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101.  バトル・オブ・ザ・セクシーズ 実際はどうだったか知りませんが、軽く爽やかなタッチで統一されているところがいい。そういえばエマ・ストーンは70年代の顔立ちだなあと再認識。〝男性優位主義のブタ〟であるスティーブ・カレルも、口ではいろいろ言うもののけっして嫌らしい感じではない。正直たところ途中ダレるし、結果がわかっている話ではありますが、2人の演技につい見惚れてしまいました。 印象的だったのはイベント終了後、それぞれロッカールームのベンチに1人で座っているシーン。勝者と敗者で好対照ではなく、むしろそっくりなんですよねぇ。当事者にしかわからない責任感からの脱力と孤独のようなものが感じられて、ついグッと来てしまいました。[地上波(字幕)] 8点(2022-03-24 01:07:10)《改行有》

102.  プライベート・ウォー ロザムンド・パイクってひと昔前までお嬢様系のマドンナ役が多かった印象があるのですが、「ゴーン・ガール」あたりから本性むき出し系に目覚めた感じ。本作における文字どおり体当たりの演技も、すばらしいの一語に尽きます。ボロボロの裸体を晒すあたりもすごい。まだ40歳代のはずなので、きっと本作のために〝作った〟のだと信じたいところです。 で、けっして正義のヒロインとしては描いていないところがいい。戦場で傷ついた心を覆い隠すためにまた戦場に行くという、ある種のワーカホリックというかウォーホリックな心情が痛々しく伝わってきます。武器も防具もなく最前線に出続ければ、いつか犠牲になることは必然で、早晩こういう結末しかあり得なかったんだろうなぁという気がします。 唐突にウクライナが戦場になっている昨今、過酷な現場の様子は、こういう記者の犠牲の上に伝えられるということを知っておく必要がありますね。市民によるSNS発信もありますが。[インターネット(字幕)] 8点(2022-03-03 02:13:53)(良:1票) 《改行有》

103.  レッドクリフ Part I まずは5時間にも及ぶ作品(に結果的になっちゃったらしいのですが)を作ろうという、その熱意と根気に感服します。まあお得意のスローモーションのシーンをすべて標準スピードに戻せば、4時間ぐらいに収まったかもしれませんが。 で、PartⅡについてもまとめて書きますが、大河ドラマでも見るような感覚で最後まで堪能させてもらいました。いかにも中国な壮大さと大味さが入り混じって、けっこう世界観に没入できます。終わるころには一抹の寂しさを感じたほど。 ただ周瑜と孔明ばかりがクローズアップされて、最初に華々しく登場した蜀の面々の影が、中盤以降すっかり薄くなってしまったのは残念。また曹操やその周辺がマヌケすぎて見ちゃおれん感じ。だから圧倒的多数でありながら惨敗したわけですが、もう少し好敵手ぶりを見せてほしかったかなと。いずれにせよ頭が弱いというのは哀しいことだなと、自戒を込めて思いました。  [CS・衛星(吹替)] 8点(2022-01-15 02:05:16)《改行有》

104.  ナイトクローラー 《ネタバレ》 これは傑作。とにもかくにも、ジェイク・ギレンホールの病的に鋭い目つきがいい。この目力がすべてを物語っている感じ。 どうしても実際のニュース番組と比較して見てしまいますが、当たらずとも遠からずではないかなと。ある意味で主人公ほど〝ガッツ〟のある人間は現実には少ないかもしれませんが、モラルのぶっ壊れ具合はよく似ている気がします。むしろ主人公は、多少の演出を加えつつも基本的に現場を追うことにこだわったわけで、薄っぺらなイデオロギーを振りかざしたり、そのために事実を捻じ曲げたり捏造したりはしていません。その意味では、よほどジャーナリストとしての矜持を守っていたと言えなくもありません。 ただし、主人公のモチベーションがカネなのか、名誉なのか、承認欲求なのか、今ひとつ判然とせず。また、主人公にもテレビ局にもいつか〝神の鉄槌〟が下されるだろうと期待していたのですが、それもなし。より過激なニュースをエンタメ感覚で求める視聴者の1人として、こちらまで共犯者になったような後味の悪さを残して終わるわけですが、それもまた一興でしょう。[インターネット(字幕)] 8点(2021-12-26 02:44:06)《改行有》

105.  ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密 ダニエル・クレイグもアナ・デ・アルマスも老けたなあというのが最初の印象。特にダニエル・クレイグなんてお爺ちゃんじゃないですか。「007」引退もやむなしという感じ。 それはともかく、きわめて上質なサスペンスでした。とりわけ面白いのが〝格差問題〟の描き方。最初はみんな優しかったのに、立場が逆転して以降急に態度が変わるというのが、なんともリアルというかえげつないというか。というわけで、皮肉混じりの(というか皮肉しかない)最後のワンシーンがけっこう好きです。アナ・デ・アルマスは老けたけど、セクシー系を脱していい女優さんになりそう。[インターネット(字幕)] 8点(2021-12-15 23:15:13)《改行有》

106.  ミッドナイト・ラン 《ネタバレ》 超久しぶりに再見。その昔見たときはちょうど「アンタッチャブル」の直後で、あの暗黒街のドンと本作の小市民的な役どころのギャップに心底驚いたものです。 で、本作はとにかく全編にわたって爽やか。なぜなら、主役はあくまでもカネだから。登場人物の多くは、ひとえにカネ儲けのためだけに命懸けで追いかけっこや騙し合いを繰り広げているわけで、そこには恨みとか嫉妬とか、あるいは愛情とか友情とか面倒くさいものはほぼ存在しません。その割り切り方が心地よさの源泉ではないかと。 極めつけはラストの「1000ドル札」。苦労の末に念願の〝大金〟を得たわけですが、タクシーどころか、おそらくどこでも使えないでしょう。寂寥感のあるいいシーンでしたが、なんとも皮肉が効いています。やはり最後に存在感を示したのは主役でした。[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-22 02:58:52)《改行有》

107.  わたしは、ダニエル・ブレイク ドキュメンタリーではないが、娯楽作品としても見れません。実は日常に溢れる、しかし多くの人が見て見ぬフリをしている社会の矛盾を見事に表現した作品だと思います。 ただ印象としては、「いたたまれなさ」だけが残りました。市井の人が助け合い、支え合う姿は感動的です。しかし国家の制度はそう簡単には改善しないでしょう。たしかに杓子定規かつ煩雑な感じでイライラさせられます。しだいに人としての尊厳まで奪われていくようで、なかなか辛いものがあります。しかし、逆に簡便で温情や融通がまかり通るようでも困る。それこそ不正受給や不公平の温床になりかねません。じゃあどうすればいいのか、という根本的な解が簡単には見つかりそうにないところが、もっとも大きな問題のような気がします。[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-31 02:39:59)(良:1票) 《改行有》

108.  羊たちの沈黙 超久しぶりに再見。前回の印象は牢の中、檻の中のレクターしか残っていなかったのですが、今回も同様。独特な〝マスク〟で覆われた風貌もさることながら、ひたすら特殊な性癖とずば抜けた頭脳で勝負するあたりが斬新。脳筋で勝負するスタローン等とは対照的な、ある種のヒーローだと思います。 そのダークな輝きが強すぎて、個人的にはジョディ・フォスターも肝心の猟奇犯も霞んでしまった感じ。さすが名作だと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-10-08 00:40:14)(良:1票) 《改行有》

109.  バットマン リターンズ 《ネタバレ》 まさにティム・バートンならでは。前作のジョーカーもよかったけれど、ペンギンも負けず劣らず魅力的。なんともダークで怪しい雰囲気ながら、アヒル型の乗り物とか、ミサイルを背負った武装ペンギン部隊とかでホッコリさせられます。これほど分裂した世界観は、他ではなかなか味わえません。捨てた親を探して云々というストーリー展開も、最期に川に流されるシーンも泣かせます。 それからクリストファー・ウォーケンもいい。最初のほうで地球温暖化を止めるために原発を建設するとか、実はそれは巨大な蓄電所だとかという話が出てきましたが、なかなか先見の明があるんじゃないでしょうか。悪役風のキャラでしたが、実業家として何が悪いのかわかりません。 対するキャット・ウーマンは、いろいろ活躍していましたが今ひとつ。それからバットマンに至っては、ほとんどゲスト出演の体。別にいてもいなくても、他の「○○マン」でもよかったような気がします。個人的には、ぜひ「ペンギン男リターンズ」を見てみたい。もう時間が経ちすぎてしまいましたが。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-10 02:23:00)《改行有》

110.  暗くなるまで待って タイトルとヘップバーンのイメージから、ごくごく薄味のエロを含んだコメディかなと思っていました。こんな緊迫の傑作サスペンスだったと知って驚きです。 ほとんど密室劇で舞台が変わらないのに、次々と話を展開して退屈させないところがすごい。それに、冷蔵庫とか、洗濯機とか、ライトとか、タオルとか、電話とか、ブラインドとか、日常にありふれたものが非日常の犯罪や自己防衛の道具として使われることで、恐怖感がいっそう身近に感じられました。もうお見事としか言いようがありません。 ただし、盲目の女性を大の男3人で寄ってたかって騙し続けるという構図は、フィクションとはいえ気分のいいものではありません。要するにオレオレ詐欺に近いですよね。こんなことを言っては身もフタもありませんが。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-07 02:31:11)《改行有》

111.  THE GUILTY ギルティ(2018) これはもうアイデアの勝利でしょう。映画というよりラジオドラマを聞いているような感覚に近い。一連の事件をふつうの映画のように撮ったとしたら、おそらくありきたりの、2時間ドラマレベルの話だと思います。しかしそれを、すべて見る側の脳内イメージだけで展開するというのが面白い。またその様子が、脳内でイキイキと再現されるのも面白い。何でもかんでも映像が当たり前の今の時代に、音だけの情報が人間の思考や感情にどんな影響を及ぼすか、自分が実験されているようでした。言い換えるなら、人間のイマジネーションも捨てたもんじゃないなと思わせてくれます。 ただ主人公の個人的な事情については、ちょっと不発だったような。[インターネット(字幕)] 8点(2021-08-14 02:43:54)(良:2票) 《改行有》

112.  バットマン(1989) とにもかくにも、ジャック・ニコルソンがすばらしい。猟奇的で残酷で見た目も醜悪ながら、妙にセクシーでユーモアもあって憎めない。特にプリンスの曲に合わせて踊るとか、ビックリ箱で花束を渡してキム・ベイシンガーを気絶させるとか、魅力的なシーンが多々。ほとんどそれだけで楽しめました。 その煽りを受けてか、マイケル・キートンはいささか影が薄い感じ。真面目すぎるというか、あまり遊びがないというか。しかし、基本的にワイヤーでなんとかするローテクなところは好感が持てます。それと、キム・ベイシンガーは当時からけっこう老け顔ですね。バットマンならよりどりみどりのはずなのに、わざわざ選ぶ理由がわからない。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-08-05 03:47:42)《改行有》

113.  男はつらいよ お帰り 寅さん 主役不在でどうやって映画にするのかと思っていたのですが、意外によかった。 一般に評判がよろしくないシリーズ終盤(満男シリーズ)の中でも、特に酷評喧しい「寅次郎の休日」が私はけっこう好きでして。満男が新幹線に飛び乗るシーンとか、その後に車窓の映像とともに德永英明の「最後の言い訳」が流れるシーンとか、自分の若かりし頃を思い出して胸がキュンキュンするわけです(そういう実体験があったわけではないが)。実際、寅さんにはけっしてできない芸当であり、満男がとうとう寅さんを追い越した瞬間だったようにも思います。その意味で、全シリーズの中でも重要な、記念碑的なシーンだったのではと勝手に解釈しています。 で、本作はそんな経緯を折り込みつつ展開したわけで、その後の年月の重みのようなものを感じさせてくれました。シリーズ中の暖かい雰囲気はそのままながら、しかし時間を遡ることのできない悲しさとか、人が離れていく寂しさとか、冷徹な現実も突きつけられた気がします。 しかし「作家」ってのは安易だよなぁ。よほど人気が出ないと、今どき食えないでしょう。もし第51作があるとすれば、満男父子は「とらや」の2階に居候してるんじゃないでしょうか。それとも池脇千鶴に食わしてもらっているか。[インターネット(邦画)] 8点(2021-07-31 03:26:34)《改行有》

114.  ジョーカー 救いのカケラもない映画でした。でもそれがいい。テーマは、世の中から虐げられた者、見下された者の怨嗟でしょう。アメコミから派生したまったく架空の物語でありながら、ものすごくリアリティがありました。「その気持ち、わかるわぁ」という感じ。無数のピエロに紛れてしまうあたりも、大衆のルサンチマンが絶妙に表現されていたように思います。 それと、出番は少ないもののロバート・デ・ニーロの存在感が際立っています。他の出演者に比べて突出して高いキャリアや知名度やオーラが、役柄のイメージにピタリとハマっている感じ。成功者の象徴というか、悪気はないけどつい人を見下してしまうというか。主人公とのコントラストが、痛々しいほどでした。 しかしまあ、明日もがんばろう、という気になれる映画ではないですね。[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-20 00:53:39)《改行有》

115.  グリーンブック 《ネタバレ》 「粗にして野だが卑にあらず」的な主人公が魅力的。対象的に孤独なエリートとして描かれた〝ドクター〟との絡みも、硬軟織り交ぜていい感じ。特に最終盤、演奏キャンセルから帰路、そしてラストの奥さんのセリフに至るまでの展開は、けっこうグッと来ます。 しかし、残念に思う点もいくつか。まず先々で起きるトラブルがいずれも紋切り型というか、黒人差別を扱った映画で何度か見たことのあるシーンの焼き直し感が否めません。どこまで実話ベースなのかはわかりませんが、無理やり創作感が漂います。あるいは実話ベースであるがゆえに、あまりぶっ飛んだエピソードを創作できなかったのかもしれません。 そしてもう1つ、そもそもなぜニューヨークで成功しているピアニストが、わざわざ偏見の坩堝である南部を回ろうと思ったのか。そして回った結果、何か得たものはあったのか。バンドメンバーの口からサラッとは語られましたが、本人は一言も言及しませんでした。この部分を少しスッキリさせてほしかったかなと。[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-12 02:29:55)《改行有》

116.  ヘイル、シーザー! いろんな予備知識を求められる作品。すべて解釈できたわけではありませんが、全編に散りばめられた強烈な皮肉がいい感じ。 一般的に英雄視されがちな〝ハリウッド・テン〟を俗的に描いていたり、歴史上の大スターであるシーザーを大作映画の主役として演じるほどの大スターに知性のカケラもなかったり、牧師とラビがイエスの配役をめぐって言い争ったり、女優がやたら尻軽だったり、とにかく俗物だらけなところがミソ。しかしいずれも愛すべきキャラなのか面白い。ジョシュ・ブローリンの最後の決断も当然という気がします。 なお個人的にもっとも笑ったのは、「エンゲルス!」でした。[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-27 01:36:53)《改行有》

117.  ゾディアック(2007) ある意味ですべての労働者への応援歌という感じ。前半こそ猟奇的な犯行で恐怖心を煽りますが、中盤以降は真犯人を追いかける側に焦点が移動。で、地味とか徒労とか誤解とか翻弄とか非協力とか、あるいは報われなさぶりとか諦めとか、これって自分の日常の仕事と同じじゃないかと妙に共感してしまいました。途中で出てくる「ダーティハリー」の皮肉も効いています。世の中そんなにうまく行くわけねーだろと。 そして最後の最後までがんばった者に、ほんの少しだけ報われる(ように感じる)瞬間が来るんですよね。日常の仕事も、かくありたいものです。 まったく余談ながら、グリーン先生(アンソニー・エドワーズ)の比較的豊かな髪に驚き。「ER」のストレスから解放されて生えてきたのか、それともズラですかね。[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-18 02:15:29)《改行有》

118.  頭上の敵機 他の方も指摘しているとおり、戦争というよりリーダーシップがテーマでした。毅然としたグレゴリー・ペックは見応えがあります。古今東西を問わず、管理職は孤独で辛いもんだなぁと。また優秀なリーダーが組織にとっていかに貴重なものか、後継者の育成がいかに大変かということも、あらためてよくわかります。 本題はこれくらいにして、個人的に印象に残っているのは、後半に爆撃機の帰還を待つ地上勤務の面々を描いたシーン。なんとなく空を気にしながら適当に時間をやり過ごすわけですが、さぞかし「無事に帰ってきてほしい」と祈るような気持ちだっただろうと思います。 そして帰還が始まると、一斉にそれぞれ持ち場に散って職務を全うするんですよね。本筋とはあまり関係ありませんが、また戦争映画で描かれることも滅多にないですが、こういうリーダーでもエリートでもないバックオフィスの姿は本当にカッコいい。私自身が社会の一兵卒に過ぎないせいか、ついつい共感してしまします。 しかし、この邦題は意味不明。一応「直訳」なのかな。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-05-27 02:38:20)《改行有》

119.  日本沈没(1973) 《ネタバレ》 ジャンルとしてはSFになるかもしれませんが、この後に2度の大震災を経験しているだけに、単なるフィクションとは思えません。まして竹内均先生まで登場し、教育番組さながらの解説を加えているわけで、そのうち本当に沈むんじゃないかと思うほどリアルでした。 特に私にとってのハイライトは、中盤に丹波哲郎が老人と静かに語り合うシーン。日本人をどこへ逃がすかという話の最後に、老人が「何もせず、列島とともに海に沈んだほうがいいという意見もある」と語ると、丹波哲郎が一言も発さずにポロッと涙を流すんですよね。このシーンはいろいろ予想外で、かなりグッと来ました。 悪く言えば「一億玉砕」の発想ですが、では他国から土地をもらって移住して新日本を建国したり、あるいは世界中に分散したりして救われるかといえば、たぶんそうではない。虐げられたり、排斥されたり、子々孫々はもっと悲惨なことになりかねません。だったらいっそ潔く…、という選択もなくはないかなと。そんなことを考えると、映画の本筋とは離れて背筋が寒くなりました。 なお映画としては一本調子。本当に沈没するだけ。「奇跡の一本松」のような、物理学的または生物学的な〝希望〟も見たかったかなと。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-05-18 03:11:24)(良:2票) 《改行有》

120.  アメリカン・サイコ 《ネタバレ》 どこまでが現実でどこからが幻想かよくわからないし、最後もスッキリしないまま終わります。勝手に解釈してくれ、という感じです。詳しくは知りませんが、「スターウォーズ」や「スーパーマン」的な明快さを求められるアメリカでは、さほどヒットしなかったのではと推察します。 しかし、現実か幻想かなどどうでもよくて、描きたかったのはアノニマスの世界なのかなと。考えられ得るかぎりの猟奇的な罪を犯して(または妄想して)さえ、誰にも関心を持たれない孤独というか恐怖というか。周囲には同類の仲間が多数いるが、会話の中身やお互いのアイデンティティには無関心。ただ行きつけの店とか、名刺とか、表面的な差異でしか自分を測れない。なんとなく、サザンオールスターズの往年の名曲「ミス・ブランニュー・デイ」を思い出しました。 最終盤、秘書が主人公の〝デスノート〟を見つけるシーンがありますが、その表情には戦慄というより憐憫が浮かんでいたように思います。ようやく主人公の内面を知る人物が現れたわけで、ここにはささやかな救済の意味が込められていたのかなと。まあ勝手な解釈ですが。 なお、ディカプリオが主役になっていた可能性もあったとか。それならそれで嬉々として演じたでしょうが、狂気のディカプリオはもう見飽きた気もします。クリスチャン・ベールで大正解だったんじゃないでしょうか。[インターネット(吹替)] 8点(2021-05-15 02:55:44)(良:1票) 《改行有》

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