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61.  テキサス決死隊(1949) 《ネタバレ》 やっと登録されましたね。60年近く前に映画館で観てから久しぶりで衛星放送で観る機会がありました。当時は西部劇も上映が少なく、少年雑誌にもこの映画が紹介されていました。3人組の無法者(ローン、ジム、ワフー)が駅馬車強盗などで稼いでいたけれど、ひょんなことで畜産農家をめぐるトラブルに加勢することになり、叔父を殺されて孤児になった娘(ボブキャット・ラニー)につきまとわれて老人に養育に預けてからは、同業者に追われて金を預けていたリーダーとはぐれてしまう。それから2年が流れ、仕方なくジムとワフーは駅馬車強盗を企むがそれには屈強の護衛が同乗しており手が出ないうちに偶然にそれを狙うローンを見つける。彼が殺されることを恐れた二人はローンを捕らえることになり、それによってテキサス・レインジャーへの入隊を勧められる羽目に。ローンは脱獄しワフーからの情報で金目の輸送を襲うことでますます悪名を高くする。ジムはラニー達の苦情によるかつて農家を襲った悪徳の鑑定人キャリコを逮捕の命を受け、射殺・逮捕で賞賛されて正義感に目覚めるようになった。しかしローンとの友情と、今は農場主のレディに変身したラニーをめぐる関係は依然として続いており、強盗での反撃で負傷しラニーのところに逃げ込んだローンに手当てをしてやるのだった。ローンがレインジャーの給料を運ぶ駅馬車を襲ったとこから隊長はジムにローンの追跡を命ずるのであるが、ジムは友人との衝突を嫌ってそれを拒絶し、隊長はかつてジムがローンの仲間であったことを理由に彼を逮捕・投獄する。ワフーはジムを助けるとの口実でローンをおびき出そうとするが見破られて射殺される。獄中でワフーの事件を知ったジムは「ワフーのために」と隊長に願い出て出獄を許されローンを追う。ラニーの家でジムの追求を知ったローンは高飛びのために銀行に金を出しに行くが、察知したジムに先回りされて町中での対決となる。律儀にジムの取り分まで用意し、ラニーはジムに譲ることを決め、射撃には自信のあるローンだったが対決は意外な決着となる。ダンディなリーダーのローン、優男で真面目人間のジム、陽気で少し抜けたようなワフーの3人組の組み合わせとその友情や信頼、これに対するラニーの女心の微妙さなど意外と芸が細かい。制服もなく馬に乗れて銃が使えれば経歴を問わずに採用した時代の物語。 [映画館(字幕)] 7点(2009-07-13 22:30:09)《改行有》

62.  タワーリング・インフェルノ 以前にテレビ放映されていたのを録画したのを改めて観ました。一部の全体主義国家でない限り財産を守るために生命を賭けるような消防は行われないのが通例ですが、そこに危機に瀕した人命がある限り危険を覚悟で猛火の中にでも飛び込む消防士は名前の通り火事場の戦士ファイア・ファイタであり、「バックドラフト」でも描かれているように、また実際に崩壊寸前のツインタワービルで活躍し多数の犠牲者も出しています。この映画でもそれが英雄的に描かれることで球蹴りや棒振りのスター以上に男の子の尊敬と憧れの対象になるなら結構なことでしょう。映画はパニックもののはしりでもありますが、消防当局の支援もあったようで結構迫力のある仕上げとなっています。女性の扱いはやはり時代の違いを感じさせるところがあります。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-06 23:24:05)《改行有》

63.  寒い国から帰ったスパイ 《ネタバレ》 ル・カレを一気にスパイ小説の第一人者にした原作の映画化ですが、小説は早く読んでいたけれど、映画を観たのはずっと後です。小説のイメージが非常に強かったので映画でがっかりしたくなかったのですが(身を持ち崩して敵方の接触を待つところとか)、意外と良いできでした。クライマックスは最後のベルリンの壁越えですが、小説としては何が標的かを主人公が悟るところが山場で、従って最後の気力を奮い起こせないのも当然とも言えます。[地上波(字幕)] 7点(2009-05-06 00:09:01)

64.  血槍富士 たまたまBSで放送されていたのを観ました。少し酒癖が悪いけれど人柄の良い主人との三人旅。千恵蔵は槍持ちの中間と言う従来とは違った役どころが面白いです。旅で出会う人々も多くが善人ばかりの人情話が最後に気分を良くした主人が酒を飲んだばかりに喧嘩騒ぎに巻き込まれ、それを素性の怪しい槍を振るって仇をとるところが見ものです。二人の子役は千恵蔵の実子。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-03-18 12:38:03)

65.  トゥームストーン 《ネタバレ》 深夜の衛星放送をタイムシフトで観ることができました。某国営にも多少の存在価値があるようで、CMなど入ったらかなわないです。OK牧場(とは言うけれど町外れの馬置き場)の部分は前段に過ぎなくて後半になってからの赤いリボンの連中へのジェノサイドが凄い。相手が優位の包囲を逆転する川の真ん中に仁王立ちでの気合に負けてか銃弾は当たらないし、不死身の五人組の強さと病院のベッドから這い出して気合で大ボスのリンゴを射殺するドク・ホリディのカッコ良さ。忠臣蔵か荒木又右衛門ですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-08 21:00:16)

66.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 結局は最後まで演劇部のテロリストごっこに振り回されたための悲恋物語ですね。その集団の中でのスターであるワンに対する仲間の男性と女性のそれぞれの視線の違いなどがお約束とは言えうまく表現されています。ワンに好意を持ち続けながら集団の結束を乱すことを恐れてか一番最後にやっとの表現を「どうして3年前に」と言われてしまうあたりに、この演劇部的な部分への明確な非難がこめられています。それにしても隠れ家に単身乗り込んできて脅迫する相手のボディガードを殺すのに大勢が声ばかりで一向に片がつかず、ワンが失望して立ち去るのだけれど、その仲間と再会後には指導者についての本格的な実施かと思ったら皆がやはり口先だけで、体を張っての行動の報告に対しても逃げてばかり。最初の行為においてはワンのほうもその覚悟であったのだけどガーターに手を回すことで猜疑心の強いイーが武器を隠しているのではと疑っての暴力沙汰になるのだけれどレイプとはいえないプレイのようです。双方がそのように感じたのでなければその後の濃密な展開にはならなかったはず。それにしても素人組織の駄目ぶりはワンがやっとイーをボデイガード無しに宝石店に連れ込んでも監視するばかり。ワンの警告により起こしたイーの果敢な行動に対して誰も手出しすることなく一網打尽とは余りに情けないです。最後の好意で拷問こそ免れたにしても処刑場でのワンの毅然とした態度と、泣き崩れる仲間、また部下のワンについての報告に無表情に処刑の裁可を署名するイーを対比させるときとても手の及ぶ相手ではなかったことが明確に示されています。この女優は今後も多くの作品に登場できるのかが少し気がかり。熱演に一点おまけ。[DVD(字幕)] 7点(2008-10-22 08:28:24)

67.  明日に向って撃て! 《ネタバレ》 銀行や列車の金庫を爆破して現金を奪うから「壁の穴」なんですね。こんな荒っぽい手口なのに最初のほうはあまり派手な撃ち合いとかなくて、追われて昔の女の元に戻り、ボリビアに逃亡などと言う大変な話を持ち出すのだがそれでも田舎教師の女はついて来る。落ち行き先のボリビアでも結局銀行強盗になり、追われて新しい稼業をと鉱山で職を求めるのだけれど、賃金運びの護衛しかなくて、その最初の仕事で強盗に会い止む無く全員射殺する羽目になるけれど、それが人を撃った最初だと告白するとの意外な展開。金で農場や牧場を買って生活することには体力的に無理と言うあたりに他人を使っての安楽な生活への嫌悪感が示され、それに愛想をつかした女が去った後に、食事に行って見破られ(ボリビアで英語しか話せない米国人では目立たないのが不思議)多数の警官、最後には軍隊にまで包囲され負傷した絶望的状況で「次はオーストラリアにしよう」とか最後まで能天気な悪ガキぶりが憎めません。バート・バカラックの音楽は知っていたけれど、やっとビデオで観ることができた。[DVD(字幕)] 7点(2008-10-14 08:11:12)

68.  東京オリンピック 発表当時に河野一郎とかが文句をつけていましたが,興業的には大成功だったようです。当時の技術から仕方なかったにしても「やらせ」や後日の取り直しフィルムが多い「民族の祭典」に比べて実写に拘った姿勢は評価できます。でもそのためか陸上競技史上での歴史に残る棒高跳びの勝負(米国のハンセンとドイツ勢の満月の深夜までの死闘)が簡単に省略されていたのが心残りでした。(当時補助員として現場にいた友人から感動を聞かされていたので)[映画館(邦画)] 7点(2008-07-23 22:51:33)

69.  眼下の敵 《ネタバレ》 この映画を最初に観たときに強い印象を与えられたのは爆雷の深度調整中に発射命令が出されたために手に負傷した部下を艦長が船室に見舞うシーンでした。戦場においては射撃の指令が出たなら仮に味方が射線上に見えても撃つのが原則であり,艦長にも射撃手にも落ち度は無いわけですが,それでも娑婆での職業が時計工であり,恐らく小さいときから修業を積んで熟練工となった夢を絶たれたことを知って何も言えない艦長から戦場の残酷さを教えています。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-30 23:53:03)

70.  ガンガ・ディン 《ネタバレ》 ノーベル文学賞作家キプリングの詩を題材にした映画です。この映画の製作された当時には植民地時代のインドを題材にした映画が多く作られていますが,この詩は英国植民地軍の下働きであった現地人少年兵の活躍と死をテーマにしたもので,最後はこの詩の朗読で締めくくっています。これでも当時の時代には精一杯現地人に好意的な映画だったのでしょう。戦後しばらくしてから日本でも公開されていますが,戦時中の米軍艦船での定番だったそうです。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-26 11:51:47)

71.  グッド・シェパード 《ネタバレ》 題材が大戦中のOSSの発足からキューバ危機の直前までのCIAの揺籃期の裏面史みたいなものですからスパイものとしてはフィクションでしょうけれど興味があるものでした。もともと政治の面ではストイックな面のあった米国が先輩の英国(これも少し前まではスパイを不道徳として嫌悪していた)を手本にして作ったのでしょうけれど,英国のスパイ組織がパブリックスクールから有名大学出の経歴と家柄を担保にしての組織の結束を図っているのに習ってアイビーリーグ内での秘密結社を組織の基盤にしているところが面白いです(結局は両者共それがスキャンダルを招いたようですが)。日本のように成績が全てと言うのもある面での合理性はあるけれど,失敗したら人生が破滅と言うことでの隠蔽や庇い合いが結果として国家利益を大きく損なうのに比べて彼等は余裕があるから反逆罪に問われなければ他に転進する途もありそうで,1000人以上の犠牲となった不祥事は一人の愚かな女が空を飛ぶことで償われています。それ故二つ返事で重要任務を引き受けたり,英国への支援従軍に志願するのも余裕ある階層の義務と受け入れるのでしょう。当時の性道徳からは友人の妹と性交・妊娠で結婚,積極的に接近してきた女性はスパイなどパターン化した話ですがそれほど奇異とも思えませんでした。戦争による6年の別居中に双方が一度だけ異性の誘惑に乗ったことを自分から素直に告白するところなどこれらの人々の道徳観は今日のそれとはかなりに異なっているようにも思えますが,これが半世紀の時代の相違なのでしょう。全体の裏に流れているのは誰が1961年のピッグズ湾事件の失敗になる情報を流出させたかですが,別にそれの謎解きと言うのでもありません。スパイの家庭における家族の絆としてCIA史を紹介する映画と言えるでしょう。ル・カレのスパイものは殆ど家族とは対立や崩壊となっているのに比べると米国的なまとめかたの佳作です。[映画館(字幕)] 7点(2007-10-22 19:58:03)

72.  薔薇の名前 《ネタバレ》 原作における時代背景(神聖ローマ帝国皇帝とローマ在住でないローマ教皇の対立)の説明がないのでその特使である枢機卿との協議の重要性とかあいまいになっていますが,修道院における連続殺人事件の謎解きとしての映画なら十分に楽しめます。図書館の舞台が原作の平面の迷路から立体迷路になっていてゲームとかにも出来そうな題材になっています。印刷技術や紙さえも伝わっていなかった中世ヨーロッパですが人の交流だけはグローバルで英国出身の師のギャグに富んだ語りが笑いを嫌う修道院の長老との対比をなしています。ちょっとセックス場面でのサービスが良過ぎるので教会の協力がよく得られたものだと思います。娘が火事騒ぎで助かったのは燃え残った火刑台を示すだけで十分で最後の別れの場面は明らかに蛇足のようです。登場人物のキャラクタ付けがちょっと濃い目ですが皆さん役のために相当に努力をされている点でおまけ。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-20 22:16:29)(良:1票)

73.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 伝説的でもあるスパルタでの男子の鍛え方の掟と言うのが冒頭で説明されていますが,折角ならスパルタ人の起源の伝説(蒔いた竜の歯から生まれた戦士)から始めればよかったのに。それにしても最初のペルシャの特使にしてもクセルクセスにしても随分大きな連中を集めたものです(CGで細工なのか)。裏切り者のために間道が知られた時点で退路を絶たれる前にギリシャ軍は撤退を開始するのだけれど,スパルタは殿軍を引き受けて全滅しそれを称える碑が後に現地に立てられたと言うヘロドトスの「歴史」の中の短い記述だけから自由に膨らませた作品ですから,まあイランとかには不満たっぷりでしょうが作ったほうが勝ちですね。しかし,トロイでもそうですが当時のギリシャには弓矢は卑怯な飛び道具と見る考えが一般的だったようです。まだ鐙(あぶみ)が発明されていないので馬に乗って戦うことが一方的に有利でなかった時代考証は良く出来ています。でも見ていて疲れる映画です。[映画館(字幕)] 7点(2007-06-13 15:34:14)(良:2票)

74.  ミクロの決死圏 《ネタバレ》 この映画と「2001年」はSF界の両巨匠の(この映画はアイザック・アシモフ)原作による途方も無く金と時間のかかった映画と言うことで公開もどんどん遅れるし,前評判も高かったけれど,こちらの作品は「空想旅行」とかの名前である程度の筋書きまでついて紹介されていました。そのときに「どうして質量も小さくできるのか?」と言う自然な疑問にも何とか言い訳がされていました。現在ならV.Rとか利用したマイクロマシンとかの手法も思いつきそうですが,それでは冒険にならないし女優の使い道も限定されるからやはりこの映画化が正解でしょう。日本では映画封切り当時には両作品ともに大きな評判にはなっていません。SFものが一般の評判になったのは大阪万博の後あたりからだったと思います。ほとんど何もしていないように見えた将軍が最後の場面で適切な判断を行ってみせるところは後の多くの映画でもよくみかけるようです。[映画館(字幕)] 7点(2007-01-08 16:49:20)(良:1票)

75.  蒲田行進曲 米国行きの機内上映で観た記憶があります。松阪慶子が大部屋女優と言う設定が少し無理もありましたが,楽屋落ちネタの映画としては上出来の部類だと思います。平田が屁をして松阪が顔をそむけた時に「俺の屁が臭いのか。」となじるところに彼のコンプレックスが浮き彫りにされる(それまで妊娠中の女を押し付けられても黙って言いなりになっていたのに)ところなど良くできています。ところで銀ちゃんを振る女優(シーンが短いからかここでクレジットされていないようですが)は誰だったか思い出せません。若林映子かと思っていたけれど会社が違うようだし。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-11-16 00:05:13)

76.  父親たちの星条旗 《ネタバレ》 二部構成にしているので,この映画には守備側の日本兵の様子はほとんど描かれていないのは仕方ないけれど,やはり立体感が乏しくなっています。硫黄島の擂鉢山だけが強調されているのは,この映画のテーマである銃後で創り上げられた戦場の英雄の当事者を描くには場所を限定しなければならなかったのでしょう。「メンフィスベル」もそうであったように政治的な意味から成果を挙げた兵士を故国に呼び戻し戦時公債の拡販に利用すると言うのは民主主義を装う国家が詐欺同然のことで戦費を得るには必要なことであり,特に戦争終結が迫っているなかでは急激な産業縮小と復員兵対策,インフレ防止のための必要悪として英雄のアイドル化を演出したのです。著名人に混じって名刺をくれた人達も戦後の不況から再就職の約束などそれどころではなかっただろうし,結局はハイスクールを出て志願した若者が割りを食ってしまっています。旗を立てた6人から3人しか帰還できなかったと言うのは米国では以前から知られた話ですがその一人のネイティブの差別からの悲惨な末路はやはり気の毒です。志気の上からは旗も重要だったろうけれど,本体の目的は電話線を布設することだったはずで,それを利用するシーンはとうとう出てきませんでした。硫黄島はサイパンと日本本土の中間に位置するので護衛戦闘機のP-51の基地や被弾した爆撃機の緊急着陸のために米軍としては無理をしてでも早急に入手する必要があって最大級の犠牲を払う結果になりましたが,それを利用しての戦争収拾に努める姿勢や体制が日本側に無かったのは残念なことです。戦力や犠牲者などの総括はこの映画でなく第二部のほうで行われるのでしょう。[映画館(字幕)] 7点(2006-11-04 13:39:44)

77.  砂漠の鬼将軍 《ネタバレ》 冒頭の英軍コマンド隊による暗殺未遂事件(近代戦はヤクザの出入りではないのでこの種の行為は一般に禁じ手とされており山本の事件でも論議になった)のときには偶然にもロンメルは不在でした。映画は捕虜になった英軍将校の回想の形でロンメル像を追っていて派手な戦闘シーンもなく何故彼がここまで急速に頭角を顕したのかの説明には不満が残ります。実際には彼自身の素質ばかりでなくWWI以来のドイツ陸軍の将校を押さえ込むためにヒトラーが意図的に抜擢した面が大きく,それが彼の悩みの大きな部分だったのだと思います。偶々発生した負傷事件から戦死として処理されたのもヒトラーが自ら作成した偶像を壊すわけにはいかなかったからで,映画は最後の何年間かだけを順を追って描いています。ジェームス・メイスンは後の「ブルー・マックス」でもドイツの将軍を演じていますがイメージが似合っているからでしょうか。[映画館(字幕)] 7点(2006-10-01 08:03:36)

78.  出口のない海 《ネタバレ》 50年前に観た新東宝映画「人間魚雷回天」とかなり似た構成や結末ですが,大戦後これだけ時間が経過しているのに多くの協力があったためか丁寧な作りになっています。潜水艦にはちゃんと当時のレーダーアンテナもついているし。でも艦内の照明が蛍光灯みたいで少し変でした。学徒出陣の光景は当時のニュースを用いているのは制作費の制約でしょうか?試合のシーンも含めてこのあたりには制作費の制約が大きかったようです。当時の明大野球部学生(大下弘の先輩ですね)の学生街の喫茶店での集まりや,多分近郊に在住の官吏と思われる一家の生活にはまだ緊迫感が少なかったところから志願して海軍に入るあたりには召集を受けて陸軍に入隊する庶民とは少し違ったものがあったようです。そのためにいわゆる初年兵への「しごき」のような場面は抜きで,それでも周囲の流れや誇りから特攻要員に志願するに至るところ,戦局についての知識は一般の人達よりも冷静に把握していて,その無意味さを知りながら,それでも意味を見出せずにいられないところが悲壮と言うか悲しいものがあります。勤労動員により女学生たちが部品を手作りで仕上げる人間魚雷は,それ故に信頼性が低くなる(当時の魚雷は最高の精密兵器でした)のは至極当然のことであり,そのようなシステムを特攻や軍神の美名で粉飾し,勝利はおろか打開への見通しも無くなった戦争を無為に継続させ,その場の責任逃れのためだけに自殺兵器を作らせ自らは生き延びた人々に対して,その兵器とそれによって死んでいったひとのことを語り継がせるために死ぬのだとの主人公に言わせたかった映画でしょう。[映画館(邦画)] 7点(2006-09-27 21:45:02)(良:1票)

79.  黒い絨氈 《ネタバレ》 マラブンタの来襲に一人だけ逃げずに立ち向かう農園主ですが,そのジャングル内の豪邸に置かれた文明の象徴であるグランドピアノ。それを新妻が激しく弾くのを押しとどめようとする中での会話から主人公のSnobぶりが示されます。溝に水を流しての防御に対して木の葉を用いての渡河作戦とか思わず感心させられる(知恵とか言うものではないにしても)場面とか,最後には最大の小道具であるピアノも他の家具と共に薪になってしまうのだけれど,最後はヒロインとの和解を暗示してのハッピィエンドとなるのは当時のお約束でしょう。[映画館(字幕)] 7点(2006-05-16 00:56:49)

80.  ワーテルロー この映画は封切り時に観たけれど、旧ソ連映画としては「戦争と平和」以上の出来の良いと思いました。エルバ島を脱出したナポレオンの一隊とそれを迎え撃ちに行ったネイ将軍との出会い以外はほとんど一日の出来事です。前夜の土砂降りの中を再起を決意しながら去るブリューヒャー将軍、仏軍に殺された父親の跡を継いだポーソンピー卿の軽騎兵部隊が深追いし過ぎて疲れたところを槍騎兵の逆襲で討ち死にのエピソード、方形陣で守る英歩兵を襲うネイ将軍の騎兵部隊(騎兵の量には圧倒されます)、夕刻が迫る中でやっと農園の堡塁を破る目途が立ち戦勝の報告を送り出した直後に現れるブリューヒャー軍の騎兵連隊での逆転劇、ナポレオンが脱出した後に降伏を拒否し直後に砲撃で全滅する近衛兵連隊など歴史的なシーンが丁寧に描かれています。教科書的な作りですが創作的ドラマを期待するのでなければ観て損はしない映画でしょう。[映画館(字幕)] 7点(2006-02-14 11:53:08)

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