みんなのシネマレビュー |
|
701. 殺人鬼に罠をかけろ 《ネタバレ》 違法にも程がある捜査方法を駆使するメグレ警視と犯人の頭脳戦に高まった期待は空振り。犯人、妻、犯人の母、ウジウジと捻れた愛憎模様は三人の熱演もあってなかなかの見応え。「服は青、白い縞の」痺れる名シーンでありました。若きアニー・ジラルドの存在感も特筆もの。ラストはジャン・ギャバンが締めてくれます。千両役者の佇まい、カッコつけ過ぎ・・・もとい、カッコいい! [DVD(字幕)] 7点(2022-09-05 15:58:43)(良:1票) 702. ある脅迫 金子信雄 VS 西村晃 演技対決が見応え満点。私的には西村晃に軍配を。「見送らないよ」が強烈過ぎる。短くても切れ味鋭く印象深い良作に釘付けでした。・[インターネット(邦画)] 7点(2022-09-04 01:22:54) 703. キネマの神様 沢田研二出演以外の知識無く。小中学生時分大ファンで「勝手にしやがれ」でレコード大賞受賞した時は、舌打ちする両親を尻目に感激に浸ったものです。「時の過ぎゆくままに」と共にカラオケレパートリーに入っております。何十年かぶりに接した姿に絶句。若き日の妖艶さが失せて妖怪(ごめんなさい)のようなお顔と体型。嗚呼・・・・お芝居は見れない事は無いといった感じ。 志村けんさんの代役だったのだそうで。ドリフの少年少女合唱隊早口言葉での二人を思い出しました。 松竹100周年記念に相応しい山田洋次監督の手堅く尚且つ万感の想いが籠もっているかのような良作にしみじみさせられました。[DVD(邦画)] 7点(2022-08-15 19:42:26)《改行有》 704. ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦 牛のロデオを初めて知りました。ペキンパー印のスローモーションでの暴れ飛び跳ねる姿に惚れ惚れと。8秒間に挑むスティーヴ・マックィーンの絵になる姿にも見惚れます。それぞれが我が道を行きながら家族を思いやるストーリーも味わい深く、気丈なアイダ・ルピノにホロリと。酒場での大乱闘シーンのクドさに-1点。[DVD(字幕)] 7点(2022-08-15 03:32:11) 705. アンテベラム 《ネタバレ》 エデンの子孫がヴェロニカなのか? ブレイク将軍がスマホ??? 激しく混乱したまま迎えたラストの「アンテベラム」に時間軸が同じな物語だったというのに無限へぇ!! と共にいくら何でもな差別思想に無理筋を感じた(-1点)ところです。[DVD(字幕)] 7点(2022-08-12 22:57:31) 706. ハードコアの夜 ハリウッド随一の強面硬派なジョージ・C・スコットを父親役にもってきたキャスティング担当者、並びに、魅力を余すところなく見せつけた絶品演技に拍手喝采。 風俗街に乗り込み家出娘を探し続ける中で、あの手この手の行動力に胸熱になると共に戸惑い模様にクスッと笑わされるところがありました。 最終盤から結末がそれまでの高揚感をぶち壊す余りの不出来にアングリするやらガッカリするやら。惜しいというか悔しいというか、嗚呼・・・[DVD(字幕)] 7点(2022-08-06 19:30:20)《改行有》 707. 突破口! 《ネタバレ》 ウォルター・マッソー一人勝ちな物語。サバイバルに於ける頭の良さに目を瞠りますが、余りなドライぶりに、この男に天罰が下るのを待っていたのですが。練り上げられた見事な脚本で一気に見せる良作を堪能しました。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-28 03:51:49)(良:1票) 708. 火の接吻 ベニスを舞台に、「ロミオとジュリエット」撮影での主役代役の若き二人の恋物語。片やガラス職人、片や没落貴族一家の娘。 貴族一家を揶揄しているのか、大仰で暑苦しい台詞回しにウンザリするところを爽やかにさせてくれるのが当時17歳のアヌーク・エーメ。美しい上にあどけなさも見える、正に絶品。映画同様に辿り着く二人のラストショットが何とももの悲しい。 超一流スタッフ、豪華キャストが魅せる秀作です。[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-25 12:34:13)《改行有》 709. チャンス(1979) 《ネタバレ》 屋敷から出た事が無くテレビ番組からのみ外の世界を知る知的障がい者。彼の言動に感化される大統領顧問と大統領、に感化されるマスコミ、果ては次期大統領候補に。コメディと言うよりお伽噺でした。ピーター・セラーズの実はこの男性は天から舞い降りた神なのかという佇まいは流石の天才役者ぶりではありますが、話の無理筋感にのめり込めない作品でした。 テレビから聞こえる「犯罪王リコ」のエドワード・G・ロビンソンの声(映像無し)が ナイスチョイス! ちょっぴり嬉しかったところです。+1点[DVD(字幕)] 7点(2022-07-23 22:53:45)《改行有》 710. 犯罪王ディリンジャー(1945) 《ネタバレ》 実話ベース。社会の敵№1と言われたジョン・ディリンジャーの銀行強盗人生が描かれています。尺が短過ぎる事もあって冒頭ニュース映画そのままの、出来事がサラ~ッとなぞられているだけの奥行き無い展開で感慨湧かず。ただ、チンピラにやりたい放題されている当局の信じられない無脳っぷりに腸が煮えくり返る。 人の命がかかっているのに!しっかり仕事せんかい! 腐れ裏切り者のアシストを得なければ面目を保てない恥の上塗り模様に、結末の爽快感がカケラもないところであります。[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-19 12:43:53)《改行有》 711. ヒトラーの贋札 残忍でろくでもないながらもその合理性は当時同盟国日本には無いものだとつくづく思わされました。仲間を道連れにするのも良しとするブルガーには大義はあっても全否定。ジェームズ・メイソンの神演技を思い出した実話ものの良作。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-17 12:39:21) 712. 深夜復讐便 お目当てジュールズ・ダッシン監督らしさは少々薄いものの、一気に魅せる良作です。 金と両脚を盗られた父親の敵討ちに、リンゴを積んだトラックで36時間かけて仲買青果商フィグリアに向かうニック。 私の血圧計が振り切れた卑怯千万なフィグリアを演ずるリー・J・コッブが本作MIP。いいようにしてやられるニックに「しっかりせんかい!」見守り続けた結末が、監督は妥協したのだろうかと感ずるものでありました。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-17 12:19:29)《改行有》 713. アンネの日記(1959) 初めて知った8名による2年間に亘る隠れ家生活。精神的支柱たるオットー・フランクの沁み入る一言一言。見たことある・・・誰だったか・・・ジョセフ・シルドクラウト! ガッテンガッテン、見惚れる名優振りでした。 大空を自由に飛び交うカモメを窓から見るアンネが人間の本質は善であるとするのに悲劇の本質を見ました。 再見での冒頭シーンが何ともやるせない。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-16 02:52:18)《改行有》 714. 誰よりも狙われた男 《ネタバレ》 フィリップ・シーモア・ホフマン、何かこう張りに欠ける姿だと感じたのですが、遺作だったのですね。早逝が惜しまれます。 極々地味な作りですが、資金源を断つという任務の重要さがリアルに描かれており見応えがある良作です。 人を裏切って出し抜くのが生き甲斐のようなCIAの遣り口に私もホフマンと一緒に毒づいておりました。 レイチェル・マクアダムスの落ち着いた作品で一人浮いている感が惜しいところです。[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-11 16:49:59)《改行有》 715. イージー・ライダー 《ネタバレ》 子供時分、バイクを駆る3人のスチール写真のピーター・フォンダの格好良さに憧れたものでした。 この歳になっての初見。 原付にも乗らない身にとって荒野を疾走する姿は素敵だと見とれるものでした。 義務も責任も伴わない自由とそれを気に食わないからと問答無用で撲殺銃殺するどっちもどっちのギスギスした物語にグッタリ。 オールロケ、ロードムービーの先駆けたるところに+2点。 余談ながら、鑑賞後、正午過ぎ、テレビで知った問答無用の銃撃。余りにも酷い。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-09 01:36:22)《改行有》 716. 奥様は顔が二つ グレタ・ガルボの弾ける笑顔でのダンスシーンはお宝映像。点数の全てを。本作が最後の出演というのが惜しいところです。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-04 16:26:15) 717. 曳き船 《ネタバレ》 遭難船救出専門の曳き船サイクロン号の船長アンドレは救出した貨物船ミルバ号の船長夫人カトリーヌと出会う。自分にしがみつくような言動の妻イヴォンヌに嫌気がさしたのかアンドレがカトリーヌによろめいてしまう。 ジャック・プレヴェール脚本のせいかカトリーヌ初めとした皆の台詞が哲学的で、ザ・フランス映画と言える雰囲気に引いてしまうところがありました。 硬軟両方で魅せるジャン・ギャバン。船に戻ってゆくも待ってくれる者はもう誰もいない自業自得感を噛みしめるラストショットは流石の名優ぶり。戦時中での中断を経て完成させてくれた事に感謝する良作です。[DVD(字幕)] 7点(2022-06-30 16:11:35)《改行有》 718. オフィサー・アンド・スパイ 《ネタバレ》 敬愛するポランスキー監督作と言うことで駆けつけました。 ドレフュス事件は「ゾラの生涯」で知っていましたが、その作品では描かれていなかったピカール中佐が本作の主人公。 ドレフュスの濡れ衣を晴らそうと奔走するのですが、ユダヤ人への蔑視を持ち友愛も無く実務者として間違った事は認められない、長いものに巻かれないドライな姿でやるせないラストに薄ら寒さが。一方で、裁判での「ブラボー!」小躍りする場面を初めとした権力者の横暴さとユダヤ人への憎悪を剥き出しにする市民の洗脳煽動される姿は力をこめて描かれており、監督は何を表そうとしたのか。 もう一つのお目当てマチュー・アマルリックは出番少なく肩透かし。 中佐の不倫相手を演ずる監督夫人エマニュエル・セニエも何だかなぁといったところ。 ポランスキー印の重厚な映像に加えて、劇場鑑賞だったせいもあるのか、音、に迫力があって、ドアが閉まるという何気ない音にも惹かれるものがありました。御大の次回作も観たいですね。[映画館(字幕)] 7点(2022-06-29 01:27:56)《改行有》 719. 幻の女(1944) 撮影の知識に疎い私ですが、モノクロ画面は見惚れてため息が出た美しさ。昨日観た風雲のチャイナはカラーだとさぞや綺麗だったでしょうが、本作はモノクロでなくてはいけないなと思うところです。中盤で犯人が分かるまではのめり込みましたが、以降はトーンダウンしていったのが残念。並の脚本でも映像と演出で秀作になった印象深い一品です。[インターネット(字幕)] 7点(2022-06-27 16:48:06) 720. 偽りの花園 《ネタバレ》 金銭欲が隔てる悪人組と善人組が織りなす一族愛憎劇。ベティ・デイヴィス、ハーバート・マーシャルの終盤頂上決戦が圧巻。心臓を抉るような口撃で発作に追い込み薬瓶が割れる。片や「このまま死ねばいいわ、早く逝って」片や「ああ、もうダメかもしれない」鬼気迫る演技(リプレイタイム)に両手握り拳。悪人組の泣きっ面が見れなかった結末がちょっと悔しい(-1点)ながらも見応え満点の秀作です。[インターネット(字幕)] 7点(2022-06-26 16:35:43)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS