みんなのシネマレビュー
あにやん‍🌈さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2526
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順12345
投稿日付順12345
変更日付順12345

41.  (500)日のサマー 《ネタバレ》 一人の男が一人の女に出会い、別れ、そして・・・。時系列を崩し、様々な映像表現を散らしてコラージュされた、シンプルな恋愛の心象の世界。1つの表現スタイルに囚われず、あえて散らかす事で多様化され、厚みを得た世界がとても刺激的です。主人公の心理に必ずしも同調はできなかった、いや、むしろイヤな奴に見えてしまう事が多かったので、見ていてやや不快な時間があったのが残念ではあるのですが、自分の経験との差異を思い起こす切欠になった点は良かったのかもしれませんね。『卒業』や『スター・ウォーズ』など、直接映像を引用している映画もあれば、表現面で引用されているかな?って映画も色々と思い起こされて、映画ファン的にも楽しみどころがいっぱい。キレイに決まったオチまで含めて、なかなかに面白い映画を見た、って感じでした。前述の通り、キャラを愛せない点でイマイチ褒めきれないのですが。主人公が若き日の貧相なラッセル・クロウって感じ。そして、私はあんまりラッセル・クロウが好きでないんですよね・・・[映画館(字幕)] 7点(2010-01-12 21:10:32)(良:1票)

42.  幸福(1981) 《ネタバレ》 市川監督の得意技とは言え、殆どモノクロのように見えるレベルの銀残しがキツ過ぎでない? 事件シーンがあまりに凄惨過ぎてしまって(金田一耕助モノのノリなワケで)、映画の印象を歪めてしまってない? (ついでに併映だった『アモーレの鐘』の存在が意味不明過ぎない?) そういうひっかかりがありはしたのですが、社会の底辺に澱む人々の悲劇のドラマと、その中に仄かに輝く温かさが鮮烈な印象を残す一編でした。メインに据えられた水谷豊、中原理恵、永島敏行という、市川作品らしからぬ当時の若い人々の演技が、映画にサラリとした独特な空気を運んでいて、主題歌などに漂うフジテレビ製作という背景も手伝って、ドロドロと陰鬱になりがちな題材の物語が、見終って爽やかささえ残します。長らく幻の名画状態になっていた(私も公開時に見たっきり)のが勿体ない、市川監督の個性がいかんなく発揮されている映画、市川監督を代表する作品の一つに数えられていい映画だったと思います。[映画館(邦画)] 8点(2009-11-03 23:18:32)(良:1票)

43.  ココ・アヴァン・シャネル 《ネタバレ》 世界的ブランドであるシャネルを確立させた人物の個性、その特異性っていうものを期待したワケですが、スカーっとスカされたような映画で。彼女の非凡さは、この映画の中では単なる出自によって形成された頑固でねじくれた性格みたいなもので、そんなモンでいいのか?と。そこ(トゲだらけだ)に惚れる男の心理も掴みかねますし。つーか、『ミス・ポター』と物語が一緒(ついでに主役をウソでもいいからもう少し若い女優さんにして欲しかったねぇ、って点も一緒)。「成功の影にあった悲恋物語」ならば元になる人物って誰でもいいんじゃん、みたいな。映画にだってキッチリとシャネルのブランドが輝いているくらいの個性、パワーが欲しかったですよ。シャネルの非凡さに比べて、この映画を創造した人々はごくごく平凡だったとしか言い様がありません。[映画館(字幕)] 5点(2009-10-15 20:13:30)(良:2票)

44.  GOEMON 《ネタバレ》 「こんなモン、金払って見られるかい!」とシネコンのポイントでタダで見たんですけど、意外なくらいに面白かったです。見る前は、どうせ安いCG合成で誤魔化したインチキ時代劇でしょ?って思ってたのですが、CGはそこそこ頑張ってましたし、インチキもここまで突き抜けるといっそ痛快です。アニメやマンガ的な事をやりたいんだろうなぁ、っていう感じがモロに出ていて、今時そのベタベタさはないだろうと思う部分もありはしますが(色調を単純に赤と青で分けるとか、「おかあちゃん、おかゆができたよ」ノリとか)ガシガシと動きまくる映像は大変気持ちいいです。もう少し引きの画が欲しかったですが、カメラ2~3メートル引いたら、製作費2~3倍になるのがCG映画ですからねぇ(足元のマッチムーブで手間数倍)。残念なのはね、船のところがクライマックスっぽくて、だけど、ええ~?そこからまだ続くのぉ?って。長いよ。しかもその続き、城突入のスペクタクルはいいんですけど、その他は無邪気な作家性の発露みたいになっちゃってて。そこでバランスを欠き、娯楽作から一般性の薄いオタク臭い異形の映画になっちゃった。ちょっと『Z』から『逆襲のシャア』あたりのガンダムノリ入ってないか?みたいな(佐助の存在がガンダムワールド的俗物ってヤツで)。同族としては嫌いじゃないですけどね。でも、もっと簡潔で痛快な映画でも主張はできたんじゃないかな、と。惜しいな。そうそう、ついでに。監督、ヒロスエのアゴ肉をアオリで撮るの禁止。ここは余計な合成の手間がかかってでも俯瞰気味に撮ってあげましょうよ。[映画館(邦画)] 7点(2009-05-09 17:39:01)

45.  幸福な食卓 《ネタバレ》 演出とカメラ、音楽が平凡でありきたりなのが残念ではありますが(また学校の体育館映画か運転免許センターの講習ビデオ風・・・)、役者と脚本はそれを充分に補っていたと思います。家族の崩壊を一歩引いたところから客観的に眺めていた主人公が、自分が悲劇の中心となった時、そこから家族の意味を感じてゆく、ひとりでは越えられない痛みについての映画でした。映画紹介なんかのイメージから家族の崩壊を描いてゆくのかな?と思ったらそれは冒頭2分ほどで全て説明されていて、映画は主にそこからの再生を描く感じで、なので映画が悲劇に寄らず重たくならずに見られました。だからこそ後半で巻き起こる悲劇が物語的にあまりに大きすぎて、映画は家族からも離れてゆき、なんだか違う映画になっちゃうんでないの?という感じになるのですが、その事がきっかけで自分と家族、他人との関係を見つめてゆく流れになるので、結果的にはアリなのでしょう。前記の平凡なカメラ、何故にシネスコ?みたいな違和感も、最後の歩きのシーンに映画の神様が降りてきたような一瞬があったので、終わり良ければ、というところですか。個人的には転校生で恋人になるカレがあまりに私の友人に似てるので笑えてきてしまって仕方ありませんでしたが、それゆえに後半の展開に普通以上に感情移入しちゃったかも。[映画館(邦画)] 8点(2007-02-03 17:49:39)

46.  恋する神父 《ネタバレ》 タイトルがおかしいですよね。「恋する神父」じゃなくて「恋する神学生」ですねぇ。最初からかなりキツい映画でした。もう同期の神学生のバカさ加減にイライラ、それに巻き込まれながら何を伝えるにも態度がハッキリしないギュシクにイライラ。結局ギュシクのハッキリしない態度は延々とラストシーンまで継続してゆく事になるのですから、もう辟易、と。ギュシクとボンヒはお互いを嫌っていたのに、いつの間にか好きになってました、っていうのがなんで?みたいな状態。二人のエピソードが積み重ねられてはいますけど、せいぜいがマイナス状態からゼロ状態になりましたって程度にしか見えなくって「愛してる」ではなくて「なんとなく好き」って感じがせいぜい。ペンダントをそっと渡すシーンなんて、あれ、ギュシクの未練や姑息さが感じられて「いやらしいわぁ」としか思えなかったんですけど。全編がひたすら空回りによって構成されているイライラ映画でした。大体、この役ってクォン・サンウに全然似合ってない気がして仕方ありません。イ・ビョンホンやカン・ドンウォンみたいな端整な顔立ちをしたタイプ向きで、悪ガキみたいなサンウだと、ラストシーンの涙に女々しさしか感じられません。泣きの演技は似合わないと思うんですけどねぇ。始めにサンウありきな企画だったんでしょうけれど、題材の選択ミスかな。キリスト様も、こんな映画のネタにされたんじゃたまったもんじゃないですねぇ。[DVD(字幕)] 3点(2006-12-13 01:35:30)

47.  子猫をお願い 《ネタバレ》 仲の良かった5人の女の子が、高校を出てそれぞれの生活を送るうちに、それぞれの現実にぶち当たり、立場や価値観の違いから繋がりを保つのが困難になってゆく・・・それはこの国でも全く違和感のない、等身大の物語でした。メイン3人(双子はまあ、マイペースに生きてますな)の違った苦悩、上昇志向のためには割り切って切り捨てなければいけないものがいっぱいあって、代わりに物で満たされる事で日々を生きるヘジュ、今の暮らしに決して満足はしていないけれど、それなりの生活の中に生きていて、どこかに向かって踏み出す事はできないでいるテヒ、そして夢見る事も難しいほどに現実が重くのしかかっているジヨン。誰もがこの3人の誰かしらに共鳴する部分を持っているのではないでしょうか。それぞれがなんとか人との繋がりを保とうとするアイテムとしてケータイが重要な存在となっていて、他者、家の外と繋がっている事をモノで実感して、自己の存在証明というか存在の確認ができている状態は、日本も韓国も一緒なんだなぁ、と思いました。まあ、この映画のお嬢様方はマナーあまりよろしくないですけど。平気で仕事中やバスの中でケータイで話してますからねぇ。物語はどん底まで落ちたジヨンを、前へ踏み出す決心をしたテヒが救う、という形で終わりますが、それはほんの少し状況が少し動いただけで、ハッピーエンドでめでたしめでたしという訳ではありません。ヘジュは結局それまでの日常を生きてゆくのでしょうし、ジヨンとテヒの二人の未来は何も見えてません。でも、彼女達の未来に期待したくなります。物語のバランスがいま一つ悪い気はしましたが(前半はヘジュにウェイトが置かれていたのに、中盤以降ジヨンとテヒの扱いが大きくなってヘジュはやや尻すぼみな感じ)、自然な存在感のあるキャストによって、若さの中に存在する不安感、不安定さがダイレクトに伝わってくる映画でした。[DVD(字幕)] 7点(2006-09-08 20:13:15)

48.  ゴジラ対メガロ うわ~ん、メガロがかっこ悪いよう。フィルムの使いまわし多すぎだよう。音楽も使いまわしだよう。ジェットジャガーは・・・一体どこからツッコんだらいいんだ?むう・・・。えーと、ちゃんと脚本を書くヒマも編集するヒマもなかったんだと思います。だって、東京を攻撃だ!って空飛んだメガロさん、何故かダムで水遊び。そのあと、飛ばずに跳ねて移動、突然東京攻撃。と思ったら怪獣映画お得意の平原に登場。主人公達を脅かしたかと思うと突如港を攻撃。で、何故かまた平原に戻ってくる。ワケわかんないよ、メガロさん。主人公達も「ここは危ない、避難だ!」って研究所を逃げ出したと思ったらさっさと戻ってるし。正義も悪もメガロさんもアイ~ン顔のジェットジャガーさんも、てんでバラバラ行き当たりばったりに行動するんで、映画、大混乱。ガイガンさんは呼ばれて飛び出てピカピカ~ンってなる前にチラッと東京壊してたりするし(前作のフィルム使いまわすから・・・)。でもね、ダムのオープンミニチュアセットの出来がとってもいいんですよ。あんな見事なミニチュアはなかなかお目にかかれません。メガロさんが面白そうに流れてくためだけに作られてるんですけどね・・・。だけどヌルさダメさが楽しい映画でした。狙ってないバカ映画、って感じで。って、ゴジラの事、全く書いてないや・・・。[DVD(邦画)] 4点(2006-08-21 01:03:15)(笑:1票)

49.  恋は五・七・五! 《ネタバレ》 物語的には「がんばれ!ベアーズ」「シコふんじゃった」「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」「ロボコン」等でおなじみの例のアレなので、俳句を題材にしているという点では意外でも、物語としての意外性はまるでありません。みんなが段々と成長してゆく過程は欠落しちゃってますし、「バーバー吉野」のセンスを見ると、この監督のらしさではないような、無理してギャグに持ち込もうとしている部分が痛々しく感じられたりもします。そういうのは矢口監督に任せておけば?みたいな感じ。このテの映画お馴染みな類型的キャラクターも、あーあ、って。でも、それでも楽しく見られてしまうのは、役者がいいから。なんかみんないいカンジなんですよね。高校生に見えなかったり(もっと上だったり下だったり)グループとしてのまとまりはちっとも感じられなかったりしますが、そのぐちゃぐちゃさ加減が楽しく魅力的。若いっていいな、みたいな感じじゃなくて、バカでいいな、みたいな状態ではあるんですけど。学校併合の話だとか他の部の事とか、伏線放り投げっ放しはマズいでしょ、って気はしますが、私はどうしてもこのテの物語は嫌いになれなくて、楽しんでしまうので、点数も甘くなってしまいます。[DVD(邦画)] 7点(2006-08-13 01:10:10)

50.  ゴジラ対メカゴジラ 《ネタバレ》 このあたりのゴジラは映画としてマトモに見るのはかなりツラくなってますね。人間が出てる部分はドラマなどなくて、ただ物語を追いかけるばかり、だけどそれがとってもマヌケ(敵を出し抜くとか言いながら出し抜けてない・・・だったら最初から飛行機で行ってよ!博士達がピンチだよ!)で真剣に見ようとする行為がとっても大変。なので楽しみ方を探しての観賞、ってカタチになりました。宇宙人のボスが8:2分けでブランデーグラス片手の成金親父状態でイヤですぅ。おいおい、宇宙人の基地にたった2人で乗り込むなよ、つーか宇宙人は易々と侵入許すなよ。なんで宇宙人の正体、猿やねん!「猿の軍団」1974年、この映画も74年・・・そっか。キングシーサーを目覚めさせる歌がムード歌謡って、どんな伝統芸能なん? 岩陰にこそこそ隠れるキングシーサーがキュート。メカゴジラの曲が今となっては時代ひと回りしてオシャレ。子供向け映画でスプラッタ描写するな~!グロ~。メカゴジラの猛攻、カット割り細かくてすげー。ゴジラとキングシーサーのピンチ描写、結構エキサイティング!・・・と思ったらゴジラのハンドパワー(何故か磁力)で萎えるぅ。爺さん、さんざん悪態吐いてたクセにめでたしめでたしでいいのかよ!って、なんの余韻もなく終わっちゃったぁ!・・・・・・まあ、そこそこ楽しめたんで良しとしますか。[DVD(邦画)] 5点(2006-07-19 01:33:31)(笑:1票)

51.  ゴジラ対ヘドラ 「ぷわあんぷわあん」って脱力系サウンドをBGMに現われるゴジラはボディランゲージも豊かで吉本芸人みたいだし、登場人物もゴジラもヘドラも、何考えてんだか意味ない行動が多いし、ヘンな映画ではあります。後年評価されもしましたが、ひたすらダラけた展開でそんなにいいデキではないと思います。そもそも核の申し子であるゴジラが、公害怪獣ヘドラを放射能でやっつけるのってどーよ?とも思いますが、この頃のヒーロー扱いされてたゴジラの口から出るアレは放射能ではなくって、正義の光線みたいなモノなのでしょうね。ミラー状の板で延々反射したりするし。おサイケだったり突如アニメだったりポエムだったりゴーゴーだったり、もう色々やってて、でもそれが映画として単にひたすらヘンなだけ、ってのも困りもの。ただし。この時代の公害をリアルに体験した身としては、この映画の雰囲気がひどく痛いです。この映画の舞台の近く、吉原の知り合いの家に行って、みんなで田子の浦の花火大会にでかけ、おじさんの背中に揺られながら帰ってきました。その田子の浦がヘドロで汚れてしまったと聞いた時のイヤな感じ。千葉の海に泳ぎに行った時、海に浮かんだ黒い油が体中にこびりついて、水着や浮き輪がダメになった思い出。光化学スモッグ警報が出るたび、体育の授業が中止になり、外での遊びが禁止になった事。それらの記憶がまざまざと甦ってきます。この映画の持つ暗く澱んだ雰囲気は、当時のあの汚れた苦しい世界を伝えています。人々の努力によって、今はかなり環境が改善されましたが、当時、公害問題をハッキリ訴えかけた映画が果たしてどれだけあったのやら。そういう意味では時代を映す鏡としての価値だけは相当に高い映画であると思います。[DVD(邦画)] 6点(2006-07-10 01:16:26)(良:1票)

52.  ゴジラの逆襲 《ネタバレ》 早くものちの怪獣映画が抱える様々な問題点をいっぱい露呈してしまった、いわば怪獣プロレスものの原点と言えるかも。始めに怪獣ありきな設定は無茶なドラマ展開を生み、荒唐無稽さとシリアスさの不調和は苦笑を生み、怪獣同士がドタバタとプロレスを始めると同時に人間のドラマはパタッと停止し、怪獣にケリを付けるのとドラマにケリを付けるのとどっち付かずでどちらも中途半端になるという。怪獣と人間とをひとつの物語の中に調和させる事がいかに困難か(というか無茶な事なのか)が、2作目でハッキリしてしまい、以降の怪獣映画はずーっとその水と油の如き関係から抜け出せないままに続いてきている気がします。この映画自体の欠点としては、やっぱり前作にあった戦争の影を一切排除して、ゴジラというキャラクターのみを切り取った続編になっているところでしょう。ただ出てくるだけで、ゴジラなーんにも背負ってませんからねぇ。あと志村喬がなんのために出てきたのか意味不明だったり、一体誰が撮ったのよ?みたいなショット満載な前作の映像を記録フィルム扱いしたり、登場人物の行動に意味のないところが多かったり、ゴジラが首が長くてひょろんとしていてガッパみたいだったり(ガッパの方が後ですが)。通常は高速度撮影で重量感を出す怪獣映画の特撮シーンが、この映画では逆にコマ落としになっていてコメディか?みたいな可笑しさがあるのは意図しての事なのでしょうか? ゴジラとこってり戦ったハズのアンギラスの出番が、チャチャチャッと片付いてしまったような感じでアンギラス可哀想・・・。[DVD(邦画)] 4点(2006-07-08 23:46:07)(良:1票)

53.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 小さい頃、何度かテレビで見たはずですが、覚えていたのはゴジラの出てくるシーンばかりでした(それと、魚の骨と)。メガヌロンはいつ出てくるんだっけ?とか記憶をごちゃつかせつつ(そりゃ「ラドン」だ)、数十年ぶりにじっくりと対面。ワイプとオーバーラップによるやたら落ち着きのない前半の展開と、稚拙な演技の連続は時代を差し引いてもどうなんでしょ?と思いましたが(あと、ギニョールのゴジラがやたらキュートだ)、やがてゴジラのもたらす災いと共に浮かび上がる日本人としての自我に胸が締め付けられる思いがしました。ゴジラは人の邪悪な行為によって生みだされる悪の化身。そして、それを抑圧させるために更なる力を行使しなければならない、終わりなき悲劇の連鎖。被爆国であり、大空襲による破壊を経験した日本人ゆえに生まれた怪物だった訳です。民話性までもが絡んだ、日本の土の匂いのする破壊神。芹沢教授の、連鎖を食い止めるための決意は、当時の日本人の悲痛な思いを反映していました。見終わって、その後のゴジラと怪獣映画を回顧して、どうにも暗い気持ちになりました。この作品を神格化してもゴジラを神聖なものとして扱うのは違うんじゃない?という思い、この作品の精神を辛うじて継承した作品は事もあろうにライバルである「ガメラ 大怪獣空中決戦」ただ一作だったという感じ、そして、これを越える怪獣映画が以降作られていないという現実。亜流ゆえに自由を与えられたガメラと違って、常にここを起点としているゴジラの辿った道の、なんと情けないことか・・・。当時と違って今、日本人は戦争の傷も知らず、原水爆の被害も忘れ、だから現在においてはこの映画の精神も通用しないのでしょうか? そんな事はないでしょう。だって、戦争は今もなお過去の出来事ではなく現実なのですから。[DVD(邦画)] 9点(2006-06-30 22:01:25)(良:1票)

54.  交渉人 真下正義 《ネタバレ》 シネスコフレーム(デジタル撮りですけど)の使い方が、とってもいいんですよ。邦画のシネスコって平面的な画になりがちなんですけど、この映画では奥行きと広がりのある画(そしてそれを意識したセット)になっていて、久々に気持ちのいいシネスコだなぁ、って。それだけに、動きすぎなカメラと、そして何よりそれ以外の部分が残念。犯人の正体、何故真下を?って部分、そして大量に生じている矛盾に対する解答が何一つ果たされないまま終わっちゃう。事態は解決しても事件は解決してない、そんな状態であんな呑気なめでたしめでたしラストシーンを迎えるの、おかしくありません? あと、せっかくパワフルな鉄道パニックサスペンスとしての匂いが出ているのに、それをスポイルしちゃってるのが「踊る」的要素だという。「踊る」ノリな部分、「踊る」リンクな部分が出てくると途端に映画のカラーが変わって映画のリズムを壊しちゃう。何故か画までわざとらしくてダサくなっちゃうし。これだけの事態になったら全線封鎖レベルなんでないの?とか(東京は地下鉄だけで成り立っているのではないので代替輸送機関はいくらでもありますし)、真下の判断にしろ、地上の刑事達やSATの行動にしろ一貫性がなくて、単に無能なんじゃないの?と思ってしまう点も大マイナス。映画からの安易な引用にしても、苦笑ものですしねぇ(まーだ「ジャガーノート」やってますかあ!みたいな)。CG関係はお見事でしたが、クモがホームを通過する2箇所のショットに関しては平面的過ぎでダメ出ししたいところ。「踊る」的お遊びを極力排除して、もっとタイトなサスペンスとして仕上がっていたら高評価できたんですけどねぇ。そうそう、ミシェル・ルグランとフランシス・レイで即「愛と哀しみのボレロ」!と思った私をCICに採用してくれませんかねぇ、室井さん。[映画館(字幕)] 5点(2005-06-04 14:27:17)(良:1票)

55.  ゴジラ FINAL WARS 《ネタバレ》 【とってもネタバレ】「父ちゃん、もうやめて。帰ろう」。まさかこんなラストシーンを迎えるとは・・・。私の記憶にある最古の「映画館で見た映画」は、『ゴジラの息子』か『ガメラ対ギャオス』か『大巨獣ガッパ』。それぞれに少しずつ記憶があって、どれが先なのかは判りませんが「1967年」が原初なようです。さて、今回の映画、一体どんな映画なのやら、ネット上では賛否渦巻いていて、私自身は不安&懐疑9割:期待1割くらいの心持ちで、これがダメな映画なのか、それとも『ファイナル』を飾るに相応しい映画なのかを冷静に見極めようとしていました。でも、ミニラが登場した途端、何故かいろんな記憶や思いが凄い勢いでわーっと心の中に湧き出してきて、涙だだ漏れ。何故よりにもよって”ミニラ”で、なのかは自分でも理解し難い状態ではありましたが。ここにあったのは、東宝が子供達のために送り出してきた東宝特撮映画の総まとめ。ワクワクしたりときめいたり、バカバカしかったりガックリしたり。その全てがここにあります。安っぽい展開も、哀愁を誘う怪獣の媚びも含めて。そして、東宝特撮の血が遺伝子の中に染みついた人間に「その血を受けたお前が、ここから先どう生きるのか」を問うてくる映画なのでした。ここで描かれたのは、私にとって『東宝チャンピオン祭り』の完全なる幕引き。”お前はもう子供じゃない。お前が子供として生きた時代は過ぎた。時代は変わった。”どういう理由からかは判りませんが、ミニラをキーとなる存在に据えた事で、私には強烈に心に突き刺さる映画になったのでした。ラストのミニラの姿は、東宝特撮に育てられ生きてきた「ゴジラの息子たち」の姿の象徴なのかもしれません。あまりに自身の体験に対しての影響が強くて、客観的な評価不可能です。ごめんなさい。[映画館(邦画)] 9点(2004-12-06 22:20:38)(笑:1票) (良:1票)

56.  ゴールド どんどんどんどん地下深くに潜っていって、外の光がぐんぐん小さな点になってゆく、その閉塞感が非常に上手く表現されている映画でした。ドラマ部分に大自然の雄大な開放感溢れる映像(そして流れるパニック映画御用達シンガー、モーリン・マクガヴァンの主題歌)を配しているだけに、なおさら対比されて地下金鉱の息苦しさが浮き出てきます。もっとも、ダイナミックな見せ場はクライマックスくらいで、そこに至る陰謀物語には面白味がなかったりするので、映画に集中し続けるにはちょっとツラい感じでした。ロジャー・ムーアは意外にも70年代パニック映画に見られる英雄像(超人ではなく、傷付きながらもなんとか危機を乗り切る生身の人間らしさ)をきっちり体現してましたけどね。ボンド臭さ爆発!という訳ではなくって。[映画館(字幕)] 7点(2004-04-11 19:49:12)

57.  ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS モスラを出して、その設定が過去のモノを踏襲している時点で容易に展開が読めてしまい(ご丁寧に双子モスラちゃんですしねぇ)、物語の骨子になんの意外性もないのは残念でした。だけど、大島ミチル女史のサウンドは相変わらず重厚にして耳に心地よい旋律を奏でてくれますし、釈ちゃんからの主役交代も納得できない事もなく、メカゴジラは相変わらずカッコよく、予算のせいかCGが少なくなった分、かえって軽い画がなくなって好印象。前作と併せて一本の作品、という印象がしないでもないですけれど、近年ゴジラの中では頭をヒネる事も眉をしかめる事も殆どない、安定した作りの映画でした。悲しい事ですが、マトモなゴジラ映画って珍しいですからねぇ・・・。[試写会(邦画)] 7点(2004-01-03 22:23:55)

58.  コンボイ この映画の登場で、大型トラックの事をコンボイ、って言っちゃうようになりましたねぇ。コンボイ軍団、とか。それじゃ「船団軍団」じゃん、って。鮫の事をジョーズって言ったり(アゴがきたー!って?)、踊る事をフィーバーって言ったり(熱に浮かされてる、ってか?)、一種の和製英語を映画タイトルが作ってゆく面白さ。まあ、映画の方は、そんなに面白くなくて、ボーグナインの高笑いしか印象に残らない映画ではございましたが。[映画館(字幕)] 5点(2003-12-04 11:28:29)(笑:1票)

59.  コンタクト 《ネタバレ》 地球外生命体との接触という題材を通して、個人と宇宙とを1つの次元で語った素晴らしい映画でした。クライマックスで「ずでー」ってコケちゃった人も多いでしょうけど。壮大な規模の宇宙描写が少女の瞳の中に集束するオープニングが、この映画の全てを語っていると思うのですが、外に向っているように見えながら、実は人の内なる宇宙を見つめる映画だと思います。愛、夢、後悔、神、信仰、そしてコンタクト=他者との繋がり。エリーは実のところ、他者とのコンタクトが下手くそな人間で、それはエリーの心の中に刻み込んでいる孤独のせい。最愛の父を亡くした事、それは自分の選択によっては防げたかもしれないという後悔。エリーが辿る事になる旅は、心の中への旅でした。そこで最大のトラウマだった、父の姿をした「意志」に諭されるワケです。「お前さんはひとりで育ったワケでもなきゃ、ひとりぼっちでもないよ」って。広大な宇宙に意志が溢れているように、内なる宇宙、心の中にも他の人の意志っていうのが溢れてるんだよ、と。つまりこの映画、宇宙的規模でひとりの女性の心を描きました、という映画だと思うんです。宇宙人話だと思えば女一人の半生記、「見事!やられた~」って感じでした。[映画館(字幕)] 9点(2003-12-04 00:39:03)

60.  コン・エアー ニコラス・ケイジが寡黙過ぎて、ドラマを感じるもなにも、ちっとも何にも伝わってこないんですけど、と思いました。あと、このテの映画のパターンで、警察側があまりにマヌケ。だけど、細かいコトはどーでもいーや、って感じのアクション映画ですから、ただなーんにも考えずにあはは~、って見ていれば、ワリと楽しめます。そうそう、だんまりケイジが唯一、まだ見ぬ娘のために買ったぬいぐるみにこだわるあたりは好きです。まあ、新しい娯楽アクションの世界に出会って感動!ってな事は全然ない映画ですけど。6点(2003-12-03 23:57:26)

080.32%
1220.87%
2421.66%
31234.87%
431912.63%
548619.24%
654921.73%
745618.05%
830011.88%
91827.21%
10391.54%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS