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281.  キル・ビル Vol.1(日本版) 低能[DVD(字幕)] 0点(2012-10-04 18:00:54)

282.  トゥモロー 僕たちの国が侵略されたら 《ネタバレ》 レンタル店でパッケージの解説を読んで、その設定に強い興味を引かれて借りてみました。パッケージデザインの雰囲気とかで「きっと大ハズレだろうから期待はするまい」と覚悟してのレンタルでしたが、その予想を嬉しくも裏切ってくれました。はじめに断っておくと「他国が侵略してきたのに、こんなに軍隊の見張りスカスカであちこち動けるのかよ」という大きな突っ込みどころがあるわけで、そこを考えるとリアリティーは遠ざかっていくのですが、そんなことをあまり突っ込みたくならないくらいの面白さでした。けっこうアドレナリンばくばくもんでしたよ。「この非常時に飼い犬とかあきらめろよ。この非常時に誰も殺さないとかこだわってんなよ」といったキャラがストーリーの締めにうまく使われていて印象に残りました。終わり方は、連続テレビドラマの初回2時間スペシャル版みたいな感じでした。もしかしてホントにそうだったりして。青春ドラマのよくある誰と誰がくっついて・・・みたいなテイストと突然の国家侵略とサバイバルという組み合わせが、いい具合にブレンドされて、このクオリティが保たれていれば、シリーズを見てみたいような良作でした。[DVD(吹替)] 8点(2012-10-04 17:42:57)

283.  おとなのけんか 《ネタバレ》 ヒッチコックの『ロープ』みたいに、ほとんど一部屋の中で4人の人物が物語を進行していきます。両親vs両親 という対峙関係のはずが、奥様~ずvs旦那さんず の対峙関係を見せたりして、予想以上に楽しめました。ジョディー・フォスターとケイト・ウィンスレットが酔って本性を剥き出していくというコメディの共演を見ることが出来たのは、なかなかの贅沢体験でした。ブラックベリーの携帯をアップで映して外の景色にカットが変わり、エンドロールが出始めた時は「え、これで終わり?」と、ちょっと拍子抜けはしましたが、それまでけっこう笑わせてもらいました。ちょっと肩すかしだったエンディングも、当の子供たち本人はあっけらかんと仲直りして遊んでる状況は、じわじわと可笑しくなってくるし、ハムスターが飄々と生きてた姿も親たちの口論を思い出すとじわじわ来るし、ブラックベリーも結局なんとか直ってるっぽいし、なんだかんだハチャメチャあったけど大した損失はほとんどなかったという締め方はなかなか心地いい感じがしました。感想の持ち方は人様々なんだろうけど、エンドロールを眺めながら、僕はあの4人はああやって本音をぶつけ合ったことでもしかするとこの先いい友達になるかもしれないと、そんな期待を感じてしまいました。子供同士はあんなにすぐに仲直りできるんだしね。「大人だって時には本音でぶつかれば?」「その方が歪んだりしないで健全で気持ちよくない?」と、そんな問いかけをされたような気分でした。少なくとも、外面は「大人の対応」で内側ではドロドロ・・・というより、あの4人の衝突の果ての子供じみた様の方がよっぽど清々しく気持ちいい。そういうことを思いました。[DVD(吹替)] 7点(2012-10-04 17:13:11)

284.  白鯨 《ネタバレ》 なぜか何の疑いもなく白黒映画だと思い込んでいたのですが、カラー作品だったのですね。当時のカラー技術の原色寄りの派手な色彩を避けて、トーンを抑えたそうで、その色調は良かったと思います。こういう昔の映画は「白黒」のイメージがあったりするので、パッケージデザインにはもう少し工夫が欲しいなと思いました。作品の出来で感心したのは鯨の映像がハリボテみたいに見えず、予想を遥かに超えて出来が良かったことです。ところどころにはミニチュア感まる出しのカットもありますが、正直『ジョーズ』よりも質が高いと感じました。しかし、物語自体にはほとんど入り込めませんでした。マストがセントエルモの火で突然光りだすに至っては、どっと冷めてしまいました。レイ・ブラッドベリが脚本に加わってますが、この突然にSFじみてみえるシーンはブラッドベリの影響? そしてなにより、グレゴリーペックはハンサムというかスマートというか、いくら顎髭ぼうぼうで顔に傷のメイクをしていても、復讐に燃える海の荒くれ者というイメージには適任ではなかったと思います(『ローマの休日』の彼は気に入ってますが)。それこそ、この役に『ジョーズ』のロバート・ショーだとか『北国の帝王』のリー・マービンみたいな役者が当たったら、もうちょっと映画自体の迫力も増したんじゃないでしょうか。【追記】妻が「食べるんでもなく明かりを灯すのにクジラ殺してたのに、よく日本の捕鯨を責められたもんね」と言ってました。ホントだ。この物語に関してはランプのためでもなく復讐ではないか。ああ、クジラ食べたい。捕鯨にヒステリックな米人に出くわしたら『Moby Dick』で反撃してやろう。多分そんな日は来ないけど。[DVD(吹替)] 3点(2012-09-16 09:10:17)

285.  デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 結構ハラハラはできました。とは言え、そのハラハラは決してストーリー展開によるものではなく、つい今までしゃべっていた人が突然の銃声と血しぶきと共に魂のないものになったり、退屈すぎる日常に置かれていた主人公がいきなり一人で危機回避を迫られる序盤のみのことで、お化け屋敷タイプのもの。もともとこういう類の話は誰を信用すべきか分からないというのが極々当たり前な前提だったりするので、影の敵が見えてきても相当工夫してないと驚きがない。付き合っている彼女とのエピソードにも深い展開はなく、秘密と安全のために生じる隔たりをサラッと描写する程度のレベルで、観る者の感情にあまり響いてこないし、それでいてラストシーンに彼女の存在を持ってきても、イマイチぐっと来るものがない。こんなんなら、彼女のエピソードは割愛してデンゼルと主人公の魂の葛藤をもっと描きこんで、手強い悪に屈しない男と男の友情物語として徹底昇華してくれた方が印象が強くなったのでは? 調べてないけど、デンゼルを濡れタオルで拷問した人は、多分ターミネーター2のT-1000の役者さんでは? シャープで敏捷なヒョウのようなイメージだった彼がまたちょっと違うタイプのイメージでお年を召した姿に、時の流れを物凄く感じてしまいました。デンゼルの死の演技は印象的でした。[映画館(字幕)] 6点(2012-09-16 02:49:13)

286.  リアル・スティール 《ネタバレ》 子どもは大変盛り上がって観てました。大人の自分はそれほど楽しめませんでした。なんでそんなに日本びいきみたいな作りにしてるのかも、なんとなくいいカモにされてるみたいで引いてしまった。アトムって名前も「リスペクト」と言われればそれまでだが、なんか気分良くない。モヒカンの兄ちゃんと賭けをする闘技場のシーンはCGアニメ化された鉄腕アトムのシーンとソックリでどんどん複雑な気分に。自分としてはロボットの格闘にあまり関心がわかない。ジャックマンの現役ボクサーシーンがあればと期待したけど無し。ラストは良かったと思います。というのも、オリンピックのとんでもジャッジをいくつか見た後だったので、タイムリーでした。結局、いくら頑張っても大人のきたない事情で物事が裏返っちゃう現実もあるよって、そういう部分を子供だましに葬らなかった運びは予想外で、しかもそれで後味悪くすることはなく「本当はどっちが勝ったか、みんな分かってるよ」といった描写で心を癒してくれる。[DVD(吹替)] 5点(2012-08-12 02:08:25)

287.  宇宙人ポール 《ネタバレ》 『ショーン・オブ・ザ・デッド』をまるで楽しめなかったもので、ハズレを覚悟しての鑑賞でしたが、今作は楽しめました。コメディではあるけど、よく考えてみたら、派手なデザインを加えていないそのまんまのグレイを中心に添えてしっかり作り込まれた映画を見るのは、これが初めてです。ラストはちょっと感動しちゃいまして「こんな『未知との遭遇』が見たかったんだよー」と嬉しくなりました。ラストUFOが去ったあとの、あの何とも言えない間抜け且つ余韻ある間が、何とも言えないセンスを感じます。[DVD(吹替)] 7点(2012-08-10 04:07:20)

288.  スマグラー おまえの未来を運べ 《ネタバレ》 レンタル店でズラリと並ぶ空ケースにたった1枚の在庫。そんなに面白いの? とパッケージを手にとり裏のストーリーと解説を読もうとしたらシールべったりで読めず。なんだかよく分からないけどレンタルしちゃえと、軽さと勢いで鑑賞。R指定とは気付かず11歳の子供と共に見始めた。かなりドギツイ! とは言え、クスクスと笑えるシーンもあって「ま、なんとかなるかな」とヒヤヒヤ混じりに見進めて、身代わり妻夫木くんへのイカレ高嶋くんの暴行シーンでとうとう鑑賞ストップ。あまりに酷い。調べたらPG12らしいけど、その程度の規制でいいのか? というくらい暴力描写がキッツイ。やり過ぎ。イカレテマス。後日一人で続きを見たけど、嫌いにはなりませんでした。ただ、心に何か残るのものがあるかといえば、全くないです。いや~、大した根拠もなく「妻夫木くん出てる作品なら、そんな危なくないやろ」という判断はバカでした。ビバリとルイにもどこまでやるのかハラハラしたな~。カオナシに飲み込まれたカエルの声で喋るヒゲおっちゃんが、ニセ郷ひろみ若人あきらと気付くときの軽い感動とか(青蛙の声は実際この人)、「この人『鮫肌男と桃尻女』でもおかしな役してたな」と思ったら監督さん同じ人だったとか、可笑し怖いヤクザのオヤビンが、がばいばぁちゃんの原作者とコンビだった洋八さんと気づく時のガチョーンとか、背骨を「バトルロワイアル」で出てたよねと気づいたり、永瀬ってこんな渋くてカッコ良くなるのかと感心したり、そんなとこを楽しみました。妻夫木くんが背骨を演じ切って起死回生する場面のお目出度さには笑うしかないですね。永瀬正敏の銃乱射を避けまくる背骨は笑えるレベルを通り過ぎてハズしまくりでしたが。なんだかすごくビョーキな映画でした。[DVD(邦画)] 6点(2012-08-10 02:59:00)

289.  GANTZ:PERFECT ANSWER 《ネタバレ》 テレビ放送を録画してまとめて観たので、うまく2作品に分けてレビューできる記憶が無いため、まとめてこちらの方に書きます。邦画にしてはかなり出来が良いと思いました。ネギ星人や田中星人(原作は田中星児をモデルにして笑いもあり何体も出て来るんだそうですね)もよく出来ていたと思います。マンガを読まないので原作のことも知りませんでしたが、この原作を読んでみたくなりました。映画の後半はシッチャカメッチャカな感じはありましたが、手のひらサイズの黒いボールという展開は『LOST』なみに引き込まれる新展開でした。理由も分からないまま他者を殺戮するゲームに投じられ、気がつけば自分たちが自己の利益(解放)のみにとらわれて理由無き殺人(?)をしていて、復讐に転じられるという展開は「あ、そうだよね!」と思わされました。誰かのためにともっともらしい「愛」の理由で、あるいは誰のためでもなく自分自身のために、他者を傷つけ点数を稼いでいく殺伐としたシステムで人を縛り付けながら「新しい朝が来た希望の朝だ」とラジオ体操の歌が流れる皮肉は『バトルロワイアル』原作の皮肉と共通する小気味よさで、それと同時に『2001年宇宙の旅』のモノリスのように、閑散とした小さな部屋に佇む黒い球体の無機質な不気味さが印象的でした。球体の中で眠る人間は一体なんなのか、あっと驚くほどのひねりでは無いけれど、良い落とし所だと思います(原作の落ちも気になります)。人間なんて「自分を犠牲にしても愛する者のために」などと言ってみても、多くの人が共通に理解できることでありながら、それは自分の日々の暮らしの実に小さな世界の中での極限られた存在に対して思うことで、それ以外の人間に対してまでは思いを巡らさない。人を愛したことのある人間なら「あるある」で世界中の人々が共感し合えることであっても、実際のところそれが世界をひとつにまとめてくれるわけではなく、冷たい無機質な「システム」は人間のそういう身近な対象だけへの「愛」を利用しながら、新たな搾取と淘汰の競争を強いて、システムを維持していく・・・そういう話かなと解釈しました。仏像との対決や電車内の格闘などは飽きが来る感じもありましたが、全体的なストーリーは素直に楽しめました。[地上波(邦画)] 7点(2012-06-18 00:09:57)

290.  いまを生きる 《ネタバレ》 引っぱり上げておいて自殺。辞職。あまりリアルに感じられない机の上の総立ち。で、結局なに・・・?? という気分でした。パッケージ(ポスター)の胴上げ写真も嫌い。机に立ち上がった連中も、日数経てば、黒澤映画『生きる』の役所の人たちみたいに気力ない日常に戻りそうな気がするんですよね。「世の中どうせこんなもんだろ」みたいな、結局あまり生きる力を湧かせてくれる話ではない気がする。だいたい『今を生きる』というタイトルもなんだか嫌だ。アリとキリギリスのキリギリスみたいで。[映画館(字幕)] 4点(2012-06-03 00:28:05)

291.  エルム街の悪夢(1984) 《ネタバレ》 ホラーやスプラッターにそれほど興味がないのですが、これをはじめて観たときはとても新鮮なものを観た驚きがありました。「どうせ夢なんでしょ。夢でどう死ぬわけ」みたいな気分を持って観ていたのですが、シーツから出てきた時の映像は今でも記憶に残っているほどインパクトを感じました。それと、ドバーと部屋を満たしていく大量の血は『シャイニング』を思い出しもしたけれど、そういうことよりも、なんとも奇妙な「美しさ」を感じてしまいました。廊下を引きずった血の道も「きれいだ」と思いました。フレディのツメも。この作品は美術的に引き込まれるものがありました。[ビデオ(字幕)] 6点(2012-06-03 00:02:26)

292.  E.T. 疲れきったスピルバーグが肩の力抜いて作った低予算の小品だと聞いた覚えがあるけど、その通りの、その程度の作品だなと思います。初公開時、僕は大学生で、スピルバーグの作品はかなり好きでしたが、この映画がそんなに騒がれるわけが分かりませんでした。今も分かりません。劇場の大画面で観たとき、クライマックスのシーンで「漕ぐ必要ある?」と思って半分シラケテました。[映画館(字幕)] 4点(2012-06-02 23:43:52)

293.  GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 《ネタバレ》 印象に残ったのはエレベータの中で「自分の脳を見た人はいないわ」とかなんとか言うセリフだけ。バカみたいにカッコつけて暗くボソボソしゃべる存在にあまり共感持てない。人間の顔の描き方が気持ち悪い。とっても気に入ったのは音楽でした。CD買ってずいぶん聴きまくりました。「♪遠神恵賜~」の部分がたまりません。[映画館(邦画)] 3点(2012-05-29 21:45:28)

294.  モンスター(2003) 《ネタバレ》 シャーリーズ・セロンがこの作品のためにどんだけ頑張ったか、テレビ番組で観てました。彼女はあまり好きになれない女優さんだったのですが、この作品を観て初めて敬意を持ちました。あれほど捨て身になれる役者さんなら、もっといろんな役で活躍させてあげて欲しいです。どの程度事実に即しているか分からないので、純粋に映画のストーリーをそのまま受け止めた上の感想を述べます。短絡的な感じはあるのに、なぜか「バカな女だ」とは感じられず、かわいそうに感じました。最初の殺人は「そりゃ仕方ないよ」と味方する気持ちにもなりました。その一度の境界越えで、人の感覚って少しずつ麻痺しちゃうのかもしれないですね。はじめのうちは殺す相手を選別してた感じがするけど(「激しいのは好きじゃない」「こういうことするの初めてだ」と言った男は多分殺されてないですよね?)、林で撃たれた警察や「孫の顔が見たい」と命乞いした優しい紳士のことはやはり赦されないです。恋人を見送るとき「救いが欲しい」「私は自分が赦せないから」と言う彼女の気持ちが痛々しくてたまりませんでした。彼女は自分がしたことをちゃんと分かっている。でも、それと同時にこういう道しか与えられなかった自分の生い立ちや社会環境への赦しがたい思いにも飲み込まれていて、それが自分の行為を正当化もしている。誰も自分を大切にしてくれず蔑み、そんな中で自己肯定感を持つことなんてなかなか難しいだろうに、その上に自分の犯した罪で自分自身でも自分を嫌う。もはや自分自身だけの世界にさえ安らかな居場所がない。その地獄から救われるため、世界にたった一人でいいから、自分を大事に思ってくれる存在が欲しかった。自殺目前に、一途に純粋に人を愛するチャンスが訪れて、それを維持するためにがむしゃらに頑張れば、自分自身も愛されて、きっと人生が好転すると信じたのに、多大な犠牲を払っても彼女は結局信じた全てに裏切られた。「勝手にほざけよ」で締めくくられるラストのナレーションは、主人公の立場に寄り添っていてかなり好感持ちました。罪なく殺された人がいるので、主人公に対して「お前が死ぬのは当然」と考えることも出来ますが、主人公の悲痛な感情がそういう部分に押しつぶされない力を持って描けていて良かったと思います。生まれに左右されず平等に生活環境や教育が得られる社会はまだまだなんだなぁとあらためて思わされました。[DVD(吹替)] 9点(2012-05-29 21:04:25)(良:2票)

295.  127時間 《ネタバレ》 ダニー・ボイル作品にいい印象がなかったので、ハズレの疑いを持ちながらレンタルしたのですが、この作品は素直に良かったと感じました! ラストになるまで実話だとは全然知らずに観ていたので、ずっと作り話だと思いながら鑑賞していたのですが、作り話だと思っていても、あの切断シーンは身がよじれる強烈さでした。自分にとってはスプラッター映画なんて目じゃないグロさとリアリティで、これが実際にあったことと知った瞬間には呆然としてしまいました。他人に無理矢理ではなく、自分自身でやるのだからたまらなすぎる。宣伝キャッチにおいて「決断」なんて言葉が使われてるし、予測は出来ていたけど、そのうえ作り話とまで思っていたのに、決行に移した時は「マジかよ!」と思いました。自分ならきっとあれを出来る根性はなく、衰弱して死んでいく方を選ぶような気がします。この決断場面の凄さのために、誰にでもお勧めできる作品ではなくなってしまっているのは勿体なくもありますが、しっかり描いている姿勢に好感を持ちます。映画のインパクトについて、このシーンが何よりも強烈に刻まれてしまうのですが、映画の語るべきことが決してそこではなく、きちんとした人間ドラマと命が刻まれているので、良質なストーリーに仕上がっているなと感心します。軽快な音楽をバックに流れる飲料水のCM映像も力強い印象を残すし、主人公がビデオを巻き戻して初めて知る映像のエピソードや、反省の思いの中で「この岩はずっと自分を待っていたんだ」と語る心の声などがとても印象的でした。泳いだプールサイドに待つ親兄弟達の画面にはホロリとしました。幻影を見た時の子供の姿が、将来の自分の子供という希望の象徴だとは気づけず、そこがちょっとだけ残念でしたけど、とにかく力強くて良質な作品だと思います。「死ぬ気になれば何でもできる」とか、そういうセリフを本気で言ってもいいのは、この主人公のような人でしょう。[DVD(吹替)] 8点(2012-05-27 19:15:31)(良:3票)

296.  アナザー プラネット 《ネタバレ》 タルコフスキーの映画を観ているような気分になりました。詩的で真面目な雰囲気には好感を持ちました。しかし、もう1つの地球の同姓同名の同じ体験をした人物と交信した場面が示されたことで、どちらの地球でも人々の運命は同じだと感じられてしまいます。だから、主人公の女性があちらの地球に旅立つことになれば、当然あちらの地球からももう一人の彼女がこちらへやってくることは観客の想定内です。しかし「二つの惑星が遭遇しあった時点で同一性が失われた」とする理論が出てきて「じゃぁ、どうなるのかな?」と期待も出来るわけなのですが、最初から想定内のことをまるで驚くべきことのように見せるラストに唖然とするばかりでした。二つの地球に同一性が失われて、こちらの地球の彼女は搭乗チケットを男性に譲る。「あっちでは奥さんも子供もきっと生きている」と言って。そこから変! 生きてるとは限らず別の事故かもしれないし、それよりも何よりも、あっちに行って家族が生きていたとしても、もう一人の自分が既に夫ですよ!! 彼女が男性の家に急いだとき、てっきり「あっちの地球に逃げても、ここと同じなだけ」と気付き、この地球で物事にとことん向き合う覚悟をしたのかとばかり思っていました。そうじゃなかったわけですが、普通に考えたらラストは家族を失った男性が向こうからやって来ることは想像します。そうではない驚愕のラストを考えるに当たって「向こうの彼女はチケットを譲っていなかった」というだけでは面白くないです。まぁ、二つの地球が同一性を失ったことで、あちらにいた彼女はどんな人生に変わっていたのか分かりませんが、事故を起こしていない場合、その自分自身と向き合うことになるというラストに大きな意義は感じられません。それがあるなら、せめて事故を起こしていない自分自身から救われるセリフ、あるいは意図するとせずとに関わらず責められてしまう何かを、しかと描いて欲しかったです。【追記】和解に至らなかった二人は、それぞれの星でもう一人の自分に苦しむという意味のラストなのかな? それで漂白剤おじさんの伏線なのかな? (しかも双方二度と会えないので赦し赦されることはない) だとしたらまぁまぁのラストだけど分かりにくいなー。ビジターはいつか帰るのかな? それともそれぞれの星でダブった者同士はどちらかが消える(自殺とかもう一人の自分に存在否定されて殺されるとか)?[DVD(吹替)] 5点(2012-05-25 17:06:01)

297.  100,000年後の安全 《ネタバレ》 電力会社のコマーシャルや誘致関連の広報を見る度「土深くに埋めれば安全なのかよ?!」と、その愚かで無責任な解決策に寒気を感じていました。僕個人がどこに何を叫んだところで何も止められるわけでもないので、大バカ野郎だと思うだけで黙認・・・そんな日々のなかでこの作品に目が留まったのでレンタルしてみたのですが、まずはそれほど大した歌詞でもない歌をバックに意味のないスローモーションや眠くなるようにノロノロ這い回るカメラワークで尺を伸ばしているような作りに幻滅。ドキュメンタリーというのはただそれだけでもかったるいイメージがあるのに、ダラダラやられると余計に辛い。多くの人々に知らせるべきミッションを持つなら、もっと工夫すべきではないだろうか。核廃棄物が無害になるのに10万年かかるということは分かった。「それを地中深くに埋めれば安全なのかよ?!」という誰もが持つ疑問と不安に具体的に迫るものが、あまりにもない。何の材質がどれほどの遮断力と耐久性を持つか、地震や火山活動や地殻変動や腐食などに対してどれほどの数値を持っているのか、そういうところが全く示されない。だいたいウェルズ原作の『タイムマシン』でイメージしてしまうような10万年後の人間(あるいは新生物)の安否より、自分の子供や孫やひ孫の世代にどれだけの安全が保障されるかということのほうが心配なんです。気の遠くなる未来の社会のことばかりずっと言われてもね~・・・百年とか千年は何の心配もないって事ですか???[DVD(吹替)] 4点(2012-05-22 21:11:00)

298.  コンテイジョン 《ネタバレ》 エリオット・グールドをものすごく久々に見られたのが嬉しかったです。豪華でどっしりした出演者たちと、見応えあるストーリーでワクワクしましたし、ジュード・ロウの役どころが興味深かったです。遺伝的に感染しないマット・デイモンはその特性が物語をどう左右するのか気になっていたけれど、その点では肩透かし。物語はどういう方向へ収束し、何を骨格としたドラマとしてラストを迎えるのか、見る側はそこを期待して成り行きを見守るはずだけど、デジカメを手に涙するマット・デイモンの画はそこに至るまでのドラマがとくにないのでイマイチだし、グィネス・パルトロウのラストシーンもすごく当たり前なところを最後に持ってくるところが、なんだか「手はきちんと洗いましょうね」と教育ビデオぽい感じがして、ドッとこけてしまう気分でした。無垢な笑顔で握手する彼女の写真を見る時に、握手の起源のエピソードがスッと出てくれば、意味深いラストシーンに思えたかもしれないですが、自分の場合、残念ながら握手の起源のエピソードがすぐには出てきませんでした。お悔やみに来て追い返された少年がワクチン接種者のリストバンドをして彼女に会いに訪れる微笑ましいシーンなどから思うに、多分にこの映画では「接触」「握手」などの要素をもっと見る側に意識させたほうが良かったかなーという気がしました。[DVD(吹替)] 6点(2012-05-22 17:37:31)

299.  アマデウス ディレクターズカット 《ネタバレ》 学生時代、自分はどちらかというと持っている能力を妬まれる側の人間でした。そんな時期に劇場公開を観たときには、とくに誰に感情移入もなく、レクイエムの依頼のシーンと病棟の廊下を車椅子で移動するサリエリの笑い顔のラスト以外、なにも印象に残していませんでした。社会に出て足引っ張りに辛酸をなめたり、どん底生活の中で他人をはじめて妬んだり、そんな体験もしたあとに、このたび初めてディレクターズカットを鑑賞してみたところ、いやぁ予想しなかった面白さでした。まぁ自分の場合さして秀でた能力があるでもなし、こんなところで油売ってる暇もある凡人ですから、サリエリの持つ不公平感も理解が出来ることごとも経験しましたし、モーツァルトにもサリエリにも同情してしまう感じでした。どちらもそれぞれに苦しんだのだなぁと・・・。そして学生時代にはさっぱり覚えていなかったモーツァルトの最後のセリフは泣けそうなものがありました。よく考えてみると複雑な気分になります。双方、お互いの存在によって苦しんだのだけど、モーツァルトは自分を嫌っていると思っていた人間が実はそうではなく協力者だったと思って死に、サリエリは惨い不公平を与えた神に復讐を遂げたわけで、結局ふたりとも最後はある意味幸せを感じたのかな??? とも思えてみたり。神を信じ神に仕える者の非力な描きが、ちょっと子気味よかったりした自分はかなり若い頃の純粋さは失ったのだなーと思ったりしました。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-19 23:49:28)

300.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》 つかみはいいと思いますし、全体的な雰囲気もいい感じだと思いました。原作はどの程度の話なのか知りませんが、映画の柱は男親から息子へ代々と継がれてゆくものを描きたかったのかなと思います。けれど、男が次の代の男に継いで行きたい精神がどんなものなのか、ピンときませんでした。オカマちゃんになってしまった息子でも受け継ぐことの出来た魂というのは、女性に寄り添い護っていくという精神なんでしょうか・・・けれど堤真一が、あの父から何を受け継ぎそびれてしまったというのか、あまり感じるものがありませんでした。多分むかしなら、こういう雰囲気に似たことは祭りや式典のなかにあったんでしょうけどね、失われつつある大事なものかもしれませんが、それを再考するには描き方に説得力が全くなくて残念でした。この映画を家族で観た際の最大の突っ込みどころは、人っ子一人いない大阪の街を映すたびに「旅行者は?」でした。それと冒頭とラストで出てくる富士山の十字架のことは、いったい何なのか、さっぱり分かりませんでした。日本国内に隠れたもう1つの国家と戦争が勃発したら(あるいはその寸前までの危機が実際にあったら)、どんな感じなんでしょうね?(大阪住民とそれ以外の国民の分け方や、経済や流通の在り方などいろいろ大変そうだ) そういうのをきちんと描いた物語を観てみたくなりました。[地上波(邦画)] 5点(2012-05-19 21:49:17)

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