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プロフィール
コメント数 3241
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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評価順1234
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21.  ヴァリエテ(1925) 《ネタバレ》 妻の浮気を知り、浮気相手との空中ブランコに臨む夫。 このシーンの緊張感がたまらない。 ラストで浮気相手に殺意を抱き、睨みつける夫の目つきに鬼気迫るものを感じた。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-06-11 09:16:42)《改行有》

22.  ウィンダミア夫人の扇 サイレント映画特有のテンポのダルさはあるものの、サイレントにしては比較的観やすい作品。 内容の構成はいたってシンプル。 ウィンダミア夫妻と、その他二人が主要登場人物。 この4人の間に起るちょっとした恋愛劇が主軸となり、華やかなお金持ちの晩餐会などの見所もあり。 女優陣で気になったのは、そのボディライン。 ずん胴。 つまり、くびれなし。 そして、たるんだ二の腕。 この時代は、こういった女性が美しいとされていたんだろうか。 エルンスト・ルビッチ監督の作品はあまり観たことがないが、入り口としての感触はそんなに悪くなかったので、これを足がかりにして、今後も積極的にルビッチ監督作品を観ていきたいところだ。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-05-21 20:16:09)《改行有》

23.  動くな、死ね、甦れ! 《ネタバレ》 ソ連(ロシア)映画らしいというか、ソ連にしか作ることのできない、細やかな人間描写の優れた人間ドラマ。 ただし、子供が主役なので、個人的には少し乗り切れず。 少女の死という幕切れは、あまりに哀しく衝撃的。 思わず「甦れ!」と叫びたくなった。 主人公の男のコは、とにかく悪がき。 ちょこまか動いて仕方ない。 こういう悪がきこそ、「動くな、死ね!」という感じだ。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-05-07 17:36:46)《改行有》

24.  運動靴と赤い金魚 《ネタバレ》 イランの市井の人々の暮らしぶりと、人間同士の交流の温かさが心に沁みる逸品。 少年の表情と涙にやられた。 そして、その少年の涙に私と同じくやられ、規則を曲げて特別にマラソンのタイムトライアルをしてあげる教師。 この下りも暖かみがあって秀逸なるシーンだ。 兄妹同士の数々の、心の通じたやりとりも印象的だった。 妹の靴をなくしてしまったことで、必死にそれを取り戻そうとする兄。 ただ靴を取り戻す、たったこれだけのことが兄にとっては一大事であり、その為に死力を尽くす。 そして最後のマラソン大会のシーン。 3着商品が靴であった為、過って1着になってしまったことを少しも喜ぼうとしない兄。 そんな失敗を、妹に申し訳なくて話せない兄。 こんな兄と妹との心の交流が、申し分なく素晴らしく描かれている。 まさにイランが生んだ類い稀なる傑作と呼べる内容で、スキが見当たらない。 イランの町風景の映し方、人々の心温まるエピソードの数々、そしてこのラストの締め方、全てが高いレベルにある人間ドラマだった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-07 00:12:25)《改行有》

25.  ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ 堕落した男についていく女。 この構図をシンプルに描いている。 浅野忠信と松たか子が初めて組んだ主演作というだけで、もう両者のファンにとってはそれだけで十分なわけだが、両者共に持ち味を発揮しているのが更に良い。[DVD(邦画)] 6点(2011-01-13 23:14:06)《改行有》

26.  ウォ・アイ・ニー 《ネタバレ》 「愛してる(ウォ・アイ・ニー)」という作品名から想起するに、ピュアなラブストーリーと思いきや、とんでもなく濃厚な人間ドラマだった。「愛してる」とお互いの気持ちを確かめ合い、幸せの絶頂で結婚した二人の男女。晴れて夫婦になったはいいが、結婚してからは喧嘩ばかり。あれほど愛し合っていたのに、何故これほどまでに喧嘩ばかりするのか。しかも救いようのないほどに激しい衝突の毎日。喧嘩のたびに仲直りするとかいうレベルではなく、喧嘩ばかりで毎日がギスギスしている。当然、こんな状況が毎日続けば、夫婦生活は危機に瀕してくる。夫と妻とどちらが悪いか、判断は非常に難しい内容だ。男性と女性によっても見解は分かれるだろう。男は結婚して同居したはいいが、ロクに妻と会話もせず、パソコンに向かってばかり。要するに、独身気分のまま自分勝手に行動している。そこにからむ妻。もっとしっかり夫婦の会話をもちたいとしつこく夫に迫る。なんか、どこの夫婦にもありそうな衝突なのに、この映画で描かれる夫婦の衝突は激しいものがある。それは何故かと考えれば、夫婦がお互いに一歩も譲らないからだ。どこにでもある夫婦間の衝突であっても、相手の気持ちを考えずに、自分の主張ばかりをしていると確かに喧嘩ばかりになるだろう。非常にリアリティのある内容で、私の様な妻帯者にはホラー映画にさえ感じた。この映画から学んだことは、夫婦のどちらが悪いとかを考えるより、相手を思いやる気持ちを持って夫婦生活を送るということだ。でもそれは容易なことではない。相手を思いやりながら、ずっと夫婦生活続けていくためには、それこそいつまでも「愛してる」という気持ちを持ち続けていくしかない。「恋愛と結婚は違う」とか言う御仁がいるが、それは間違っていると私は思う。恋愛を更に成熟させて、相手のことをより深く愛し続けることで、結果、結婚生活もうまくいくのだ。そういう意味では、「ウォ・アイ・ニー」という言葉を安易に発するべきではない。特に、結婚を意識しながら付き合っている男女ならば、結婚してからのことも含めて「愛してる」と言うべきかもしれない、、、いや、ぶっちゃけそこまで私も重くは考えていないのだが(笑)、恋愛から結婚へのつながりを考えた場合に、本作は「愛してる」という言葉の重さ、責任を、観る者に容赦なく突きつけているように思う。[DVD(字幕)] 7点(2010-09-29 20:18:35)

27.  打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM> 中学生時代の甘酸っぱい青春の思い出を実にうまく綴った短編。 好きな女のコに花火大会に誘われ、当日は浴衣を着て自分の前に現れる。 こんな経験をもし中学時代にしていたら、一生、自分の中で最も美しい青春の思い出として、死ぬまで心の奥底に眠り続けるだろう。 自分はそこまでの経験はないが、地域の盆踊りか何かで、中学時代の時分に似たような経験をしたことがあるので、恥ずかしいような身がとけるような、なんとも言えない気持ちになる。 大人になると色んな経験を積みすぎて、ちょっとしたことでは心を揺さぶられないし、何しろ中学生といえば、とにかく多感である。 中学時代に異性との関わりで起きたちょっとした嬉しい事が、人生の中でも一際輝いてみえるのはそのせいだろう。 中学時代に異性に好意を告白されたところで、大人のような関係に発展することはないし、本作のラストシーンが示すように、「また来年会えるといいね」みたいにアッサリ終わってしまう。 しかも、その来年とやらは大抵訪れない。 でも、青春時代のそういった甘い思い出が、一瞬のことであるからこそ、その場限りの、まるで花火のように散ってしまうものだからこそ、大人になってもずっと心の奥底にこれ以上ない美しい記憶として残り続けるのだと思う。 この作品は、そんなまぶしすぎる人生の1ページを鮮やかに描いている。 夏だとか、花火だとか、お祭りだとか、そんな一つ一つのシーンが実に活きている。 短めの尺でコンパクトに思春期の美しきシーンを映像化してみせた日本映画として、記憶に残る作品だ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2010-09-27 00:47:58)(良:2票) 《改行有》

28.  ウエスト・ゲートNo.6 実に映像センス抜群の台湾映画! 色使いも素晴らしい! そして、男も女も若くてすがすがしい! 犯罪ドラマに変化していく終盤は無視して、前半から飛ばす展開を楽しめたので満足。 三姉妹が出てくるが、メインのコよりも他の二人の方がかわいかったのはご愛嬌。 韓国人も出てくるし、自称「竹野内豊」も出てくるわで、実にごった煮のアジアンテイストが楽しい。 日本では創ることのできない、現代台湾色が十二分に発揮された、アジア青春映画の秀作。[DVD(字幕)] 7点(2010-06-21 00:06:42)《改行有》

29.  飢える魂 川島雄三監督作品という理由で鑑賞。 前後篇に渡る大作だが、その分、間延びした感は否めない。 ただし、安心して観ることのできる安定した人情劇・恋愛劇となっている。 南田洋子の美しさを見るにつけ、近年テレビ放映された、認知症を患った彼女の、死ぬ間際のあの痛々しい姿が恨めしい。 こんな姿を見てしまうと、長門裕之の妻であった南田洋子は、まるで本作での彼女の役柄の様に不幸であったと感じてしまいざるを得ない。 だけど、私の本名の下の名前は、長門裕之を大好きな父親が、長門裕之の名をもじって命名したものだから、まるで自分自身の名前を否定するようで、やや複雑(苦笑)。 いや、長門裕之は私生活ではダメダメだったけど、役者としては素晴らしかった、と思うことにしよう![CS・衛星(邦画)] 6点(2010-06-13 14:08:57)《改行有》

30.  宇宙飛行士の夢 私はこのメリエスの気味の悪い月の顔が苦手。 『月世界旅行』の、あの月よりもっと気持ち悪いです。[インターネット(字幕)] 1点(2010-05-04 05:00:17)《改行有》

31.  ウンベルトD 《ネタバレ》 念願かなっての鑑賞で、シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞した。 恩給で生活している社会の一線を退いた老人が主人公で、生活の頼みの綱であるその恩給が、不景気にともなって減少し、老人達の生活を逼迫していくという、現代日本においては実に現実感のあるお話である。 その老人は、ブチ模様をした小さな犬を飼っている。 妻も死に、孤独を癒す唯一のパートナーだ。 居を構えていた古アパートは、次第に売春宿と化していき、昔から住んでいたというのに、その老人は追い出しの圧力を受けている。 僅かな額の恩給では、アパートを出たとしても生きていくアテもない。 経済的に窮地に追い込まれた老人には、もはや生きる希望も失い、死を考えはじめる。 そこで唯一の心残りは、愛犬のブチ犬で、自分の亡き後に面倒をみてくれる場所を探したりもするが、全くアテがみつからない。 そこで、老人はブチ犬と無理心中を思いつく。 犬は当然嫌がり、怖がる。 寸での所で死を免れた老人とブチ犬であったが、犬の方は飼い主に恐れをなし、かつてのようになつかなくなってしまう。 必死に、ブチ犬の興味をひこうとする老人。 最後には、ブチ犬は老人にシッポを振ってついていき、その二人(?)の後ろ姿で「FINE」の文字。 いやぁ、なんて心温まるラストシーンだろう。 犬好きにはたまらないラストだ。 いったん飼い主である老人を避けるが、今までのご恩を思い出したんだろうか、また老人になつくまでの過程を描いたラストは、名作に相応しい出来栄えである。 ヴィットリオ・デ・シーカと言えば、『自転車泥棒』と『靴みがき』辺りが代表作かもしれないが、本作こそ、デ・シーカの最高傑作に推したい。 イタリアン・ネオ・レアリズモの名手として、現実の厳しさをうったえつつ、そこに人間と飼い犬(伴侶や家族に当てはめて考えてもよい)との絆を描いてみせた本作は、バランスもよく、まさに名作に値する。[映画館(字幕)] 8点(2010-02-27 23:34:37)《改行有》

32.  運が良けりゃ まずまず楽しめた。 欲を言えば、底抜けに明るい時代劇コメディも悪くはないが、『男はつらいよ』シリーズの様な一抹の寂しさがもっと漂っていればなぁ。 [DVD(邦画)] 5点(2010-01-31 18:15:52)《改行有》

33.  美しき冒険旅行 エログロナンセンス満載でありながら、アドベンチャー的要素も併せ持った類い稀なる作品。 後年の『ブリキの太鼓』に類似し、そして匹敵するインパクトを感じた。 とにかく美脚がすごい! すばらしい! そして、虫がわいてるシーンの映像、特に音が気持ち悪い。 これほど気持ち悪い映像を観たのは、ほんと久しぶりだ。 夢に出そうである。 ラスト近くで、○人のアレが見えてしまうのが、ご愛嬌ではなく、狙いとすら感じてしまう程の内容だった。 にしても、これは『美しき冒険旅行』ではなく、『エログロナンセンスな冒険旅行』と改名した方がいいだろう。 カルト的な作品として有名な他の作品たちを、凌駕する程の濃い内容だった。 一度観たら忘れられない作品となった(なってしまった)。 だけどやっぱり、美脚の一言に尽きるかな。 腰のくびれた白ブラウスに、ミニスカート。 あれで冒険旅行とやらは、完全に反則![DVD(字幕)] 7点(2010-01-19 00:50:23)(良:2票) 《改行有》

34.  ウンタマギルー 全編沖縄語で、そこに日本語字幕が付くという粋な映画。 日本映画というより、琉球映画というのが正しいのかもしれない。 話としては、琉球の寓話を知っていないと、ついていくのが厳しい内容だ。 巨乳のブタ化け女より、何てことのない戸川純に魅力を感じてしまったりする。 ただ不思議と不快感や苦痛はなく、すんなり最後まで観ることができた。[ビデオ(邦画)] 4点(2010-01-09 00:02:11)《改行有》

35.  浮草 後期小津印がそこかしこに感じられる作品。 『秋刀魚の味』でもそうだったけど、小津カラーは凄まじく美しい。 その美しさは小津固有のもので、小津にしか撮れない色合いである。 そこに宮川一夫が撮影担当とくれば、まさに国宝級の美しさだ。 話の内容としては、『浮草物語』の自身リメイクということで、目新しさは感じられないものの、小津がリメイクまでしたストーリーだけあって、重厚でいて斬新な面白さ、そして人生の陰影がそこかしこに感じられ素晴らしい。 中村鴈治郎は毒を含んだ男を絶妙に演じてみせている。 アメリカ映画の様に、ただの悪役で片付けることなく、その裏に見え隠れする人としての優しさみたいなものまで表現しているから凄い。 京マチ子は外見的に苦手な女優だが、本作では驚くほどに魅力的に見えた。 口は悪いが、情にもろいといった浮世の女性を、これまた見事に演じている。 その他、川口浩の若さ溢れる熱演、杉村春子の抑えた演技、若尾文子の色気、野添ひとみの可憐さ、そして笠智衆のご愛嬌カメオ出演、と見所にいとまがない。 小津作品の中でナンバー1とは思わないが、その完成度や奥深さという点において、上位にランクされるべき力作であろう。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-28 00:01:21)(良:1票) 《改行有》

36.  海と毒薬 《ネタバレ》 1980年代の日本映画で最高傑作と呼び声の高い本作。わくわくしながら鑑賞を始めた。ところが、しょっぱなからグロテスクでリアルなオペシーンが登場。ここで早くも気分が悪くなる。モノクロ映像だが、カラーでも観てみたかった気もする。ただ、陰鬱な雰囲気を醸すにはモノクロ映像が功を奏していたかもしれない。さて、本作の肝は、日本国が実際に行ったとされる生体解剖実験を、世に問題提起する社会派劇としての部分だ。米国人捕虜を実験台に、生きたまま解剖し、日本の医学発展に役立てる。これが生体解剖実験の大儀名文だ。日本に原爆を投下し、大量殺戮を行った米国人ならば、生体解剖の生け贄にはうってつけだという主張。これは現代の感覚からすれば、全くの誤りだろう。しかし、殺し殺されの戦時下においては、あながち無理な理屈ではない。 結局、手段こそ違うが、戦争をしている時点で、人が人の命を奪い去っている事には変わりがないからだ。そもそも、この生体解剖実験が良いとか悪いとかいうよりも、もっと広い視点で見て、戦争そのものが及ぼす、あらゆる方面に与える悪影響というものを考えるべきであろう。戦争が巻き起こすあらゆる問題の一つに、この作品の主題である生体解剖実験というものが含まれているにすぎないのだ。そう考えると、戦争を起こさないということが全てなのだ。戦争さえなければ、生体解剖実験などというおぞましい出来事もなかったであろうに。そう色々考えさせられた本作は、反戦映画として出色の出来というべき内容に仕上がっている。なるほど、1980年代の最高傑作の呼び声とやらは、あながち間違っていないかもしれない。それにしても、岡田真澄の外人役はマイナスポイント以外の何物でもないなぁ。岡田真澄の存在が、この作品の社会派劇としての格調高さを台無しにしてしまっている。それに、医師と看護婦のロマンスのようなサブストーリーも必要なし。半端に娯楽要素を取り入れてしまっているのが残念だ。もっと徹底的に硬派な作りにしてほしかった。 それと忘れてはならないのが成田三樹夫の活躍ぶり!ヤクザ役が多い成田三樹夫だが、こういったインテリ役且つ毒気のあるキャラを演じさせても素晴らしい。成田三樹夫には、もっと沢山の個性的でドスの効いたインテリ役を演じてほしかった。実に惜しい。何しろ、成田三樹夫は実際にも破天荒なインテリであったのだから。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-04-20 00:03:36)《改行有》

37.  ウイークエンド(1967) 自身のゴダール作品鑑賞数も本作で30本を数え、ついにゴダール30本を達成することができた。 その記念すべきゴダール30本目は、やっと観れましたの『ウイークエンド』だ。 60年代ゴダール作品としては、唯一未見として残っていたのが、大物の本作。 まあ、観られただけでも嬉しいかな。 ストーリーは当たり前の様に無視ということで。 印象的なシーンは、やはり中盤の長回しによる渋滞シーン。 耳をつんざく様なクラクションの雨あられ。 その渋滞の先にあったものは・・・ 何となくサスペンスな雰囲気に満ち溢れ、退屈なのに何故か目を離せない魅力に満ちている。 だけど、どこか退屈。 だけど刺激的でもある。 そんな不思議な魅力を持った作品だ。 しかしフランス映画は、やっぱり体を張った危険なシーンが無意味に出てくるなぁ。 本作でもその特徴は散見された。 一歩間違えたら撮影中に事故が起りそうなシーンの数々は、フランス映画のスパイスとしてどれだけの役割を果たしているのだろうか。 これだけのフランス映画、ゴダール映画を観てきた現在においても、それは判然としないのである。 さて、ゴダール30本達成に安堵の想いをはべらせつつ、本作のレビューを閉じたいと思う。[映画館(字幕)] 5点(2009-04-04 20:54:20)《改行有》

38.  ウィンター・ソング 《ネタバレ》 氷上で抱き合う男女の画が美しい!! こんなに美しい画を観たのは久しぶりだ! 、、の感動はそのシーンだけで、終りに近づく程その感動は薄れていった。 なぜって、二転三転させるために技巧にはしった脚本と、観ている者を飽きさせまいとする演出がハナにつくからだ。 でも、考えてみると、そもそも“愛”というものをテーマに掲げていながら、題材自体に無理がある。 というのは、女が男を捨てて名声を得ようとした時点で、この男女間の“愛”というものは取り返しのつかないエンディングを既に迎えていただろうからだ。 しかも、後で空港で思い直したとは言え、男は女に復讐をしたからだ。 おまけに、監督と女との関係も、“寂しいから”“女優になるため”というのが付き合い始めた動機であるし・・・ つまり、登場人物全てに“愛”を語る資格のない者ばかりが出てくるのだ。 これはひとえに、ストーリーを二転三転させて脚本をひねろうとしたこと、そして、ミュージカルとの融合をはかるためにスタイリッシュさを重視したこと、これらが原因であると思われる。 ただし、美しすぎる氷上での抱擁シーンは、不覚にも心を打たれたので、それなりの評価はしたい。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-03-15 01:47:44)《改行有》

39.  美しき諍い女 4時間作品って、観終えるの相当なエネルギーを要する。 だけど、観終えた時、その4時間が有意義と感じたり、4時間を要した必然性を感じたり、4時間頑張ったからこそ感動できるラストがあったり、そういったことがあれば全然構わない。 だけど、本作にはそういったことを感じ得なかった。 特に、散々緊迫したシーンを見せておきながら、出来上がった作品を見せない。 本作を最後まで観た人なら誰しもが見たいであろう完成品を見せないのだ。 これは鬱憤やるかたない。 これは、4時間もこの映画に付き合ってくれた観客に対する裏切り行為だ。 その他、女優に魅力を感じないのもマイナスポイントか。 そして、極めてアートな題材を扱いながら、映像面において何ら突出したものが感じられなかったのも不満が残った。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-16 01:25:53)《改行有》

40.  ウエスト・サイド物語(1961) 人間的に深みのない男たちと、繊細な魅力に欠けるグラマーなだけの女たちの物語。 浅薄なアメリカ文化が、最も端的に現れた作品。 アカデミー賞10部門に輝き、アメリカによる自作自演の自画自賛。 ただ一つ評価すべきは、後年にアメリカ映画が築き上げた方程式、“勧善懲悪”“ご都合主義”といった要素が見当たらないことだ。 いずれにしても、辛抱を要した2時間30分であった。[CS・衛星(字幕)] 1点(2009-02-10 01:30:00)(笑:1票) 《改行有》

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