みんなのシネマレビュー
奥州亭三景さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 826
性別
メールアドレス sankei_o@olive.freemail.ne.jp
自己紹介 あたしは見ている映画は数あれど、
思い出せずにREVIEWが出来ません(笑)
我が心の師である、淀川長治氏の”愛ある批評”を目指していますが
ストレスが溜まってるのか、最近は毒舌が多くなりました(笑)
そんな愉快な奴ですが、お見知り置きを

好きな映画ジャンル
 戦争映画、コメディ映画、ドキュメンタリー映画
 スポーツ映画、実話系映画、

苦手な映画
 スプラッタ系ホラー映画
 (子供の頃に失神して以来、トラウマなんです)
 最近のハリウッド系映画

”特に”好きな映画監督
 チャールズ・チャップリン、黒澤明
 80年代前半までのスピルバーグ、ジョン・ランディス
 マイケル・ムーア、井筒和幸、大林宣彦

好きな役者
 懐かしい名前しか出てこないので書きません(笑) 

好きな映画評論家
 淀川長治(本当に評論家の究極な方でした)
 荻 昌弘(視点と分析力、好きな映画への熱弁が素敵な方でした)


投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12345678
投稿日付順12345678
変更日付順12345678

41.  日輪の遺産 《ネタバレ》 ネタ的にはいわゆる「M資金」をネタにした感動話なわけだけども、物語としてはかなり中途半端なのは否めないですね。映画を見ていると、非常に無駄が多いんですよ。例えばマッカーサーの通訳だった元将校に対する取材に日系人を使う必要性、その取材者の素性(仕事)。物凄く中途半端なんだよね。例えばこういう過去を語ってもらう取材の場合、ある程度事前情報を調べておく事は大事なんだけど、そうした素振りも見せなかったり、話を引き出す上で、自分が感動して泣くというのはあるにしても、あんなに感傷的にはインタビュアーはならないと思うんだよね。でなければ、恐らく取材者として失格じゃないかな?。同時に、別方向から同じ話を繋げていくのは浅田次郎の小説の特徴でもあるのだけど、律儀にそれを映画化する必要性を感じられませんでした。同じ事をやるのであれば、話の繋ぎ方として冒頭に入れる必要性はあまり無いです。 資金を隠す方法や場所も問題があります。最初から隠し場所の指定がされていたり、隠す為に秘匿兵器名を騙って見せたり(そもそも、何で本土決戦間近と言われていた時期に隠す必要があるのかも不明)資金隠しにしてはあまりにも杜撰でしか無いんだよね、まるですぐに見つけてください、といわんばかりに。その割には戦後になって中々見つからないというオチまで付いていたりしてね。 それと一番がっかりだったのはラストで同級生と先生の霊を家族で観てしまうところだよね。多分ラストの泣かせの部分だと思うのだけど、あれは祖母だけに見えた方が良かったんじゃないかな?孫まで見せてしまう事で個人的にはすっかり興ざめでした。 映画の興業的な部分を言わせて頂ければこの映画の舞台となる時間が終戦間近の時期の筈なのに、何で興行の時期を9月以降にしたのかが判りません。おそらくは映画の興業的なスケジュールという事なんだろうけど、それを努力するのが配給会社なんじゃないかな?これ自体は映画そのものの問題ではありませんが、映画で作られた時間を劇場演出すれば、もっとこういう映画は効果が高い筈なんだよね。こういう部分をちゃんと出来ないというのは、日本の配給会社の怠慢であり、商業的な部分も含めて良くないのでは無いかと思います。 まぁ、興業的な部分を除いても、戦争をネタにした映画としてはあまり出来が良くないと思いますので、5点とさせて頂きます。(興行部分を含めたら、4点かなぁ)[映画館(邦画)] 5点(2011-09-27 12:40:10)《改行有》

42.  探偵はBARにいる 《ネタバレ》 原作のススキノ探偵シリーズは読んだ事が無いのだけど、この映画の仕立てた方向性はTVドラマ「探偵物語」だよね。そうみると松田龍平が出ているのは少々感慨深い物があったりする訳で、あたしは意外と悪くなかったと思います。時間の長さもあまり気にならなかったですね、内容的にはあまりにも先が読み易い構成とか無駄なシーンとか散見したけど、それを含めて当時のテレビドラマを匂わせるという感じがしますね。キャラクターも悪くなかったですね、今回悪役として出て来た高嶋政伸が非常にキレた良い演技をしていたし、脇を固めているススキノの住人達がベタなんだけど個性的で、シリーズに出来る要素をたくさん持っており、次回作を期待しても良いかな、と思わせるだけの物があったと思います。[映画館(邦画)] 7点(2011-09-18 09:35:45)

43.  モールス 《ネタバレ》 原作も「ぼくのエリ」も観た上での感想ですが、あたしは意外と悪くなかったと感じています。原作に近づけようとしているのだけど、「ぼくのエリ」の方は明らかに映画用に脚本が調整されているんだな、というのが分かりました。「ぼくのエリ」では、12歳という年齢の危うさを、この映画では二人の関係に愛情が強調する様に作られていて、同じ原作を明らかに違うアプローチで描いているので、これはこれでアリでは無いかと。特に原題である、「LET ME IN」という言葉を丁寧に織り込んでいる点は良かったのでは無いかと思います。 但し、不満も無い訳ではなくて、父親とアビーの関係性をあまりしっかり描かなかった事や、父親の性的嗜好などを設定から外してしまった事、物語の時系列を変える必要性があったのか?など、物語で意味がある部分がぼやけている感じが少々気になりました。役者は主役の二人がやっぱりこの映画の一番の魅力では無いかと思います。 [映画館(字幕)] 8点(2011-09-18 01:17:16)(良:1票) 《改行有》

44.  神様のカルテ 《ネタバレ》 悪くないですよ。 櫻井は正直あまり演技が上手くないと思っていたのだけど、今回はそれがその上手くない感じが逆に変な不自然さを強調させる事になって、良かったと思います。多分、二宮ではそつ無くこなしすぎて、面白味が出てこないし、松潤では顔が立ち過ぎて、駄目だったろうし、そう考えると、最良の人選だったんじゃないかと。あの朴念仁っぷりは中々良かったんじゃないかな。でも彼の変人っぷりが物語の中で非常に中途半端な感じがあるのが物凄く気になりました。原作を読んでいないので、良く判らないのですが、映画を見ていて要らないと思ったのが住んでいる旅館の住人達とのエピソードかな。多分、あれがイチの変人っぷりを見せる様に作られている筈なんだけど、イチの行動が中途半端なのに、出てくる住人たちが個性が強すぎて、あそこだけ物語の中で変に浮くんですよ。物凄く判りやすい服装や髪型で見せるのだけど、あの部分だけはちょっと監督のセンスを疑いますね。あまりにもわざとらしくしか見えないし。文学青年にしたって絵描きにしたってその時代のセンスというのはある訳で、何もあそこまで定型的にする必要があったのかが疑問です。学士が帰郷するエピソードは後でイチの行動に影響を与える話ではあるけど、それほど必要性は無いしね。もっとイチとハルの話に特化できたと思うし、重要な台詞も他のエピソードに置き換え可能だしね。 物語としては非常にオーソドックスな医療ドラマで、こういうのが受けているのは良くわかるのだけど、面白くするためには、もっと主題を明確にしないといけなかったんじゃないかと思います。[映画館(邦画)] 6点(2011-09-14 15:21:12)(良:1票) 《改行有》

45.  学校をつくろう まぁ、専修大学の創立の記録を映画化しただけの話なんで、話を膨らませるような事もないから、こんなもんだろうね。しかも一々丁寧にナレーションが入る次点で、映画としてのドラマ性みたいのがかなり失われているから、別に映画館で見ることも無いかな、という気がします。役者もなんか中途半端でしたね。[映画館(邦画)] 3点(2011-09-06 12:53:19)

46.  うさぎドロップ 《ネタバレ》 原作もアニメも観ているという部分で、どのくらいの映画になっているのか期待だったのだが、正直言って非常に残念です。役者は物凄く良い演技をしてると思います。正直、松ケン&芦田愛菜の二人は上手くこなすとは思っていたけど、それ以上に周りの役者(吹風ジュン、中村梅雀、桐谷美鈴、池脇千鶴、キタキマユ)の良さがあって、演技面では非常に面白いと思います。だけど、それだけなんだよね。 今回の脚本はアニメ脚本の経験も多い林民夫という事で、漫画が原作だという事を考えると、脚本は心配しなかったのだけど、観てみたら…なんだこれ?という内容でした。映画はハートフル・コメディ・タッチで作られていると思うのだけど、こういう映画の場合、物語の軸線上で笑わせる様なシーンは必要だけど、ダイキチの妄想シーン等は要らないよね。また、やたらとりんを追い出したがる小父と、小父の紹介で登場する高圧的な福祉相談員も不要だし、ダイキチの妹が彼氏の部屋からダイキチに電話をかけてくる様な少し肉体的な関係をを覗かせる様なシーン、りんとコウキがコウキの父親の所に行こうとするシーンで、不安を煽るように途中から付いて来る男など、余計な事をしているようにしか思えませんでした。監督が国際的には名の知れた監督かもしれないけど、正直、こうした物語の映画化に際して、目的を見失っているんじゃないかと思うくらいだったので、がっかりです。で、原作を観た目線で言うと、正直ダイキチの年齢を27歳に設定した理由、コウキのママをモデルにした理由と彼女をヤンママの様なキャラにした理由が判りません。多分、松ケンや香里奈の年齢に併せた物だと思うのだけど、原作の年齢の30歳というのは、実は非常に意味のある年齢である筈なんだけど、3歳若くして20代にしまうと、その意味が全然違った物になってしまいます。また、コウキのママをモデルにするという事は、彼女の生活環境の大変さを想像し難くしてしまうし、ヤンママキャラにしてしまう事でさらにその安定性が崩れる事になります。漫画と映画の違いというのは時間的な制約や尺の問題があるから、変更されてしまう事は良くある話だし、それは仕方の無い事だとも理解しているのですが、物語の骨格にあたる部分を弄ってしまうと、やっぱり大きく物語の意味が変っちゃいますね。原作やアニメ版を見ている事を差し引いても、この映画に高評は出来ないです。 [映画館(邦画)] 4点(2011-09-06 12:47:11)(良:2票) 《改行有》

47.  シャンハイ(2010) 《ネタバレ》 随分と中途半端だな、という印象です。上海の第二次世界大戦前の魔窟と言われていた時代と、日本軍の暴虐ぶりという二つのイメージをネタに作りました、という感じ。戦藻映画好き、近代史好きからすると、このシナリオでは満足は出来ません。空母加賀が上海で魚雷を積み込んだ?しかも、ドイツ人技師に調整をしてもらった?こんな話を脚本に入れただけで、腰砕けです。帝国陸軍と帝国海軍陸戦隊の区別も階級章だけだったし。単に話を展開させるのを目的とするなら、こういうつまらない嘘をネタにしなくてももうちょっとマシなネタはいくらでもあったと思うんですよね。多分、日本以外の国ではこれでもウケるのでしょうね。いや、今の日本人であれば関係無いのかもしれない。但し、映画ファンから見れば、史実を知らなくとも、この脚本だけで映画の悪いところは充分に分かるのでしょうね。 役者は良い演技をしてたと思いますよ。笑ったのは日本語の英訳がかなり杜撰な事。やっぱり、日本語の言葉をちゃんと汲み取っていないのは日本人としては残念です。[映画館(吹替)] 4点(2011-09-03 21:35:40)《改行有》

48.  SUPER8/スーパーエイト(2011) この映画は、スピルバーグの映画をワクワクして観た人と、そうで無い人との差が出るかな、と言う気がします。年代の差なのかな、という気もしないでもないけど、家で映画が見られる昨今を考えれば、それもあまり無いのかなと思うし、こういうレビューを意識して観てしまうとどうしてもアラが目立つのかもしれません。(まぁ、他のレビューにも言える事なのかもしれませんが) あたし自身は実のところ、スピルバーグ作品はあまり好きでは無いのだけど、それでも面白かったし、何よりもスピルバーグ作品に対するリスペクトを感じただけで、映画としては成功なんじゃないかな、と思いま。[映画館(吹替)] 8点(2011-08-16 01:21:20)

49.  パラダイス・キス 《ネタバレ》 思ったほど悪くない、と言うか良かったですよ。同時期に公開されている秋葉原から売り出しているアイドル主演の映画に比べたら遥かに良いです。ハリウッド映画でワーキングガールを主題に取り上げた映画の構成を上手く利用しているという点で、楽しく見られるような仕組みにはなっているんだよね。役者としても北川景子と向井理がしっかりした演技をしているからこの二人だけを見てても楽しめるし、デートムービーとしては最適かな、と思います。まぁ、問題が無い訳ではなく、元が少女漫画なので、やたらと衣装が派手なのはわかるし、そのテイストを全面に出すというのも悪く無いと思うのだけど、少女漫画の悪い所をそのまま映画に持ち込んでしまうのはちょっと戴けないかな、という思いもあります。例えばジョージの乗るオープンスポーツの外車という事で、ジャガーを出しているけど、ジャガーの左ハンドル仕様を出す必然性が全く無いし、ついでに言うと、ジャガーに乗る人が何であのファッションなのかと思うほどのコーディネートのミスマッチ感があります。これは少女漫画が原作だし、日本だからこういう無粋な言い方自体が本来は駄目だと思うけど、男性目線で見てしまうとちょっと違うかな、と。 それとこれは役者の責任では無いのだけど、役者の演技の前後関係が繋がらない部分が結構見えました。見ると、役者はちゃんとオーダーをこなしているようにしか見えないから、やっぱりこれは監督の演技の付け方の出来の悪さだったり、編集の問題だったりするんだろうね。最後に、これは映画とはちょっと違う話ですが、矢沢あいの漫画自体が画に動きをあまり感じないからかも知れませんけど、映像化したときに動くと変な違和感を感じますね。この辺はやっぱり少女漫画特有の美的感覚を動画として表現しにくいという事なのかな?[映画館(邦画)] 7点(2011-07-24 11:33:17)《改行有》

50.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 「ゲド戦記」の酷さに比べれば、宮崎吾朗の腕は上がっているのはハッキリと見て取れ、物語としては少女漫画原作のいわゆるメロドラマという所で、これ自体は悪くないと思います。学生集会の馬鹿騒ぎも昔の宮崎アニメを髣髴とする、コミカルな演出もされていて、そうした意味で、この映画自体は思ったほど悪くは無いのかな、と思います。何にも無い、なんでもない日常に一陣の風が吹き込む感じというのは、個人的には好きです。但し、内容的にはどうかな?という部分がかなりありますよね。例えば国際信号機についてはフォネティックコード(旗のアルファベットコード)レベルの説明しか無いし、BGMの使い方が物凄く雑だったり、主人公が何故「メル」と呼ばれるのかを伝える部分が無いなど、普通に観に来た人ならだれでも「???」と思ってしまうことが満載で、こうした演出の配慮の無さは本当に宮崎駿が脚本書いてるのか?と疑いたくなるほどでしたね。細かい部分ではあるけど、こうした部分の緻密さがあってこそ、映画そのものを面白くなると思うので、こうした部分でこの映画が配慮に欠ける感があるのが残念です。 で、ここからはジブリそのものの問題ですが…なんでこうした物語の映画を夏休みに持ってくるのかがさっぱりわかりません。単に集客したいだけと思われても仕方ないですね。その意味では鈴木敏夫のプロデュース能力は高いのかもしれないけど、この映画を子供が見て楽しめるのかというとあたしはちょっと首を傾げます。ネタを持ち込んでいるのが宮崎駿という事もあって、完全に彼の趣味であるのはわかるのだけど、あれだけ子供に対して配慮をしていた筈の人が、ここまで子供をバッサリと切ったとしか思えない様なアニメの脚本を書くことに、疑問を感じてしまいます。宮崎吾朗監督が、宮崎駿と鈴木敏夫がジブリから居なくなったら、ジブリ自体が消滅するだろうと言ったようなニュアンスの話をラジオインタビューで受けていたが、正しくそうなんだろうなぁという気がしますね。後進を育てるような事をしつつ、その後進の芽を摘み取ってる感が否めない宮崎とプロデュース能力は抜群でありながら、それを追従するようなプロデューサーが現れない鈴木の二人を擁するジブリの先行きを本当に心配になってしまいます。 [映画館(邦画)] 6点(2011-07-24 10:29:21)(良:1票) 《改行有》

51.  小川の辺 《ネタバレ》 地味な映画なんだけど、ある意味、こうした地味な映画を如何に日本の映画界に浸透させるかが問題ですね。その意味ではこの映画は非常に良い例になるかもしれないと感じました。他の藤沢周平原作の映画と比較してしまうと確かに地味なんだけど、裏を返せばこれ迄の藤沢周平原作の映画で地味にするべき映画が派手に映ってしまったという結果かもしれないな、と感じました。その意味ではこの映画は派手に出来るキャストを使いながら、抑えて作ってあるので、感心しました。役者陣はみんな非常に洗練された演技をしていたと思いますが、菊池凛子が全然時代劇には合わないな、と感じています。とにかく殺陣が不安定で、本当に手練なのかと疑いたくなるくらい。それと、これは個人的に気になっていたのだけど、新蔵の所作に変な違和感を感じたんだよね。さしたる重要な部分でもないし、気にしたってしょうがない部分なんだけどね。[映画館(邦画)] 7点(2011-07-17 14:52:16)

52.  ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 《ネタバレ》 Part1に比べたらはるかに良かったです。特にスネイプの色々な思いが回想される場面は実は今作での一番良い場面だったんじゃないかな。だけど、やっぱりこの映画はかなり問題も多いかな、という印象を受けます。例えば、今回に限ってはハーマイオニーがやたらとロンに敬意を払っているのだけど、その経緯がこの映画で表現されていないから、なんで急に、という印象が強くなると思います。同様にラストで描かれる後日談などは、重要な役回りをしたキャラを補完できていなかったりするのだけど、これって原作みてる人にも映画でしかみていない人にも不満が残ると思うんだよね。尺の問題で原作の全てを入れられないというのは理解出来るのだけど、このぐらいは数カットで対応できるでしょう。あたし自身がハイ・ファンタジー好きだから言う訳ではないけど、指輪物語がジャクソンによって映画化されるときに、完全な物が出来るとは思っていなかったのだけど、開けて見れば、完全では無い物の、十分な迄のものが出来ていたんだよね。ハリーポッターは残念ながらそこ迄には至らなかったですね。原作のファンも、映画好きからみても、何かしら不満が残る様な映画だし、映画シリーズだったと言う気がしてなりません。役者としてはやっぱり、今回はアラン・リックマンに尽きますね。全体でもそうだけど、彼の徹底した悪役ぶりが今作で効果を見せたと思います。[映画館(字幕)] 7点(2011-07-17 14:13:26)(良:1票)

53.  さや侍 《ネタバレ》 うーんとね、この映画は松本人志のネタのひとつと見るか、映画と見るかで大きく別れてくる様な気がします。この映画の監督が松本人志でなければ、ここまで評価する人がどの位いるかというのがあたしには疑問なんだよね。多分、松本人志という看板が無ければあそこまでシュールなネタで笑えるかという疑問があたしにはあります。あたしは正直言ってあまり笑える所がなかったんだよね。彼の追求している笑いには素人の偶然の笑いを狙った様な所があるのだけど、それを映画に持ち込むにはかなり難しいのかな、という気がします。それと映画的に見ると結構ギャグに無駄も多いんだよね。例えば、火の輪くぐりの本番のシーン、雨で日の輪が消えてる所で落としても十分なのに、敢えて輪をくぐらせる。2段で笑いを取ろうとしているのかもしれないけど、どうもあそこは笑いが変に分散してしまっている様な気がします。これが意図的なら分かるのだけど、他ではそうしてない所もあるから、意図的とは思えないんですよ。そう考えた場合に笑わせかたの内容自体では無く、映画そのものの撮りかたとか、脚本のチェックが甘いのではないかと考えざるを得ない訳です。脚本協力に松本のブレーンである構成作家や芸人がいるのは良いけど、全体を精査出来そうな人がいなかったのか?という気がします。こういう細かい所を丁寧に処理していかないと才能があっても面白い映画は出来ない気がします。個人的には「大日本人」とか、あたしは嫌いではなかったので、一度、ギャグなしの普通の映画を作ってから、こうした笑いの映画を作ったほうが良い映画が出来るんじゃないかな?現在のまま似た様な映画を作っても、次も笑って貰えるかと言われたら結構苦しい気もしますね。[映画館(邦画)] 3点(2011-06-27 01:57:32)

54.  もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 《ネタバレ》 えーと、何からツッコミを入れれば良いのか…先ず、この映画はアイドル映画だよね、前田敦子主演の。なのに彼女の下手な小芝居以外は彼女が引き立つ要素が全く無いというのが致命的。原作の小説の欠陥云々を今更掘り返しても仕方ないけど、少なくとも映画での主役は前田敦子なんだから、彼女をもっと引き立てる様なシナリオを作るとか、目立つ様な演出をしなければ、駄目でしょう。なんか、見ていて同じマネージャー役の峯岸みなみの方がはるかに目立っているし、オマケに峯岸みなみは演技も上手かったりして、誰の為の映画なのかが全く分からないですね。それと、根本的な話なんだけど、ドラッカーの"マネジメント"が全く活かされていないよね。身内に高校球児が居たから分かるのだけど、劇中でやっていた練習方法(複数のチームに分けての競争)なんてのは普通に採用している高校なんて沢山あるし、それがマネジメントを読んで気付いている様では普通は甲子園になんか行けません。ピッチャーが全然投球フォームが出来ていないし、ストライクに絞って球を打つとか言っているのに、試合では思い切りボール球に手を出しているし、オマケにラストで程高が勝つシーンでは全然マネジメントに関係無くなっているし。コンセプトが中途半端なのかもしれませんね。デートムービーにもなってないし、アイドル映画としても中途半端、ついでにコメディ要素や泣きの要素も持たせているくせに全然笑えないし、泣きも出来ない。そういう映画になっいるのがこの映画だと思います。 大泉洋と峯岸みなみの演技は中々良かったのでこの2人分の得点が全てという感じです。[映画館(邦画)] 3点(2011-06-18 01:13:31)《改行有》

55.  ブラック・スワン 《ネタバレ》 あたしはバレエについては全く分からないので、そちらの技術については他の方のレビューを見て頂くとして、凄いなと思ったのは、ナタリー・ポートマン演ずるバレリーナの精神の崩壊していく過程で、自らが「白鳥の湖」のソロの演技を身につけていく様じゃないかな、と思う。現実と虚構が入り乱れて、何がなんだか分からない状況で話が進んでいくが、その中で、表情が変化していく様というのは圧巻でした。ラストの白鳥の湖を演じる姿というのはそうした変化の集大成であり、自身が役を奪われるのではないかという脅えがバレエの前段、役を全て演じるという欲望の為に変化した姿が中盤の黒鳥、欲望を満たす事にやってしまった結果が幻想であった事に安堵して演じるのがラストという、ある意味、白鳥の湖の全てを演じきる事ができた事に酔いしれる彼女の最後の台詞こそが、そっくり演者であるナタリー・ポートマンに返ってくるという感じがあったのが良かったと思います。作りとしてかなり古典的なギミックやサブリミナル効果やCGを使うというのも気持ち悪くて面白かったですね。[映画館(字幕)] 8点(2011-06-15 17:46:30)

56.  ランナウェイズ 《ネタバレ》 あたしは、洋楽は殆ど聴かないから、実の所ランナウェイズは名前は聞いた事があるけれどどういうバンドだったのか全く知らない状態でした。 でもこの映画を見るとランナウェイズが一瞬でロック界を駆け抜けていったというは良く分かります。勿論、現実部分はもっと細かいでしょうけど、彼女らの事を90分少々で理解する様な映画としては非常に良くできています。 面白いな、と思ったのはシェリー・カーリーが平凡でいる事に不安を感じて別の世界に行くのに、最終的には平凡である事を望むという、非常に分かりやすい話をシェリーを演じるダコタ・ファニングが巧みに演じているという事かな。最初に出てきた時の彼女は色っぽさを見せるけどどこか幼く見え、ラストでは物凄く可憐で可愛い表情を見せながらも、大人に成長した姿を見せたのには非常に感心しました。ロックを通り過ぎる過程で、変化していく姿というのは、非常に良かったと思います。同時に、ジェット役のクリステン・スチュワートも、自分はロックを貫き通すしかないという決心をする事で大人になっていくという、これも方向性は違うけど、ロックを通り過ぎる過程で、変化していく姿を演じ、それぞれ別の道を歩む事になる二人が、互いに笑って話すという姿を見せる事で、互いを認め合う事になるというのは、シナリオ的には非常にオーソドックスな作りではありますけど、それ故に物語の到達点として、非常に良く出来ていると思います。薬物やセックスを映像の表現として使っているため、どうしてもR15になってしまうのは仕方の無い所ではありますけど、正しく理解させる為の話を大人がしてあげれば、同年代である中学生にも個人的には見せたいところですね。[映画館(字幕)] 7点(2011-06-13 12:42:39)(良:1票) 《改行有》

57.  ザ・ファイター 物凄くオーソドックスな撮り方のされている映画なんだけど、それ故にシンプルに受け手に伝わり易い映画になっているのだろうね。こういう映画こそ非常に演技力を求められると思うのだけど、この映画では役者達がキッチリと演じきれていると思いました。だから、同じ状況に無い筈のあたしも、その場に立ち会っている様な感覚があったし、変な力の入り方している事に気が付いた時に少々恥ずかしかったりしてね。でも、それで良いんだろうなぁと、素直に思えるのがこの映画なんだろうね。こうした映画を日本では残念ながら作れる環境が整えられていないな、と実感すると同時に、こうした映画を生み出せるアメリカ映画の力には敬服します。[映画館(吹替)] 7点(2011-06-05 09:58:41)

58.  トイレット 《ネタバレ》 難しい映画ですね。 意味はいかようにも取れるのだけど、何かメッセージ性があるのかと言うとそれも微妙なんだよね。なんだか、踏ん張りきれないものがある気がして。 例えば、ラストの大オチに関して言えば、物凄くブラックなオチなんだけど、そのオチを持ってくる上でのカタルシスが不十分な気がするんだよね。最後まで綺麗に流して観られるように作るのは日本の映画には多いのだけど、ここでそんな綺麗な流し方をしても爽快感を味わった気分になれない気がします。ばあちゃんの重要な一言も脚本上のキーワードとしてラストでもう一度使うチャンスがあったと思うのだけど、そこまでまくりきれなかったところが残念。(と、ここまではタイトルに引っ掛けた感想) 全体を通してみると、ちょっとストーリーにバランスの悪さがあるように感じられます。特に前半は後半と比べると、物凄く観ている側を引きつける様なものが無くて、ただ単に人物のプロフィール紹介に近いことしか出来ていない気がしました。だから後半のテンポの良さに比べて、前半部分がやたらと時間が掛かっているようなきがしています。それと登場人物の生かし方が勿体無さ過ぎ。かなり個性的なキャラクターを出しているのに有効な使い方が出来ていない。前述したとおり、キーワードの使い方が不十分だし、オタク(Geekと使われているけど、どちらかといえばNerdの方が正しい気がします)に対しても非常にステロタイプでその辺の描き方に監督自身があまり理解していないという印象が強く残りました。後半に進むに従って面白くなるのだから、前半でちゃんと観客に対しての心の引っ掛かりみたいなものをしっかりと作った方が良かったんじゃないかと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2011-05-22 17:41:46)《改行有》

59.  高校デビュー 久々に酷いのを観たなーという感じ。 少女漫画原作だから仕方が無いとか、そういったレベルのものでは無いですね。 原作もラブコメ調だからコミカルに仕上げるというのは当然なのかもしれませんが、映画でやるときは、あまり話に繋がらなかったり、話を断ち切るようなギャグは映画のテンポを悪くするだけだと思うんだよね。ところがこの映画に関して言えば、こうしたコメディ要素の悪い部分が物語を殆ど断ち切るような状態で出てくるものだから、全く映画そのもののストーリーに面白さが出てこないという側面があります。加えて演出の適当さというのも見え隠れしていて、その際たるは晴菜じゃないかな?大野いとは下手なりに、実に一生懸命演技しているのが分かるんですよ。でも、そうした晴菜の姿として見えてくるのは上野樹里の演じる"野田恵"なんだよね。これは演出として明確に晴菜というキャラクターを監督が安易に捉えたか、或いは少女漫画のギャグ調のキャラ=「のだめ」みたいな安直な考え方で作ってしまったとしか思えないです。多分、監督はそうういう部分の知識が少ないんだろうね。溝端淳平の演じる小宮山ヨウという役も演出的に似ているしね。その為か、溝端の演技が物凄くヘンなんです。これは彼には責任無いと思うんだよね。こうしたぎこちなさが表面化して見えるというのは、さすがに監督の責任じゃないかな。この監督の経歴を良く知らないのだけど、演出を観てると多分テレビ経験の多い人だよね。テレビ的な演出が悪いとは言えないけど、ちょっとくどさ感じるし、非常に映画として向いていない演出だと感じました。 役者の努力を買って2点献上。[映画館(邦画)] 2点(2011-05-19 12:25:18)《改行有》

60.  岳-ガク- 《ネタバレ》 小栗旬を起用したのは失敗だった気がします。表情に出る爽やかさみたいなものが、三歩の持つ爽やかさではなくて、単なる無邪気にしか見えなかったりするんだよね。それは確かに原作の三歩に通じるものではあるのだけど、三歩の本質を見抜いた上での表情には見えないんだよね。だから一々言葉が軽く聞こえてしまう。「良く頑張った」という言葉に全然頑張ったという気がしてこない。他にもうちょっと適役がいなかったのかなぁ?  うーん、やっぱり脚本がいけないのかなぁ?「岳」という漫画の本質が脚本や演出から物語として見えてこない気がするんだよね。確かに映画的な演出としては三歩の友人が滑落する際に手を伸ばすというのは分かるのだけど、本質的な事を言えば、あそこはやっぱり、身を伏せる筈なんだよね。アルピニストの野口健がエベレスト登頂の際の話として遺体の話とかを気楽に話すというのが物凄くこの物語に近いと思うのだけど、そうなっていない所がやっぱり本質を捉えていないという気がしてなりません。そこが理解できていない気がするんだよね。  長澤まさみは…彼女は演技が変らないのね。いい意味でも悪い意味でも。あたし的には最初の頃の三歩を非常に蔑む表情というのが物凄く良いと思ったのだけど、それ以外は全然駄目だと思いました。特に酷いのは雪渓で三歩に滑落される場面。ああ、遊んじゃってるな、という表情が露骨に見えるのにはガッカリ。滑落の経験者(と言っても、7m弱の崖から落ちたぐらいだけど)から言わせて貰えば、滑落の瞬間って表情が凍るんですよ。それに比べたら長澤の表情のまぁ豊かな事。ジェットコースターじゃないのだから、あんなにキャアキャア言えないし、もうちょっと監督が演出してやらなくてどうするんだよ、と言いたかったですね。 [映画館(邦画)] 4点(2011-05-16 17:45:40)(良:1票) 《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS