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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 用心棒 《ネタバレ》 それまで、どちらかというと芸術性の強い娯楽作を主に撮っていた黒澤明が、肩の力を抜き娯楽性に重きをおいて作られた傑作。とにかく三船敏郎のかっこよさに尽きる。その外見、台詞、刀さばき、飄々とした姿勢、そして時折り見せる弱者に対する優しい視線。侍はやはりこうじゃなくっちゃ。[DVD(字幕)] 8点(2013-07-27 20:53:59) 2. 2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 ちゃんとした回答のない、観た人間それぞれの感性にそれは委ねられるという芸術性を得ることが出来た恐らく最初の映画ではないだろうか。ピカソの「ゲルニカ」がその難解さゆえに人々に記憶されるように、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」がその深淵さゆえに忘れられない印象を残すように、この映画もその多様な解釈のゆえに恐らくこれからも永遠に人々の記憶に残るだろう。映画を芸術にまで高めた天才・キューブリックのエポックメイキングな傑作。[DVD(字幕)] 9点(2013-04-10 12:45:37) 3. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 《ネタバレ》 東西冷戦が激化し、いつ核戦争が起こってもおかしくない社会情勢のなかで撮られたキューブリックの強烈なブラック・コメディ。政治がいかに無茶苦茶で愚かで馬鹿馬鹿しく決定されていくかということ、そしてそれに関与できない多くの人々のそんな漠然とした不安感を乾いた笑いにまで昇華させたキューブリックの初期の傑作。ラスト、幾つものきのこ雲の映像に流される「また会いましょう」は、当時の「もう笑うしかない」というような社会不安を見事に表している。そしてそれは形こそ違えど今現代もあまり変わっていない。[DVD(字幕)] 8点(2013-04-10 12:32:54) 4. ロリータ(1962) 《ネタバレ》 テーマのわりには、キューブリック作品なのに凡庸な印象。当時の社会情勢がそれを許さなかったのか、あのナボコフの原作が放つ強烈な気持ちの悪い毒のような雰囲気が全然描かれておらず、肝心の少女ロリータにも中年男を惑わし虜にさせる妖美な魅力も感じられない。キューブリックにしては普通の作品でした。[DVD(字幕)] 5点(2013-04-10 12:19:08) 5. 死霊の盆踊り 《ネタバレ》 これが噂に名高い伝説の史上最低の映画かぁ……と、もろ先入観の塊になって観たのだが、噂にたがわぬ史上最低っぷりだった。なにより製作者も俳優も決して狙って創っていないというのに、この一片の主題の欠片すらない映画を創りあげた奇跡にまず敬意を表したい。アラブの全てのテロリストにこの映画を見せれば、もしかしたら世界は平和になるんじゃないかとさえ思える。闘う相手である、アメリカ型資本主義の一つの姿であるこの映画を見れば、おのずと闘争意識も萎えるというものだ。[DVD(字幕)] 0点(2012-06-06 14:10:13)(笑:1票) (良:1票)
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