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プロフィール
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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21.  サンシャイン・クリーニング 《ネタバレ》 どんなコメディかと思えば『おくりびと』アメリカ版みたいな内容で。あれほどには良く出来た(出来すぎな)調和はしていないのですが。だからこそ、苦味が心に残るところもあって。幼い頃に母を亡くした姉妹が、仕事を通して死というもの、そこから生というものを見つめてゆく姿は、荒れた生活描写とは逆にピュアで、ああ、クリーニングに浄化をかけているのだなぁ、なんて考えたりして。失われた者と失われた物、失われた時間に対して、どう折り合いを付けて先に進んでゆくのか、全く別の性格を持つように思えながら、実はそっくりで、ただ立場が違うがゆえに対立する姉妹の対比が切なくも胸に染みてきます。終始描かれる、物に対する執着が彼女達の人生を象徴していて、それは獲得と喪失と妥協の繰り返し。マイナスばかりの人生でも、命あるうちはどうであれ先が存在することだけは確かなのですね。弱点としては母の死が自殺によるものである以上、姉妹には父親に対する何らかの思いが存在しているハズなのですが、そこには全く触れてなかったところですか。あえてそこに思いを見出せるとすれば諦めくらいで。ともあれ、姉妹の二人の好演が目立つ作品でした。[映画館(字幕)] 7点(2009-08-03 16:57:32)(良:1票)

22.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 なんだか、すっげー食い足らない!みたいな。主役二人の存在感、演技は最高なんですけど、それを映画が全然受け止めきれてない感じ。ハリウッドメイドの軽食なんですよ、脚本とか演出とか。これまでいかに生き、そしてこれからいかに死んでゆくか、そんな深い深い素材が、全て予測された味付けだけで終わっちゃう。スパイス不足で良くも悪くも口当たりのよいばかりの映画。まず起点に超お金持ちの財産があって、その財産を頼りに物語が進んだ上で、お金が人の価値の全てじゃない、なんて至極真っ当な事を語られても、それはファンタジーの次元ですからねぇ。さて、ですがここで1つの大きなポイント。性格も、育った環境も全く違った二人が病院で同室になり、意気投合して病院を抜け出し、二人で同じ時間を過ごし、人生を見つめてゆく事になるという、基本設定同じな『タイムズ・スクエア』(’80)という映画がありまして、でも中身は貧乏しながら自分を見つけようと足掻く少女達の青春物語。なので、この映画と真逆の、対を成すような感じですが、それを見ていたお陰で非常に感慨深く映画を見る事ができ、実際の映画の実力を大きく上回る価値を見出せたような気がします。人生の始まりと終わり。何かを創り上げてゆこうとするキモチと何かを遺そうとするキモチ。全然時代もセンスも別の映画なのに、まるで2本で1セットみたいな。なので、点数は『タイムズ・スクエア』という映画があったお陰な点数。正しい映画の評価の仕方じゃないですが、私にとっての価値、って感じですね。[映画館(字幕)] 7点(2008-05-12 23:07:56)

23.  Sad movie/サッド・ムービー 《ネタバレ》 ややっ? 世間の不評悪評を覚悟の上で見に行ったら、意外にも良かった、感動しましたよ? そりゃもう韓国映画のベタな物語を4つ合わせただけ、みたいな状態ではありますけど。ガンに冒された母と、その息子。消防士と、その恋人。耳の不自由な少女と、絵描きの青年。別れ話の代行をする男と、その恋人。それぞれがどんな物語になるかなんて「はいはい、毎度のパターンね」って判ってしまうようなもので、実際その通りの展開しかしません。また、それらが同時進行で描かれるために、どうしても薄くなってしまうエピソードがあるんでないの?と思われそうですが、これもまたその通り。ええ?アレで終わり?ってエピソードもあります。同時進行ですから、当然クライマックスに怒涛の泣かせに突入しますが、あっちで泣かせ、こっちで泣かせと、どうも泣かせも集中できずに散漫になりがち。1つ1つ独立した映画にした方が良かったんじゃないの?というツッコミも否定できません。でも、リンクしている部分の構成なんかは結構楽しめますし、ベタさ加減を全面的にとことん味わいましょうって姿勢で見るのならば、やっぱり「ああ、ええわぁ」って思えます。韓国映画のベタなところと同時に綺麗なところだけを濾過して描いている状態なので、世界から雑音も響いてきませんしね。動き過ぎなカメラワークが煩わしく感じましたが、まあ、深い味わいはないけれど、韓国映画ベタベタバイキングとしてはお腹いっぱいになれます。個人的には着ぐるみ少女のエピソードをもっとたっぷりと1本で見たかったですが。[映画館(字幕)] 7点(2006-11-11 17:03:05)

24.  殺人の追憶 「グエムル」「ほえる犬は噛まない」そしてこの作品と見て、この監督さんは『韓国のまとまらなさ』を作品にまとめるのがとても上手なのではないかな、と思いました。3作共通して見えてくるのは、単純に正義や悪で物語を組み立てるのでなく、正義も悪も美も醜も何もかもが一つの個の中に渾然一体となって存在して、それが集まってひとつの世界、ひとつの社会を形成している状態。この映画での判らなさ加減、スッキリしなさ加減、混乱と惨劇と悲劇の中にブラックな笑いまでが織り込まれた状態、それは監督が自嘲的に思う韓国という国の姿なのかもしれません。86年という舞台は、今とは違う韓国の世界であった筈、なのですが、ここで描かれた空襲避難訓練は形骸化しつつも継続し続け、そして今、北朝鮮の核実験によって再び国が市民に訓練への参加を喚起しているニュースが流れるにつけ(街中を歩いている人々に警官が注意する姿など、この映画のまんまです)、韓国という国の抱えた問題はずっと尾を引き続けているのですね。もちろん、日本はそれを対岸の火事として眺めていていい国ってワケじゃないんですけど(だからって線引っ張って壁立てて武器構えてろ、っていうワケじゃないですけどね、勿論。小泉政権はそういう方向に持ってゆこうとしたんでしょうけどもさ)。[DVD(字幕)] 7点(2006-10-26 00:32:34)(良:1票)

25.  秋刀魚の味(1962) 《ネタバレ》 タイトルバックが布(なんて言うのかな、麻袋みたいな)じゃなくてイラスト、文字が毛筆体じゃなくて明朝体という「あれれ、他の小津作品とちょっと違う」みたいな感じがありましたが、中身も微妙に違うんですよね。技法、手法は毎度お馴染みなのですが、この作品ではカメラが主人公の家の中にはあまりなくて、他の人の家や酒場を捉えている時間が長いという。今回もまた家族についての映画である事に違いはありませんけれど、それを主に家族との対話よりも外側の人々との対話から描いています。小津監督は、これまでの映画で色々な家族の解体を描いてきて、これもその繰り返しのように見えます。だけどこの作品では娘側の主張が殆ど描かれず、親側からの子離れという視点になっていて能動的解体な形になっているのですね。「家族は壊れてゆくものなんだ」から「家族は壊すべきものなんだ」へと変化したような気もして、時代的に老後の親の自立という今日的側面が出始めたのかなぁ、なんて思ったり。笠智衆の相変わらずの朴訥とした感じがやっぱり良いものの、物語が家から離れ気味な分、ちょっとがちゃがちゃした印象で味わいに欠ける感がありました。映画を純粋に楽しむにはあまりに身につまされ過ぎな部分もありましたしねぇ。それにしてもビール、日本酒、ウイスキーと、飲酒シーンが何度も登場して、見てるだけで悪酔いしそうな映画ではありました。[DVD(邦画)] 7点(2006-07-12 00:51:38)

26.  39 刑法第三十九条 《ネタバレ》 【注意!激しくネタバレ】この映画の肝となる事件の部分、「偶然に」柴田が訪れた時、男が自分の妻を殺していた、という状況があって初めて成立するワケですよねぇ。もし、そうでなければ柴田はどんな選択していたんでしょ? 男の妻を殺してたという選択はなさそうで、だけど、となると「演じた」事自体に無理が出てくるワケで・・・。んー。そこを突き詰めてゆくとサスペンスとして破綻してタイトルの意味そのものが喪失してしまうのが大きな難点ですが、一方で、寒くて暗い空気に支配された悲しい人々の物語は魅力的でした。登場人物全員がどこかしら心を病み、不安定な世界で生きていて、人の心を数値化する事の無理が語られてゆきます。弱い心の人々の物語が、じんわりと染み付いてくるような感じです。ただ、たまに思い出したように流れ始める音楽が不自然で、もう一切音楽なしな方が良かったんじゃない?って思いました。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-05 22:38:54)(良:1票)

27.  鮫肌男と桃尻女 おバカですね、って感じ。ホメ言葉。最初から最後まで、どーしょーもなくおバカな方々が、おバカやってるだけ。情感だのドラマだの、ほぼ関係なし、リズミカルにバカが駆け抜けてます。中でも脇を固めるバカの強烈な個性ときたら、メインの鮫肌と桃尻がフツーの人間にしか見えない突き抜け加減で、我修院達也なんか、間違って日本映画史に刻まれちゃいそうなくらいのねっとりねばねばした存在感を見せてくれました。まあ、こういう映画があっても楽しくていいじゃん、くらいの映画ですけど。そうそう、劇場のDTSは完璧で、音のバランス最高でした。日本映画もこれくらい音をきっちり作ってくれたら満足なんだけど、と当時思ったんですけど。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-05 19:58:31)

28.  誘う女(1995・米) 《ネタバレ》 夢を信じて努力すれば必ずかなう!とゆー物語、主人公が正義の名の元に突っ走る物語、そんな物語に対する皮肉たっぷりなおハナシですね。ヒロインにとって、夢を実現する事こそが正義、その夢をジャマする奴らは全て悪、だったのですから。彼女の「正義」に巻き込まれてしまう人々の姿は哀れで滑稽で、だけどシャレになってないよ、と。実際のとこ、彼女ほど極端じゃなくても、現実に彼女みたいな人、いるでしょ? みなさんの周りにも。私の近くには「自分はこんなに好きで努力してるのに、なんでみんなで応援してくれないんだ?」みたいなストーカー男がおりましたしねぇ。そういう人に最終的に罰を与える物語、気分いいです。『キャリー』の原作版のような構成も、彼女をめぐる人々を描くには、いい手法だったと思います。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-05 13:55:31)

29.  サウンド・オブ・サイレンス(2001) 《ネタバレ》 マイケル・ダグラスの、スクリーンから湧き出るような、ねちっこいオヤジ臭が苦手なんですけど、限られた時間内にカギとなる少女の心を開く、という展開はダレる事なく緊張感がずっと持続されて、なかなか楽しめました。それだけに、クライマックスが普通のアクションサスペンスと化してしまったのは残念。精神科医に格闘アクションされてもねぇ。でも、ラストで少女にも救済の手が差し伸べられる展開には、ホッとしました。現実を考えたら甘いかもしれないけど、でも悲劇的な終わりよりはずっとマシですしね。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-05 12:56:43)(良:1票)

30.  サウスパーク/無修正映画版 《ネタバレ》 『サウスパーク』の笑いは、時としてあまりに無自覚な悪意が前面に出てしまって、笑うに笑えない、という事があります。トレイ&マットの中にある偽悪が、時としてシャレになってないよ、って感じで。国や有名人に対しての批判精神はいいにしても、それだけじゃなくて無差別乱射状態ですからねぇ。この映画はそんな部分が、ある意味エスカレートしちゃってる感もあります。モラルがマット&トレイの中で消滅したり増大したり、それをそのまま映像化したような世界。その危なっかしさも『サウスパーク』の魅力ではあるんですけどね。個人的にはケニーが大好きなので、ラストシーンでの彼の姿には泣けました。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-05 12:44:29)

31.  サイン 《ネタバレ》 本来、しょーもないB級映画向けな素材を、スタッフ&キャスト全員、真面目に真剣に作る、というのがこの監督の真骨頂なんじゃないでしょうか。ホアキンの「この世の終わりだあああ」って恐怖の表情と、その彼が見ているテレビ画面の映像とのギャップ、主人公の妻が遺した意味が深そうな言葉と、それが示唆したモノのとっても即物的な真実。その極端な差異を楽しんだ者が勝ち、って。この監督の才能の無駄遣い加減はいっそ痛快ですらあります。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-05 12:30:13)

32.  13デイズ やっぱりね、今の生活は、この歴史的事実のぎりぎりの駆け引き、判断の末に成り立っている、という事を考えると、ドラマティックでもあり、また非常に恐ろしくもあります。下手すれば、私も、この世にいないか、『マッドマックス2』か『北斗の拳』かな世界に生きているかもしれなかったワケで。大国の影響を受けずに暮らしていくのは不可能な世の中で、2つの大国が全面核戦争寸前の危機にあった事実、ごく数人の人の手中に握られていた世界の運命。考えれば考えるほど恐ろしく、「とりあえずよくやった、でも世界は今もお互いの喉元にナイフ向け合ってますよ、JFKさん」と。この国もかつて、ぎりぎりのところで滅びの道を逃れた経緯がありますし、政治家の資質というものを考えるにはいい題材だと思います。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-04 11:48:57)

33.  さすらいの航海 《ネタバレ》 感動的な映画というよりも、深く染みこんでくるタイプの映画でした。迫害された人々の、行き場のない旅の物語。そこには派手な戦争の映像はありませんが、静かな悲しみが、じんわりと漂っています。しかも、一見ハッピーエンドで終わるかのようなこの物語、そこから先の歴史はもっと過酷で残酷だった、と。私にとっては、この映画、女優の映画、という感じでした。凄い男優がいっぱい出ているにも関わらず、印象に残っているのはフェイ・ダナウェイ、キャサリン・ロス、リン・フレデリックと女優ばかり。まあ、これを見た当時はまだ若かったですからね・・・。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-23 14:38:21)

34.  ザ・フラッシュ 《ネタバレ》  『タイムマシン』とか『シュタゲ』とか、そして『まどマギ』ね。終わってみればほむらちゃんの物語みたいなモンよ。  っていうか『スパイダーバース』と『ノー・ウェイ・ホーム』の2本のスパイダーマンもの、アレが無くしてこの作品って存在したのかしら?ってくらいなマルチバースの利用っぷりね(『ストレンジ2』あたりのディズニー系MCUの影響はそんなでもないかしら?)。  半世紀近くもオタクしてればそりゃ楽しめる要素たっぷりではあるのだけど、でもそういうのはあくまで古いファンを楽しませるモノ以外の何物でもない気がするの。今、まっさらな状態でこの映画を見て楽しめるのか?っていうと少なくともそういう過去作を色々引っ張ってきた(中には過去作ですらない「可能性の世界」みたいなのもあったけれど)部分は全部無効なワケで、そこを削ぎ落とした時に残るモノってありがちで、そしてあまりスッキリしない、モヤモヤしたモノなのよね。 【ここからとってもネタバレ】  バリーがやらかした事で世界が大変な事態に陥る、バリーは最終的に元に戻す事で世界は救われる。そんな単純なハナシではなくなってるのよね? 起こった事は事実なのだからそれが起きてしまった世界線というのが確実に存在していて、だからスーパーガールとバットマンは死に続けて、それは無かった事になるワケじゃない。何百何千(あるいはそれ以上)ってスーパーガールとバットマンの死があるの。そしてその死に対しての解決は一切していないお話なのよね、これ。バリーが修復したのはたった1つの世界線だわ。新たな世界線の増殖と被害は止まったかもしれないけれどハッピーエンドではないし(変わってしまったアレはネタ程度の扱いに見えるけど)あのスーパーガールとバットマンの存在には責任取らないワケよね、作品的にもこれからのシリーズ的にも(果たしてこれから他作品も含めてユニバース的な続きはあるのかしら?)。何度も引用される『BTTF』とは違ってあまり納得のいかない物語の解決法って感じがしちゃう。  『BTTF2』のマーティJrみたいにウザいバリーその2とか能力を失っちゃう展開とか、ワリと楽しさよりもストレスを感じてしまう前半の展開に、あれ?これそんなに世間で傑作とか名作とか言われてる映画?って思っちゃったのだけど、その違和感を結局最後まで引っ張っちゃった感じ。バリーその2の成長っぷりとかスーパーガールの圧倒的な存在感とかは良かったんだけどね。  同じ公開日の『アクロス・ザ・スパイダーバース』とかなり似た設定やテーマのコチラがそういうありがちなオチかぁ、ってなった分、アチラの続編が楽しみね。[映画館(字幕)] 6点(2023-06-18 14:47:20)(良:1票) 《改行有》

35.  THE BATMAN-ザ・バットマン- 《ネタバレ》  『セブン』の世界のバットマン、みたいな映画ね。  陰鬱な、雨が降り続く鉛色の街で繰り広げられる犯罪とそれを追う人々の物語。っていうかジャンル的にはホントに刑事アクション、探偵アクションものな雰囲気が強くて(ゴードン警部とのバディものでもあるし)、ヒーローがバキバキ活躍します、って映画ではないのよね。  その雰囲気作りのために多くがリアルでそして地味だわ。ペンギンは普通のおっちゃんだしキャットウーマンはなんか鼻マスク? リドラー(古いおたくはついナゾラーって言っちゃうわね)は安い仮装したヘンタイ、みたいな。バットマンだけはちゃんとしてるけど。  ヒーローものとしての華は徹底的に排除されてるのね。  謎を追ってあっち行きこっち行きあっちに戻って、みたいな展開が芯にあって、その上でブルース・ウェインの過去と現在があって、キャットウーマンの過去と現在があって、リドラーの・・・で、クライマックスのスペクタクルな展開があるので盛り沢山、その分長いわ。『ダークナイト』と一緒で「まだ~?」ってなっちゃった。  『セブン』みたいとは書いたけど演出やカメラはそこまでは到達していないので目を見張るほど、というホドでもないし、バットマンとして説明しておかなくちゃいけない部分はさすがに知ってるワケだしねぇ。今回は自分の知識とどれだけ違いがあるのかしら?っていう興味はあったけれど。  でもパティンソンは良いわ。従来のブルース・ウェインとバットマンの光と影みたいな描き分けは無くなってずーっと影。ずーっと暗いの。むしろブルース・ウェイン状態の方がコミュ障の人間嫌いだもの。バットマン状態では暴力ってカタチで他者とコミュニケーション取ってるもの。  バットマンになる時には目の周りを黒く塗ってる、そのマスクをしてない状態が妙に似合ってて。アタシがアレ真似してもV8を讃えよ!みたいになるわね。  パティンソン、16年半前に生で見た時には(ハリポタの時ね)軽そうなにいちゃんってカンジだったけど、憂いを含んだいいオトコになったわ。  こういうイメージこそが『バットマン』だ!みたいなのがファンの本音なんでしょうけれど、アタシ的にはもう少しヒーローものとしての華が欲しかったかな。あともうちょい短く。[映画館(字幕)] 6点(2022-03-17 16:17:38)(良:1票) 《改行有》

36.  3月のライオン 前編 《ネタバレ》  棋士の静かな戦いが良かったです。始めから将棋のルール説明など諦めているのですが(だから戦局が動く部分もセリフや演技や解説で判らせないとなりません)、大きなアクションが無い分、表情や仕草でその戦いっぷりを表現する、それはやはりベテラン俳優陣の演技力の賜物で。  ただ、やっぱり前後編モノの前編、色々と勿体付けて描いたモノがまるでキチンと収まってゆかないもどかしさ。前半特に著しく意味あり気に勿体付けて描くので、その歯切れの悪さにイライラ。そのワリにエピソード自体は飛び飛びであっちゅー間に時間が飛ぶのですが(冒頭に梅雨前だと語っていたと思ったら、ちょっとの間にお盆の送り火焚いてたり、冬着になったり)、刈り込み過ぎてほったらかしになっちゃった部分が散見されました。  更に、今回の映画の中では川本三姉妹に殆ど存在意義が無かったりして、むしろもっと見たかったのはソコだったのになぁ、と。っていうか、美咲と三姉妹との関係(繋がりと仕事と)も映画だけじゃハッキリ判らないわ。  あと、マンガ原作の映画に顕著に見られる傾向、複数の人間のモノローグが入る、これ、よろしくないなぁ、と。ずっと零のモノローグだけで来てたので、ちゃんとしてると思ってたら、後半になって他キャラもいきなりペラペラとお喋りになっちゃって。ああ、マンガなんだなぁ、って。  ついでに音楽もお喋り。説明的音楽ワールド。  凄い事になっちゃってる染谷将太とか、性悪な有村架純とか、ガラの悪い伊藤英明とか、ジミな豊川悦司とか、薄い役な感じの佐々木蔵之介とかの面白味がありましたが、それは映画が進むと共に変化していって、そして後編に続く、って事で。  とにかくエピソードを追うのに精いっぱいで、そのクセ、タメる描写があり過ぎな感じが映画を間延びさせていて、1本の映画としてはまとまりを欠いた感の強い映画。続編に繋がる盛り上がりという点でも不満が残って「早く続編が見たい!」と思わせるような映画ではありませんでした。  ちなみに原作は数年前にその時に出ていた8巻まで大人買いしたのですが、1巻途中まで読んで積読状態で映画に臨む事になっちゃいました。今から読もうかなぁ、後編見てからかなぁ。[映画館(邦画)] 6点(2017-03-19 21:23:45)《改行有》

37.  西遊記 はじまりのはじまり 《ネタバレ》  エンドクレジットに「IMAX3D」とあるのに日本じゃIMAXはおろか3Dですら上映してませんね。なんか最近の日本の上映環境って設備と反比例するように貧乏臭い。  さて、チャウ・シンチー久々の作品、出演はせず監督・脚本のみですが、彼らしい映画に仕上がってます。多少のアラやツッコミどころをものともせずパワフルでエネルギッシュに映画を進めていって飽きさせません。  個性的な登場人物、大がかりなセットとCGを駆使したアクション、アイディアに溢れたエピソードやアイテムの数々、ひとときも目を離す隙のない具沢山な娯楽大作。  冒頭のエピソードが『ジョーズ』まんまな展開をするあたりで今回もスピルバーグの影響大って感じますけど。  でも、見終わって「痛快!」というわけにはいきませんでした。  冒頭のエピソードで幼い少女まで犠牲になる惨劇を描いて生まれる重さ、それが全編にのしかかっていて、そしてそれは最後に至って解消されるのではなく、更なるエピソードの積み重ねでしこりとなって残る感じ。  『西遊記』であればこそ誰にも有無を言わさない必然であるデウス・エクス・マキナによって物語は解決へと導かれる訳ですが、いくらなんでも映画はそこにべったりし過ぎた気がします。  悟りの境地がそこに至るまでにさして説得力を持っておらず、絶対的な存在の作用による到達点のように思えて、パーソナルな愛と総体的な愛とは同義であると語られるとは言え、極悪非道な悟空やその他の存在(その悲劇は口で語られるばかりで具体的な心理描写は無し)を許容し内包するだけの高まりに到達し得ていないように見えるのです。つまり平たく言っちゃえば「悟空クズ過ぎて観客的には納得できねえ」って事ですが。  そのデウス・エクス・マキナを作劇上、確信的に登場させたのでしょうけれど、絶対視するあまりに魂が見えず、なんだか賑やかな宗教映画の如き印象を抱いてしまったのでした。[映画館(字幕)] 6点(2014-12-02 21:24:04)《改行有》

38.  猿の惑星:新世紀(ライジング) 《ネタバレ》  これまで108本見た3D映画の中でもワースト10に入るレベルの3Dの意味の無さ。暗い画面が殆どなので3Dの効果が出てる映像がちっともないんですよね。枝が手前にあります、みたいなモノばかり。映画自体の真面目な作りゆえに3Dに合うハデな移動撮影なんて映像が無かったのでしょうけれど、じゃあ、なんでわざわざ3Dにしちゃったんだろ?  そう、今回の『猿の惑星』はとても真面目な映画。人と猿に姿を借りて、対立する民族が戦争に至るまでの過程を描いてゆきます。悪いのは血や国や生まれではなくて、無理解による差別意識や猜疑心や恐怖心であり、内なる悪にこそ目を向けるべきである、と。  で、その真面目さゆえに映画としては今一つ面白くない気がしました。  なるべく公平に平等に描こうとしているのでしょうか、結果的にキャラクターの誰にも気持ちが向いてゆきません。人間側の主役は常に善き人間である事に努め、ブレがありません。お猿側の主役シーザーはいつもご機嫌ナナメで悩める王みたいな状態です。それぞれの側の悪は、悪としての役割を要所できっちり果たしますという状態であり、それぞれの主人公の息子は狭窄な視野からの脱却の象徴の担当者。  キャラクターがあまりにキッチリと真面目に役割設計されていて、そこからは類型的な、読みやすいドラマばかりが生まれてゆく状態ですから、刺激の強い娯楽映画を求めてしまうと辛いなぁ、と。  ゾンビ映画的な終末世界もテーマや物語のための設定であり、不謹慎な刺激的欲求を回避し続ける器用な映画という感じ。唯一、突入シーンでのコバが「圧倒的な殺戮者が見せる不謹慎な刺激」を醸しておりましたが。  あんまり真面目だと、じゃああの猿達は一体どこの誰の象徴よ?ってな感じになってきちゃいますよね。「人間が英語を話す猿に支配されてる!」ってところの恐さからは離れてきちゃったかな。つーか、この作品世界だとタイムスリップなんて出すのも憚れるんじゃないかな。[映画館(字幕)] 6点(2014-10-15 22:24:14)(良:1票) 《改行有》

39.  サプライズ(2011) 《ネタバレ》  「もしもスプラッター映画のヒロインがまるで女ランボーか女ジョン・マクレーンみたいな存在だったら?」ってオハナシ。  そのアイディアのために殺人鬼は複数にしなくちゃならないわ、陰謀が渦巻いていて予定が狂っていく過程を描かなくちゃならないわ、加害者も被害者も頭悪くて弱くなくちゃならないわで、ホラーとしては腰砕けまくってます。  殺人が起きた直後の部屋にまだ犯人が潜んでいる恐れを誰も抱かず(悲鳴を聞いてすぐ駆けつけたというのに)、犠牲者は都合良く頭の悪い行動を取って単身殺されに赴き、殺人犯は誰か?というのは映画の中程でほぼ明らかにされ、殺人犯達の肉体的、精神的な脆さが描かれ、それはもうコメディに片足つっこんでしまっている状態。もう非常にヌルいわけです。  ただ、ヒロインが殺人犯に立ち向かってゆくシチュエーション、イケイケ(死語)な強さは楽しめました。ぎゃーぎゃーと大騒ぎな連中の中で一人冷静に行動し、敵を一人一人血祭りにあげてゆくという反撃ホラーは、初代『エルム街の悪夢』のクライマックスでのフレディとヒロインとの闘いを拡大したような感じでワクワク。  あれで、もう少し殺人犯達に強さと神秘性があればもっと良かったのですが、むしろヒロインよりも弱い普通の人達です、って明かされちゃってますからねぇ。脚本にもっとヒロインの強さを際立たせるような工夫が欲しかったなぁ。  あと、ヒロインが仕掛けたアレがああいう形でしか作用しなかったのは残念でした。あれじゃ見てて気持ち良くないものね。  殺人鬼が動物の仮面を被っている意味が一切なかったり、母親の指輪のエピソードが意味がありそうで結局なんの意味も無かったり、なんか欠点とツッコミどころが多い映画なのですが、ホラー映画としてはともかくバカ映画としてはそれなりに面白かったんじゃないかと思います。[映画館(字幕)] 6点(2013-11-20 20:12:05)《改行有》

40.  最強のふたり 《ネタバレ》 冒頭のアレは警官に対してと同様、映画を見ている客側も騙しておいた方が良かったんじゃないかなぁ。サスペンス的な要素を最初に置いておいて、本編は果たしてどうそこへ繋がるのか、みたいな感じにして。さて、決して感動を押しつけてこないこの映画、何が特徴的かって、二人の出会いからお互いが影響されてゆく過程が、もうちっとも能動的でないの。単にその相手が近くに存在する事で必然的に影響されあってしまうって状態で、それぞれはちっとも前を向いた指向性を持っていないという。そのクセ相手に対しては前を向け!って。それで未来が開けてゆきました、っていうのは面白いなと。それぞれがエゴイスティックな面を出しやすい性格なので、あまり気持ち良くはないのですけれど。だけど実話を元にしているとは言え、これは『最高の人生の見つけ方』同様、しょせんお金持ちのファンタジーなんですよね。半身不随の父の介護をしてきた身から見れば、なんていうか、とってもぬるいゆるい甘いステキなオハナシに映るワケで、生に対する凄絶な渇望と闘争、なんてのは望むべくもないよね、そして世の中結局お金だわよね、みたいな感じで。これは娯楽映画で障害者映画ではありません、というのが大前提として存在している訳で、そんなところを徹底的にリアルにしたところで映画が目指すところからは外れてゆくだけでしょうから、これはもう仕方ないのですけども、自分の経験からこのファンタジーを幸せに眺める事はちょっと無理でした。[映画館(字幕)] 6点(2012-09-29 00:20:47)(良:1票)

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