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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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1201.  刑事ジョン・ブック/目撃者 アーミッシュといえばやはり去年の銃乱射事件が記憶に新しい。【DADA】さんも追記していらっしゃるけど、13歳の女の子が他の子供を守るために「私を撃って」と言ったこと、その子が撃ち殺されたら今度は11歳の妹が同じようにして前に出たこと、アーミッシュは犯人を許し、犯人の家族を招きいれたこと、殺された女の子の母親が犯人の妻を慰め、その後も交流があること。なかなか出来ない。もし皆が出来るなら戦争なんて起こらないのに。こんな衝撃的なニュースの後では、この映画で描かれる、よそ者と仲良くする女が疎外されるという描写がなんかいかにも小さなコミュニティにありそうな展開をむりやり入れたって感じがしないでもない。まあ、アーミッシュに対する知識がメディアが伝えたものだけしかないし、また一人一人の人間をアーミッシュというひとくくりで考えるのも短絡的ではありますが。それにアーミッシュを描いた映画ではなく、貧乏人の子供が大富豪にもらわれてきたとか、反対にお姫様や王子様が庶民の生活をするとか、大昔の人が現代にタイムスリップするとかと同じように、あくまで異文化に身を置くことで生まれるカルチャーショックと人間同士の交流を描いているわけで、ドラマの見せ方としては悪くないし、草原の中から黒い帽子がひょっこり現れるシーンの美しさや相手を思いやる視線の優しさなんかは非情に心地が良い。強いて言えば、クライマックスへの持っていきかたが強引。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-07-20 15:48:49)

1202.  永遠と一日 いきなり「時間とは、浜辺で石遊びをする子供」ときた。最後は「明日の時間は“永遠と一日”」ときた。哲学的であり詩的である。そして難解である。時間の境界が取り払われ現在と過去が同じ画面上に映される。亡き妻が言うところの「私の日」、そして19世紀の世界が主人公の最後の1日である現在の中に現れる。明らかに現在とされるシーンにも恐怖をイメージ化したような国境シーンや不法滞在の少年を取り締まる警察の劇的な登場の仕方など、随所に幻想性を覗かせている。難解と書いたが、こういった映像にある醍醐味はじゅうぶんに楽しめる。そこに難解さは無い。意味を求めなければいいのだ。しかし意味を求めざるを得ないような映像であることも確かで、それでも映像に関しては全然いいとしても、発せられた「言葉」には、ただ詩的な映像を増幅させるためだけではなく、やっぱり必ずそこには意味があり、映画に没頭する傍らに意味を模索する自分がいて、時間と共に疲れてきてしまうのだ。重要な「言葉」が一つ二つならいいのだが。また無視できればいいのだが、なまじ映像が美しく、また考えるにはとっておきの静かな間が多いので無視できないのだ。だから映像における感動があっても常に消化不良感が伴う。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-07-06 19:07:55)(良:1票)

1203.  百一夜 これ、たしか映画生誕100年を記念して作られたものだったと思うのですが、観たのがえらく前で、そのときの印象は、世界中の映画と映画人がたくさん出てきてはいるものの、コレ自体がフランス映画だけあって、メインはフランス映画で占められているなぁというのが正直なところ。とくに鮮烈に印象に残っているのがゴダールの『軽蔑』なのですが、そもそも『軽蔑』という映画は色(このときは赤)によってひとつのシーンをイメージとして頭にこびりつかせてしまう映画ですから、私の抱く強烈な印象が『軽蔑』そのものからの印象とごちゃ混ぜになっている可能性はありますが。次にやはりブニュエルの『アンダルシアの犬』でしょうか。ミシェル・ピッコリ演じるシネマ氏の元に訪れるアラン・ドロン(年をとっても男前!)にJ・P・ベルモンド(あんなにかっこよかったのに、、ちょっとショック)。その他、層々たる顔ぶれのフランス俳優の中にアメリカを代表するデ・ニーロがじゅうぶんな役割を任せられていることから、世界を代表する映画俳優として認められているのだとあらためて納得。セリフの端々に様々な映画へのオマージュがあったはずなのですがよく覚えていません。あらためて観たいのですが、なぜかレンタルショップに無い!前はあったはずなのに~。以前観た時よりも少しは映画を観た本数も増えているのでぜったい以前以上に楽しめる予感がするのですが。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-07-05 11:54:15)

1204.  無法松の一生(1958) 《ネタバレ》 美しいお話です。不器用で勇ましく素直で純粋で、そんな男の生き様にこぞって高評価が与えられていることにまず安心しました。時代が変わるにしたがい男の価値観もおそらく変わっているだろうに、こうゆう気骨のある男には例外的に普遍の憧れというか認めざるを得ない何かがあるのでしょう。そんな男をイメージぴったんこの三船敏郎が好演。(阪東妻三郎版は残念ながら未見。)ただ、好みの問題になるのだろうけど、お話が美しすぎて面白みに欠ける。軍人の未亡人を秘かに想う松五郎がとうとう我慢できずに遠まわしの告白をするシーン、そこだけが実に人間臭くていい。そう、人間くさいはずの松五郎がずっとそのことを隠し続けているところに男の美学があるのですが、未亡人のいないところ、つまり観客だけにはもっと人間臭さ、はっきり言うと下心的なものを見せてほしかった、、、いや、あったことはあったんですが描写が美しすぎるような、、。恋に苦しむ男の葛藤をもっと見たかったような気がする。[DVD(邦画)] 6点(2007-07-03 18:34:39)

1205.  ピアニスト 《ネタバレ》 母親の精神的完全管理の下、ピアニストとしてのみ生きて来た女はピアニストに必要なもの意外を受け入れる器を持たない。歳をとっても女として成熟していない。未熟な女が性欲を満たすために行う行動の一つ一つが男の性欲を満たすための行動となるのが面白い。つまり男は成熟しても性欲に対しては未熟なままということなのだ。なるほど、そうかもしれない。 異性への興味はあるものの、それを受け入れる器もないから認めたくもない。そこに突然表れる男。不器用を通り越した異常な愛の形。本当に縛られたいわけじゃない。本当に殴られたいわけじゃない。でも何をすべきか、何をしてほしくないのか、それさえも分からない。観ていて悲しすぎる。それでもハネケは手を緩めない。ラストであんな表情をさせるなんて、、、ハネケは鬼です。それにしても、これは小説ですね。ハネケは映画で小説を作ってます。[DVD(字幕)] 6点(2007-06-27 13:59:04)(良:1票)

1206.  イタリア旅行 《ネタバレ》 ヌーヴェル・ヴァーグに影響を与えたと言われているらしいが、先に戦争を描いた3作品を観た後では、倦怠期の夫婦のドライブという地味な流れは物語上の抑揚が当然なくかなり退屈に感じた。車から見える風景や訪れる博物館や遺跡がバーグマンの心情を映し出しているのだが、バーグマンの独り言や表情がそのことを補填していて解かりやす過ぎるのも不満。それでも『ストロンボリ/神の土地』のように原因が描かれているわけでもない、ただひたすらヒビの入った夫婦関係を映しているだけなのに映画として成り立っているというのが凄い。そして修復不可能に見えた夫婦の絆の復活だけが実にドラマチックで感動した。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-19 10:47:06)

1207.  スミス夫妻 ヒッチコックには珍しいロマンティックコメディということらしいが、数々のサスペンス映画の中でスクリューボールコメディを披露していたりとユーモアのセンスはもともとお墨付き、しかも観客へのサービス精神が極めて旺盛な監督ですから別に驚くこともない。この手のコメディの中で特別輝いているとも思えないのだが、開始早々からなぜか全くしゃべらない男女が映されるというサスペンスが発生していたり、ドタバタの原因が役所の手違いなどといういかにもヒッチコックのサスペンス映画にありそうなものだったりと、随所にヒッチコック風味が散りばめられていて数多あるロマコメとはまた違った楽しみ方が出来る作品ともいえる。中盤以降の妻は本当に夫から心が離れている風にも見えて、それでも夫はどこか悠々としているところに違和感を持ってしまうのだが、まあ、妻のことをよく知っているということなんですかね。[DVD(字幕)] 6点(2007-06-18 14:22:58)

1208.  ドレミファ娘の血は騒ぐ 何故「。」とか「、」を言葉にするのか?何故ブラームスなのか?何故戦場と化すのか?意味があるのか無いのか解からんが変態教授曰く「何故?と問うてはいけない」らしい。意味を求めてはいけない。しかしどの描写も意味ありげなもんだからもう一度観たいという欲求に駆られる。まあでも、解からなくたっていい。オープニングの洞口依子のアップと語り、そしてエンディングの洞口依子の歌がめちゃくちゃいいんだもん。黒沢清と洞口依子の出会い、それだけで価値がある。黒沢映画に頻繁に登場するアキ子という名の女と吉岡という名の男。この作品の吉岡はサイテー野郎だったのだが、それ以前にキャラクターに古さを感じずにはおれず、そこんところが残念。[映画館(邦画)] 6点(2007-06-12 17:50:09)

1209.  地獄門 《ネタバレ》 冒頭の「平氏の乱」は見応えあり。画面せましと大人数の人が走る走る。そして京マチ子の着物の「赤」、長谷川一夫の甲冑の「青」が映える映える。その後の展開は、人妻への恋に狂った男の見境無しの横行が描かれてゆくのだが、この長谷川一夫がなんとも憎憎しい。その憎憎しさがあまりに露骨でわかりやす過ぎる気がするが、恋に狂うってことはそういうことなのかもしれない。それでもテレビの時代劇なんかでよく見るオーバーリアクションがちょっと気になる。それにしても「夫の身代わりに殺されようとする妻」も「復讐しない夫」も今の日本じゃありえない。当時はこの日本的な思想も含めて海外で評価された向きもあったと思うが、今の現代劇でこの設定が一番似合わないのが日本のような気がする。日本も変わったってことです。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-06-07 13:04:00)

1210.  恋の門 ぶっ飛んだマンガチックな世界観がいい。映画監督初挑戦の意気込みだとか硬さだとかも感じられず、いろんなことに手を出してしまうというありがちな失態も(豪華キャスト総出演意外は)見せず、その世界観を最後まで逸脱せずに作り上げている。こういうぶっ飛んだ世界観だとそこに登場する人物のキャラクターがいかにその世界観に馴染んでいるかが重要になってくるのだが・・・馴染みまくり! 酒井若菜って何者?可愛いしエロいし、しかもその可愛さとエロさをコメディエンヌとして発揮している。ほとんど彼女がこの映画を引っ張っていってる。彼女の個性が抜きん出ているため、松田龍平のダメぶりも活きている。べつにいなくてもいいキャラを豪華キャストが演じているが、そんなサービスは要らない。主演二人でじゅうぶん見せてくれてるんだから。[DVD(邦画)] 6点(2007-06-06 11:03:46)

1211.  天国の門 冒頭の卒業式のシーンが要らないというご意見もわからなくはないが、たしか(正確には覚えてませんが)「移民を守ろう」という類の言葉が校長からあったような気がするのですが、その後の主人公の「信念」とさえいえる行動の原点がこのシーンにあるわけですからやっぱり端折れないでしょう。しかもオープニングの長回しで見せる時間の経過とともに色が移ろう美しい情景は作品中でも最も美しいシーンでもあり、これを端折るなんてことは誰にも出来ません。時代が変わって映し出される町並みがまた圧巻。駅ごと作ったという本物の町並みはお金をかけただけの満足感は十二分に達成されている。不評なのは物語に起伏がないからでしょうか。大規模な戦闘の後の急な収束はたしかにやっと訪れたクライマックスがいつのまにかうやむやになったという感じがします。この作品に関しては長いということがネックなのではなく、むしろもっと長くてもいいから物語としての見せ場が欲しかったような気がする。長尺の史劇にはそういうサービスも必要だと思う。[DVD(字幕)] 6点(2007-06-04 13:33:48)(良:1票)

1212.  レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード 低予算ゆえの創意工夫がなされた『エル・マリアッチ』と無茶苦茶な『デスペラード』の良いところを合わせたような第三弾は、一見無茶苦茶ながらも前作よりもはるかにスタイリッシュで、スッキリしている。前作でハリウッド初作品ゆえに他人に譲った「撮影」も「美術」も監督自らの手に取り戻したからなのか、前作のチグハグさも解消されている。だから同じ無茶苦茶でも無茶苦茶さが一種の味となっている。そして無茶苦茶さがバージョンアップされた最たる場面がジョニー・デップの終盤の顔!血の痕がデビルマンみたいで怖いんだけどかっこいい、痛々しいんだけどちょっと笑っちゃうというとんでもない姿にやられた。こんな衝撃的な姿が終盤にあるならもっと前半でも活躍してほしかったぞ。バンデラスは前作のほうがかっこよかったけど、カメラが追う登場人物の人数が増えてるからしょうがないか。[DVD(字幕)] 6点(2007-06-01 17:58:19)

1213.  バタアシ金魚 すべての行動規範が「一目惚れした女」にあるというあまりに真っ直ぐな男は、女にとっても、傍から見ても鬱陶しい奴。実際にいればかなり気持ち悪い奴。そのうえバカで身勝手で自惚れ屋ときた。それでもこれが青春なのだ!と思わせる説得力があるから不思議。筒井道隆の中にある主人公カオル的な部分を見事に映し出しているからなのか、風景が見事なまでに「ニッポンの夏休み」を再現しているからなのか。物足りないのは高岡早紀の存在感の乏しさ。たしかに可愛い。とくに出会いのシーンのプールサイドに佇む水着姿の彼女は。でも筒井道隆と比べて魅力的じゃない。この監督は男を撮ることに比べて女を撮ることには長けていないように感じる。シチュエーションがちょっと似ている塩田明彦の『月光の囁き』がいいのは女が魅力的に撮られているからなのだとあらためて思う。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-05-16 11:47:02)(良:1票)

1214.  ゲゲゲの鬼太郎(2007) キャスティングが見所!なんていうと大抵があんな人がこんな役で出てるというただそれだけでしかないことが常で、この作品の西田敏行やYOUや中村獅童や小雪なんかはまさにあんな人がこんな役で出てるという典型で、別に他の俳優がやったって問題ないものだと思う。でも意外や意外、メインの妖怪たちのキャスティングは見てびっくり、ぴったりはまってます。中でも田中麗奈の猫娘にやられた。25年前の「スリラー」をパクッたような思わず「古っ!」と絶句しそうなダンスを踊らされたり、バトルシーンでは子供向けヒーローもののようなキメのポーズをさせられたり、そもそもスラッと長い足を惜しげもなくさらけ出すあのコスチューム!!可愛かった~。一番重要な役どころの「少年」のキャラが弱かったのが残念。映画としてどうなのかという以前に映画を映画館で観るという醍醐味のひとつである「いっしょに笑う」ことの心地よさを久々に味わいました。オナラというのは子供から大人まで笑える。そのオナラを何度もネズミ男がする。そのたびに子供たちが笑う。こういうのもたまにはいい。[映画館(邦画)] 6点(2007-05-15 11:39:57)(良:1票)

1215.  三十三間堂・通し矢物語 時代劇だからなのかスポコン男性映画だからなのか、本当にこれが成瀬監督作品なのかと疑ってしまうほどの異質な作品。女が映されるとたちまち成瀬っぽくなってる気もするんだけど、男は比較的遠めから撮っていることもあってか、もちろんそれはそれでいいんだけども、なんか違うなあという感じ。通し矢の休憩を挟んだあとのわかりやす過ぎる失態に対しての長谷川一夫の田中絹代への説明もくどい。まあでも普通に面白いのは間違いないです。通し矢の間に時間が過ぎてゆく様を当たり前のように光で表現しているのは流石。そしてその光の差し込ませ方が並みの監督ではないことを見せ付けている。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-04-26 11:49:58)

1216.  女の中にいる他人 《ネタバレ》 人を殺した人間がそのことを隠すことに我慢出来ずに告白してしまう、ということに腹が立つってのもよくよく考えたらおかしな話なんですけど、コイツの場合は罪の大きさを解かってはいるけども、告白も自首しようとすることも罪を償う気持ちからではなく、とにかく楽になりたい、ただそれだけが行動規範となっているので腹が立つ。成瀬監督の男どもはたいていが身勝手で情けない奴なんですが、この作品は設定を男にとっての極限状況にすることでもう見るも無残な情けなさを露呈させてしまう。その情けなさがあまりにあからさますぎて楽しくありません。そう思うってことは自分の中にもそんな情けない部分があって、それを見せつけられていると感じているからかもしれません。そう考えるとさらに楽しくないぞ、この作品。でも映像は、とくに室内のソレは成瀬作品の中でも随一の美しさ。映像と女だけは白黒はっきりしとります。[DVD(邦画)] 6点(2007-04-23 18:54:53)(良:1票)

1217.  ギプス エロチックというよりも、女のいい匂いが充満した映画という感じ。実際、さほどエロチックなシーンはない。その代わり、極端に妖しげな佐伯日菜子も、ものすごく普通っぽい尾野真千子も、どちらも同じくらいに女の匂いをプンプンさせていて、もうそれだけでこの作品は評価されても良いくらいの雰囲気を持っている。『月光の囁き』にも似た二人の関係をサスペンスで推し進めるというだけのストーリーが、この充満する女の匂いによってエロスにもホラーにも、はたまたラブストーリーにも不条理劇にもなり得る可能性を秘めながら進んでゆく。『月光の囁き』ほどのインパクトは無いものの、「女を撮る」ことに対する塩田監督の可能性を見た気がした。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-04-11 12:15:17)

1218.  どこまでもいこう どこか懐かしい少年時代の些細な出来事が描かれているはずなのに、まるで人生の悲喜交々、喜怒哀楽のほとんどがこの時期に集中しているかのように、そしておそらくソレは本当にそうなんだと思わずにはいられない超現実感がある。だから「史上最大の作戦のマーチ」がまるでこの映画のためにあるかのようにはまる。悪ガキ転校生の登場の際の怪しげな音楽が主人公にとっての最悪な事件を予感させ、その予感は親友の「裏切り」という大事件をもって的中する。大人からみれば「裏切り」でもなんでもないものでも主人公にとっては「裏切り」以外のなにものでもない。でも親友だからぎこちなく仲直りする。大好きだからとか必要だからではなく親友だから。精巧なプラモデルに「凄い」と言う。クラスメイトだからでも友達になりたいからでも、ましてや憐れみからでもなく「凄い」から「凄い」と言う。毒されていないから戸惑い、傷つき、悲しむ。そうやって大人へと成長する。リアルすぎるのが唯一の欠点。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-04-09 12:48:22)(良:1票)

1219.  侍(1965) ストーリーが実に良く出来ている。面白いと思う。でもよく出来たストーリーゆえに全編が説明で支配されている。とは言ってもその説明もまた実にうまくこなしている。退屈になりがちな説明をテンポをつくるクローズアップの画を差し込みながらの早いカット割りで見せることで間延び感を出来るだけ廃し、怒りや悲しみといった内面の描写を極力排除し物語をシンプルに進行させることで活劇たらしめている。それでも東野英治郎が説明する回想シーンはややくどい。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-03-28 14:07:06)

1220.  ジャイアンツ ロック・ハドソンとエリザベス・テイラーの出会いが描かれる冒頭の東部でのシーン、そしてガラッと情景が変わる西部へ。このあたりが実に期待を抱かせる素晴らしい画作りに溢れていて好きです。その後人種差別という避けては通れぬ暗い影を主人公が堂々とあからさまに見せ付ける。妻の訴えで偏見が消えてしまうというような生易しいものではない空気をじゅうぶんに見せ続けたからこそ、ラストのレストラン騒動が心地よい。ただこの映画はそれだけの映画ではなく、妻に恋する一牧童のジェームス・ディーンのストーリーも描かれる。とくに中盤からはジェームス・ディーンがメインといってもいいくらいに画面を支配する。後半になってくるとまるで別の映画のようにテーマが拡散してゆく。ジョージ・スティーブンスのこの映画にかける情熱は称えたい。ホントにじゅうぶん伝わってくる。が、この作品は欲張りすぎてただ壮大さだけが残ってしまった感が拭えない。ジェームス・ディーンが名優であることを再認識させるものとはなっているが、この作品ではもっと脇に徹するべきだったと思う。[DVD(字幕)] 6点(2007-03-22 11:43:39)(良:1票)

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