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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1440
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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1141.  フレンジー 結末がわかってても何度でも見返したくなるヒッチコック作品は?と問われたら、私の場合「サイコ」は別格として「北北西」「泥棒成金」「鳥」ちょっと出来は落ちるけど「引き裂かれたカーテン」あたりという事になる。この作品はテレビで一度観ただけ。ところどころ巧い演出だなあと思いつつもそれ以降見返した記憶が全くない。絞殺シーンの悲鳴を市場の喧騒に紛らわすシーンとか特に巧い。そもそも私の好きなヒッチコックの映画の定義というのは、きらびやか且つ華やかなスター連中が恐れおののく表情と、ユーモアセンス溢れるヒッチコック演出の二枚岩が双方とも観られる事。晩期ヒッチコック映画には、前者が徹底的に欠けている。時代が時代でスター然としたスターが皆無になった事が一因だとは思うが。この映画は、不調だったヒッチコック復活作のように巷では評価されているが、印象としてはまるでロンドンの天気のように灰色にくすんでいて、何度も見返したくなるような愉しさには欠けていたように思う。陰性な主人公にも魅力に欠けイマイチ感情移入出来ない。従って私の評価も必然的にこの点数くらい。[地上波(吹替)] 5点(2009-06-08 15:00:04)(良:2票)

1142.  パリの恋人 《ネタバレ》 少数派かもしれませんが、僕は昔からフレッド・アステアの「エレガンス」がイマイチピンと来ないセンスのない野暮な男です。よく映画通の方の対談とかで、アステアとジーン・ケリーの比較においては、大抵アステアに軍配が上がるのに常に疑問符を抱いてます。ジーン・ケリーのダイナミックで体育会系軽業師的ノリのダンスの方が断然すごいし、且つカッコいいと思う!まあそれはそれとして・・・(笑)50年代までのオードリーは、一貫して年齢差のある年上男性との恋物語のヒロインを演じ続けてきた女優。でも僕は「麗しのサブリナ」のボギーとこの映画のアステアにだけは、彼女の相手役として何故か違和感を感じるんです。もちろんアステアのダンサーとしての比類なき実力は認めた上でのハナシ。それ故、当時オードリーの天上の花的美貌最盛期の作品ではあるけれど、これからもあんまり見直したくはない映画。ダンサー&シンガーとしてより、ファッションモデル的魅力全開のオードリーが楽しめますね。[地上波(吹替)] 5点(2009-05-04 14:29:39)

1143.  バンコック・デンジャラス 《ネタバレ》 過去にどこかで観た事があるような設定、使い古されたようなストーリー、エキゾチックなバンコックが舞台の既視感満載一匹狼ヒットマンもの。一体ケイジはこの脚本のどこに惹かれ出演を決めたんだろう?クライマックスの延々続く銃撃シーンも、新味なく新鮮味に欠け平凡の一語。流血度指数だけはやたら高い。ラストも予想通り、つうかあの結末にするしかないでしょ。人質がいるのなら、もっとどうにかして有効活用出来そうなモンなのに、悪役ボス側もなんだか頭が悪い。この手の映画は、やっぱり悪役側に魅力なりもっと凄みがなくちゃいかんでしょう。一目で恋に落ちた途端、突如純情な中学生並みのお子ちゃまになってしまうケイジ氏は微笑ましいが、それは無血ヒットマンとしてどうなん???タイの有名観光地、水上マーケットでのクルーズチェイスが珍しいのと、ヒロインが目のあたり、若い頃の香川京子に似た清楚な雰囲気なのが気に入ったのでギリギリこの点数で。[試写会(字幕)] 5点(2009-04-10 12:05:01)

1144.  本陣殺人事件 岩井俊二監督の証言によると、この「本陣殺人事件」は、晩年の市川崑監督で再映画化の話が進められていたようですね。正直「犬神家」リメイクよりそっちの方が観たかったかなあ・・・なんて。ATG製作という事で低予算映画にもかかわらず、意外なほど丁寧に作られていたのには感心しました。いまやテレビバラエティ番組の重鎮中尾マフラー彬氏のヒッピー風金田一も、こういうアプローチの仕方もあっていいのかなって私は許容範囲内。ただ豪華キャストが見得を切ってケレン味たっぷりの大芝居を見せる、一連の市川監督版横溝金田一シリーズを見ている人間にとっては、今ひとつ盛り上がりに欠け物足りない。鈴子役は今なら栗山千明か。何故か音楽担当がデビュー前の大林宣彦監督なのも一興。言われてみれば旋律がそれっぽい(笑)[DVD(邦画)] 5点(2009-04-03 11:44:21)

1145.  ワルキューレ 《ネタバレ》 テレビCMや予告編で盛んに喧伝されている「ワルキューレ作戦は10分」・・・。映画を実際観るとそこに至るまでより、計画が遂行されてから破綻するまでの人間ドラマの方が断然面白い。逆に序盤がいささか平坦な為退屈してしまった。クライマックスに向けグイグイと押しまくる演出は、やはり「ユージュアル・サスペクツ」の監督ならでは。どう転んでもアメリカ人にしか見えないトムクル氏が純ドイツ人将校というのは致命的なミスキャスト。ここはプロデュースに回って主演は別の人に回したほうが良かったのでは?トムのスター性と作品の硬派性とが、互いに反発し合ってちぐはぐな印象に。もちろんトムとしては生真面目に演じているのはわかるんですがね。同じナチスもの「ブラックブック」で正に体を張っていたトムクル妻役の女優さんが、今回はさして見せ場も演じどころもなかったのは、男性キャスト中心のこの物語では致し方なかったのかな?「大いなる陰謀」といいこれといい、トムクルは役柄の方向転換を懸命に図っていると思われるが今の所あまり結果は芳しくない。ナチス内幕ものとしては平均的な出来栄え。[映画館(字幕)] 5点(2009-03-21 09:59:17)(良:1票)

1146.  あの日の指輪を待つきみへ 昔っからのご贔屓、シャーリー・マクレーンの変わらぬ「かくしゃくぶり」を確認する為だけの映画でした。今は年老いた母親の若き日の恋愛を、子供が知った場合の一騒動。最近だと「マディソン郡の橋」「きみに読む物語」「いつか眠りにつく前に」(←佳作必見!)同系列の、邦題タイトルからして女性向きのお話。でもちょっとこれは脚本に練りが足りなかったかな~。期待した割には感銘が薄い。ファニーフェイスで愛嬌たっぷりのコメディエンヌだったシャーリーの若い時代を、正統派美人(しかも美乳!)ミーシャ・バートンが演じるっていうのも何か違和感。アイルランド国内紛争まで無理に絡める必要もなかったんじゃ・・・。[DVD(字幕)] 5点(2009-03-16 11:17:00)

1147.  大奥(2006) そんなに言われているほど悪くはないれけど、出てくる連中皆芝居が軽すぎる。私は「トリック」ファーストシーズン以来の仲間由紀恵のファンでは有りますが、これはテレビドラマを延長しただけみたいな綺麗事に終始していて物足りない。「絵島生島事件」については聞き齧った事があるだけだけれど、仲間演じるこの「絵島」は周囲に配慮しているばかりで、大奥取締役頂点に昇りつめたにしては、それほどの権勢欲があったようにはとても見えない。あまりにヒロインを優等生に美化しすぎではないか?映画で描かれた以前には、のし上がっいくための幾多の醜い駆け引きがあったはずなのに。唯一笑えたシーン、杉田かおるの「・・・代わりに私で試す?」と西島に迫るトコ。[DVD(邦画)] 5点(2009-03-06 12:59:29)

1148.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 自分はアニメヤッターマン世代です。少なくとも「オタスケマン」や「ゼンダマン」あたりまでは、夕方からの再放送も含め熱心に追いかけて観てたクチ。実写化されるというニュースを聞いてから、観るのをずっと楽しみにしてました。そもそも「ヤッターマン」シリーズは、正義の味方側がやたら影が薄くって、悪女ドロンジョ(アテレコ小原乃梨子さん=のび太=シャーリー・マクレーン!!)一味三人のキャラ立ちと、「今週のびっくりドッキリメカ発進!」とか、いちいち出てくる細かいギャクが級友たちとも大うけしていたような記憶があります。今回、主人公の名前が「ガンちゃん」だった事すら、「あ~確かそんな名前だったっけ?」と初めて自分は認識した次第。そういう意味で、主役を櫻井バンビ翔君にしたのも、印象にまるで残らないヒーローの配役として賢明な選択だったかと思われます(←決して皮肉ではない)時たま思い出したように、ファンサービスの為かマスクを外して素顔を見せますが、全編マスクを被っていても一向に差し支えないキャラの薄っぺらさ。そうなると必然的に浮かび上がってくるのは悪役側。ケンコバ氏はともかく、生瀬勝久(←ボヤッキー生き写し!)と深キョンの、露出度の高い衣装も含めた大奮闘ぶりに、観客の興味が集中してしまうのは致し方ない事かと。懐古趣味を多少くすぐってくれただけで、血湧き肉躍るアクションという出来には思えなかったのが残念。櫻井君と深田ファン、私のようなヤッターマン世代以外の方がにこれを観て楽しめるのかどうかは疑問。どうでもいいけど「ドロンボー一味」例のテーマ曲がなかなか耳から離れない・・・・サントラ買うべきか否か?[試写会(邦画)] 5点(2009-02-26 15:09:03)(良:1票)

1149.  一寸法師(1955) 新東宝十八番猟奇エログロサスペンスもの。でもこれは殆どエロはなし。原作は小学生の頃「江戸川乱歩・少年少女明智探偵シリーズ」で読みました。わりかし原作を踏襲した内容になってます。行動の意味がなんだかもやもやとよくわかりずらい、一寸法師もちゃんと画面に登場して登場人物を恐れおののかせてくれます。観ていて、ああ原作も確かこんなもハナシだったって思い出した次第。理由は定かではないが、この映画には何故か明智小五郎を登場させず、存在感がまるでない単なるオッサンがにわか探偵が事件を解決する展開になっている事。旗龍作って一体誰やねん?若き日の天知茂や丹波哲郎が脇役で出演しているにも関わらず、で有る!それが不可思議で仕方なかった。ニヒルな天知茂が明智を演じてくれていたらもう少し評価上げたかも。[DVD(邦画)] 5点(2009-02-20 12:52:08)

1150.  サラトガ本線 超一流キャスト、スタッフを集めた映画にもかかわらず、まるでエアポケットのように映画史的に黙殺されている映画って、昔からあったんですね。原作「ジャイアンツ」のエドナ・ファーバー、「誰が為に鐘は鳴る」で、当時全盛期だったイングリッド・バーグマン&ゲイリー・クーパーの強力コンビ。中身を観て納得。確かに通俗小説のダラダラした映像化といった内容で、メロドラマとしてもさして面白くなく、しかもやたら長い。奇っ怪なメイクアップの、召使役を演じた女優の顔のみがなんだが突出した印象で脳裏に残る。「誰が為に~」と同じく、テクニカラーだったら、もう少しましな出来になったかも。調べてみたら、本国アメリカでもこの作品二年以上オクラ入りだったようです。母親の復讐にこり固まった、美しく情熱的なヒロイン=バーグマンの変幻自在演技を楽しみたい方にはお勧め! [DVD(字幕)] 5点(2009-02-02 12:42:11)《改行有》

1151.  拳銃無宿(1947) 無骨なタイトルとは裏腹に、非常に牧歌的でノンビリしたタッチのウエスタン。ジョン・ウェインは例によって例のごとしだが、相手役のゲイル・ラッセルという女優さんがすごく綺麗。あまり有名じゃないけれど、終戦直後に日本人に人気のあった女優さんみたいですね~、自分は初めて動いてる姿を拝見しました。黒髪、清楚で控え目だけど、主張すべき所はちゃんと自己主張をするという、いかにも日本人好みの女性像。ただつい最近観たばかりなのに、早くも結末がどうなったのかを既に思い出せないや(汗)まあ彼女の美しさ以外、それほど印象に残らない作品だったという事で。[DVD(字幕)] 5点(2008-11-16 10:21:22)

1152.  青銅の基督 摩訶不思議な壮大なる大作にして大怪作。舞台は江戸時代の長崎。隠れキリシタン捕縛の為、踏み絵の「青銅の基督(キリスト)」像を精魂込めて作り上げた職人(岡田英次)と、敬虔なキリシタンである可憐な娘、モニカ(香川京子)の物語。セットにも厚みがあるし、いかにもリキ入れて作りましたっていう印象の大作ではあるんだが・・・。本来なら脇役であるはずの、転び伴天連神父(滝沢修)に物語の焦点を合わせたせいで、著しく作品のバランスを欠いてしまうという恐るべき結果に。そもそも日本人にしか見えない役者を、外国人神父に仕立て怪しげな言葉を操って演じさせるという事が、いかに間抜けに見えるか製作途中で何で誰も指摘しなかったのか不思議。同監督「現代人」(8点)でも、水を得たような好演だった山田五十鈴がここでも妖艶な魅力を存分に発揮。「さ、足をお舐め!」と神父に命じるシーンは「現代人」で二枚目池部良を足蹴に扱うシーンと好一対。主要人物のほぼ全員が○◎されてしまうという衝撃の結末にはビックリ仰天。(池袋文芸座「香川京子特集」にて鑑賞)→[映画館(邦画)] 5点(2008-10-31 12:51:47)

1153.  吉祥天女 原作は吉田秋生のミステリー漫画。及川監督は過去に同じ作者の『ラヴァーズ・キス』(6点)を映像化した前歴のある御仁。原作者の吉田氏は二本も自身の原作をこの監督に任せたという事は、それなりの信頼感を置いていると思わざるを得ないのですが・・・。どちらも出来栄えはそれほどでもない。この作品も前半は持って回ったようなミステリアスな展開でなかなかだが、後半になると何故かペースダウン。この監督は先行逃げ切り型、肝心なクライマックスまで持ちこたえる演出の馬力やスタミナが不足しているのでは?お目目ぱっちり丸顔童顔の鈴木杏が、近寄り難い美貌の女子高校生役・・・ちょっとイメージと違うんだなあ・・・、これも。私は未読ですが、原作のファンの方の意見を是非伺ってみたい。[映画館(邦画)] 5点(2008-10-25 14:30:02)

1154.  P.S. アイラヴユー 《ネタバレ》 もともと甘物好きの自分。とにかくコテコテの、泣ける本格的ラブロマンス映画に最近飢えていた為、数有る新作群の中からこの作品をチョイス。観る前の唯一の危惧、それは「キッパリ男顔」ヒラリー・スワンクが、この手の正統派ラブストーリーに果たしてハマっているかどうか?おそらくその一点が作品の成否を左右するんじゃないかと。断っておきますが、自分は「ビバヒル=カーリー役」以来のヒラリーのファン、もはや絶滅種となったメンバーの中、ただ一人孤軍奮闘している彼女にエールを送り続けているヤツです。『ミリオンダラー・ベイビー』(8点)は彼女の真摯な演技あってこその傑作になり得たと今でも思ってます。(鑑賞中)・・・むぅぅぅぅぅぅ・・・ちいっとも泣けんなあ・・・これは、言いたくはないけど・・・やっぱこのヒロイン役は・・・もう少しキュートな女優さんの方が良かったんじゃないかと・・・。ミスキャストとまでは言わないけど、かと言って他の誰がと問われても浮かんこないのが辛いんですが。ヒラリー・スワンクという女優の使い方の難しさを、改めて考えさせられた残念な映画。舞台がアイルランドに移ってからは、それまで冴えまくっていた洒落た会話の妙味も薄れてきた感じ。オーラスの手紙のオチも「あ~、結局そうだったん?」ってサプライズもなくごくごく淡白。総体的にみてどうもパンチ不足。涙腺が思わず緩みそうになったのは、夫役ジェラルド・バトラーが手紙を音読する声かなあ・・・。どうでもいいけど、日本公開版主題歌を徳永某にしたのは一体どこのどいつの陰謀なんだっ!?[映画館(字幕)] 5点(2008-10-24 14:20:36)

1155.  夢のまにまに 《ネタバレ》 美術監督木村威夫氏といえば、フィルモグラフィーを一瞥してわかるように、戦後の日本映画の秀作佳作プログラムピクチャーに至るまで、数々の作品で美術監督を担当した大ベテランの方。あらゆる監督の横で仕事をしながら、いつかは長編映画を監督するという自らの「夢」を育んでいたと思われる。ここに90歳の新人監督が誕生した。ポスター等の図柄から老境を迎えた夫婦(長門裕之&有馬稲子)が戦時下で出逢った過去の自分たち(永瀬&上原多香子)を振り返り、共に過ごしてきた長い年月を回想する・・・というしみじみした内容かと思っていたんです。黒木和雄監督の遺作「紙屋悦子の青春」(8点)のような。ところがところが・・・、予想に反して、これが途中からどんどんあらぬ方向へと(笑)メインは長門と教え子の精神を病んだ教え子(井上芳雄)との交流。この交流がなんとも・・・自分にはなんだが全く理解不能な展開に(笑)お~い!何でそっち行っちゃうの?みたいな。むしろサブエピソードの長門が見る「夢のまにまに」に登場する、二役をこなす宮沢りえを初めとした多彩な人物たちとの交流の方がよっぽど楽しい。特に大樹の下で酒宴シーン。90歳を迎えた、映画に生きてきた方の頭の中はこうなってるんだなあ・・・という興味は満たされました。良くも悪くもこれは岩波ホールでの単舘上映が相応しい内容。[映画館(邦画)] 5点(2008-10-20 10:47:44)

1156.  北京的西瓜 《ネタバレ》 大林監督はここ近作二、三作で特に顕著に見られる「斜め傾きカメラワーク」よりも、この時期のように、ちゃんと腰を据えた演出の方がずっと良いですね。なんでここ最近いきなり「斜め傾き」演出になっちゃったんでしょう?それはさておき、実話を元にしたこの映画ですが・・・おそらく途中で、誰もが妻役もたいまさこと家族の気持ちになって「なんで見ず知らずの人にそこまでしにゃならんの?」って苛立たしく思ったはず。実は自分自身過去に仕事で中国の方と接する機会があり、非常に不快な思いをした事があったんで、映画観ながらそのときの怒りがまたフツフツと蘇ってきちゃいました(笑)その時に感じた事、彼らには「謙譲」っていう気持ちがなく、自己主張するだけして他人に譲るって事を知らないんじゃないかって思ってしまったんです。この映画の八百屋の親父さんのように、もっと長く深く付き合えば違ったのかもしれないけれど・・・。最後に恩返しをしてくれるより、その場その場で謙譲の気持ちを持ってくれたほうが私的には嬉しかったのになあ・・・。まあこれは中国三千年の民族的特性なんでしょう。異文化コミニュケーションってたやすく口で言うよりずっと難しいものなんだって身を持って経験しました。↓何人かの方も述べられてますが、自分もラストの「破天荒実験的処理」には疑問です。そこまではストーリーには苛立ってましたが、この監督の優しいタッチは充分伝わって来ていたのであそこで流れを突然堰き止めないで貰いたかった。[DVD(邦画)] 5点(2008-09-19 11:32:56)(良:1票)

1157.  セックス・チェック 第二の性 北京オリンピック記念レビュー。タイトルはアレですが一応ちゃんとしたスポーツ映画。100メートル走でオリンピックを目指す俊足の女性が実は両性具有者(?)だった!!っていうあらすじ、どっかで聞いた事あるって思ったら、前にこれ雛形あきこが主役で連ドラでリメイクされてましたよね。しかし当時の雛形あきこやら安田道代やら、皮下脂肪のやたら厚そうな女性を、よくも実は両性具有だったってなんていうヒロインにキャスティングしたもんだよなあ・・・。全編脂ギッシュな若き日の緒形拳、狂っていく小川真由美とかそれなりに見所があるけれど、こういう扇情的な題材をウリにしなければならなかった当時の大映、いうなれば邦画界全体の苦しい台所事情が伺えます。私は「半陰陽」について全く知識がないんですが、男とセックスしまくって女性ホルモンを分泌させればそんな簡単に治るものなんでしょうか?(笑)その辺が自分にはなんだかもやもやして、何だがうまく納得出来ない。ただ一つ理解出来た事は、明らかに趣味と実益を兼ねヒロインを抱いている(←ようにしか見えない)緒形拳の飽くなき欲望への忠実さでしょうか。[DVD(邦画)] 5点(2008-08-31 09:52:31)

1158.  ロビンとマリアン 「暗くなるまで待って」以降の、評価ガタ落ちの晩期オードリー作品は観たことなく、これも池田昌子さんの吹替え版入りDVDが出ていたので手に取った次第。やっぱり池田さんとオードリーの個性との相性は最高ですね~。歳を重ねても繊細で優雅なオードリーの物腰と、池田さんの吹替えは見事にマッチしています。ただ、肝心の映画の内容はイマイチ。事実上役者引退宣言したショーン・コネリー(インディ最新作では写真のみの登場)と、オードリーとの2ショットは感慨深いものがありましたが・・・。世界一カッコイイハゲの二代目を、ジェイソン・ステイサムが立派に引き継いだのを見届けて安心したのかな?コネリーは。クライマックスの一騎打ち勝負の後、数少ない味方の兵を見捨てて(←そういう描写に見える)修道院に戻ってしまうのは、深い痛手を負っているにせよロビン・フッドにしては有り得ない行動かなと。矢を放つラストシーンとジョン・バリーの憂愁漂う音楽は良いですね。[DVD(吹替)] 5点(2008-08-24 10:34:58)(良:1票)

1159.  お嬢さん社長 東宝の「三人娘」シリーズを既に制覇していたので、当時の大衆が求めていた「美空ひばり映画」とは、大体こういうものだと心得ていました。それ以上でもそれ以下でもない作品。美空ひばり主演映画というより、川島雄三監督の作品として観たかったんですが・・・、美空ひばりという人の強烈な個性に、松竹時代の川島監督は土俵から押し出されてしまったという印象です。数年後日活で開花する一連作品での、この監督の特異な感覚が、残念ながらここではまだ全く散見されませんでした。いや逆に、何をやっても彼女自身にしか見えない、「美空ひばり」というヒトの存在の吸引力がそれだけ大きかったんだと思います。別にファンでも好きでもないのに、なんだかんだ言って彼女の映画を数多く観てしまっている、俺がその典型的な吸引サンプルかと(笑)「特別出演」とクレジットされていた、佐田啓二と月丘夢路が単なる顔見世程度の出演かと思いきや、結構重要な登場人物だったのには驚き、序列順で一揉めあったのかと勘繰ったりして(笑)脚本が意外に大人の鑑賞に堪えるちゃんとした出来だったのでこの点数。「喜劇」と呼ぶには笑える箇所がないのは残念でした。[DVD(邦画)] 5点(2008-06-21 10:08:39)

1160.  おー!ウーマンリブ なんつー非道い日本語タイトル・・・。実際TSUTAYAではちゃんと原題の『デスク・セット』でDVDレンタルされてるんだが・・・。日本未公開作品でもあるし、主演が女傑キャサリン・へプバーン女史だから、安易にこういうタイトルにされちゃったんだろうけど。正直これがもし傑作コメディーだったら、タイトル訂正登録申請しようと思ってたんだが、それほどでもない平凡な出来だったからどうでもいいや(笑)オフィスコンピューター導入を巡る、トレーシーとへプバーンの一歩も譲らない丁々発止の台詞やり取りが多分この映画の一番のウリなんだろうけど、どうも日本語だとおかしみが伝わらずイマイチ盛り上がりに欠ける。この頃だとトレーシーはかなりジジむさくなってきているのもキレがない原因のひとつだと思われ。課全員がリストラされたかと思わせつつ実は・・・というオチはまあまあ。この御二人のコンビ作なら「アダム氏とマダム」「招かれざる客」の方が作品としては上。[DVD(字幕)] 5点(2008-06-20 13:59:36)

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