みんなのシネマレビュー |
|
201. ハゲタカ ストーリーに難があったり,冗長なところもありますが,TVシリーズに流れていた「苦いぜ・・・生きるってこんなに苦しいものか」みたいな空気感は味わえました。それにしても玉山鉄二。よかったですね。いい役者ですね。魂の欠落感を,カネで埋めようとする男の焦り・哀れさ・悲しさが伝わってくる熱演だったと思います。[映画館(邦画)] 6点(2010-02-23 17:59:30) 202. ラスベガスをぶっつぶせ 《ネタバレ》 そこそこ面白かったです。ラスベガスに染まっていくにつれ,主人公の男の子がだんだん垢抜ける様子を,アイビーのJ・PRESSからヒューゴ・ボスに変えて表現する演出がありましたが,どちらもスポンサーなのでしょうに,野暮ったい時代の主人公を担当したJ・PRESSは器が大きいと思いました。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-20 10:04:10) 203. ディパーテッド 《ネタバレ》 どいつもこいつも下品で暴力的な下等野郎ばかりだが,不思議なことに,唯一暴力的ではないマット・デイモンの印象が最悪というのが面白い。やはりスコセッシは,いわゆる「破滅型」の人生にシンパシーを感じる人なのだなあと改めて思った。また,レオもスコセッシも,「オスカーなんて関係ねえぜ!」的な,なかばヤケクソなふっきれ感みたいなものが感じられ,これはこれでよかったのではないか(特にレオ)。[映画館(字幕)] 6点(2007-02-07 00:45:10) 204. Mr.&Mrs. スミス 主役2人(特にジョリー)のいかにもなゴージャス感が,いかにもデート・ムービーらしいプアな内容(良い意味で)にピタリとマッチしている。話の中身はスーパーマン夫婦の痴話喧嘩にすぎないけれど,デート・ムービーはそんな内容よりもキャスト・軽さ・アクションだ!という割り切りが気持ちよい。驚異のアクション映画「ボーン~」シリーズのダグ・リーマン監督ならではの超絶アクションもお馬鹿でグッド。女性はブラピを(あんまカッコ良くないらしいが),男性はジョリー(こっちはとても魅力的)をご鑑賞あれ。[映画館(字幕)] 6点(2005-12-12 10:43:01) 205. Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004) オリジナルに思い入れがある人ほど厳しい意見になるのかも知れないが,これほど忠実なリメイクはなかなかないと思うし,またそうだからこそ彼我の違いがこれほどクッキリと浮き上がって面白いのではないか。「中年男の悲哀」がオリジナルの基調音だというなら,「幸せの形って?」がリメイク版の基調音。いってみればマイナーコードの曲をメジャーコードでアレンジしたみたいなもんで,どちらも"Shall We Dance"という素材の魅力をそれぞれが違う形でうまく引き出していたのでは?と思う。少なくともどちらのアレンジが好きかなんて好みの問題を,映画のデキと混同して論じるのは何か違う気がする。私はオリジナルの草刈民代の演技のあまりの下手さに参ったクチ(そして役所・竹中に食傷気味)だったから,リメイク版のほうが安心して観られて楽しかった。S・サランドンは名演。ギアもぴったり。[DVD(字幕)] 6点(2005-11-21 19:21:01)(良:1票) 206. シン・シティ そっちがそう来るなら,こっちもこう返すよ。あんた等の映画は,クールでタフでスピーディ,そして嫌になるほど下品でグロいクソ映画だ。金払って最後まで観てやったぜ。満足したか?ロバート&フランク?[映画館(字幕)] 6点(2005-10-23 22:08:47) 207. ランド・オブ・ザ・デッド 知ったような口をきくが,そもそもゾンビというのは白人に対する黒人奴隷の怨嗟の記憶ではなかったか。彼等の殺戮は支配者階級への復讐であり,彼等の勝利は被支配者クラスにとってのカタルシスだったのではないか。そして,そういったクラス闘争の構図が透かし見えることが,ロメロのゾンビが支持されてきた理由のひとつではなかったか。この映画ではゾンビが知恵をつけ,感情を持つ...なるほど確かにゾンビは人間らしくなってはいるが,よく考えれば「人間らしい」というのは,ゾンビが憎み破壊してきた西洋的価値そのものである。とするならば,「人間らしく」なったゾンビは,敵対する価値観に取り込まれた,いわば「良い黒人」のアンクル・トムに成り下がったのだとはいえまいか。もちろんゾンビはロメロの子供に違いない。だが,ロメロといえどもゾンビをこのように扱う権利はないだろうと私は思う。愛しているのならなおさらだ。「~デッド」で殺してしまったのはほかでもない,彼の愛する子供達なのかも知れないということを,ロメロは一度考えるべきだろう。[映画館(字幕)] 6点(2005-09-01 13:28:15) 208. Ray/レイ 「面白いか?」と聞かれれば,正直微妙なトコロだが,「見る価値があるか?」と聞かれたなら「YES」と答えたい。ただし「アナタがレイ・チャールズを知っているのなら」という条件つきで。要するにこの映画,レイの音楽・人間性・生き様という本来の見せ所よりも,「ジェイミー・フォックスって本物ソックリだね」とか「ショウビズの世界ってナマナマしいね」とか「黒人の美人の基準がワカラン」みたいな脇の方が面白いのだ。まあ,だから未見の人は「伝記」というよりは,歌手レイ・チャールズの「未公開メイキング映像」と思って観たほうが腹が立たなくていいんじゃないでしょうか。余計なお世話ですか。そうですか。[DVD(字幕)] 6点(2005-06-13 01:06:16)(良:1票) 209. 名探偵コナン 水平線上の陰謀 今回のコナンは子供にはちょっと難しいのではないか,と思うようなプロットで,映画館に多くいた子供達がこの内容を理解できたかどうかは多いに疑問。子供達がメインターゲットなんだから,少なくともプロットというか演出というか,どこでもいいのだが子供でも楽しめるような単純明快な部分がもっとあっても良かったんじゃないだろうか。じゃ逆に大人でも楽しめるような映画かっていうと,これも疑問。所詮,子供相手の域は超えてないからねえ。まあ,コナンシリーズは言ってみれば「寅さん」みたいなものだから,予定調和の気持ちよさとか脳天さを楽しめばいいと個人的には思っているので,あんまりどうこう言うつもりはないんだけど。基本的には良く出来ていると思うし,ファンでなくても観てソンはしないと思う(映画の日なら)のでこの点数。[映画館(字幕)] 6点(2005-05-01 22:49:31) 210. オペラ座の怪人(2004) 《ネタバレ》 いかにも「西洋」って感じで疲れる。アニメとかああいう現実離れした世界が好きな女性には受けそう。 [映画館(字幕)] 6点(2005-02-22 17:56:41)《改行有》 211. トロイ(2004) 《ネタバレ》 神々の意思に運命を左右される時代。アキレスとパリスはそれぞれ自分のやり方で運命に抗おうとするが,そんな彼らの子供っぽい無茶を黙って受け入れるのがヘクトルだ。宿命を受け入れ,家族とトロイの運命をたった一人で背負い勝ち目のない戦いに飛び込んでいくヘクトル。ヘクトルの死体をプリアモスに渡すときにアキレスは涙するが,あれは好き放題やっていたアキレスが,ヘクトルの背負っていた諸々を眼前につきつけられて初めて,自分が背負うべきものを知ったからではなかろうか。そして,ヘクトルを殺さねば背負うべきものを見つけられないという,己の業の深さを知ったからではなかろうか。だから,パリスにかかとを射抜かれ,もがきながら愛する人へとにじりよるアキレスの姿は要するにヘクトルである。アキレスを殺したパリスも,遠からずこのことに気づくのだろう。愚かだが哀しい宿命の輪廻が,歴史を作っていくという真理。そんなことは神々にとっては先刻ご承知のことだろうが,人間ではオデッセウスのような賢者だけがそれを知る。この映画で執拗に繰り返される殺戮シーンも,そう考えればどこか無常を感じさせる。6点(2004-06-13 23:03:16)(良:3票) 212. 恋愛適齢期 監督の主義かマーケティングの成果か,ともあれいかにもアメリカっぽい仕上がりの映画だが,それがさほど気にならないのは,キートンとニコルソンのおかげ。「マーケティング?陳腐な演出?それがどうした?」といわんばかりの2人の演技は,お金を払って観るだけの価値はあると私は思う。「熟年女性の熟年女性による熟年女性のためのファンタジー」としても,(ややくどいが)素直に面白いといえるのではないか。あと蛇足だが,この映画は「恋愛小説家」のような「大人の恋愛」というより,「大人による子供のような恋愛」がテーマだろうに,ここんところを誤解させるような配給会社のやり方は正直賛同できない。あんた達は客をダマして映画館に放り込めば終わりだろうが,そのせいで不当な評価を受けるであろう映画や俳優のことをもっと考えて欲しい。6点(2004-06-01 19:04:20)(良:3票) 213. グッバイガール この手の映画は大好きなはずなのに、話に入り込めなかったのが自分でも意外だった。大人2人のかけあいはよいとしても、ルーシーが絡んでくると引いてしまう。そもそも子供で観客の気を引く手法が好きでないのに加えて、こんな洒落た会話できるわけないじゃん!余計なこと言うな!と感じる場面が多かったように感じる。「今から観れば」という限定符つきだが、要するに彼女のオトナコドモのステレオタイプが余りに古臭く、「洒落っ気のある会話」というより「洒落っ気を出そうとしている会話」に聞こえてしょうがないのだ。ただでさえ田舎臭い2人をさらに田舎臭くするような演出では、せっかくの洒落たセリフも台無しである。確かにあの子がいると、2人の関係がはっきりするし妙味も加わるのかも知れないが、洒落た雰囲気を作るなら、ルーシーがもうちょっと引いた存在であっても良かったのではないかと思う。6点(2004-02-17 13:11:56) 214. オルカ 懐かしい....。タイトル見るまで観た事すら忘れてた。皆さんも言ってるとおり,当時流行った動物パニックものとは異なった色合いを持つ映画だと思う。「ジョーズ」的なものを期待して観たら,全然違う哀愁漂うというか悲愴なドラマだったので驚いた。あんな宣伝する配給会社が悪い。6点(2004-02-10 19:29:20)(良:1票) 215. タップス ミリタリー・アカデミーを舞台に,あまりに純粋な若者の青春と友情そして破滅を描く異色作。跳ね返りを中心に団結して暴発するところは,まるで2・26事件みたいだなと思った。純粋であるがゆえに,無謀な戦いに身を投じることもいとわないという美学。軍人にはある程度必要な資質だろうが,幼稚な行動で破滅していく青年の姿を見るのはやはりつらい。タップス(葬送ラッパ)の音が悲しかった。6点(2004-02-10 19:00:42) 216. アポロ13 題材も監督も好みだし、特にあざといところもない。地味だが見せ所もあるので面白いと思った...とはならないのが我ながら不思議なところ。これだけのスタッフとカネがあるなら、地味なり派手なり人間ドラマなり、突き抜けた面白さみたいなものが欲しい。レビューを観るに、同じような感想を持った方も多いようだから、私の感想もそう的外れではなさそうだ。ロン・ハワードの持ち味とテーマが合わなかったのだろうか?ドキュメントを意識して抑えすぎたか?いや、私の偏見では主人公が「彼」だからだ。思えば「彼」は常に無難であった。敵を作らぬ作品選び。概ね脇役の方が印象に残るという巧みな演技。そして「超保守的」な顔と体格...。出る映画すべてを無難にする「彼」のパワーが、今回もフルに発揮されたと思いたい。6点(2004-02-10 02:30:40)(笑:1票) 217. トップガン 私の友達はこの映画を観て自衛隊に入ったが、何か勘違いしていると思う。6点(2004-02-06 15:09:51)(笑:1票) 218. 張り込み(1987) 《ネタバレ》 ドレイファスが電話を切るシーンで、吹き替えの広川太一郎氏お得意の駄洒落が炸裂。「でんわまた」....この人は本当に尊敬に値する人物だと思う。6点(2004-02-06 15:05:00) 219. ジュエルに気をつけろ! 私は全然期待して観なかったので,割り合い面白く観られた。意外に豪華なキャストの怪演が楽しめるし,どこか"安い"リブ・タイラーも,この役とこの映画のグレードにぴったりマッチしていたと思うし,突き抜けていないぶん安心して観られる(男性限定)。6点(2004-01-29 15:32:49) 220. エアフォース・ワン あの活躍はありえなくても,もしかしたらあんな活躍ができるかも?と思わせる若いリーダーが選ばれることはありえる。活躍自体はファンタジーといってもいいが,例え建前であれ,そういう夢を支える土台・そういうファンタジーを受け入れる素地がアメリカにはあるから,こんな映画も作れたんだろう。そんなこと日本じゃ絶対無理だし,そもそもアメリカ映画に「人類皆兄弟」みたいなことを言われるほうが私にとっては気持ち悪い。それを考えれば「絵空事」と単純に笑い飛ばす気にはならん。6点(2004-01-27 11:29:16)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS