みんなのシネマレビュー
鱗歌さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順123456789
投稿日付順123456789
変更日付順123456789

41.  タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 代表的なCGアニメ映画が、CGアニメならではのデフォルメ、誇張表現で我々を楽しませてくれるのに対し、本作はかなりリアリティに走ってます。ここまでくると実写(プラス一部CG)でもいいだろうに、なぜフルCGに取り組んだのか? って、大した理由は無いのかも知れませんけれども、もしかして、ありとあらゆる演出を完璧に制御したかったのか。セットも、演技も、頼みさえすればそれなりに思い通りのものを準備してもらえるかも知れないけれど、本作では、「光」までも思い通りに制御しようとしたのかも。夜の図書館、雷、懐中電灯の光・・・。 物理的には理にかなっているのかも知れない、だけどそれが、やや人工的な冷たさにも感じられたり、かえって不自然にも感じられたり。 似たような話でいくと、昨今の音楽で頻繁に用いられる、打ち込みの作業。アレを、最高の音楽家の監修のもと、ひたすら丹念に微妙な音楽の表情を打ち込んでいったら、果たして理想的な名演奏が出来上がるのだろうか? 少なくとも、例えばフルトヴェングラーの無茶振りに対しウィーンフィル等が負けじと食らいついていくようなあの異常な緊迫感を生み出すのは無理でしょう。って、まあ、そればかりが名演の条件でもないでしょうけれど、仮にいくら徹底した楽曲分析や究極の演奏技術を凝らしたところで、なお残ってしまうファジーな部分。音楽には欠かせないものなんでしょう。 無論、本作も、すべてがデジタル信号に還元される人工的なCG(昨今は実写もデジタルだったりしますけど・・・)とは言え、モーションキャプチャらしいファジーさも見られます。ただ全体的には、わざわざフルCGを採用した魅力はなかなか見えてこず、逆に、計算された変な冷たさがちょっと気になってしまう。クライマックスでは大いにハメを外して、たっぷり楽しませてくれるんですけどね。[CS・衛星(吹替)] 7点(2016-10-06 16:34:39)《改行有》

42.  ダレン・シャン 謙さん! カツラがズレてますよ!・・・・って大きなお世話。 ちょっと悪趣味なところもあるファンタジーですが、そんなに悪くないと思うんですけどね。でも、続編ありますシリーズ化します的な終わり方は、やっぱりやめた方がいいですよね、結局単発のまま放置されてしまうのは、何ともカッコ悪いし。 ウィレム・デフォーなんて、何だかもう、深入りせずに逃げ出す気満々という感じだしなあ(そういう役なんでしょうけど)。 CG多用のファンタジーって、どっちかというとデカいモンスターを描きたがるところがあるように思うんですが、本作では、極彩色のクモとか、あの小さいヒトたちとかを、丁寧な動きで描いていて、こういう作品には好感が持てます(いやもちろんデカいモンスターだって丁寧に描いてくれれば大歓迎ですが)。クライマックスの劇場での戦いも、シチュエーションを活かし、なかなかの盛り上がり。 続編は特には不要です、ハイ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-25 08:54:13)《改行有》

43.  弾丸ランナー ただひたすら走る作品であるにもかかわらず、ちゃんとエロシーンを取り込んでいるあたりに、映画というものの無限の可能性を感じます、ハイ。 タイトルとは裏腹に、まあ、ここでの「走り」はそんなカッコいいもんじゃないんですけれども、泥臭くって、映画のラストも含めてヤケクソみたいな、そういう魅力、ですね。ラストは「レザボア・ドッグス」とか「トゥルー・ロマンス」とかいった流れかもしれないけれど、そこに至る過程は、空前絶後。[地上波(邦画)] 6点(2016-09-23 22:52:43)《改行有》

44.  007は二度死ぬ 本作の後、ショーン・コネリーはボンド役をいったん降りているので、「あーやっぱり、この珍品、主演として相当ツラかったのかなあ」と以前は気になってたのですが、最近は、「きっとボンド役を極めたからこその降板だったんだろう」という風に無理やり解釈させていただいております。 それにしても夢のある作品。これだけのバカバカしい内容を、いかにも豪華そうに描いて見せる。エキストラを大量に動員したと思しき大相撲シーン。自動車を電磁石で釣り上げたヘリが飛ぶ、その背景には東京タワー(こんなシーン、もう撮れないでしょう)。オートジャイロとヘリ軍団のドッグファイト。無駄に大規模な敵の基地へ突入する忍者軍団。 あ、脚本、ロアルド・ダールだったのか。東洋の謎の国ニッポンは、夢のチョコレート工場みたいなもんですかね。 という訳で、世界で忘れられることがあっても、日本人は語り継いでいくべき作品でしょう。それが、こんな映画のロケを許可してしまった日本人としての責務かと(笑)。そういや昔、探偵ナイトスクープで、ロケ地を探しにいくってのがありましたが。[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-08-21 11:16:53)(良:1票) 《改行有》

45.  第九軍団のワシ 《ネタバレ》 どうせなら、こういう戦闘シーンはもう少し引いた映像で観たい、というのはあるのですが。 その分、と言っていのかどうかわからないけど、主人公の旅の道程には、見事に雄大な光景が広がって、イイなあ、と思わせられます。 ただ、あの肝心のワシの像、ローマ帝国にとって、第九軍団にとって、大事なものだということはわかるけれど、主人公にとって何なのか、この映画において何を象徴させようとしているのか。父の名誉挽回もいい、かつての兵士たちの想いもいい。だけど物語の中心は、明らかに二人の友情の方にあって、なんとなーく宙ぶらりんになってしまったワシの像、何だか少し寂しそうなのでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-27 22:19:55)《改行有》

46.  007/スカイフォール 冒頭だけ見ると「007! ボンド死す」ってな感じで、このエピソードにおけるMとボンドの関係が、ラストにも繋がるんですが、まあそれならそれで、物語が寄り道し過ぎ、要するに2時間半近いってのが長過ぎなんでしょう。かなりボヤけた印象。 そもそも007シリーズってのがそれなりにおバカなシリーズであって、例えばムーンレイカーなんてのはそれはもうヒドイ内容な訳ですが、アッと驚くとんでもないスタントシーンをスタントマンに演じてもらいつつ、ロジャー・ムーアはあくまで涼しげなスケベ顔でキメてみせる事に徹していて(と言う程何もしてない訳でも無さそうですが)、これもひとつのやり方ではあったかな、と。もちろんそれと同じ事をまたやって欲しいとは言わないし、あんなおバカな事も今更なかなか出来ないだろうし。ということで、ダニエル・クレイグによる肉体派ボンドの登場と相成る訳ですが、自分でアクションをこなし、かつ自分でボンドらしくキメてみせるには、それなりに工夫も必要でしょう。 冒頭のアクションで、パワーショベルから飛び降りてキメてみせる、そこでクールな表情をカメラがバッチリ捉えていたならば、このシーン、さらにキマってたのでは。 映画全体に、雰囲気はあれど、そのままズルズルと弛緩してしまう印象。ラストの一軒家での戦いも、結局最後まで画面を暗くしただけに終わってしまって。 もしも、ここぞという場面でキメきれない理由のひとつが、「動けるボンド」のせいであるなら皮肉です。ダニエル・クレイグは何度も全速力で走って見せ、それは実に綺麗な走り方なんですけど、なかなか高揚感に結び付けられないまま、ああまた走ってるんだ、と。 硬派な007映画も結構ですが、真面目過ぎなのかも知れません。このボヤけた印象を、もう少し引き締めて欲しい。[CS・衛星(吹替)] 5点(2016-04-17 08:44:07)(良:1票) 《改行有》

47.  第三の男 この映画音楽と、シュトラウス2世の「ウィーンの森の物語」が無かったら、ツィターなんていう楽器、名前も知らなかったかもね。で、久しぶりに『第三の男』を観て、この音楽を聴くと、つい口ずさみたくなり、何となくビールが飲みたくなってくる。でもこの音楽が何のビールのCMで流れていたのかは忘れたので、とりあえず両方を合わせて「第三のビール」を飲むことにする。何のこっちゃ。いや、好きですよ、ヱビスビール。 本作、内容的にはミステリー。友人ハリーからの手紙を受けてウィーンにやってきた作家ホリー(この名前が似ている点も、後の展開で描かれる三角関係にうまく織り込まれる)、しかし到着早々、ハリーが事故死したことを告げられる。だが、何やら曰くのありそうなヒトから無さそうなヒトまで、様々な登場人物が、その事故のウラに何かありそうなニオイを漂わせる。事故の現場にいたという3人の男、うち2人は判明しているが、では3番目の男は誰なのか。 前半に提示される謎に対して、その謎解き自体は比較的アッサリと行われますが、作品のもう一つの見どころはウィーンの街における追跡劇で、後半における大きな見せ場ともなっています。作品自体がウィーンの名所案内(表も裏も)みたいな要素もあって、表がプラーター公園なら、裏は下水道といったところか。さらに時代を反映して戦争による破壊の跡も残っていたりして。そういうちょっと迷宮じみた夜のウィーンに、追うものと追われるものの影が交錯する。 この映画、画面が頻繁に傾けられて、これも不安で落ち着かない感じを醸し出してます。いや実際、あまり頻繁にカメラ傾け過ぎなのかも知れませんけれど(笑)、ふとしたとき(ハリーが、「ある男」を追いかけて、見失った瞬間など)、傾いていない画面がかえってどこか、取りつく島のない感じを出していたりも。 という訳で、やっぱり面白いですねえ、この映画。オーソン・ウェルズの斜め前向きのワルそうな表情も、有名なラストシーンも、いいんですけど、最高の名演は、あのネコちゃんということで。[CS・衛星(字幕)] 10点(2016-03-27 08:47:25)《改行有》

48.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 連続活劇ならぬ、「不連続活劇」といったところでしょうか。物語は物語で、とりあえずゴチャゴチャと詰め込んだ感じ(我々の意表を突こうとし過ぎてまとまりがなくなっちゃった)、このテの作品と言えば、タイムトラベルものという意味も含めて『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』などを思い出したりもするのですが、盛り上がりの点ではどうしても本作の方が劣ってしまう。ひとつには、物語のゴチャゴチャに加え、アクションもその場その場の単発的なものに終始して、盛り上がりに貢献できていないせいでしょう。まるでアクションシーンのカタログを見せられているような。 開始早々の、未来における戦闘シーンが、派手ではあっても高揚感や緊張感はあまりなく、さらにその後、機械側の最終兵器(?)発動を前にした人類側の延々と続く説明セリフに、ゲンナリしちゃう。この設定を第1作ではストーリー進行に絡めながら巧みに提示していたのではなかったか?⇒⇒⇒しかしこの、無駄と思えた説明セリフ、どうやら、製作側が意図的に仕組んだミスディレクション的なもののようにも思えてきます。あくまで1作目の直前の場面ですよ、と言わんばかりの、一種の「あらため」。⇒⇒⇒要するに本作の存在意義って、ほとんどシュワの“出オチ”のみにあるのではないか、と。 という訳で、もしも本作を、(驚きであれ苦笑であれ)極力楽しんで観ようと思うならば、第1作をもう一度観なおしてからなるべく間をあけずにご覧になるのが、よろしいのではないでしょうか。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2016-03-06 08:12:32)《改行有》

49.  第七の封印 十字軍の騎士が、「お迎え」にやってきた死神に対し、ちょっと待ってくれとばかり、チェスの試合を申し込む。この死神が、登場した瞬間こそ不気味ですが、どうも凄みが無いというか、茶目っ気すら感じちゃう(笑)。コレ、ひとつには、命がけでチェスをやってるハズの騎士が、さほど一生懸命にやっていないというか、どこか斜に構えたようなところがあるもんで。妙な余裕がある。 つまり、「死にたくない」という生への執着から、チェスをやってる訳じゃないんですね。 映画も、このチェスの試合の場面は思い出したように時々挿入される程度で、戦況もよくわからない(何となく、中盤以降は騎士がポカばかりやってるような気もしてくる・・・?)。むしろ、騎士とその従者が出会う様々な人々の模様が描かれる。「生と死」を描く作品なんでしょうが、ウェイトとしては「生」の方が中心、中には狂言自殺という形で「死」を茶化すヤツまで出てくる。心配ご無用、いくら後回しにしたって、「死」は必ず誰にでも訪れるのだから。伝染病の蔓延は、さらに「死」をありふれたものにする。誰もがいずれは経験するという意味では身近な「死」、だけど、先に経験した人はいないという意味では最も不可解な「死」。ただ言えるのは、「生」は多様、しかし「死」んでしまえば、みな同じ。 「生」の多様さを確認すること。それが、「死」の到来までに騎士が(そして我々が)得る最大の収穫、といったところでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-28 08:03:33)(良:1票) 《改行有》

50.  007/ロシアより愛をこめて 1作目よりはダイナミックなアクションが楽しめて、4作目以降ほどおバカではない点で、第2、第3作あたりが一般的にオススメ、ということになるんでしょうが、この第2作、「おバカではない」と言いながら、スペクターの「ボンド懲らしめ作戦」が何だか回りくどいので、そこが面白いというヒトもいれば、ツマラナイというヒトもいるでしょう(私は、嫌いじゃないです、ハイ)。実際、ボンドをとっとと殺すことを考えてりゃ、何度も何度もチャンスがあったんですけどね。いやはや、チェスの大天才が考えることは、よくわかりません・・・。 ボンドに接近するソ連の美人スパイ。彼女のオバチャン上官は、実はスペクターの手先だったりする。さらにはスペクターの準備した冷酷なる殺し屋も登場、これがロバート・ショウ。って、えーこの人、こんなムキムキだったのか。この殺し屋が周りをウロチョロしてるだけで、何がしたいのかよくわからない、従っていつ何が起こるかわからない、だからイイんですな。 作品前半はイスタンブールが舞台、後のシリーズ作みたいな「適当に世界の名所の光景を織り交ぜてみました、何しろ超大作ですから」っていうんじゃなくって、異国情緒をしっかり漂わせていい雰囲気。そこから西へ向かうオリエント急行、殺し屋も徐々にボンドに接近してくる。いよいよ近づく対決。 ラストはヘリやらモーターボートやらのアクションが、本当に取ってつけたように展開されて、なんかワケわからんけど得した気分。 ってな訳で、オバチャンはやっぱり怖いなあ、と。 じゃなくって、やっぱりこれは、シリーズを代表する作品のひとつでありましょう。[DVD(字幕)] 8点(2016-01-31 16:08:59)《改行有》

51.  ダイナマイトどんどん やくざ屋さんたちのハチャメチャ野球大会。じゃりン子チエを少し思い出しますな。あと2軍時代の番場蛮とか。もう何でもありの、治外法権。野球というスポーツを心底、真剣に愛する人にはとても見せられたもんじゃありません。これだけ乱痴気騒ぎ大暴れしていても、何となく映画として整って見えてしまうのは、さすがと言ってよいのか、いけないのか。 それにしてもこういう作品を見てると、菅原文太というヒトはやっぱりコメディ俳優なんだと思います。で、一番クールな北大路欣也が、なぜか一番暑苦しいという・・・ (ところで昭和25年という設定だったら、当時米国は48州なので、国旗のデザインが違うのでは。どうでもいいですけどね)[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-06 07:42:23)《改行有》

52.  大列車強盗(1978) 《ネタバレ》 クリミア戦争の戦費である大量の金塊を、走る列車の中からいかにして盗み出すか。金庫の鍵は4つ。そのすべての鍵のスペアをこっそり作成しようというのが、映画前半。ショーン・コネリーが飄々としていれば、ドナルド・サザーランドも負けじと飄々としていて、その掛け合いがユーモラス。しかし鍵のコピーを作り上げ、いよいよ作戦実行というところで、狙いがバレてしまい、警戒が厳重になってしまう・・・と言いながら、大して厳重にもなっておらず、なんだか普通の警備、何となく普通に金塊を盗み出せてしまうのが、少々張り合いの無いところではありますが、しかしこの金塊を盗み出す場面、(スタジオ撮影の合成映像ではなく)ホントに走る列車で撮影しています、というシーンをたっぷり準備し、しかもそれをショーン・コネリー本人が列車の屋根にへばりついて演じているらしい。こういうところは、単なるユーモア映画では終わらせない、なかなかの緊迫感です。逆に言えば、そこを除けばなんともアッサリした映画なのですが、こういう軽妙さもまた、悪くはないですね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-01 16:50:00)

53.  大巨獣ガッパ 《ネタバレ》 連れ去られた子供怪獣を追ってやってくる両親怪獣。ジュラシックパークの第2作は本作を手本にしたのでしょうか。それはさておき、わたしゃ子どもの頃からどうもこの作品が苦手で、じゃあ観なけりゃいいんだけど、妙にテレビ放送の機会が多くって。今回、幼稚園の息子に見せたらどういう反応するんだろう、という理由(だけ)で久しぶりに観ましたが、うん、キツイものはやっぱりキツイ。息子の方はというと、どんな餌をやっても受け付けない仔ガッパの姿を見て、「キューリだったら食べるんちゃう?」と意外にマトモな意見を述べていたので、それなりに楽しんでいたのかも。私が昔から苦手だったのはどの部分かというと、全部と言えばそりゃ全部なんですけれど、やっぱりあのラスト、ですねえ。怪獣のくせに、親のもとへ小走りで駆け寄る仔ガッパ。怪獣のくせに涙を流し再会を喜ぶ、目のやり場に困る愁嘆場。もう彼らは自分たちが怪獣であることを忘れ、人間と化してしまっています。その舞台となっているのも飛行場、らしいのですが、地面に滑走路なのか何なのかが申し訳程度に描かれただけ(トミカのタウンマップじゃあるまいし)、こんな何もないところに怪獣が立ってたってスケール感の欠片もなく、ますます人間臭い立ち姿。そんでもって、家族無事そろいました、さよなら~、って飛び立ってしまい、そんなもん見せられてもなあ、と。この余りにヌル過ぎるラスト、ヌル過ぎるが故に忘れえぬヒトコマであることは間違いないわい、と改めて確認した次第。[CS・衛星(邦画)] 4点(2015-09-23 21:54:27)(良:1票)

54.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 冒頭でパルクールを(こんなに長々とやる必要もないくらい長々と)展開して、新生007映画は肉体アクションで行きますよ、と。実際、新ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグは、数々のアクションをこなしてみせ、実際、全力疾走するシーンもやたらカッチョよいのです。うーむ、やっぱボンドと言えばロジャー・ムーアでしょ、という病んだ世代(笑)としては、あの「アクションはすべてスタントマンに任せてますから」と言わんばかりの涼しげな表情が懐かしくもあったりするのですが、ま、アレはアレとしまして。なにせこの、クレイグ=ボンドのかっこよさ。そして「新・第1作」と言うか、むしろ「第0作」とも呼ぶべきこのリニューアル作品ならではの、ときに感情を隠すことなく人間味をみせる(それなりに、ですが)ボンドの姿があります。いくらボンドだって、睾丸を攻撃されれば痛いし恐怖も感じるのです(これまでの作品におけるボンドはそもそも、まず睾丸を第一優先で守ってたもんね)。正直、カジノの場面はさほど盛り上がらないし、映画の終わりの方も間延びした感じ、全体的に作品をもう少し引き締めて欲しい気もするのですが、それでも007シリーズの中で異彩を放つ作品、いいもん見せてもらったな、と。 ただ、ダニエル・クレイグがボンド役を退いたら、次やるヒトは大変ですな。ロジャー・ムーアの功績はやはり、「誰でもボンド役が演じられそう」なところまでハードルを下げた点ではないでしょうかね、ハイ。[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-05-09 09:47:15)《改行有》

55.  大菩薩峠 完結篇(1961) 監督が森一生に交代した第3作、概ね前2作の雰囲気が維持されていて、大きな違和感はありません。今作はいよいよ完結篇、中盤は完全にお化け映画と化し、ラストはケープフィアーばりの大スペクタクルが待っております。しかしこの大映版3部作、内田吐夢の東映版からほとんど間もなく製作されておりますが、アチラが相当にイッちゃってるのに比べると、比較的おとなしい感じがするのは、千恵蔵のアクの強さに対する雷蔵の上品さ、でしょうか。結局は悪の道に染まり切れない雷蔵・竜之介、その最期において、とってつけたように息子の名前を連呼するのが、何だか弱々しい感じの否めないところ。しかしいずれにしても、この大映版も、人知を超えた超自然を感じさせるのは、確か。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-03 08:55:47)

56.  大菩薩峠 竜神の巻 《ネタバレ》 三部作の第二部は、机竜之助が天誅組と行動を共にし、争いの中で失明するくだり。第一部では登場人物たちを物語の中で配置していく面白さがあったけど、第二部となるとどうしても、主要登場人物たちの関係がある程度固定されてしまい、これによって物語もやや停滞してしまいます。第一部ですでにあり得ないような偶然のめぐり合わせを乱発してしまっているのも、第二作で息切れしてしまう一因かも。とは言え、三隅監督の目を奪うダイナミックな演出は前作に続きここでも健在。雷蔵の妖気も健在。そして前作と同じく兵馬との対決を前に映画は終わり、次回斯うご期待。何もそこまで前作に合わせなくとも。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-30 18:01:53)

57.  大菩薩峠(1960) 《ネタバレ》 この机竜之助を観たらもう、眠狂四郎役も市川雷蔵に回るってもんです。虚無感あふれる、魔道に堕ちた剣士。何を考えているかわからない、たぶん何も考えていない(笑)この主人公を特徴づけるのは何といっても、雷蔵の眼光ですね。この眼光の前には、登場人物たちが都合よく再会するご都合主義なんて、まるで気にならない、まさにすべてが起こりうる世界。とは言ってもこの第一部は、新撰組との絡みもあったりして比較的なじみやすい物語です。で、ラストは、兄の仇をうつべく竜之介の前に現れた兵馬との、(竹刀ではなく)今回は真剣勝負、というトッテモいいところで終わってしまい、次回斯うご期待、となる訳ですが。雷蔵演じる妖怪・机竜之介に対し、中村玉緒がこちらも負けじと見事な妖怪ぶりを発揮して、ホンモノのオバケは登場しないまでも、十分に怪奇映画テイストを味わえる、伝奇チャンバラ映画となっております。[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-30 10:05:43)

58.  戦うパンチョ・ビラ メキシコ革命の英雄パンチョ・ビラの姿を、彼とともに戦うことになったアメリカ人の目を通して描くのですけれども、精悍な顔つきで何考えてるかワケがわからんビラ役のユル・ブリンナーに対し、このアメリカ人の主人公の役がロバート・ミッチャム、ヨレヨレとしたテキトーな感じがいい味出してます。そう、このヒトもたいてい、テキトーでして、メキシコ革命のドサクサまぎれに、複葉機を操り武器を売る商売、はたまた世話になったおっちゃんの娘にさっそく手を出してみたり、おいおい、大概にせえよ、と言いたくなるのですが、パンチョ・ビラはその数段上を行くテキトーさ、要するに規格外の男。このいかにも陽性のアナーキズムが、本作の楽しいところです。主人公は自慢の複葉機でビラとともに戦うことになり、空からの攻撃をさらに空撮を多用してダイナミックに捉えたアクションシーン、見応えあり(ヘリからの撮影と思うのですが、まるでクレーン撮影のように用いて、なかなかやってくれます)。善悪に単純にとらわれない自由さ、クールに自らの信条に従うチャールズ・ブロンソンの存在も光ってます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-27 22:30:59)

59.  ダークナイト ライジング 最初のあの飛行機のアクションで度胆を抜かれ、気分が大いに盛り上がるものの、そのあとは例によってジメジメとした根暗な雰囲気が漂う。“ダーク”なイメージで描いてます、と言われりゃ、そりゃそうなんだけれど、どうも停滞感が。後半はそれなりに目まぐるしい感じを出そうとしているのだろうけれど、脈絡なくシーンを積み重ねている印象しか受けず、停滞感は払拭できません。そもそも、破滅的な状況に置かれたはずのゴッサムシティが、絶望感も荒廃感も無いただの映画の一舞台としてしか表されていないのが、気分の乗らないところ。陰にこもったバットマンのパッとしなさは置いておくとしても、せめて、地下に閉じ込められていた警官たちの、ようやく地上で日の目を見ての行軍、ここで我々を泣かせなきゃ感動するトコないでしょ、というこの大事な場面を、どうしてこうも無感動にフツーに描いてしまうのか。残念です。[ブルーレイ(吹替)] 5点(2015-04-11 09:07:44)(良:2票)

60.  ターミネーター 幼稚園の息子がどうしても観たいというので借りてきて、「コワイから観たくない」という小学生の娘もダマクラかして一緒に見せ、ついでに私とカミさんも久しぶりに楽しませてもらう。やっぱり、面白いものは面白いのです。シュワ型ターミネーター(という呼称は当時はなかったけど。というより正式名称では勿論ないけど)の超おおざっぱなサラ・コナー狩り、これだけでも天才的な発想だと思います。この猪突猛進型・出たとこ任せの強引さは、いくらあの(これも面白かった)『ウェストワールド』を引き合いに本作を二番煎じ呼ばわりしたって、ユルブリンナー型ロボットにはこのユニークさは無かったよね。銃砲店のオヤジのアワレな運命(同年の作品『グレムリン』でのアワレさも印象的だったディック・ミラー)が特に、シュワ型のアバウトさを象徴しています。このいい加減シュワに対し、マイケル・ビーンの貧乏くさい(いや失礼)、影の薄い(これも失礼か)、憂いを含んだ表情がいい雰囲気。シュワほどムキムキではないけれど引き締まった肉体が織りなすアクション、倒した警官から手錠のカギを奪う際などに見せる熟練兵士らしい冷静沈着さも魅力的です。シュワは無敵の強さだけど、戦いの中で、髪が焦げてチリチリになり、眉毛もなくなり、さらには手の故障、目の故障、足の故障、そして…と、少しずつ壊れていく様が、かえってそのタフさを表現しているのも面白いですよね。未来における機械と人間の戦争、その最終決戦が現代で行われるという設定が、解説調にならず物語の中で徐々に解きほぐされていくあたりも、脚本が念入りに編まれているし、といってもちろん複雑になりすぎることなく、スピード感としつこさを併せ持ったアクションで引っ張っていきます。戦いの終わりの方では、もはや怪奇趣味といってもよいようなテイストで緊張感を持続し、トドメの場面ではこれでもかという細かいカット割りによって、真のクライマックスを築き上げる。やっぱりこれ、いい映画です。面白いです。[DVD(吹替)] 10点(2015-02-14 14:03:02)(良:2票)

030.08%
1190.49%
2411.06%
3731.89%
41614.16%
53619.33%
663116.30%
7122131.55%
888522.87%
93749.66%
101012.61%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS