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プロフィール
コメント数 1617
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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841.  THE PROMISE/君への誓い 《ネタバレ》 特に、日本においては決して知名度が高いとは言えない歴史上の事件を、かなりシリアスかつ真摯に冷徹に描いた作品、というだけで、とりあえず観ておく価値は間違いなく非常に高い作品だと言える(もちろん、娯楽映画として観れる類いの作品ではない、ということは前提として)。全体的にオスマン帝国政府・軍に対する批判的な製作姿勢が大いに見て取れるものの、例えばエムレのエピソードに代表される様に決してバランス感覚を著しく欠く、という訳でもないと思う。また、主役3人の三角関係的恋愛模様をシナリオに持ち込んだことも、あくまでこの要素は添え物に留められている、という点からしても個人的には決して悪くない工夫だと思えた(こーいうのがあると、登場人物が一層「人間」に見えてくる、というか)。 ただ、本作の意義は重々認めつつも一点だけ指摘したいのは、本作が主に描いているのはとある「結果」であり、より重要なのは「原因」だということだ。何故このような事態に陥ってしまったのか、というのは、本作を観ただけではちょっと分かり辛い、というのが正直なトコロで、その辺の事情、アルメニア人とトルコ人の宗教的差異であるとか、アルメニア人勢力・ロシア・トルコの三つ巴の関係性とそれに第一次大戦が及ぼした影響、といったことは別途自分で調べないといけない。ソコを上手いコト作中に描き込めたのであれば、よりバランス感覚に優れてかつ深い映画になった、と言えるのではないだろうか。[DVD(字幕)] 8点(2021-07-01 01:48:08)《改行有》

842.  007/カジノ・ロワイヤル(1967) 《ネタバレ》 まあでも、昔の007って今時点に比べたら格段に軽~いノリで(少なくともロジャー・ムーア時代くらいまでは)、ソコと今作との「落差」とゆーのは、確実に今我々が007シリーズに抱くモノと今作とのソレよりは小さかったと思うのですよね。だからあくまで今作は豪華キャストのお祭り騒ぎとして(目くじら立てずに)軽~く観るのが正しいのだと思います。少なくとも、こんなカルト的にイカレポンチな作品だと思って「構えて」観るのは、当初の意図からは外れていると思うのです。 とは言え、特に終盤は本当に本当にやりたい放題で、軽く観たとゆーても流石にどーかと怒りを覚える人が(少なからず)居るとゆーのも重々承知です。ただやはり好いと思われる点、極上にシブいデヴィッド・二―ヴンや、底抜けに滑稽なウディ・アレン、そしてゴージャスな美女の大盤振る舞い、と、見所は決して少なくありません。暇潰しor話題づくりには完全に十二分かと(ただ一点だけ、女性陣は確かに美人揃いなのですが、ちょっと似たよーな見映えの人ばかり…とゆーのは少しだけ残念にも思いますケド)。[DVD(字幕)] 5点(2021-07-01 01:45:00)《改行有》

843.  クワイエット・プレイス 破られた沈黙 《ネタバレ》 さあ、二作目は(前作と違って)どーいう話になるのかな?(ダークでシリアスな人間ドラマか、背景ストーリー面の驚愕展開か、はてまてモンスターの新種登場か?)と思っていたら、拍子抜けするホドに前作のまんまという超・シンプル続編でアリマシタ。。。 とは言え、最初にちょっとだけ「あの日」の状況が描かれたり、終盤には(やっぱりつーか)生存者の平和な村(島)が出てきたりはするのです。ただ基本的には前述どおり、モンスターから逃げ回りつつ最終的には一発反撃カマして終わり、という前作とまるで同じ話だと感じるのですね。まあしかしながら、やっぱりスリラーとしては状況設定が秀逸すぎますね。二作目なハズなのですが、この高度な緊迫感には全く慣れたというコトがなく(今回事前に一作目を観直してるにも関わらず)、普通に最初から最後まで超引き込まれっぱなしでしたし、単純に非常にスリリングに楽しめました。随所のアクションのギミック自体は中々上質なモノ揃いだったとも思いますし、やはり映画館の大スクリーンで観た、というのも大きいのだと思います。 ただし一応、前作よりは評点は下げておきます。その理由は、しつこいですが今作は殆ど一作目と同じ様な話で「進化」という観点では高評価とはし難いこと、加えて、中盤に船着き場で襲ってきた集団というのが一体何者なのかよー分からん、という点に単純に疑問があるためです。とは言いつつ、そーいう難しいことを考えずに気楽に観て大いにビビりまくるべき映画、だとも言えますケドね。とりあえず映画館で観てみて!(たぶん損はしないから!)という感じですかね。[映画館(字幕)] 6点(2021-06-30 22:51:05)(良:1票) 《改行有》

844.  親密さ 《ネタバレ》 一年前、サンクス・シアターという所で映画が観れるとゆーことになったので、濱口竜介監督作品を片っ端から鑑賞していたのである。短編・長編問わず優れた作品も数多く観ることが出来たのだが、惜しむらくはどれもマトモにソフト化もされていない様な代物ばかりで、そーいった作品を本サイトで登録するのは少し気が引けるので、比較的鑑賞チャンスが今後も多いだろうと思われる今作についてのみここで言及させていただき、それら作品の魅力を少しでも伝えられれば、と思う。 ENBUゼミナールの卒業制作として製作された本作は、劇中舞台劇『親密さ』の実際の公演風景を収めた後半と、その舞台劇を演出家の男女2人(この2人は恋人同士でもある)を中心としたメンバーがつくり込んでゆく様子を収めた前半から構成されている。劇中劇のテーマも、その劇をつくってゆく過程で主なトピックスとなるのも、それは自分と他人との関係性をどのように考える・突き詰めてゆくか、或いはその際に最も重要となるであろう「言葉」の可能性と限界をどのように捉えるか、といった比較的シンプルなものである。劇中劇について言えば、その点に関する作者の価値観は主に詩、または手紙の朗読という形で表現される。その意味では(これは前半も含めても)全体として非常に文学的な雰囲気を纏った作品だと言えるし、それはある種、伝えたいものを伝える手段として「演劇」を選択した彼らが、言葉の可能性に対する問いかけを常に抱き続けつつ、それに決して絶望はしていない、ということを意味する様にも思われる。 世の中の諸々を陰陽二元論よろしく2つに分けるとある観点として、「理想の追求」と「現実の処理」というのがあるかと思っている。端的な表現で言えば、「狭く深く」と「広く浅く」という2つの方向性、ということにもなるのかと思うし、より実際的に言えば、深めることをどの時点で諦めるか、ということだとも思っている。それは人間関係も、或いは演劇というものの価値のつくり込みに関しても、ある部分で同じことだろうかと思っている。 若い時というのは、どちらかと言えば「現実」よりも「理想」の方が幾らか早く「見えて」きがちなこともあってか、より深める・極める方への衝動の方が強いのではないかとも感じている。年齢を重ねるに連れて、諦め・或いは妥協という手段に格段に流れがちになった自分を省みて、彼らの純粋でどこか不器用な様子から感じられるのは、私には一重に爽やかな郷愁であった。この映画からは、やはり「若さ」が強く感じられる。そしてそれは、彼らが自らの秘める若い「可能性」をこのとき確かに信じていたことの証でもある様に、私には思われたのだ。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-28 02:04:59)《改行有》

845.  極楽特急 《ネタバレ》 小気味好い。が、実に他愛の無いおはなしである。ラブコメであるが、その部分は三角関係と言えるホドでもなく、リリーは単なるオジャマ虫の様に見える(あんまり可愛げも無い)。他方、マダム・コレを演じるケイ・フランシスは中々好かった。少しエキゾチックで、何と言うか「モダン」な美女である。衣装・装飾・髪型も結構凝っていたし、メロドラマなシーンの艶やかさも素晴らしい(シャドーの入った目元が実に色っぽいのよね)。気楽に観るなら、損も無いかと。[DVD(字幕)] 6点(2021-06-23 21:51:32)

846.  みをつくし料理帖 《ネタバレ》 ドラマの内容としては(ほんの一部にシリアスな場面も孕みつつも)ごくほのぼのとしたヒューマン系、しかもややダイジェスト的、というか、好いトコロ寄せ集め!という感じでもあるケド、その纏め方自体はかなり手堅く、そしてこれも緩やかな全体の間の取り方もあって実にノンビリとホッコリと観てゆけるという作品だと思う。 そしてその間の取り方とゆーのが、個人的に非常に心地好かったですね。時代劇ならでは、と言いつつ、最近は時代劇も(昔に比べれば)実に忙しなくなってるなあ、というのを逆に実感しました。そもそも現代劇では中々こーいう間の取り方はこれも逆に難しいかも知れない、とも思います。今作、役者さんの演技がこれまたその間にズバリとマッチしてるというか、どれも非常に味の有る優れたものばかりでしたね。一番好きなのは終盤の澪と小松原のシーンです。これも時代劇的、というか、何とも奥ゆかしい日本的な好さのある素晴らしいシーンだったかと。確実に良作以上で、かなりオススメな方でゴザイマス。[DVD(邦画)] 8点(2021-06-22 01:30:12)(良:1票) 《改行有》

847.  ザ・ファブル 殺さない殺し屋 《ネタバレ》 う~ん、お話の内容は相当に酷い、というかメチャクチャですね(前作にも増して)。とにかく、堤真一一味に関しては何から何までサッパリ意味・意図とゆーのが通じません。ギャグ要素込みの単なるアクション(スリラーというホドでもねーワケで)を何故にこんなややこしく支離滅裂にしてしまったのでしょーか(こーなる位ならもっとシンプルで陳腐につくればいーじゃないですか)。 他方、ド初っ端のカーアクションにせよ、中盤の団地(足場)での盛大な戦闘シーンなんかにしても、邦画としては一級に派手だし率直に相当以上に面白く観れましたのですよ。だから尚更、もっと単純一直線な話にして(それなら尺も90分くらいにしちゃって)そのアクションだけを思いっ切り際立たせる、という方が絶対に正解なよーにも思うのですよね。何ですかね、コロナ禍真っ只中の製作でちょっとやりたいコトと予算的なコトのバランスが崩れちゃった、とか、平手友梨奈を必要以上に目立たせる為にシナリオが歪んじゃった、とか、そーいう「大人の事情」とゆーのがそこはかとなく感じ取れる、という風にすら思われます。 まあでも、平手友梨奈自体は確かに凄く可愛かったですし、それも量産型な可愛さでもなくユニークで個性的なパッと目を引く魅力が在った、とも思うのですよね(確かにこのコで一本映画撮りたくなっちゃう、的な)。ただ、本作品での平手さんの引き立て方とゆーのは、お世辞にも巧かったとは思いませんです。前述どおりストーリーはパッパラパーですし、その意味でのハイライトたるラストのアクションシーン(地雷)は(ココだけは)これもかなり意味不明という代物でした(やっぱり、コレだってもっとシンプルにすりゃいーじゃない!てな感じで)。 コレもコロナの弊害、なのでしょーか。巣籠もりで打ち合わせばっかり時間長くなって、みんな考え過ぎた(煮詰まり過ぎた)、という感じなのかも知れません。[映画館(邦画)] 4点(2021-06-20 13:38:57)《改行有》

848.  地球防衛未亡人 《ネタバレ》 あまりに音の感じが不自然すぎるアテレコに関してはそーいうコトなのかどーかすら確信持てないですケド、諸々敢えて「手を抜いている」感を醸しまくることで笑いを誘う、という類いのシュールコメディかと思います。だから色々とクオリティが低いのはある意味当然なのだと思うのですが、にしてもまず、肝心の笑いの部分がちょっとレベル低すぎです(これを本気でやってるのか、というレベル)。もう一点、せっかく壇蜜を起用しているのにエロ要素がほぼ皆無なのもサービス精神とゆーのが無さすぎだと思います。これで演技も稚拙、お話の内容もどーでもよいとなると、もはや見所が見い出せない、というか。逆に、言ってるコトに根拠が無さ過ぎる(のに私が一番マトモですという顔をしてる)イワムラ博士とゆーのは、個人的に少しだけもはや面白かったですケド(演技も一人だけ多少好かったよーにも思いますし)。 ただ、例えばいわゆる特撮マニアとかにはもう少しだけ見ドコロ・笑いドコロとゆーのがあった、と言えるのかも知れません。主演に森次晃嗣が居るコトもあって随所に『ウルトラセブン』ネタが仕込まれていたのは気付きました(レフトンR30とか)。或いは、監督の昔からのファンならもっと楽しめた、というコトでもあると思うのですよね。(色々な意味で)にわかの鑑賞者向けではない作品かと。[インターネット(邦画)] 3点(2021-06-19 12:51:06)《改行有》

849.  キャラクター 《ネタバレ》 世の中つーのは結構世知辛いモノで、どーしても「ただ善人」という人は中々トップまでは辿り着けないのかなあ、とも思うのよね。少なくとも、いわゆる「悪人」とゆーのが何をどう考えているのかを想像くらいは出来る、とゆーのは必須かと。残念ながら世の中のそこそこの割合の人々てのは、悪人か、でなくてもイザとなったら悪人に為るという人間なのだから、とでも言いますか。 その意味で言うと、ごくごく善人な主人公の漫画家は自分が善人だから悪人を描けない、その彼と、それこそ凶悪極まりない殺人鬼が邂逅・シンクロし、彼らが二人で「彼らの」物語を描き始める…という大元のアイデアは、率直になんかかなり面白いな、と共感できたのですね。そしてその(やっぱりどこまでも善人な)主人公が、勝ち得た自分の地位を守る・そして周囲の期待に応えるコトの重圧と、自分が描く物語が社会に「悪」をもたらすことの罪悪感の狭間で葛藤してゆく、という前半の展開は、繊細な菅田将暉の演技の上質さも相まって個人的にとても面白く・また多分にユニークにも感じながら観てゆけたのですよ。 しかし本作は、最後までその主人公の葛藤を描いてゆくというワケではなくて、中盤で彼はある種「白旗」を揚げて、そこから先はワリと単純な犯人捜しスリラーに変わってしまう、そこは率直に少し残念だと思ったのですね。ただ、そっから先が全くに平凡・月並な作品だというワケでも決してなくて、後半は後半でかなり意外性やアイデアの在る展開運びでそこそこ以上に面白いし、加えて、猟奇大量殺人のその「現場」の凄惨な血みどろ具合や終盤のショック描写の「痛さ」とかいった部分のキレ味もかなり良好で、そこにも相当な見応えが在りましたのですね。結論、良作と言える範疇のサイコ・スリラーなのは間違いの無いトコロかと。 演技面でも、前述どおり菅田将暉は好かったし、犯人の彼も結構「手堅い」出来だったすね(特に見た目の不安定さが)。もう一人、小栗旬は『罪の声』でも思いましたが刑事役はドンピシャ・絶品ですね。人当たりの好さそうな一方で、切れ者ぽい鋭さや凄みも兼ね備えていて、そーいう現代的な刑事の役だけでも今後相当食ってける、とゆうよーな気がします。 ※追記:小栗旬は『罪の声』では刑事じゃなくて記者でしたね…(勘違い)…まあ役割的には似た様なもんだとゆーコトで。。[映画館(邦画)] 7点(2021-06-19 12:50:42)(良:1票) 《改行有》

850.  機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 《ネタバレ》 原作は大昔に読んだものの、さほど印象に残った記憶も無く(結末がやるせなかったのだけ覚えてる)、三部作という大仰な設えには(それに足るだけの話の内容はあったのだっけ?と)一抹の不安も感じつつ、更に意図せずもDolby-ATMOSでの劇場鑑賞と相なりました。 それでもこの第一弾は、先陣としては十二分以上の好い出来だと思う。ハサウェイ、ケネス、そしてギギのキャラクターを詳らかにしてゆくことがメインの内容もそこそこ興味深く観れるし、程好くコンパクトな尺ながら序盤・中盤・終盤にアクションシーンはバランス好く在るし、そのアクション、特に終盤の第五世代MS空中戦闘シーンは期待どおりのかなり高水準なクオリティだったしで(夜戦なのでチョイ見難い、というのは確かに玉に瑕ながら)。Ξガンダムを目出度く手中に収め、テンションMAXなトコロで次回へ続く、とゆーのはついこないだ『UC』の第一話でもやった(在りがちな)手法だとちょっと苦笑しつつも、コレは第二弾も確実に劇場鑑賞となるでしょう。 雰囲気もイイですね。コンセプト自体は割とハードめな話だし、そのハードさを結構剥き出しに見せつけてくる様な暗さ・凄みとゆーのも十二分に醸しつつも、若き「反逆者」たちの様子には特大の爽やかさと、そして気高さ・人の人たる美しさといった様な少し懐かしい空気も仄かながらしっかりと感じ取れる。青春映画としても素晴らしいモノになってゆくのではないか、という大いなる期待を抱かせます。良作ですね。[映画館(邦画)] 7点(2021-06-17 01:14:03)《改行有》

851.  はるヲうるひと 《ネタバレ》 「架空の」売春島のとある置屋を舞台にした…という時点で、すわ群像劇か!と思いきや、明確に主人公と言えるのがソコの経営者の(腹違い含む)兄弟+妹だ、という話でした。この三人とゆーのは率直にかなり「奇怪な」人物造形がされており、その部分のユニークさ、そしてそれを表現する演者三人の仕事ぶりも決して全く悪くはなかったというか、演技の仕事としては正直観ていてかなり面白かった、とも言えるかと思うのですね。 ただあくまで個人的には、若干ながらの上滑り感を覚えるというか、地に足が付いてないというか、端的に「何故にそこまでそーなっちゃってるの?」という部分に少し疑問があった、と言いますか。いちおう、とある過去の事件とゆーのが彼らの人生&人格形成にドス黒い影を落としており…というのが話のメインで、その事件の真相が明かされる、とゆーのがクライマックスにもなっているのだけれども、ハッキリ言ってこの三人、全員人格破綻者or廃人にも近いよーなドラスティックな描かれ方で、そもそも全員マトモに社会生活を送れるっちゅうレベルでねーとすら思われる、と(特に佐藤二朗と仲里依紗は)。なんちゅーか、舞台が舞台だけにちと極端な方にはしり過ぎた、とでも言いますでしょうか(ソコにはやっぱりそこはかとなく、この業界の関係者なんてみんな頭オカシイ、という一種の偏見の様なモノまで感じ取れる、つーかね)。 そのナニが好くないといって、主人公の三人が三人ともそーいう感じのちょっとなかなか感情移入してゆけない様なキャラクターなので、どーにも作品に入り込めなかった、というコトですね。もちろん一方で、置屋の女郎たちの中にはホッとさせてくれる様なキャラも居るし、それこそ少し落ち着いた姉御肌で話を纏めて運んでゆける様なキャラも居なくはないのですが、彼女らは(三人と比べて)それホド目立っている訳でもないし、そもそも明確に主人公ではないし、という。結論、ややバランスの悪い映画だ、と思いましたです。はい。[映画館(邦画)] 5点(2021-06-16 22:02:23)《改行有》

852.  セクシー・キラー リベンジ・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 邦題に偽り無く、8割がたが『セクシー・キラー』の話で残り2割くらいが『リベンジ・オブ・ザ・デッド』の話である。かつ、どっちにせよかなりコメディ寄りのおっちゃらけた雰囲気、そしてそもそも話にもさほどの内容は無く、基本的に主演のマカレナ・ゴメスの魅力に頼り切り?とゆーよーな映画である(前半は特に)。 要は、それって根本的にどーなの?という作品でもある。マカレナ姐さんは確かに美人ではあるが、ややメンヘラ臭が強すぎるというか、本作の役ドコロのサイコパスにはハマリ役ではあるものの、そこまで(=映画1本それだけで撮れちゃうホドに)魅力的かと言われるとだいぶん微妙かと思う(いちおう女子大生役なのだが今作時点で30歳だし、チョイと薹が立ってると言えなくもねーし)。終盤のゾンビ展開は(かなり在り来りだが)そこまで酷くもないが、前半は相当に退屈、という感じで。暇潰しとしても少し物足りない程度の出来かと。[DVD(字幕)] 3点(2021-06-16 21:58:33)《改行有》

853.  猿楽町で会いましょう 《ネタバレ》 どーみても恋愛映画にしか見えませんが、率直にここまで来るともはやそーとも言い切れない、というレベルですね(コレを恋愛映画だとは、私は認めたくないのです)。ここに描かれるのは愛だ恋だといった人間性のごく善なる側面では更々なくて、徹頭徹尾がその負の側面の方なのです。シンプルな愚かしさに始まり、狡猾・打算・不誠実、そして猜疑…ここまでネガティブな映画、それも一見そうは見えない様な「皮を被った」作品というのは、個人的には随分と久し振りな気がします。 とにかく、本当に碌でもないヤツしか出てこないのです。男の方も正直言って最初からあんまり印象は好くないのですが、ラストまで観ると彼には逆に同情の念すら覚えます(=女の方がヒドすぎて)。まあ、あくまで女性を信じようとした彼の人の好さを「未熟」だと糾弾してよいものなのかどーかは、率直に微妙なトコロでしょう。ただ個人的には、人を信じるのはそれこそ個人の自由だと思いますが、大人ならばそのリスクに対する回避策・自分が傷つかない術、とゆーのは常に用意しておくべきだと思います(仕事においても、プライベートにおいても、それは常識かと)。大人は基本的に、オールベットなどしないものです(自分で書いててなんか浮気の言い訳に見えてきましたケド)。 まあそんなのはどーでもよくて、とにかく問題は女のコの方ですべ。なんつーか、どーしよーもないですね。なんも考えてませんし、困ったら泣くか媚びを売るかすればどーにかなるとしか思ってなさそう、とでも言いますか。とにかく彼女は、自分がその時欲しいモノを相手がすぐに与えてくれるか、でしか他人を見ていない様に思われます。それは相互関係、高度な意味での(大人が必要とする)人間関係ではない、とすら思います。本作のラストには、彼女は影もカタチもありません。それこそが監督の「答え」なのではないか、と感じました(すなわち、彼女の居場所とゆーのはこの世の何処にも、他の誰の人生の何処にも、無いという意味かと)。若い日本の女優さんにしては珍しく脱いで頑張ってますが、後半はそれが全く嬉しくもなかった、とゆーのが、彼女に対する(私の)嫌悪感を物語っているよーにも思います。 映画としての完成度は、かなり高い作品だと思います。とは言え、こーいう(ただネガティブな)お話を映画として描くことにどこまでの意味を見出すか、というのも、ひとつ確実に議論の在るトコロではあるでしょう。少なくとも、映画から何らかのポジティブさを得たいと常々思っている人、或いはそーとまでは言わなくても、現時点でそーでもない映画を観れるだけのメンタル的な準備が整っていない人、には向かない作品だと思います。個人的にはこの見応えの、ある面での「素晴らしさ(ユニークさ)」を念入りに勘案して、正直嫌いな部類の映画ですがこのような評価とさせていただきたい、と思います。[映画館(邦画)] 7点(2021-06-16 21:47:03)《改行有》

854.  クルエラ 《ネタバレ》 まず、シナリオの出来がまま高いです。クルエラの生い立ち、デザイナーとしての異能と、その狂気の源泉、と(前日譚として)必要とされる要素を無理なく自然に繋ぎ合わせ、同時に見せ場もふんだん+テンポも良好で、やや長めの尺ながら無駄とゆーのが殆ど無い濃密な時間を楽しめました。難癖を付けるなら、クルエラ自身は「復讐」という意味では本作でも罪を犯していきますが(序盤、生きるためにコソ泥をやってんのは置いといて)、結局「根」はそこまで悪人でもないかも?と見えかねない部分は、スーパーヴィランの誕生譚としては少し違和感として残る、というよーな気もしますケド。 ただシナリオがいま一歩90点だったとしても、他方でひとつ美術面は確実にそれを超えてゆく、というクオリティでありました。なんと言っても肝心の衣装が実に素晴らしい。クルエラ或いはバロネスのデザイナーとしての能力というものにリアリティを与えているというか、これのおかげで本作は単なる娯楽映画になっていない(部分的には芸術映画の風をも纏っている)という様にすら感じました。流石、二度のオスカーを誇るジェニー・ビーヴァン女史のこれも卓越した仕事であると同時に、商業作品でこーいう部分のつくり込みにここまでこだわってワンランク以上に優れた結果を出せるとゆーのが如何にもディズニーらしいとも思いますね(毎度トンデモなくゴージャスな製作ですこと)。 もう一点、音楽がこれまた素晴らしかったのですね。劇中の年代が70'sに設定されており、劇伴は基本的に当時のパンクロック楽曲で構成されていますが、まずそれが「権威」に挑戦・反逆してゆくというクルエラのアナーキーな特性にもマッチしていましたし、レトロな聴き心地自体も非常に興味深い、というものでした。サントラを買おうかと思ってますデス。[映画館(字幕)] 8点(2021-06-16 21:46:06)(良:2票) 《改行有》

855.  ゾンビ特急“地獄”行 《ネタバレ》 クリストファー・リー、ピーター・カッシングのダブル主演ということもあり、60年代か或いは50年代ものだと思っていたら、なんと1972年の作品なのでした。とすると全体の質感はチョイ古臭すぎますし、特撮のクオリティもチャチすぎますね。何つーか『ウルトラQ』の拡大版でも観てるかのよーな(特急列車と変な類人猿の取り合せは『地底超特急西へ』のエピソードに酷似してますし)。 それっぽいシーンが無くはないので『ゾンビ特急』とかいうタイトルになってますが、本作はゾンビものと言うよりは系統的には『遊星からの物体X』に近い方ですかね。モンスターの能力自体は、紅い眼で見つめるだけで乗り移れるor殺せる(殺した相手は実は操れる)という強力なものですが、正直その能力もあまり生かしきれておらず、かつショックシーンは終始殺されて白眼剥いて血涙流してる犠牲者のアップの一点張りですし、あとSFなのに科学的考証の部分がかなり珍妙・荒唐無稽なのと、矢鱈と登場人物が多くてとっ散らかったシナリオ、加えてラストもごく陳腐、と殆ど褒めるトコロが無いという有様です。アマプラでタダで観れたので別に損はしてないのですケドも…[インターネット(字幕)] 3点(2021-06-14 14:03:43)《改行有》

856.  エミリー・ローズ 《ネタバレ》 うーん、決して悪くはないのだケド……単純なホラーではなく、悪魔憑きホラーと法廷劇の二本立て、というかメインは法廷劇の方、といった感じで、だからというか、まずホラー面はかなり地味で分量も大したことないのだよね(確実に『エクソシスト』のレベルにも達していない、つーか)。これは当然、ホラー描写があまりに派手で「つくりもの感」満載すぎれば、リアリティが命の法廷劇との両立は無理だから、つーことだとゆーのもよ~く分かる。 ただ個人的に、そーいう取捨選択を工夫として施したトコロで、そもそもこの法廷劇は成立してるのか?と大いに疑問があるのですよ。主人公の弁護士は神や悪魔の存在を前提とした議論を吹っかけてゆくワケだけど、コレ日本なら確実に門前払いだよね、とゆーかさ。元ネタの事件は1970年代、かつ場所もドイツというカトリック信者も多い土地柄だし、そもそも最初からキリスト教の信仰・素養の全く無いと言ってよい我々日本人にはピンと来ないハナシだ、というよーにも少し思えますね。なので結局、私自身はどーにも話に入り込めなかったのです。 ただ、ラストは鮮やかに爽やかに救われましたね。重ねて、コレが法論理的に正しいのかどーかは分かりませんケド、ここに関しては非キリスト教徒の私も十二分にホッとできました。ラストの感じが好かったコトに+1しておきます。[DVD(字幕)] 6点(2021-06-14 09:27:47)《改行有》

857.  四月の永い夢 《ネタバレ》 主人公に踏ん切りのつかない「過去」があるのだが、それが結局どういうことだったのかは詳細には明らかにならない(ある程度想像はつくものの)。その意味では通常の劇映画とはやや様相を異にする作品だが、とは言え本作はシンプルな「止まっていた時間が動き出す」映画である(一言で言えば再生、というか)。 人生とは失うこと、というのは、ある点では確かに正鵠を射た言葉であろう。私としてはむしろ、人生において失うコトと得るコトは表裏一体なのだ、と思っている。失うことを恐れてはいけない。例え失ったとしても、その分得たものを慈しみ、明日への糧にしてゆけばよいのだ、と。ある種、逆説的に前向きな言葉だとも思う。それも含めて、人生とは本質的に「変化」していくことだと思う。止まった時間が夢の如くに安らかであったとしても、人は必ず、いずれ時と共に変わってゆかなければならないのだ、と。 主演の朝倉あきという人は、非常に魅力的なキャラクター・個性を持っている女優だと率直に感じたが、本作ではそれを活かした実際の役づくりの中に、ほのかに、だがしっかりと、この役に求められる「厄介さ」を的確に表現しており、中々優れた仕事だったと思う。 ※どーでもいいことですが、部屋を間違えた場面、出てきたガラの悪いオッサンがその後何故か妙に頼りになったというシーンが、これも何故だか妙に印象に残っています。ああいう大人に、ワタシはなりたい。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-13 01:05:26)《改行有》

858.  淵に立つ 《ネタバレ》 ヒョ~~終盤、夫が妻に「罪」を告白するシーンが実に凄かったですね!そしてそれは、連れ添って初めて彼らが本音を吐露し合ったシーンだ、という意味でもこの上無い「重み」とゆーのが在りました。ここまで長年かけて色々と「疲れ果てた」人たち、とゆーのを演技でつくり出せる古舘寛治と筒井真理子に全力の拍手喝采を贈りたいです。その後も、車中で仲野太賀に食ってかかる真理子姐さんなんて完全に常人の域を脱しているというか、もはや魑魅魍魎の類いかと思われるホドで(それと必死で張り合おうとする仲野太賀の「青さ」も、なんか結構悪くないよーに思えましたですケド)。 お話としては、ちょっとネガティブな人間性(ヒトのヒトたる「罪」てか)の描写に終始し切っているのは、ハッキリ好みではありませんですね。ラストに少しだけ「他の何か」を描き込もうとしていたのかも知れないのですが、ちょっと私には掴み切れませんでしたし。 ま~~でも重ねて演技は面白かったですねえ(満足です)。思い返せば最初から、どこか「乾いた」家族だったなあ、とゆーのがしみじみ思い返されます。そしてやはり、長年連れ添って本心からの交わりが全く無い、とゆーのも、もはや前時代的だ、とも思われますね(今日ビの若い人達は、そんなコトになる前にさっさと離婚するものでしょう)。見応え、というのは間違い無く強烈に備えた映画だ、と思います。[DVD(邦画)] 7点(2021-06-12 00:05:58)《改行有》

859.  ダーク・ウォーター 《ネタバレ》 コレ、私はオリジナルの日本版も決して嫌いじゃないのですよ(お話が単純に結構よく出来てますよね)。ただ日本版に関しては、終盤の力技な恐怖描写、何よりクライマックスのデロデロゾンビが「コレは和ホラーとして絶対に違う!」と思えてしまって、個人的には完全にイマイチ(ガッカリ)という作品なのですよね。 今作、話の内容はほぼリメイク元どおり、そして全体の質感は完全にアメリカン・ホラーに変わってますね。その上で、終盤の展開・演出は分かり易さを重視してだいぶシンプルになってます(=コッチの方が観易いのは多分間違いないかと)。その意味では、その時点である種の観る価値は備えているリメイクだと思いますし、個人的に他に好いと思った点(というか日本版と雰囲気が違って面白かった点)は、アメリカの低所得者層向け住宅とゆーのは、日本の団地とはまた違った「嫌らしさ」がある、というコトですかね(たぶん治安が圧倒的に悪い、というトコロから来る危険な空気、とでも言いますか)。 逆に少し残念なのは、肝心のナターシャのホラーモンスターとしてのつくり込みですかね。デロデロゾンビにしろと言ってるのではないのですが(むしろ当然の様にそーしなかったアメリカ人の方を褒めるべきかと)にしてもただ可愛いだけで恐ろしさも凄みも哀しさも何も無いではありませんか。そもそも前述どおりお話の進め方は向上してる気もしますが、ホラー描写は多少派手になってるだけであまり怖い・恐ろしいというものでもなく、ココは率直にやや期待外れという範疇かと。 だから結局私が今作にこの合格点以上の評価を与える理由は、重ねての話の出来と、あと地味に豪華なキャストの質、ということになるのかと思います。「Mr.チャランポラン」ジョン・C・ライリー、「クソオブクソ管理人」ポスルスウェイトに加え、これも地味にティム・ロスまで出てるとゆーね。ジェニファー・コネリーのヒステリックな様子も悪くなかったですし、その面は結構見応え在ったのではないかと思います。[DVD(字幕)] 6点(2021-06-10 15:35:56)《改行有》

860.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 作中で描かれない「何故こーまでの事態になってしまったのか」の部分の整合性はいったん置き、あくまでこの特殊な状況が生み出すスリルを楽しむべき作品だと言えます。その意味では、とにかく非常に高度な緊迫感が本当に全編通して維持されるというのが、ホラー・スリラーとしては純粋に超一級でした(特に初見、映画館で鑑賞した際はスゴかったですね)。適度にコンパクトな90分という尺も極めて適切だったかと思います(この緊迫感で120分だと、ちょっと疲れすぎる、というか)。 続編が公開間近ですが、1作目はこの状況の面白さ・ユニークさだけで十分にシンプルにお話を展開してゆけたトコロを、今度はどのように進化させるか、が見所かと。アメリカらしく、これもシンプルにバトルアクション方面に派手さを求めてゆく、というのがありがちな道かと思いますが、予告の感じを見る限りそーでもない様な気もしています。いずれにせよ期待。[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-10 09:59:25)《改行有》

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