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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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1.  機動戦士ガンダムUC/episode 5 黒いユニコーン 《ネタバレ》 このガンダムって言うアニメは、テロリストに寛容すぎる。 「視点によって正義は変わる、誰が正しいとは断言できない」 ガンダムとか言うテロリストまるだしな嘘を、コミュニケーションに癖のある人間をターゲットにしてわざと書いてるでしょ?信じるから止めなさい、と思う。 今作は特にヒドイ。この間までテロリストだった人がその罪や間違った思想をすっかり忘れている。贖罪の観念が無い事がこのアニメの最大の難点だ。 モデリングとモーションのしっかりしたアニメが今までに無い絵的説得力を押し出してると思う。技術は高いけど、信じやすい人には毒。[DVD(邦画)] 5点(2015-04-13 00:27:29)《改行有》

2.  北の国から '98時代 前編・後編<TVM> 《ネタバレ》  今考えると、いや、当時から変な違和感は感じないでもなかったのだけど、色々世紀末だったんだなと思う。  何をやっても徹底的に上手くいかない一家と、その周りの人たち。末世的世界観と相まって至る所で予感させる死と破滅っていう概念にはどう捉えて良いものやら、分からない。当時のテレビ番組の手癖のようなものだけど、何が何でも死を感じさせる話運びにはいかがなものかと言いたい。  それから、何か新興宗教めいているのが終始気に掛かる。有機農法を自然に反すると言うような主張をキャラが始めて、それまでに腑に落ちなかったものがスッと降りてくる。要するに、新興宗教だよねこれはと。どこかで聞いたような理屈だよこれはと理解する。  成立しない男女の性行為を、避妊もさせなければ、堕胎もさせない。その上関係の修復も、前提として与えない。このような行きすぎた宗教的な説法のような設定に加えて、有機農法を自然に反すると罰として疫病を蔓延させる。そして金銭的にも困窮させ、合理的な思考を受け手からも奪ってしまう。ある意味観ている間は一瞬でも、 「そうかも」  と思ってしまう。シムシティで市民をいじめて楽しむような恐ろしいストーリーだ。  その後で、草太が死んだのはお前らのせいだと言わんばかりに、重要キャラを殺してしまう。こんなことなら時代に合わせた農業なんてやらなければ良かった。とホントに思ってしまう。恐ろしい。  その後ちょっといい話になって、何となく暖かくなったような気がして終わる。  が、ちょっと待て。どういう風に蛍が生きていくことが子供にとってよりベターなのか、七〇年代や八〇年代の日本のような伝統農法でも科学的でもない、ある種歪んだ農業が九八年より昔と言うだけの理由でより自然である合理的な理由もどこにも示されていない。  オブジェクト指向は目的が手段になるから完全に排除してCOBOLをCUIで逐次型で何万行もスパゲティコードを書くべき、と言っているのと何ら変わらない。いきなりそう言われたら、プログラミングなんかしない私にはそうなのか!と、思ってしまうだろ。  そういう意味で、観てる人間に「どうせわかりゃしねえだろ」といい加減な専門的な出来事を挿入して、それが軽いSFや宗教の類でしかないという事を中途半端に隠そうとしてるところになにやら言い知れない不快感がある。  でも何となく観ちゃう。面白いからだ。[地上波(邦画)] 7点(2013-07-28 22:05:21)《改行有》

3.  キンダガートン・コップ 「ごめんな、全部俺が悪かったんだ」  寡弁というか、無口では無いにしろ内容の無い事はあまり喋らない父が僕に言う。いったい何の悪気なのかさっぱり分からない僕は、うんうんと彼を宥める。 「おいしいよ、全部食べられるよ」  僕の言葉がストライクだったらしく、言葉を詰まらせて全然おいしくないスクランブルエッグのスプーンを自分の口に運ぶ父。二人だけの食卓である。 「ごめんな。母さん、出て行っちゃったのは父さんが悪かった。謝らなくちゃな」 「けんかしたら悪い方があやまるんだよ」 「うん、返ってきたらね。そうだな。すぐ謝るよ」  僕の頭を乱暴に撫でる。なかなか手は離れなくてもの寂しげだった。 「幼稚園には今日はお父さんと行こうな」 「いいよ、行ってあげる」  前の夜、一方的に父が何かを言っていた。要求を全く遮られていよいよ喧嘩になったのだった。記憶をたぐるとこうだ。 「いや、だからさ、義父さんと出掛けるから土曜は連れて行けない。見ててよ、母親だろ?」 「何で訳の分からない趣味に私が振り回されなきゃいけないの?お母さん何とか言ってよ」  優しい祖母はよその子である私の父には強く言えず、それでとうとう家を出て行ってしまった。  呼び戻してくると言って心当たりに駆けていった祖父母は夜まで帰ってこなかったが、彼らがただ今と玄関を開けたとき母もいた事で安心したのは私以上に父だった。 「でさー、うちの子がまた迷惑掛けちゃったみたいでごめんなさいねー、子供ほったらかしで戦艦見に行くって馬鹿なのよあの子馬鹿の部類の子」と、どうやら父の母までついてきて何故か楽しそうだ。 「いやー、戦艦見たかったのは俺なんだけどねー」などと見当違いな声も聞こえてくる。 「あやまってくれば?」と僕が言うと、浮き腰の父は玄関に向かう。  銃弾を雨のように浴びて一発もあたらないシュワルツェネッガーが、幼稚園で先生になってしまうのを目の当たりにしたとき、自分が幼稚園だったときの記憶がよみがえる。そう言えば普段は偉そうなのに、何かのきっかけで大人は弱くなる。  で、近所にあるマスオさんの実家に「もみあげどうされますか?」の自然な感じで愚痴を言いに行く母も大概であるなと思う。しかも彼らはそのシチュエーションを楽しんでいるとしか思えないからたいしたものだ。[地上波(吹替)] 7点(2013-06-11 10:38:24)《改行有》

4.  麒麟の翼~劇場版・新参者~  グリッソム主任なら50分で二本は片付くであろう犯罪だったけど、雰囲気はそんなに悪くなかった。テーマは秀逸。[地上波(邦画)] 6点(2013-05-30 00:47:18)

5.  希望の国 《ネタバレ》 「まあ大丈夫だろう」 「騒ぎすぎ」 「格好付けるなよ」 「知ったかぶっちゃって」 「これくらい」 「気持ち悪い」 「面倒くさい」  こう言った雑音が、その日所々から聞こえた。 「落ち着こうよ」 「気をつけないと」 「大変なことになったらどうするんだ」 「何かおかしいほどじゃない?」 「どうなっちゃうんだよ」  それでも一様に、誰もが心の中で何度も、何度も繰り返して、口の中で唱えるようにつぶやいた。 「大きいぞ」  我々が住む東京は、今から考えれば絶望的な地震が襲って何もかもが崩れてしまった、と言うことは無かった。それは東北でも同じようなことだったかもしれない。だけど、その「思ったより揺れていない」と言う事実は人を急速に蝕んだ。油断が、である。  あの日、仕事を途中で切り上げて国道一号前のレストランでだらだらと、帰るか帰らないか、止まってしまおうか明日休んでしまおうか等とまだ明るい窓の外を眺めながらひたすらおしゃべりに興じた。  しかし、異様な光景がずっと止まらずに繰り返しそこにある事に段々と気付く。  人の列がいつまで経っても途切れない。一人が気付くと、そこに居る何人もが「あ」と声を上げる。一斉に帰宅した我々も、窓の外の人の列もどうという予定も無く出てきてしまったのだった。  このまま歩いては帰れないと言う人を残して、比較的近所に自宅のある私は群れの中に紛れて見慣れた交差点まで一緒に歩くことにした。  水田に流れ込む津波や燃える街などのリアルタイム映像が止むこと無くテレビで流れ続ける。次の日には原発が爆発してしまった。もう生きていけないんじゃ無いだろうか。とすら誰もが思った。だけど、生きてる。もう二三台原発が爆発しても私たちはきっと生きてる。だから、今はまだ諦める時じゃ無い。  地震や原発がある人がその人であると形作る決定的な物を壊してしまって、その人はその人じゃ居られなくなってしまった。死んだら何もならない、そんな気持ちを伝えてしまうと自分が残酷な人間になってしまう。でも、もう完全な手詰まりをそこに見とがめてしまったら、やはり人は自分の命を絶つ。  母親は生き残って、狂ったような生き恥を晒して、護っていたのは何だろう。少々のセシウムから子は護れても、狂ってしまったお母さんからその子を護れない。  色々な物が、そう言えばボロボロになってしまった。[DVD(邦画)] 7点(2013-05-28 02:30:31)《改行有》

6.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 まばらに帰り始める同級生にばいばーいとさよならを投げかけつつ、部活の準備をする。  そろそろ帰宅部の連中は駅やアパートに向かって行ってしまった頃になる。そうすると僕らの第二格技場に向かう広い道で四人のクラスメイトが、ケチをつけてくる。いつもの出来事である。 「ねー、そんなにガチにやんなくても良いから帰ろうよ」  街で遊ぼうよという彼の気持ちは分かる。出来るだけ大勢が良いと言うのもだ。でもこの日は単調なトレーニングが中心だったからかつい、練習したいから遊びにいってくれ。と、僕は強く言ってしまう。このとき生じた彼らの中の黒い気持ちは、すぐに大きくなって僕に向かった。 「あのさ、ここはお前んちじゃねえし」俺らの勝手だし。一人が乱暴に近づいて僕の襟首を引き寄せると、彼らの心から本音のような物が溢れてきた。  不愉快だったのは彼らのせいでは無かったと思う。けど、僕は彼の右腕に僕の右腕をするすると這わせて肩口をつかんだまま、背後に立った。用意していた左手でつかんだ後ろ襟から彼に重しを掛けるとすぐに膝を突かせて自由を奪った。視界が揺れた瞬間の出来事に何が起こったのか彼は理解できないようだった。  今にも暴行事件になりそうな雰囲気に、残りの三人は顔色を変えてすまんすまん、コイツが悪い。悪かった。と、慌てて走り寄ってきた。 「いや、そう言うつもりでは無く、なんか怒っちゃってすまん」と、今にも壊れそうになっている人間関係を取りなそうと、僕も含めて全員必死だ。  彼らの中に溜まっていた、「何かに打ち込みたい」という応力が心を折って、今日は外に向かってしまったのだった。僕の一言が原因でもあった。  だけど、この一件で僕の心も何となく本当は打ち込んでいない事実を自分のなかに見つけてしまった。  厭々やっている。自分で選んで入ったのに。仲間が無心でサンドバッグを打ち続けているその傍で、僕も怒声を上げて人を蹴り上げている。嫌なのに。  そうやって月日が経っていくうちに、部活には出なくなってしまった。  結局、僕も講義が終わるとベンチに座って遊びに行くのを誘う側に立っている。「何かに打ち込みたい」って思いながら。  新しい仲間全員がそう思っていない事を意外に思い、でも、自分だけが勝手に狭い価値観を作り出している事にやっと気がついた。  と、脳内学園で事件が起こった。[DVD(邦画)] 9点(2013-05-15 13:41:29)《改行有》

7.  機動戦士ZガンダムII 恋人たち 《ネタバレ》  Zガンダムが弱すぎるのと、女好きすぎるのと、女の人がみんな痛すぎること。  この三点でこのマンガがダメになっている。ストーリーがメチャクチャだ。[DVD(邦画)] 4点(2012-12-01 18:32:26)《改行有》

8.  機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者 《ネタバレ》  何か予感させる展開にちょっとわくわくしたのは事実だ。ブレックスやヘンケンのキャラクターはアメリカ製のハードSFに出てきそうな外観で、過去の作品とは決別してきちんとハードな物を作り出すのだろうかと期待させる。  が、時折入るテレビのセルはなんか意味あるの?そこで終わる意味あるの?主題歌とかあれでいいの?  と言う具合に最後まで乗り切れなかった感がある。けどアクションは結構魅せるし、テレビ版の再放送を見てた事もあってそれなりに面白かった。[DVD(邦画)] 6点(2012-12-01 18:30:16)《改行有》

9.  奇蹟/ミラクル 《ネタバレ》 世の中には補正が色々な種類で存在するが、中でもセガール補正とジャッキー補正はかなり強力に掛かる。大して上手く撮れていない写真も色補正やブレ補正を書ければかなりしゃんとするし、いらない脂を1カ所に集めれば巨乳になったりもするが、ジャッキー補正はこの映画を観ても分かるとおり、そんな訳無えだろなストーリーをきっちり観させる。  補正って基本的には騙されてあげる優しさなんだろうと思うんだけど、補正を補正と思わず、後から騙されたことに気付くようではそれはもう補正じゃ無い。ゴリゴリにレタッチされた見合い写真や、ギュウギュウにパッドが詰まったおっぱい、今観ると可愛くない小学校の頃好きだった子の思い出など、補正位で丁度良い。  セガール物がカンヌ映画祭で受賞しないし、ジャッキーがベルリン映画祭で人生論を語ることも無いと思う。だけど、彼らが出て来るだけで何か嬉しくなってしまって、映画そのものの出来よりも面白く観られる魔法のような物が掛かる。  そうやって受け手が上手く騙されてあげる。容赦ない世界から少しだけ優しい世界が彼らと観客の間に存在するのだ。[DVD(吹替)] 6点(2012-11-27 17:40:29)《改行有》

10.  巨神兵東京に現わる 劇場版 《ネタバレ》 確かになかなか面白い物を観た。と言う感じではあった。これが上映されることを知らなかったと言う幸運がこの作品に込められた湿った気持ちをよく引き出してくれた。 ただ、ただし。なんと言うか、これを言ったらあれなのかもしれ無いが、CGと組み合わせた方が良かったんじゃないだろうか。光が点滅する突起とか、工事現場を勝手にイメージしてしまい円谷の様で勿体無かった。 サウンドエフェクトも爆発の音がウルトラマンや怪獣物の音そのもので、リアル感が全く無かったのが惜しかった。 造形物の姿は全体としては良い。けどそのせいで特撮の限界が分かった。あるいはそういう意図だったのかもしれない。 破壊されきった東京。私達が住む東京。建物は壊れても燃えてもい無いけど、同じ様に壊れてしまっている。色々な予兆はあった。けど、こうなる事を選んでしまったのは私達の多くだ。 再生に向かって、一人だけで、一人ぼっちてまたとぼとぼ足を引きずるみたいに歩きはじめるんだな。でも、なかなか火は消えそうに無い。この映画も現実も。[映画館(邦画)] 7点(2012-11-21 07:03:15)(良:1票) 《改行有》

11.  紀元前1万年 《ネタバレ》  街でヘンテコな健康器具を売っているのを見かけた。どう考えても理にかなっていないんだけど、自信満々でその販売員はヘンテコな実演をしていた。お年寄りをターゲットにしている様子だが、そのお年寄りがあらあら大変ねなどとかなり上空からの視点でねぎらいの言葉を掛けて立ち去って行くのだった。その後あれは売れていったのだろうか、翌週興味半分でその売り場に行ってみたらもう彼らはいなかった。  この映画ももはやそういうものなのかもしれない。自信満々でそう言うものですよと繰り出す謎の古代。そうなんだ、一万二千年の昔はこう言う世界だったのだ。そうだそうだ。そうやって上手に欺されてあげて、自己洗脳して初めてエメリッヒの映画は楽しめるんだよな。  ならば、難しく考えなくたって良い。胡散臭いヘンテコな健康器具を騙されて買っていく老人はきっと高度な自己洗脳と、思いやりでそうしているのだ。これを面白いと思っている僕らはエメリッヒが大好きなんだ。胡散臭い時代考証を受け止めて、思いやりの心を持って紀元前一万年を鑑賞しようではないか。  ゴールデンタイムの歴史ドラマで25歳の女優が7歳児を演じた日本において、この程度の考証で動じてはならぬのである。[地上波(吹替)] 6点(2012-05-31 04:09:10)(良:1票) 《改行有》

12.  きかんしゃトーマス劇場版 魔法の線路 うわあああああ。もうね、俺たちのトーマスを返せと。 この実写パートが許せねえ。アレックボールドウィンの無駄遣いじゃねえか。 もっとトーマスを出せトーマス。[地上波(吹替)] 3点(2012-04-29 19:42:48)《改行有》

13.  キング・コーン 世界を作る魔法の一粒 《ネタバレ》 面白い。小粒だが良くしまった味のドキュメンタリが堪能できる。 そうだ。そうそう。 何でもかんでもアメリカのせいにして、廉価で栄養もキチンと含まれる食事に感謝もしない。しまいには食糧事情までアメリカの陰謀になっちゃったりする。馬鹿馬鹿しい。 この映画が扱う問題はきわめてデリケートで、果たして何が正しいのかを判断するのが非常に難しい。と言うのも、社会の基盤になっている明かされない何かが歴史の中で既に決定されており、それに対する結論は出かかっている状態に過ぎないからだ。 この映画の主人公二人は、問題の根源と見なした農務長官を訪ね核心を突いた気になったその直後、現実を知ることになる。現代の形を作っているこの変遷は彼だけが決めたものでもアメリカという国家の我が儘でそうなった訳でもない。老人は静かに語る。 「誰だって豊かな生活がしたい。食料が圧迫していた家計に余裕を作り出したい。それを叶えたかった」 この言葉に嘘はない。そして、 「私たちの生活は食費に悩まされることはなくなって、その余剰を他の事に回せる。幸せなことだ」とつぶやく。 残酷な言葉を突きつけに行った二人は求めていたものと余りに姿が違う事実を目の前にすると言葉も出ない。 この問題は、いろいろな物事に内在する同種のジレンマを一度に思い出させる。答えはあるはず。しかし、その回答までの複雑すぎる行程を探し出せないのが人間なんだろう。私たちは明らかに存在する答えに向かっているのかさえも解らず、それを探してウロウロしている。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-03-22 23:13:20)《改行有》

14.  キャノンボール2 《ネタバレ》 いや、2の方がちゃんとしてないか?[DVD(吹替)] 6点(2012-03-17 03:51:33)

15.  キック・アス 《ネタバレ》 典型的なアメリカンコミックの主役たちを、現実の世界でやったならどうなるのか。それを主人公が体現しようとする。 むろんそれは不可能であり、犯罪者にとっては死にに現れた異常者にしか映らない。冒頭でそれが当然のように説明されると、アメリカンコミックの典型のような、「悩みだらけ」で「事情だらけ」で「ドーピングだらけ」な中身人間なヒーローが現れてしまう。この表現自体の異常性が物語を引き立てるのだが、人間の体が物理的に壊れて生き物から物に変わる瞬間を全く躊躇無く映像にしてしまうことで現実には正常な人間がこのような事をすることができないことを思い出す。意外と巧妙な作りだ。 殺害シーンは終盤アクションの連続になるが、ゲームのインターフェイスや古典的な映画手法を使ってスタイリッシュに見せている。特に暗視装置のような主観視点からのFPSをイメージしたような殺害シーンはその瞬間の罪悪感を感じさせないところに恐ろしさがある。だが、普通の人間ならあとからこれは飽くまでも作られたショーだから許されるという心の節度が効くことが想定されているのは当然だろう。 ところで米軍では、無人戦闘機や有人兵器での暗視装置を使った遠距離からの一方的な殺害をすることで、オペレータの生命を守る事に成功しているが、同時にゲーム然としたインターフェイスを倫理観が受け入れることができないのだという。作戦を実行するオペレーターは白兵戦で感触の伝わる距離での殺害をしてきた時代以上に、重度の精神的な負担にさらされることになり、このことは兵員にとって深刻な問題になっているという。 結局、殺害を職業とする、専門の科学的なカウンセリングと教育と訓練で精神的な調整を施された人間たちでさえ結果として重度のストレスにさらされている。人間が残酷なシーンをアクションシーンと言って見ていられるのは、これが作り物であるという節度が効いているからである。 本物の殺害であったなら、職業として決められ遊び感覚の環境が用意されてさえ罪悪感につぶされてしまうのが正常な人類だ。だからこそ現実の戦争や事件とは切り離して考えるのが妥当ではないだろうかと思う。自分にもできると確信して、本心から嬉々として楽しんでいる人間がいるとしたら異常者の性向がある。 そういう訳で、正常かどうかのリトマス試験紙として普通に楽しんだらいいと思う。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-03-11 07:08:32)《改行有》

16.  96時間 《ネタバレ》 オモシレえ。たぶんリュックベッソンの映画の中で一番面白い。 ストーリーはセガール物と同じなんだけど、やっぱりアクションシーンが多くて満足感が高い。最近のセガール物は、アクションシーンのプロットに金をかけられない分スタントマン(これ重要)撮影の金銭的な限界が見えるのが惜しい。こちらは潤沢な資本で、マーシャルアーツのような難しい丁寧なやられぶりを演じる高級スタントマンをゴリゴリ使ってくる。 リーアムニーソンの技術には欠けるところがあるはずなのに、そう見えない武術演技指導には舌を巻いたりする。初期セガール作品のような興奮を得られるだろう。 そういうわけで、アクション映画としてはかなりの出来。細かい設定とかも割と良くできていて満足感が高い。ただ、無敵観の緩衝剤としていったん捕まるシーンがあるが、安易な脱出方法と殺されず無傷なのかという部分をどう忘れさせるかにややベッソン的な手癖が見える。この辺は同じシークエンスでもプロットはハリウッド有名監督の方が上手い。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2011-10-10 19:19:31)《改行有》

17.  北の国から '89帰郷<TVM> 面白くない。 ただ人が堕ちていく。この映像に出てくる人物がただ一人として幸せと思えず、こうなったらどうしようと恐怖すら感じたのを覚えている。 金を金としてではなく、大切な思い出としての物質に置き換えた設定。これが凄く嫌いだ。私だったらその金を大切にとっておくことをしないで、まず真っ先に一生大事に使うかもしれない道具や、一生の知識になって欲しいと願う本や何かに換えて、毎日使うことを考える。というか親にもらった全く同じ意味合いのお金を私はそういう風に使った。 作り手の都合で純君が大事に現金のまま持たされた紙幣には、脚本家が泥をつけることで記号化の意図を込められているが、泥がついたからとか汗がついているからとか、そういうことを理由に大切にするかな。気持ちを大切にしたという設定なのに、何を授けて送り出したらいいのか分からなかった器用さに欠ける父親が、現金にどういう願いを込めたのかの部分を詰めなかったせいでこの話はグチャグチャの転落劇の様相を呈したのではないかと思う。 生きていくことがつらい、結構当たり前だとは思うがこの話では生きることがイコール無間地獄である。この作られた地獄を見ると、絶望感で息が詰まる。[地上波(邦画)] 4点(2011-09-02 01:30:52)《改行有》

18.  銀河鉄道999 《ネタバレ》 可もなく不可もなく。話自体は粗いし、大人の事情に笑えてしまったりするが、ゴダイゴのテーマが良い。何回きいても良い。ゴダイゴの歌が聴ければ別に本編は最後だけ教えてもらえれば後はいらなかったのかもしれない。[地上波(邦画)] 5点(2011-09-01 01:54:23)

19.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005) 《ネタバレ》 そこそこいける。 気に入らないのはやっぱり、指示通りに笑わされているような錯覚。何となくイギリス風って言う感じ。画がきれいだからストーリーに集中は出来る。結構よくできている。だけど気に入らない。 意外なのは最後ちょっと感動している自分。[映画館(字幕)] 6点(2011-08-28 06:27:00)《改行有》

20.  機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛 《ネタバレ》 かなり面白くない。 人型兵器が宇宙で戦う。この必然性を考えつかなかったのは演出の緻密さでいくらでも何とかなると思う。現実の戦闘機でも、最新型のドッグファイトを欧米の最高練度のパイロットがやっている動画なんて、映画には期待できない。だったらリアルに感じられて迫力があれば良い。 それだけなのだが。この映画にはそれがあんまりない。ロボットアニメの悪いところが目立つ。決めポーズはいらない、そういうところが観たかった。シャアが弱いのは分かったけど、作られた弱さがスゴく不自然だった。もっと迫力のある弱さというのは作れなかったものだろうか。 ともあれ全然面白くなかった。話自体ももっと何とかならなかったのだろうか。興亡モノではないし、架空戦記物としてはイマイチ作られていないし、ロボットモノとしてはあまりに迫力がない。もうわざわざガンダムを観てみようとは思わないかもしれない。[DVD(邦画)] 3点(2010-07-29 00:33:47)《改行有》

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