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881.  疾風ロンド 《ネタバレ》 疾風を感じさせるのは、かろうじて大島優子とムロツヨシのスキーチェイスのみ。 せめて話運びだけでもテンポ良くやって欲しいが、編集の間も悪く、タイトル倒れである。 レストラン家族の陳腐な人情噺など、小手先でパズル合わせしているのが露わで、 キャラクターはそのコマでしかない。柄本明の誇張芝居などは目を背けたくなる。 とぼけた味の阿部寛はなかなかいいが、もう少し主役らしい活躍の場が欲しい。[映画館(邦画)] 3点(2016-12-01 23:59:18)《改行有》

882.  おかあさんの木 《ネタバレ》 ただただ情緒に訴えるのみの反戦メッセージなど、タチが悪いのみ。 鈴木京香らの記号的・心理的表情と、饒舌な劇伴音楽、加えて無駄にミスリードを誘う語り部による ナレーションによって、ひたすら冗漫である。 ポスプロでの処理もいろいろと施されているのだろうけれど、ロケーションとオープンセットによる昭和初期の農村の再現は よく頑張っているのだが。 志田未来のつくったおはぎを、画面に登場すらさせないなどの無頓着も作品を貧相にしている。[DVD(邦画)] 3点(2016-10-13 23:56:30)《改行有》

883.  HiGH&LOW THE MOVIE 《ネタバレ》 冒頭でこれまでのドラマの顛末らしきものや多極的な勢力図らしきものを説明してくれるのだが、この時点で脱落しそうになる。 どうやら、五つのグループ+αの抗争となるらしい。 案の定、話は中途半端な場面であちらへ飛びこちらへ飛び、過去に飛んではさらにその又過去へと飛ぶ。 とにかく散漫でストレスばかり溜まる。 おまけに、のべつ幕無しに音楽が鳴りっぱなしで鬱陶しい。どうやらこの気障なオニーチャン達のプロモーションらしい。 とにかく苦痛でストレスばかり溜まる。 そして、キーワードは例によって仲間、仲間、俺たちは仲間。まただよ。 それにしても、とにかくよく殴りよく蹴る。話をしていても脈絡なく殴りだしてしまう、というのが凄い。 まるでミュージカル映画が突然歌いだすように。いわゆるバイオレンス・ミュージカルか。 当人達はあくまで真剣だ。ここでは大乱闘も盛大な舞踊なのである。 俳優らの周囲にはスモークが焚かれ、美術もいい仕事をしている。女優たちに当てられる照明も配慮が行き届いている。 スタントも結構無茶をやって頑張っているのが何よりである。[映画館(邦画)] 3点(2016-08-13 23:16:44)《改行有》

884.  X-MEN:アポカリプス 《ネタバレ》 より細密に、より大スケールにというのは重々承知しつつも、この都市破壊のパノラマももはやマンネリと化している。 正直のところ、またかと思う。無味乾燥なインフラ破壊の絵解きであって、災厄の描写とは程遠い。 (劇中のスターウォーズネタは、特撮ジョン・ダイクストラ絡みでもあるのだろう、その1983年設定は、 今の時代に勧善懲悪ものをやるエクスキューズの意味合いが強く感じられる。) not alone、 not alone、の合唱も食傷してきた。ギャラクシーだか、ガーディアンだかの幼稚な映画も そうだったが、とにかく仲間だ、仲間だと声に出して確認していないと気が済まないのか。 目線なり、身振りなりでスマートに表現出来るものを。 前半の悪役側の仲間集めも、やりようによっては『七人の侍』的な面白さが出せたかもしれないが、 この若干三名がまた小粒なのだ。 寝返りとか翻意のシーンこそ映画の高揚する瞬間のはずだが、そこの演出が弱くてどうするという話である。[映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2016-08-11 16:57:33)《改行有》

885.  海へ See you 《ネタバレ》 事あるごとに幾度も幾度も回想シーンに飛ぶという、最悪の語りで進む。仮にもレースの映画でこのような「後ろ向き」な進行は勘弁して欲しい。 桜田淳子との対話シーンとなると、その途中途中で説明の為のフラッシュバックに突入。 しかも、それがいしだあゆみ絡みの類似シーンの反復というから、クドい事この上ない。 いかにもこの脚本家好みだと思われる設定や女優が登場してくるが、ヒロイン二人もここではただ鬱陶しい。 南極の大地を駆ける犬たちのイメージを受け継いだ、砂漠を走る車両の空撮ショットも次第に単調と化す。[DVD(邦画)] 3点(2016-07-23 23:59:45)《改行有》

886.  ガルム・ウォーズ 《ネタバレ》 『アバター』等の後では何の新味もない。それは『押井言論』の中で監督本人も認めている通りだろう。戦略もなかったに違いなく、 世界観と意匠だけでは何とも苦しい。技術に関するアプローチも、この内容ならむしろミニチュア特撮のほうが新鮮味とゴージャス感が出たのではないか。 監督自らが常々『ダレ場は必要』論を語るわけだからそこを批判しても仕方ないが、顔面づくしのドラマパートにエフェクト過多のロングショットが時折入り、「急」に転ずるべき格闘アクションはカット割りまくりの手ぬるさなのだから始末が悪い。 女優に興味なさそうなのも相変わらず。 正直のところ、川井憲次氏の映画音楽さえ聞ければOKだから良いが。『GANTS』といい、『009』といい、本編はアレでもエンディング曲だけで 何となくマスターピースを鑑賞したような気にさせてくれるこの方はやはり凄い。 会話中の劇伴は少々鳴りすぎだったが。[映画館(吹替)] 3点(2016-05-26 23:33:46)《改行有》

887.  シーズンズ 2万年の地球旅行 《ネタバレ》 追う動物と追われる動物、狙う動物と狙われる動物のショットが180度切返し編集で繋がれたりと、あからさまな劇映画である。 何台のカメラで撮っているのか知らないが、一連のチェイスシーンが極端な低位置での高速横移動や縦移動を織り交ぜながら マルチ・カムのごとく巧妙にモンタージュされていて見やすい事この上ない。 だが、そもそも野生動物同士の驚異的な知覚や鋭敏なアクション-リアクションを人間レベルのモンタージュに置き換えることには傲慢しか感じない。 ヒグマ同士の格闘や渡り鳥との並走など、ドキュメンタルな非モンタージュでこそ生き物の躍動を存分に伝えているだろう。 グローバルな戦争の世紀を経て、ヒトは再び自然との共存意識に目覚めました的な玉虫色の総括もやはり傲慢である。[映画館(吹替)] 3点(2016-01-22 22:52:26)《改行有》

888.  人生の約束 《ネタバレ》 何やら薄暗い詰所らしき場所で江口洋介らが力み切った絶叫芝居を繰り広げる冒頭からして、駄作臭が漂う。 劇場予告でも散々聴かされた西田敏行の「失って、(中略)、、人生は。」とかいう手垢のついた人生談義も鼻持ちならない。 テレビサイズの表情芝居とダイアログ、そして案の定、クライマックスには西田の泣き顔で釣ろうという辺りがやはりさもしい。 竹野内豊と高橋ひかるが携帯電話で語り合う背景に、それぞれ東京タワーと夜景、灯台と海が対応し合うのだが、だから何?と思う。 彼女が聞かせる波音が全く効果を発揮しない。 ホテルの一室でキーボードを叩く竹野内と、江口らの漁のカットバック。感動を要請しているようにも見えるが、だから何?。 絆とか繋がりがテーマの割に、画面はまるで相乗していかない。 祭りの最中、頻繁に入るスロー処理。だから何?。 思わせぶりではあるのだが、映画の感情はうねらない。 途中思い出したように、木漏れ日が人物に落ちたり、緑の丘に風が渡ったりするのだが、ドラマが付いていかない。[映画館(邦画)] 3点(2016-01-12 23:58:11)《改行有》

889.  orange オレンジ 《ネタバレ》 上映時間139分というのが、まずは悪い冗談。 それを踏まえて観ているから、余計にテンポの悪さと散漫ぶりが目立つ。 梗概的な部分の整合性を突き詰めきれていない脚本や、ヒロインの口跡の一本調子や、感傷過多のBGMなどの貶しどころはヤフーレビューあたりに 散々書かれている通り。 水泳プールから花火を見るというシーンを設定するのなら、そのプールという場には二人を結びつける説話的論拠を付与するべきだし、 それ以上に、『海街diary』の花火のように水面に花火を美しく反映させるといった映画的論拠がまずあってしかるべきなのだが、 驚くべきことにそれらが何もない。舞台がプールである必然性が全く無い、という。そういうののオンパレードだ。 ソフトボールにサッカーにリレー競争と、運動競技を活かそうとするのは解るが、 それらは悉く、映画性ではなく道徳性のほうに収斂してしまう。 「重荷運び」のストレートで優等生的なメッセージ中毒&言語依存ぶりには、哀れみすら感じる。 上映時間が長いだけあって、6人の個性が明確になっていたのは救いだ。 並木道の木漏れ陽などはもっと巧く活かせたはずである。[映画館(邦画)] 3点(2015-12-14 23:07:30)《改行有》

890.  ピッチ・パーフェクト 《ネタバレ》 実質的ライバルはただの一チーム。 そもそも何チームが出場していて、どれだけの難関コンテストなのやら。 リーダー、異性、父親との確執・和解の薄っぺらいドラマも ただただ尺伸ばしにとってつけたよう。 『友情・努力・勝利』なる、漫画誌の三原則を映画に当てはめるのもなんだが、 友情も努力もない、アカペラパフォーマンスそれだけというこの映画のドラマは実に貧相だ。 その肝心のステージシーンのショット構成もただせわしない。 後ろから前から、下手なアクション映画のように目まぐるしくポジションを変えまくる。 歌唱と身体パフォーマンスの映画で、バストショットばかりというのも致命的欠陥だろう。[映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2015-06-20 16:18:28)《改行有》

891.  イニシエーション・ラブ 《ネタバレ》 おそらく夏頃中心の撮影だったのだろう。 俳優のスケジュールの都合もあるだろうから仕方ないにしても、 完全に落葉しているはずの時期の場面にイチョウが紅葉していたりと 冬の場面の撮影にどうしても違和感が強い。 本作の場合、月日の設定は重要な要素なのだから季節感の演出には もう少し気を遣って欲しい。仮にも恋愛ものでもあるのだから。 季語に当たるショットを後から少し撮り足すだけでも違うだろうに。 騙しの伏線張りに手一杯の作り手にそこまで望んでも仕方ないが。 映画の中盤、産婦人科から出てきた前田敦子を松田翔太が迎えるシーンに吹く 風と木漏れ日がようやく映画らしさを伝えるのだが、同時にここでようやく この映画がシネスコサイズだったことに気づかされる画面の貧しさも何ともはや。 原作由来とはいえ、往時のヒット曲垂れ流しも風俗アイテム羅列も ただたださもしく見えてしまう。[映画館(邦画)] 3点(2015-05-26 21:29:17)《改行有》

892.  フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ 《ネタバレ》 男には実はアブノーマルな性癖が。というお話なのだが、 交際するか、するまいかのレベルで終始するので生温い。 おまけに勿体ぶった契約交渉を絡めるとか、ただただ鬱陶しい。 例えば直近の例として、黒沢清の『贖罪』第一話がサスペンスフルで 情動的なのは、ヒロインがそのような相手との結婚を選択し、 もはや後戻りが出来ない状況に身を置いてしまっているからである。 そうした切羽詰った状況の中でこそ引き立つだろう愛憎と葛藤が こちらにはまるで希薄だ。 高層階シーンや航空シーンと共に無駄に浮き上がり、舞い上がっている ただ甘ったるいだけの作品である。 [映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2015-04-12 23:58:22)《改行有》

893.  シン・シティ 復讐の女神 《ネタバレ》 終始、悶々としているばかりのジェシカ・アルバ。 その煩悶をタメてタメて、クライマックスに遂に決起するという 感情の高まり、復讐の劇としての任侠映画的カタルシスが欠けている。 延々とメリハリなく愁嘆にくれ続けた挙句、 単にドラマが終盤にきたから行動した、というだけにすぎない。 ワイヤー感まる出しのアクションも非大胆、非アクロバティックだ。 [映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2015-03-24 14:03:03)《改行有》

894.  クローバー(2014) 《ネタバレ》 本来はホラージャンルに強みを発揮する監督だろう。 睡眠薬を抽斗から取り出した夏菜が浮かべる表情などは絶妙だ。 ところどころで画面に風を吹かせたりもするし、 ヒロインも美しく撮ってはいるのだが、勿論それだけでは彼女は輝かない。 決定的に拙いのが、自堕落なまでの携帯端末の濫用である。 友人の結婚式場での会話中に至っても、そっちのけで端末画面に見入っている。 男も男で、両手で端末を抱えて公衆の中を歩きながら彼女と動画交信する有様だ。 マナーがどうこう以前に、映画の被写体として、「アイドル映画」のメインキャストの動作として間抜けでみっともなく、大いに幻滅させる。 ドラマ的にも、この通信機器によって簡単にコミュニケーションが取れてしまうのだから 遠距離恋愛など障害とはなりようがない。 案の定、男の海外への出発は飛び立つジェット機のショット一つと素っ気なく、 その後も延々とメールだ、動画だと惚気けたやり取りばかりしているのだから、 再会の感動もへったくれもないだろう。 この「小道具」は映画から人物間の距離を奪い、その間に生まれるエモーションを奪い、その距離を狭めようとする人間のアクションを奪う。 クライマックスの告白のなんと淡白で、なんとお行儀良いことか。 携帯機器を出さねば出さないで「リアルでない」と批判されるのを恐れるのなら、 まずは吉田康弘らを見習うがいい。 [映画館(邦画)] 3点(2014-11-11 23:48:47)《改行有》

895.  ノア 約束の舟 景観のショットは景観としてフィクスで抑えておけばよいのに、 CGには死角はないとばかりにあちらもこちらもとカメラが嬉々として飛び回る。 だから画面内の世界が小ぢんまりしたCG的箱庭スケールに堕してしまう。 合戦シーンの縦横無尽に「目移り」するカメラワークは、それだけで安っぽい。 CGをそのままCG的に提示してしまうセンスの無さは『ブラック・スワン』から まるで進歩がない。 自制を欠いたCG画面は単に無節操なだけの視点を生み、 無機質な物量に対する不感症を生む。 手作りミニチュアワークのほうが却って文化的な驚きと感動をもたらすだろう。 映画はただただ非映画的観念論議に明け暮れ、 また一方では虚仮威しの空虚なスペクタクルに堕する。 そして肝心な主人公一家の生活の細部は一向に描写されることはない。 労働でも娯楽でもいい、そうした暮らしぶりのディティールの積み重ねなくして 人間の描写はなかろうに。 そこから逃げている。 [映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2014-08-16 22:23:03)《改行有》

896.  るろうに剣心 京都大火編 《ネタバレ》 佐藤健と武井咲が別れを交わす水路沿いのシーン。 背後には加藤泰的な素晴らしい水路の美術がセットされているのに、 映画は二人の会話をひたすら平坦なクロースアップでしか捉えない。 もちろん、人物の背後はソフトフォーカスでぼやけている。 抱擁の瞬間に至っては、カメラはさらに寄って画面を占拠してしまう。ダサい。 せせらぎの照り返しとか、木々のざわめきとかの情景を以て語るという ことを知らない。敵方の「炎」と対比しての静かな「流水」でもあろうに。 ハリウッドシステムであろうクロースアップ偏重が あらゆるシーンで、せっかくの美術をむざむざ殺している。 前作に対するすぺるま氏の批判がそのまま通用してしまう。 つまり、まったく進歩がない。相変わらずの下手糞。 脚本を兼ねる監督は、台詞もロクに削れない。 「薬はお前が持っていけ」で十分に意図は通じるところを、 わざわざ「癒してやるのはお前の役目だ」と 気障な蛇足台詞を付け足さずにはいられない野暮。 このパターンの繰り返しである。ゆえにダラケる。 主人公の長広舌など論外だろう。 それでなくても、時代劇的に違和感満載だというのに。 派手なチャンバラも、寄って(編集で)切って、単なる派手に終始する。 [映画館(邦画)] 3点(2014-08-08 14:21:47)《改行有》

897.  地獄でなぜ悪い どういった仕掛けでヤクザ達と自主映画チームを遭遇させ、それをどう演出するのかと、 ダラケた展開をとりあえずその興味だけで見ていると、これが面白くもなんともない。 これがこうなってこうなりましたというだけの、視覚的な感興のまるでない、 単なる辻褄合わせだ。 「映画の外道、映画の非道を生き抜きたい」(『非道に生きる』)と語る園監督に それを「映画的でない」と批判したところで詮無いだろうが、つまるところ 面白くなければそれまでだろう。 堤真一の芝居は煩わしく、クライマックスの乱闘がまた無駄に長く、飽きる。 [映画館(邦画)] 3点(2013-11-10 23:45:22)《改行有》

898.  パシフィック・リム 人間の動きをトレースするロボット。 その同調のモーションをどう視覚的な快楽として演出するか。 実写作品の手本なら『リアル・スティール』があるし、 操縦者二者がシンクロするカタルシスを如何に映画的に描写するかの手本なら 庵野秀明がコンテを担当したアニメ作品『エヴァンゲリオン』第9話がある。 いずれも、画面分割なりデフォルメなり高速度撮影なりの工夫を動員して 運動の同調が具体的な動画として描写として落とし込まれているからこそ、 あるいは見せたいアクション・見せたいショットからの逆算で 物語が設定されているからこそ、映画となっている。 この作品でのシンクロの設定は単に設定にすぎず、 動画(モーションピクチャー)として昇華されない。 二者が持続的な同一フレームの中で同じ動作をする。 それだけのことすらまるで出来ていないから一体感も連帯感も描写にならない。 単に見づらいだけのアクションシーンだ。 だから、中盤での伏線を残したままの凱旋シーン時点で、 まだ続くのかとうんざりする。人型ロボットである必然性皆無の海底シーン以降は ひたすら苦痛でしかない。 これでハリーハウゼンへの献辞とか、おこがましい。[映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2013-10-17 22:31:30)《改行有》

899.  レ・ミゼラブル(2012) 舞台劇との差別化として「顔面」の映画が狙いであるのはよく判るし、 そのクロースアップに関するキネマ旬報の篠儀道子氏の 好意的な解釈も理解できるが、やはり長丁場での顔面づくしは 構図取り放棄の印象が強い。 アン・ハサウェイのソロの表情は、 確かに『裁かるゝジャンヌ』のように力強いものの、 その後は、それなりの美術を背景に人物の顔さえ配置して歌わせれば どう撮っても話は繋がる、とでも言うような安易な画面が続いて正直苦痛である。 あらすじを絵解きする以上の余裕がみられない。 エディ・レッドメインとアマンダ・セイフライドの柵越しのデュエットは まるで別撮りしたかのような単調な切り返し。 ラッセル・クロウの屋上シーンもまた暑苦しく単調な構図を幾度も反復する。 孤独な者たちがそれぞれ孤独を歌い上げるなら、 ただただ寄りすぎるカメラは映画話法的に逆効果となりはしないか。 大半の後景はソフトフォーカスで判然とさせず、 観客はこの顔面・この部分だけを見、この歌だけを聴けと強要される。 蜂起前の若者たちの合唱も一部の主要人物の顔面偏重で、 背景の「その他大勢」の顔などはまるでどうでも良い というようにぼかされている。 映画はその謳い上げるお題目とは裏腹に非民主的で、 観客に後景の美術やコスチュームや脇役の表情を楽しむ「自由」はまるで無い。 [映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2012-12-23 21:11:48)《改行有》

900.  アフロ田中 《ネタバレ》 『モテキ』の絶叫モノローグが使いどころとバリエーションを心得て より効果的に使われているのに対し、 その二番煎じのようなこちらは終始一本調子であり、 終いにはいい加減飽き飽きしてくる。 そして、あくまで森山未來のアクションやダンスによって映画を弾けさせる 『モテキ』に対してこちらは松田翔太の顔芸と奇怪な挙動と、 原作由来だろうダイアログのギャグ頼みだ。 それはやはりテレビの笑いに近く、映画の笑いとは云えない。 蓮實重彦の『バットマンビギンズ』評ではないが、 自動車で並走しながらの愛の告白という絶好の映画的シチュエーションをつくりながら、 そこに流れる風景を画面に収めて走行感を出す才もないために 情動が喚起されることもない。シーンを停滞させ失敗している。 佐々木希の演技が不十分ならそれこそダンスの見せ場でも作ればよいものを、 その知恵もなく、単にファッション着せ替えのモデルでしかない。 彼女に関しては、かろうじてラストの上段蹴りのショットが救いである。 [DVD(邦画)] 3点(2012-12-16 23:33:22)《改行有》

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