みんなのシネマレビュー |
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61. ベン・ハー(1959) 当時としては大迫力だし、スケールが壮大. C. ヘストンの旬の映画でしょうね.ガレイ船をひたすら漕ぐときの彼の目が底知れず青かったことをはっきり憶えています.流れ星が落ちるところの、「ちゃちさ」には目をつぶろう.最後の騎馬シーンは、当時スクリーンで観た口としては、手に汗握る(怪我人も出そうなくらいの)ド迫力でした.8点(2001-11-02 19:15:26) 62. 男と女(1966) アヌーク・エーメって、どの角度から撮っても美しい.ボサノバの香りのする主題曲は言うに及ばずほんとに綺麗.映画の中にもボサノバの巨匠の名前が出てきたりします.あまりものを考えず、ゆったり観られる映画だと思う.8点(2001-11-02 12:32:41) 63. 運命の逆転 グレン・クローズって不思議な存在感がありますね.この映画では被害者なのですが、複雑で、奥行きのあるな演技でした.閉塞感のある世界の住人の役を演ったら、ほんとに巧い.8点(2001-11-02 09:50:38) 64. 奇跡の海 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」同様、好き嫌いの分かれる映画かと思います.主題は「善」なのでしょうが、それでは何か物足りない感が強く、「絶対愛」なのだと自分なりに解釈.そして、そこは精神病も宗教も介在できない領域なのだと思う.E. ワトソンがベスの魂が乗り移ったたような演技で(この人は目の動きなどに特有の癖があるので、ちょっと敬遠していた.)、感情移入してしまった.ラストの CG は、それまで徹底的に写実で進行してきているので、逆効果で残念.8点(2001-11-02 09:44:54) 65. 海の上のピアニスト ティム・ロスの、スッコーンと抜けた青空のような、空洞のような表情がよけいな感情を廃していて、巧いなと思った.ピアノを弾くシーンがやはり圧巻で、あの演技には敬服.あそこにもっていくまでの彼の努力にも敬服.共演のP. ビンズも(瞳孔が微妙に揺れるんですね.)底抜けのいいヤツで、泣かせる.滅びの美学を毅然と見せるんだろうな、と思いつつ映画は進行していくが、「陸にあがって海を見」せたかったな、とも思う.ラストの爆発シーンは要らないと思ったので8点.8点(2001-11-01 22:24:42) 66. 遠い空の向こうに 自分の子供に観せたい映画です.アメリカという国の良心の部分が余すところなく出ていて、ノスタルジーを感じてしまいました.「旧き良き時代」とはまた違った角度で、勤勉で真面目で誠実な人々を正面から描いていて気持ちよかったです.8点(2001-10-19 00:29:37) 67. 顔(1999) 久しぶりに観た邦画でした.そして藤山直美を目の当たりにして、圧倒されました.この映画に出てくる女達は手探りしながらも、皆しっかりと地に足をつけて生きている.対して、男達のぺらぺらとひしゃげたような影の薄さ.その対比に阪本監督の息遣いも感じられて、嬉しかったです.8点(2001-10-01 23:19:24) 68. エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事 同じ93年に「父の祈りを」を撮っているD.デイ=ルイスがこの映画では完璧な貴公子を演じている.しかも、登場するNYの上流階級の紳士の中でも、物腰、語り方、仕草などがとりわけ見事に洗練されている.M. ファイファーも臈長けた貴婦人役を好演.W. ライダーは、天真爛漫の陰にある一筋縄ではいかないキャラクターを演るとつくづくと上手いなあと思います.8点(2001-10-01 23:10:12)(良:1票) 69. 眺めのいい部屋 観終わった後、深く余韻の残る映画のひとつです.D. デイ・ルイスの演技の多彩なこと、深く尊敬します.彼の口調に上流社会への痛烈な皮肉が表れている.役柄以上のものを秘かに感じたりもしたのですが・・・.H. ボナム・カーター科白廻しもとてもきれい.8点(2001-07-31 21:43:51) 70. マグノリアの花たち 好きです、この映画、甘~いですが.マクレーンはじめ女優陣が達者ですし.終盤はサリー・フィールドの演じる哀しみがとても苦しくて心が痛い.8点(2001-05-15 10:59:47) 71. シックス・センス キーは“指輪”ですか? 最後のウィリスの息絶えるシーン、L.A. コンフィデンシャルのスペーシーの“ロロ・トマシ”後を連想してしまった.テーマは“愛”ですね.8点(2001-05-15 10:33:41) 72. グラディエーター あれは心臓一突きでは.皇妃エリザベトの暗殺を思い出しました.R.ハリス、いい味でした.8点(2001-05-10 09:13:52) 73. ロード・トゥ・パーディション 役作りに拘って引き算の演技をしたのであろう T. ハンクスと、同じく役作りに拘って足し算の演技をしたのであろう J. ロウの間で、相手の出方を見ながら火花が散ったような気がします.どちらもどうしようもなく哀しいギャングだが、この人間としての哀しみを息子が引き継がないラストでよかった.7点(2003-10-14 23:14:32) 74. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 インディ・ジョーンズものって、スクリーンで初回に観たものが最高なので、集中して観ました.サービス精神満点の娯楽映画.7点(2003-10-05 20:49:06) 75. 命 柳美里の著書は「家族ゲーム」以来ほとんど敬遠していて、この映画も豊川悦司が出演しなければ観なかったと思う.柳ならではの強引さに引っ張られるのだろう、と思っていたのだが、江角マキコの真摯でしかも弱さを自然に引き出す演技と、豊川の凄みのある役作りとで救われた気がした.生まれたての丈陽くんを抱き上げたときに豊川悦司の見せた染み入るような顔が印象的だ.7点(2003-10-05 20:31:15) 76. ショコラ(2000) 時代も場所も特定出来ないような不思議な雰囲気の中で、古い街並や店構えがとても美しく、周到に創られたメルヘンのよう.そしてJ. ビノシュが生き生きとチョコレートを作る様子もとても綺麗.L.オリンとの共演は「存在の~」とは全く別の役作りでいながら、なんだかとても懐かしかった.J. デンチはさすがの貫禄(この人大好きです).ストーリーは奇抜でいながら、ストンと落ちる内容で矛盾がない.7点(2003-09-28 21:31:31) 77. アザーズ 前半でキッドマン演ずるキリキリ・カリカリした文字通り過保護で口うるさい母親が、実は何にもましてかけがえのない子供たちへの大きな愛情の持ち主であることが解ってきて、深い哀しみをおぼえた.愛情が下地にあることで、単なるホラーに終わっていないところに映画としての厚みがある.7点(2003-09-21 20:44:11) 78. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 娯楽映画の王道だわ、と思いました.ディカプリオは何故か突っ込まれやすい人ですが、単なる美形(?)役者じゃないから、よけいそうなっちゃうんでしょうね。この映画でも並々ならぬプロ根性を観させてもらいました.この作品では彼に華のある役作りをするのが当然で、T. ハンクスは巧い具合にちょっと自分を霞ませた、というところでしょうか.長丁場なのに飽きさせず、スピルバーグの映画職人的な面がよく出ていたと思います.7点(2003-09-21 14:24:10) 79. 心の旅 “ Actor's Studio ”のインタビューで、H. フォードはシャイで押しが強い方ではなく、怪我をした後のキャラクターとそっくりな人だな、と思った.だから、後半の彼は自然に演じていたように思える.A. ベニングは流石に巧い.喜びの表情などははっとする程だった.7点(2003-09-15 17:59:05) 80. ファイブ・イージー・ピーセス J. ニコルソンという人は、面相が特異なので、主人公のキャラクターに無意識に肉付けしてしまっていることに気付いた.本当は苦悩する以前に簡単に逃げ出してしまう、そして甘い自分を際限なくさらに甘やかすアダルト・チルドレンであるのに.ショパンのプレリュード4番の演奏は不安定で哀しい彼の心象そのものだったと思う. 7点(2003-09-07 21:50:20)
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