバレ》 役者陣は非常に頑張っているが脚本がそれに見合う内容では無いというのが正直な感想です。映画ネタをふんだんに盛り込んだり、アイリスがジゴロの元彼に気持ちを爆発させたり、脚本家の祝賀会のシーン、など部分部分では面白いとは思うのです。しかしやっぱり二つの恋愛話を等価に2時間15分の中で纏め切るというのは難しいことだったのか、恋愛話自体は凄く凡庸です。 それでもジャック・ブラックのらしくない男前の演技は面白かったし、ケイト・ウィンスレットの恋愛に不器用な感じはキュートで非常に楽しめました。まあぶっちゃけるとこっちのペアの話だけで個人的にはよかったです。キャメロン・ディアスとジュード・ロウのペアはどーも感情移入し難い。[DVD(字幕)] 5点(2009-07-03 14:54:31)(良:1票) 《改行有》


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