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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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61.  裏窓(1954) 1984年のリバイバル公開時、「愛と追憶の日々」と二本立てで鑑賞。当時観た時は鮮やかなテクニカラーの保存状態の良さにとにかく感動、ハリウッドクールビューティーの頂点、グレース・ケリーの魅惑的な美しさと、サラサラ衣擦れの音がしそうな衣装に目が眩みました。ただ何故かやたら字幕が読みずらく、洒落た台詞が満載の脚本の妙味がよく理解できず、後日日曜洋画劇場の吹き替え版にて、改めてその素晴らしさを確認した次第。ヒッチコック=グレース・ケリーコラボ三部作で作品自体の出来としてはこれが一番だと思うんですが、何度も見返したくなるのは、ここでの評価も一番低い「泥棒成金」なんですよね、なぜか自分は。ゴミゴミしたニューヨークのダウンタウンより、陽光のリビエラに惹かれてしまうのは根っからの貧乏性だからかもしれません(汗)それにしても全盛期の頃のヒッチコックって、女優のみならず男優の使い方も上手いっす!「泥棒成金」や「北北西~」の役がJ・スチュアートじゃサマにならないけど、この「動けない」ジェフ役をケイリー・グラントが演ったらヘンだもん。同様に「ダイヤルMを廻せ!」も、レイ・ミランド以外他の役者との互換性がありえない。ともあれ、これは気力充実、映像テクニックも映画作家として円熟期にさしかかった時期の秀作だと思います。[映画館(字幕)] 8点(2010-05-20 17:34:46)

62.  愛情の花咲く樹 モンゴメリー・クリフトとエリザベス・テイラーのファンサービス感謝デー、フルコースディナー映画。よってこのお二人に何の興味もない方にとっては、ひたすら長いだけのメロドラマで、観る事に何の価値も見出せないはず。ファンなればこその10点満点とご容赦願いたい。映画会社MGMが第二の「風と共に去りぬ」の夢をと狙った、波乱万丈の大河風ロマンス。当時のこの手の大作には付きものの「前奏」「休憩」もちゃんと用意。ハリウッドきっての名カメラマン、ロバート・サーティースが捉えた、最盛期のリズの光り輝く美貌は、3時間観ていても飽くことがない。代表作「ジャイアンツ」(10点)と「熱いトタン屋根の猫」(8点)に挟まれた、彼女の長い女優暦の中では最も美貌が冴え渡り、脂が乗っていた時期でもあります。クリフトをカラーで観られるのは現在この映画だけ。それだけでも自分にとっては10点満点。ジョニー・グリーンのロマンチックなスコアもナット・キング・コールの主題歌も最高です。くれぐれもテレビの短縮版(3分の1以上もカットされてる)でこの作品を判断しないように。[ビデオ(字幕)] 10点(2010-05-06 09:01:28)

63.  恋文(1953) なにしろサイレント時代からの名大女優、田中絹代の初監督作品です。キャスト・スタッフともにいささかも遺漏なきよう、映画界を挙げて祝福しているかのような贅沢な布陣で臨んでいます。チョイ役にも、豪華キャストが次々と登場。終戦後まだ8年しか経ってない、今とは隔世の感もある当時の渋谷道玄坂、駅周辺、日比谷公園等の風景が非常に興味深く鑑賞できました。久我美子と森雅之って何回も共演作があるだけあって、とにかく画になるカップルなんですよね。このおふたりが、しずしずと明治神宮参道をそぞろ歩くだけで、まるで一幅の絵のように美しい。それだけに話がもうちょっと面白ければなあ・・・っていうのが悔やまれる。英語の恋文代筆屋っていう題材は良いんですけどね。田中絹代の初演出ぶりは及第点というかかなりのもの。何シーンかのみの出演だけど、古本屋の看板娘役の香川京子が出てくるだけで画面が弾みます。(←池袋文芸座「久我美子、有馬稲子、岸恵子にんじんくらぶ三大女優特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 6点(2010-03-22 11:19:36)

64.  愛人 「足にさわった女」「恋人」「あの手この手」といい、この時期の市川監督は、当時の日本映画全般に見受けられた泥臭い情緒、ジトっとした湿りっ気を払拭しようと躍起になっていたようなフシが伺える。ずっとずっと以前から、この映画は「市川映画の中でも最高にソフィスティケイトされた作品」という前評判を聞いていたので、期待していたんですが・・・。ちと期待が大きすぎたかな(笑)当時はさぞかしハイカラな映画として、観客に受け取られた事であろう事は想像に難くない。だって畳の部屋なんかワンシーンも出てこないんですもん。あーだこーだと、みんなが早口でまくしたてるように言いたい事を言いあって、サクサクとどんどんお話が進んでいく。愉しき戦後民主主義万歳!と褒め称えたいところなんですが・・・。今の視線で観ると、万事が西洋式というのが逆に泥臭く見えてしまう。小津映画の、純日本式にこだわった作品の方が逆にポストモダン和風的で新鮮に見えてしまうのが皮肉です。若き日の三国の男臭さ、有馬稲子の屈託のない茶目っ気ぶりにプラス1点。(←池袋文芸座「久我美子・有馬稲子・岸恵子にんじんクラブ3大女優特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 7点(2010-03-21 09:59:19)

65.  僕の彼女はどこ? 「若草物語」「ハーヴェイ」「花嫁の父」あたりの、1950年前後に製作された、当時の自信に満ち溢れ、強く正しく何の迷いもない健全なアメリカ映画がお好きな方に特におすすめの映画。何かと自分と相性が合うダグラス・サーク監督ですが、この作品にも古き良きアメリカの雰囲気が心地よいですね。好きだな~。「お金よりもっともっと大切なものがあるんだ!!」っていう、今となってはちょっと気恥ずかしいストレートなテーマを、照れずに堂々と描いているのが良いです。若手カップルがほぼ親のいいなりで、それほど自己主張をしないようにキャラ設定されているのも、当時は当たり前だったのかな?「理由なき反抗」以前の、従順なフツーの若者たちの典型といったらいいか。でもこれはむしろ若手よりも、マリリン・モンロー映画でよく脇役として登場していた、老チャールズ・コバーン氏が主役。[DVD(字幕)] 7点(2010-03-19 14:34:05)

66.  濡れ髪三度笠 「浮かれ三度笠」(8点)と殆ど同じスタッフ・キャストの姉妹編にもかかわらず、ちょっとこっちの方が落ちる。でも大らかな作品のタッチは変わらないので面白い。「浮かれ~」の方は、皆が皆何かしら「秘密」を抱えて旅をしていたので、そこから生まれる葛藤やドラマがやたらめったら可笑しかったんですが、こちらはそれが弱い。時代劇役者にしてはカツゼツが悪い本郷功次郎が「若様」って事は、周囲の怪しげな行動も含めすぐに露見していいはずなのに。まあ、そんな細かい事に目くじら立てなければ、いなせな雷蔵氏の太刀さばきも鮮やかで、肩の凝らない娯楽時代劇として楽しめます。[DVD(邦画)] 6点(2010-03-13 12:52:08)

67.  浮かれ三度笠 あ~、面白かった面白かった~♪♪・・・一体何だろう・・・、観た後のこの幸福感っていうのは・・・。たとえ映画史には残らない娯楽時代劇とはいえ、こういう作品は本当に貴重だと思います。最近観た新作がどれもイマイチ不発だっただけに、久しぶりに「映画的昂奮」を味わえた事で高得点を付けさせて頂きます。まず大好きなロード・ムービーで、しかもストーリーが面白く脚本もよく練られ、出演スターたちのキャラクターも魅力も頗る生かされている。確信犯的に、時代劇にはあるまじき台詞「ファニーフェイス」だの「蛍光灯」だの「バックシャン」(←後姿のみ美人って意のはず)等を、そこかしこに散りばめたりして遊び心も十分。いや~、笑った、笑った。大映って、役者さんの顔も厚みあるセットも時代劇向きなのに、チャンバラの迫力は何故か他社に負けているような気がするんですが、やっぱりこの映画でもそうでしたね。まあでも、この作品ではそれもご愛嬌という事で(笑)左幸子をこの手の姐御役で使うのも楽しいし、とにかく中村玉緒の浮かれ姫君がメチャメチャ可愛いっす!!さては「志村けんバカ殿」の「バカ姫」役優香はこのキャラをパクッたな!!←違う[DVD(邦画)] 8点(2010-03-07 12:21:47)

68.  心のともしび 《ネタバレ》 昨年一気にDVD化された、50年代ハリウッドメロドラマの巨匠ダグラス・サーク監督作品諸作のうちの一本。「風と共に散る」(8点)→「悲しみは空の彼方に」(7点)→本作の順に鑑賞したんですが、これが一番印象が薄かったですね。ロック・ハドソン扮する金持ちのドラ息子が、ジェーン・ワイマン扮する美しいヒロインを事故で盲目にさせ、心根を入れ替えて贖罪するうちに互いに惹かれ合う・・・っていうハナシだったかな?それほど感銘を受けるような展開でもなかったせいか、細部までよく思い出せませんが、甘物古典メロドラマ好物の自分でも、現実離れした設定に少々辟易してしまいました。[DVD(字幕)] 5点(2010-01-31 17:29:57)

69.  浪花の恋の物語 非常にオーソドックスでガッチリしたつくりの古典的な「悲恋道行きもの」。有馬稲子って今DVDで鑑賞できる映画女優としての代表作は、何故かどれもやけに暗~い役柄ばかりなんですよね。「東京暮色」「ゼロの焦点」「波の塔」「告白的女優論」・・・どれもこれも男を死の淵へといざなう「死神ヒロイン」のごとし。「彼岸花」ですら底抜けに明るいという役でもなかったし。ご本人が好んでこういう役柄を演じたがったのか、会社から押し付けられたのかよくわかりませんが、インタビュー等での彼女のキャラクターと演じた役とが、どうも違っていたような気がするんですよね。もっともっとフツーに明るい役どころが観たかったかなと。でもこの「梅川」役に関しては適役だったと思います。なよなよとした柳腰、どこまでも薄幸そうな微笑み。こりゃ錦之助氏、実生活でも彼女にコロリと参ってしまったのも無理はない。このタイトルと東映製作という事で、もっと派手目なニギしく陽気な作品かと思っていたんですが(笑)名脇役浪花千栄子の大阪弁が出てくるだけで「ああ、これは大阪が舞台の映画なんだな」って思えるのがイイ!!このオバちゃんホント大好き![DVD(邦画)] 7点(2009-12-14 15:49:04)(良:1票)

70.  双頭の殺人鬼 DVDジャケットはやたら不気味で気味悪そうで面白そうなんだけどなあ・・・。映画自体は往年の新東宝映画あたりのC級(中川信夫「東海道四谷怪談」は除く)エログロスリラー映画を観ているような感覚です。おかしな日本語を話すヘンなニッポン人ばかりが出てくる、エキゾチックジャパンを舞台にしたアメリカ映画は結構観てきましたが、中でもこれは一、二を争う安直さ。♪ひゅ~ドロドロ~♪って音楽も何だかやたら安っぽい。警察の馬鹿さ加減にも呆れる。緊迫するはずの犯人追跡シーン「取り逃がしてしまいましたなあ~はっはっは・・・(笑)」って、お前らは一体・・・。肝心要の「双頭」がもうちょっとリアルだったらね。でも当時ならこれが限界だったのかな?[DVD(邦画)] 4点(2009-12-04 14:45:06)

71.  めし 自分と生理的に一番波長が合う大好きな監督、成瀬巳喜男の夫婦物ジャンルものの秀作。小津映画での折り目正しい居住まいで、約束事のように静かに微笑み、涙ぐみ、たたずんでいるだけの原節子よりも、この映画や『驟雨』での、ごく自然な感情のままに振舞う「倦怠期を迎えた妻役」の彼女が、数十倍魅力的だと思う自分はやはり少数派なんでしょうか?成瀬映画の「原節子」が語られる事があまりないのは、ちょっと寂しい。彼女の映画、結構数多く見てきたけど、この二本の彼女が人間くさくて好きなんだよなあ・・・。あ、あといま一本、木下恵介監督「お嬢さん乾杯!」の彼女もメチャクチャ素敵でしたね。この映画にも、成瀬映画の紋章みたいに登場してくるチンドン屋と、常連オバサン女優中北千枝子の顔が出てくるだけでなんか嬉しくなる。女流シナリオ作家の脚本だけあって、ところどころに女性目線の台詞が散りばめられていましたね。特に知り合いの娘(島崎雪子)が家に滞在する事になった時の「・・・お米足りるかしら?」と、米櫃を覗き込む原節子の台詞に妙に感心。なんて事はない一言台詞なのになあ・・・。[DVD(邦画)] 9点(2009-11-07 12:35:11)(良:1票)

72.  ブラボー砦の脱出 主演が当時キャリア絶頂期を迎えていた大好きなウィリアム・ホールデン、監督が後年の「荒野の七人」「OK牧場の決闘」等でウエスタンの名手とされたジョン・スタージェスという事でずっと前から観たかった作品。・・・う~ん・・・。一口にウエスタンって言っても、様々なジャンルがあって、この作品はいわゆる典型的な「騎兵隊」ものなんですよね・・・。有名なジョン・フォード「騎兵隊三部作」も、世評ほどは感銘を受けなかったんですが、これもそれほどの出来とは思えませんでした。クライマックスの、先住民に包囲され砂地の真ん中に追い詰められた主要人物たちが必死に生き延びようとするアクションが印象に残った程度。結局僕は、ウエスタンジャンルの中では「騎兵隊」ものより、「ガンマン対立!決闘に至る!結末やいかに」的正統派ウエスタンの方が性に合ってる事を改めて認識しました。[DVD(字幕)] 5点(2009-10-10 14:45:40)

73.  ジャイアンツ 《ネタバレ》 昔っから気になってたんだけど、これなんで原題が「ジャイアント」なのに邦題が複数形の「ジャイアンツ」になっちゃったんでしょうか。日米に同名の超人気球団が存在する事で、映画会社が安易にタイトル変更してしまったっていうのが真相なんだろうとは大体想像はつくけど。でも映画会社の思惑がどうであれ、公開から半世紀が経過した今となってはこの複数形タイトルの方が実内容を現しているんじゃないかって、自分は思います。テキサスの広大な大地、ダイナミックな時代背景、主役三人それぞれの個性の輝き、死後も語られ続けるジェイムス・ディーンの伝説、そして子役時代からハリウッドの弱肉強食をサバイバルしきったエリザベス・テイラー、これらすべてが20世紀の「GIANTS」そのものだという事を再見する度に感じます。(追記)久しぶりに再見。大学時代のリバイバル公開での初見以来、大長編にもかかわらず何回か鑑賞してますが、その度に新しい発見がある映画。何故再見に値する映画なのかというと、古今東西の映画数多く観てきましたが、僕の一番好きな女性像が、この「ジャイアンツ」でエリザベス・テイラーが演じたレズリー・ベネディクトなんです!ただ美しくチャーミングなだけではなく、強くって優しくって、肝っ玉母ちゃん的な部分も有って、ちゃんと自分の意見を言うべき時には言い、一歩下がる時はちゃんと引き下がる淑やかな部分も有り・・・。 ジェームズ・ディーン扮する孤独なジェットじゃなくても、報われなくてもいい、仰ぎ見るように生涯通じての憧れの対象としてオンリーワンであり、且つナンバーワン!!最高のヒロイン像だと思います。ついでに、ジェットが自分の土地を手にした時に流れるディミトリ・ティオムキンのテーマミュージックも最高。格上げして10点にします。[映画館(字幕)] 10点(2009-09-26 18:21:58)(良:1票)

74.  山の音 《ネタバレ》 この作品には、全体的にナニカ不健全且つ妖しげなもやもやした雰囲気が漂ってますね~。原節子の美しくもよく耐える嫁、上原謙の不肖の夫、いかにも頑健そうな山村聡の鷹揚な舅、この主要人物三人の立ち位置が、なんか観ていてぎこちないというか、不自然なんですよ。夫から邪険に扱われる辛抱役なのに、美しすぎる原節子が嘘っぽくてミスキャストなのか?夫よりも遥かに精力旺盛そうに見える魅力的な舅役、山村聡が笠智衆みたく枯れた味を出せなかったのがいけないのか?例によって何を演じても単なるデクノボーに見えてしまう上原謙がダメなのか?三者三様に不協和音を奏でているような気がしてなりません。同じ成瀬監督「乱れる」(8点)が「変○家族・兄貴の嫁さん」なら、これは「息子の嫁さん」。一歩間違えたら、ポルノ映画的展開になっても決しておかしくない内容。同じ成瀬監督作品の原節子なら、自分は「驟雨」(9点)のガラッパチな彼女が一番好きだなあ・・・。てか、そもそも息子役の上原謙って、父親役山村聡より実年齢年上じゃん!![DVD(邦画)] 6点(2009-08-29 09:55:15)(良:1票)

75.  青空娘 ・・・なんとも不思議な感覚ですね。これまでもう「したたか」で「妖艶」で「一筋縄ではいかない」複雑なキャラクターを演じている若尾文子を、後年の数多くの作品で見てしまっているので、この映画の明るく健気な彼女を観ていると、「何か絶対裏があるに違いない!」「後できっとあの底意地悪い兄姉どもに仕返しするに違いない!」って考えてしまうんですよ。困ったもんだ。まるで「鬼畜」のすぐ後に「秋刀魚の味」の岩下志麻様を観てしまったような感覚とでもいったらいいか(笑)(←ちょっと違う)増村監督作品は大映現代劇特有の、ねとっとした湿りっ気が払拭されているのがまず何より。同じ会社で一見近寄り難い美貌の山本富士子に比し「低嶺の花」と称された時期の、庶民的な若尾文子の魅力が一番出ているのがこの作品ではないでしょうか。とは言っても、どうしても上記のような「一発逆転若尾ちゃん一人勝ち!」を、ついつい愚かにも期待して観てしまった私はこの点数に留めさせて頂きます。出来る事なら、同時代に順々で溝口→増村→吉村→川島作品で演技的に成長していく彼女を観たかったですね。[DVD(邦画)] 7点(2009-08-23 12:53:12)(良:2票)

76.  麦秋(1951) 《ネタバレ》 くっだらないお笑い番組で、相手の身体的欠点をあげつらい(髪が薄いだの顎が割れているだの)笑いを取ろうとする番組って最近多いですよね。何気なくテレビを付けてて釣られてつい笑ってしまう自分に対し、たまらない嫌悪感を感じる事があります。今の俺ってこんな低レベルの内容でも素直に反応出来てしまうんだなあって・・・。(しかもその芸人が自分の身体的欠点で笑いを取られる事が「オイシイ」と思っているフシが有る風情がたまらなく嫌)・・・ああ、こんなに俺のココロは荒れてササクレだってるんだ・・・っていう事をつくづく感じた夜、この日本的情緒とユーモアてきめんたる作品を久しぶりに再見し、口内炎のように荒れていたココロがしっとり潤い落ち着いていくような感覚を味わえました。後の「お早よう」(7点)は、この映画の兄弟たちのエピソードから派生した作品なのかと思ったり、女性主要キャスト陣(原節子、淡島千景、三宅邦子←皆さん一番お美しい時期で目の保養!)が居並ぶシーン、やたら後方からお尻を映すショットが多い事に、小津監督ってやっぱりこういう安産型ガッシリ体型の女性がお好みなんだなあって微笑ましく思ったり・・・。「尋ね人」って単語が出てきた瞬間、この映画って戦後まだ6年しか経っていない頃のハナシなんだって一瞬背筋が伸びましたね。一番の爆笑シーンは、医師役の笠さんが心臓が悪いと診察しに来た淡島の母親に「うん、耳鼻科に行ってもらった・・・」って飄々と答えるシーン。他にも、ところどころに巧まざるユーモア感覚が散りばめられていました。天下の小津作品と、今のニッポンのお笑い番組を比較しては亡き監督に申し訳ないが、ひとしきり笑った後ココロが痩せて寒々となるような、人の身体的欠点のみをお笑いネタにするような番組だけ作ってもらいたくないなあと・・・。数ある小津作品の中でも、これは笑った後家族解体にしんみりとしつつ、鑑賞後はなぜかほっこりと温かくなる名匠の逸品だと思います。[DVD(邦画)] 9点(2009-08-22 12:17:07)

77.  鉄道員(1956) イタリア人と日本人って明らかに気質が違う民族ですよね。お国柄基本的に楽天的で陽気なイタリア人、シャイでわりかし静かな日本人といったイメージ。無論近年は必ずしもそうでもないかもしれませんが・・・。なんとなしに、この映画が日本人の琴線の深い部分に触れてくるというのは、この頃両国ともに第二次大戦敗戦の痛手からようやく立ち直りつつある時代に製作された映画だったからなのかなって考えてしまうんです。私はストレートな家族モノのは大の苦手なんですがこの映画は別。憂愁漂うテーマ曲とともに忘れられないモノクロ映画秀作の一つ。(25年前「TBS名作洋画ノーカット10週」にて鑑賞→)[地上波(字幕)] 8点(2009-07-06 11:57:16)(良:1票)

78.  夜の素顔 日本舞踊界版「イヴの総て」。やけに緩急の付け所のない「女の半生」映画だなあと思い、終了後上映時間を確認したら121分。たいした長さでもなかったけれど、通俗長編小説のダイジェスト版という印象が残りました。あ、でもこれって新藤兼人のオリジナル脚本なのか・・・。並み居る手強い女優陣、細川ちか子(「晩菊」)、関西女のド迫力!彼女が暴れ回るシーンは一見の価値有り!浪花千栄子(「彼岸花」)そしてそして、後半から牙を剥き襲い掛かってくる、あどけないお顔しつつもしたたかな若尾文子と、貫禄もボリュームも満点の京マチ子にとって相手に不足なしと言った様相のドロドロ対決が画面狭しと繰り広げられるわけですが・・・。やはり流麗なはずの吉村演出にここでは若干メリハリが足りないのが難。「夜の素顔」というタイトルは、瀕死の重病時病院のベッドの上ですら、決してメイクを落とさなかったヒロインに当てつけたものなんでしょうか?(笑)(「池袋文芸座「京マチ子特集」にて→)[映画館(邦画)] 6点(2009-06-27 12:18:19)

79.  夜の蝶(1957) 吉村監督+山本富士子コラボ「夜の河」(8点)が、京都情緒溢れる品格あるメロドラマの秀作だったので続編とも言うべきこの作品、前からずっと観たかった。タイプの違う二人の美女、京マチ子と山本富士子が銀座のバー寡占を巡り妍を競う、火花バチバチ小気味良い演技合戦を期待していたんですが・・・。残念ながら、内容そのものは愚かで浅はかな女たちの大メロメロドラマでした。激情型海千山千の京マチ子、理知的な山本富士子という鮮やかな性格の対照を描くのかと思えば、山本富士子のキャラクターがどうもイマイチ定まっていなかったようで。自滅へとひた走るクライマックスの意外な展開は、あれよあれよと口をあんぐリと開けて見守るしかなかったです。それにしても大映印の現代劇って、なんでどれもこれも湿りっけが有ってジトッとしてんのかなあ・・・。「銀座」を描いた映画としては、僕のベストスリーは、「銀座二十四帖」「銀座化粧」「女が階段を上る時」あたりかなと。次点は「銀座の恋の物語」!(池袋文芸座「京マチ子特集」にて鑑賞→)[映画館(邦画)] 6点(2009-06-26 12:09:49)

80.  パリの恋人 《ネタバレ》 少数派かもしれませんが、僕は昔からフレッド・アステアの「エレガンス」がイマイチピンと来ないセンスのない野暮な男です。よく映画通の方の対談とかで、アステアとジーン・ケリーの比較においては、大抵アステアに軍配が上がるのに常に疑問符を抱いてます。ジーン・ケリーのダイナミックで体育会系軽業師的ノリのダンスの方が断然すごいし、且つカッコいいと思う!まあそれはそれとして・・・(笑)50年代までのオードリーは、一貫して年齢差のある年上男性との恋物語のヒロインを演じ続けてきた女優。でも僕は「麗しのサブリナ」のボギーとこの映画のアステアにだけは、彼女の相手役として何故か違和感を感じるんです。もちろんアステアのダンサーとしての比類なき実力は認めた上でのハナシ。それ故、当時オードリーの天上の花的美貌最盛期の作品ではあるけれど、これからもあんまり見直したくはない映画。ダンサー&シンガーとしてより、ファッションモデル的魅力全開のオードリーが楽しめますね。[地上波(吹替)] 5点(2009-05-04 16:36:36)

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