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プロフィール
コメント数 296
性別 女性
ホームページ kawamari7.hatenablog.com (質問と建設的な指摘をお待ちしています。JTNEWSに届けてあるほうでは文字化けします。)
自己紹介 取り締まる法律が必要な(1)XX中毒。生まれた場所のせいで3歳で兆候が現れ、13歳で表彰状物の重症に、今ではより強い刺激を求め(2)X屋の中だけではなくこのサイトに出没、ネットで(3)XXXXXXがないかと探し回るのに誰も助けてくれません。KW = 「かわまり」「はてなブログ」で原子力開発関連の「プロメテウス達よ」と19世紀ヨーロッパを夢と詩で描いた「黄昏のエポック」を公開しています。  (Xの数に文字数が一致する言葉を入れてください。)

空欄の答え:(1)XX=「言語」、「活字」も可、(2)X=「本」、(3)XXXXXX=「読める外国語」、キリスト教国際病院で生まれ、宗教は仏教。

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161.  ドンファン(1995) 《ネタバレ》 自分で「あらすじ」に書いた質問に自分で答えるなら、本作品のドン・ファンはモーツアルト版とバイロン版のドン・ファンを足して二で割ったような人物です。十分に瑞々しくて魅力的だけれど「女は愛され、触られることを欲している楽器のようなもの。」なんて悟ったような口もきいています。英国詩人バイロン卿の原作を読んでいるともっと笑えるかもしれません。(ただし、島の乙女とトルコの後宮の逸話の順番が逆ですが・・・。)しかし、現代版ドン・ファンが妄想癖があるただの兄ちゃんというのは少し寂しいです。最後、太ったマーロン・ブランドが「彼の精神異常は伝染性・・・。」と言いながら浜辺で踊るシーンが唯一の救いでしょうか。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-28 11:33:02)

162.  カストラート 何がグロイといっても、男にしか見えないカルロから超高音の美声が発せられるのが一番グロイと感じました。結婚して女の花道を「ハイ、さよなら。」してしまう歌姫と違って何時でも卓越した芸術の粋を見せてくれるからでしょうか、カストラートというのは正に金持ち王侯貴族のエゴの作り出した男とも女ともいえない存在・・・作中のヘンデルのようにバケモノ呼ばわりするのは本人に選択の余地がなかったカストラートにはあまりに酷です。これに比べれば、舞台の上では女性美の粋を極めても私生活では男であることを許される歌舞伎と京劇の女形のなんと人間的なことか・・・。中国の宦官と比較している方もいるようですが、どちらも爛熟した文化が生んだなんとも形容しがたい存在ですね。兄弟愛も恋愛もそこそこの描写で一風変わった音楽映画という感じ。ヘンデルの「ラルゴ」の歌唱は文句なしにすばらしかったです。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-27 12:26:10)

163.  クィーン 主人公エリザベス二世を始めとして、そっくりさんのオンパレードながら良く出来た作品。ダイアナ元妃の事故死の際、私も含めて「一体、イギリス王室はどうするのだろうか?」と成り行きの注視したものですが、内部の状況、とりわけ女王エリザベス二世の心情をヘレン・ミレンの好演で描ききった完成度の高い作品でした。(でも、本物のほうは、人目があろうがなかろうが絶対に泣いてはいないと思います。)エリザベス一世(こちらも「エリザベス」のタイトルで映画化されています。)のお父さん、ヘンリー八世なんて、一体何人の妃と結婚し、そのうちエリザベス一世の母を含む何人を斬首刑にしたのか・・・こういう歴史のある国ですから、ダイアナ元妃の件でももしかしたらもしかするかも・・・なんていうのを見る前には期待していたのですが、メディア隆盛の民主主義の世の中、そんなことがあるわけないですよね。映画作品がそんな憶測を語ったりすることはなおさらありえないです。地味な作品なので総合点は低めですが、脚本と演技には満点です。[映画館(字幕)] 7点(2007-07-23 00:00:36)(笑:1票) (良:1票)

164.  ニュー・シネマ・パラダイス イタリア映画には少し辛い目の点数をつけたくなるのは素晴らしい映像や音楽の中にストリーやメッセージが埋没しているからでしょうか・・・・「イル・ポスティーノ」しかりで満点やつけられないんですね。深刻なメッセージを含む「ライフ・イズ・ビューティフル」なんかになるとなおさらです。アルフレートや子供時代のトトなど俳優さんたちはそれぞれに魅力的でした。なお、劇場版と完全版(ディレクタース・カット)のうちこちらを先に、両方見た後で書いていますが、完全版のほうでは劇場版で不満を残した点がすべて解決されていました。[DVD(字幕)] 7点(2007-07-16 01:20:03)

165.  テス 可もなく不可もなくといった作品。ポランスキー監督の美しい画面とキンスキーの美貌に酔いしれましたが原作の完成度があまりに高いので損をしている映画作品の一つと言えるでしょう。キンスキーのようにちょっとキツめの美女ではなくてボケっとした感じのかわいい女優さんのほうがストーリーに合うのでは等々口出ししたくなるのはどうしようもありません。文学作品の中の美女のイメージは読者それぞれによって異なるので映画化しないほうがいいという極論まで唱えたくなるのですが、その点に関してこの作品には原作から独立したクリエイティビティーがあまり感じられず、点数もちょっと辛目です。美しい映像に免じてオマケ込みの以下の点数を献上。[DVD(字幕)] 7点(2007-07-15 09:07:40)

166.  SAYURI 日中のトップ・スターの競演を存分に楽しみました。チャン・ツィイー、ミッシェル・ヨー、ゴン・リーの中国三大美人女優がキモノに日本髪を楽しんでる雰囲気がよかった。重要な三人の役に日本人女優が一人も採用されなかったのはくやしい気もしますが、全員中国人で揃えたのも一人だけ浮いたりしないようにという配慮かもしれません。渡辺謙の存在感もよかった。でも役所広司ファンにはちょっと物足りない感じも・・・。戦後、進駐軍の相手をする時の英語がうますぎて興ざめでした。全編英語でやっているからしかたないんですけどね・・・。[DVD(字幕)] 7点(2006-06-19 10:09:50)

167.  トラ・トラ・トラ! 日章旗を前にして整列する真っ白な夏服の日本海軍の兵士たちや山本五十六ら、日本人海軍将校たちのセクシーなこと(アブナイ!アブナイ!)・・・。勝利は究極的には自由と民主主義にもたらされると説いた山本五十六、そして(2.26事件、5.15事件などによって当時、日本の民主主義は実際には麻痺状態だったのですが)国民の信託を受けたはずの内閣に権威で対抗するのではなく明治天皇の御製歌を朗読することによって内閣の戦争突入の意向を暗に批判した昭和天皇など、戦争に反対するこれだけの優れた日本人がいながら、外交の敗北という過程を経て日本が戦争に突入していく様がリアルに描かれていたのが良かったです。日本軍による真珠湾攻撃は山本五十六がラスト・シーンで言ったように戦術(tactics)上の勝利であり、戦略(strategy)上での日本の敗北を意味していました。二十世紀前半、人類は一度で懲りずに二度までも愚かな戦争を経験してしまったわけですが、旧戦勝国と旧敗戦国の映画陣が協力し、お互いの情報収集力や俳優、映画技術を駆使してあの頃一体何が起きたのかを冷静に分析し、それぞれの立場で描いたなら、オスカーどころかノーベル平和賞を受賞してもいいような人類全体に資する至宝が次々と生み出されることでしょう。 本作品でのアメリカでの評価はIMBDによると10点満点で平均7.4点(4,665人)、米国Amazon.comでは5点満点で平均4.5点(174人)。因みに「戦場にかける橋(Bridge over River Kwai)」は米国Amazon.comで同点(132人)、IMBDはデータなしです。冷静な分析がなされている戦争映画はアメリカではメチャ受けます。ましてや、この映画は謎に包まれたかつての敵国についてです。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-04-29 00:36:51)《改行有》

168.  ビヨンド the シー/夢見るように歌えば ポピュラー・ミュージック(いわゆるアメリカのポップス)が好きなら楽しめる作品。ストーリーはあまりに単純、主人公の成功の軌跡も単純なら出生の秘密を知った時の反応も単純・・・アメリカン・ビューティーのダメ親父役でオスカー主演男優賞を受賞したケビン・スペイシーが芸達者なのには驚きました。[DVD(字幕)] 7点(2006-04-24 07:05:26)

169.  海を飛ぶ夢 《ネタバレ》 安楽死や尊厳死という重いテーマ、深刻なテーマに正面きって取り組んでいる作品。「ミリオンダラーベービー」のように前半、他の要素で観客をひきつけたりしないところがハリウッド映画に対抗するヨーロッパ映画の意地のようでもあり、見ていてつらいところでもあります。アルゼンチン映画でアカデミー賞を受賞した「オフィシャル・ストーリー」なんかもそうですが、「良い作品に感動するためには忍耐が必要。」というのがこういった映画製作者の主張のようです。全身麻痺(首から下)で思い出すのは落馬で同じような状態になった俳優クリストファー・リーブです。最近、残念ながら自然死で亡くなりましたが、重装備の車椅子で医学研究や身障者の生活保障の必要性を説いて回り、アカデミー賞授賞式にまで出演した様子から、元気だった頃の役柄と重ね合わせて「真のスーパーマン」と呼ばれまでしたものです。スーパーマンにはおよそ似ても似つかないおっちゃんだから死んでもいいとか、そんなことは絶対にありません。しかしオペラ「ツーランドット」の王子のアリア(この曲、トリノ・オリンピック以後、日本では大ヒットですね)のレコードを聴きながら、おっちゃんがむっくり起き上がってスーパーマンみたいに窓から飛び出したのには驚きました。芸術に接している時には体が不自由でも空を飛ぶ心地になれるのかもしれません。だったら「クリストファー・リーブやこのおっちゃんのように、体が不自由でも生きてみようよ!」というのがこの作品のメッセージなのでしょう。[DVD(字幕)] 7点(2006-03-13 10:53:11)

170.  マダガスカル 巻頭の音楽は「野生のエルザ」、途中に「ニューヨーク、ニューヨーク」とか、名前は思い出せないけれど超有名な映画音楽があったりでレトロ派の人間にはたまらないです。ナショナル・ジオグラフィック(教育番組)のテーマなんてアメリカの外に住んでる人にはわかるのかな、なんて思いましたが、アニメ映像は華やかだし、自然についてちょっと考えさせるテーマもよし、ニューヨークの五番街や駅のシーンなんて、ニューヨーカーが見たら「あちゃー!!!」なんて言いたくなるほどリアルなんですよ。すごく楽しかったです。[映画館(字幕)] 7点(2005-09-06 00:16:49)(良:1票)

171.  カルメン(1983年/カルロス・サウラ監督) カルメンのフラメンコ版という着想が面白いです。ギターは小さなオーケストラだと言ったのはベートーベンだったか・・・オーケストラに負けない音楽とフラメンコの迫力には圧倒されっぱなしでした。ただ、カルメンがドン・ホセを誘惑する時に歌うスペインの風物を称える有名な三拍子の曲は本当のオーケストラとアルト歌手の歌声で流れていましたけどね・・・。10点満点からの減点法で7点なのは重要な役柄の男性に魅力がないからです。監督アントニオがやせぎすで般若みたいな顔をしているので-1点、ギタリストはハゲで少なくとも私には魅力が感じられないので-1点(ギターさえがうまければいいのかもしれませんが、ストーリーの中ではそれだけではすまないのです)、闘牛士役は背が低くて小太りでにやけた感じなのでこれまた-1点・・・のっけから偏見だらけのコメントですみません。もしこのコメンゴが削除されずに残ったらこれらの点を加味して私の点数に上乗せしてください。主演の女優さんは小悪魔的な感じをよく出していました。[地上波(字幕)] 7点(2005-08-12 03:58:51)

172.  シンデレラマン 「ミリオン・ダラー・ベービー」がアカデミー賞をさらった後でまたボクシングものか・・・よくやるな・・・でもさすがにイーストウッドとロン・ハワードでは味つけが違うだろうし・・・とあまり期待せずに見に行きました。ロン・ハワードとラッセル・クローのコンビなら「ビューティフル。マインド」みたいなもっと凝ったストーリーを想像していたのにあまりにシンプルな出来で驚きました。アラモ(2004)が同監督の作品だということは今、知ったのですが、「アポロ13号」や「ビューティフル・マインド」を見る限りカメラ美術に凝る監督という感じは持っていませんでした。でも、この作品では薄暗がりを写すカメラワークなどで凝りまくっているようです。結論ですが、たまにはシンプルなスポコンものやサクセス・ストーリーを楽しんでみたいというぶんには良い作品です。1930年代の雰囲気もよく出ていました。(因みに時代背景はアカデミー賞の多部門にノミネートされた「アビエーター」と同じです。)陳腐な作品になってしまったかもしれないストーリーをラッセル・クローとレニー・ゼルウィガーの演技派コンビが十分に見ごたえのあるものにしています。[映画館(字幕)] 7点(2005-08-08 00:47:29)(良:1票)

173.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005) やった!一番乗りのレビューですね!!!真面目な映画に一番乗りした時(「サヨナラ」「オフィシャル・ストーリー」)には後が続かなかったのですが、今回はうまくいくかな??? みなさん、よっく聞いてください。エンターテインメント大作ど真面目爆笑スペクタクル・ギャグSF宇宙もののこの手の映画は本当にいいですよ。大画面一杯に溢れる地球と宇宙の映像と音響だけで十分、見た甲斐を感じましたねえ。私は普通は字幕無しでも英語の台詞はほとんどわかるのですが、今回ばかりは英語の台詞の各単語の意味がわかっても言っている意味がナンセンスでチンプンカンプン・・・それでいて腹を抱えて笑っていたりして、何が何だか自分でもよくわかりません。随所に入る学校の授業や企業の説明会でOHPを使ってやるようなクソ真面目な説明も、大昔に友達がビデオに取って送ってくれた「カノッサの屈辱」なる大真面目爆笑教育ものを思わせてGood!日本で字幕を読んで理解するみなさんはどう笑うのか気にはなりますが・・・。見るなら断然、劇場がお勧め・・・私は中身を完全に理解したいのでDVDを(中古が出回るまで待って)購入するつもりですが・・・劇場に見に行こうかどうか迷っているみなさん、ラスト・シーンで画面一ぱいに展開されるわれらのなつかしい地球の美しい映像の数々・・・これだけで入場料の元は取れると思うので騙されたつもりで見に行ってください。なに?褒めるわりには点数があまり高くないって?私は個人的にはエンターテインメント系作品には最高で8点しかつけないのでこれでも奮発しているんですよ。[映画館(字幕)] 7点(2005-07-04 06:00:20)

174.  シティ・オブ・エンジェル ストーリーは度外視してカメラ・ワークを楽しみたい作品。天使の視点から見た、一般人にはめがくらむようなアングルの都会風景もよし、田園風景もよし、無表情なニコラス・ケージが天使なのもよし、心臓外科医を演じるおちゃめで真剣なメグ・ライアンもよし・・・ということで甘い点数をつけます。映画館で見た時には失敗したと思いましたが、今になって考えると「みんなのシネマレビュー」もまだ知らず、違うものを期待していったせいでがっかりしたけれどわりといい作品だったと思いなおしています。あまり考えないで気楽に見ましょうよ・・・。[映画館(字幕)] 7点(2005-06-25 23:28:53)

175.  トロイ(2004) 《ネタバレ》 ホメロスの叙事詩「イリアッド」を映画化したり小説化したりする時に主人公はギリシアの知将オデッセウス(ホメロスによる続編あり)だったり、トロイの武将アエネアス(ローマの詩人ヴェルギリウスによる続編あり・・・本作品中最後に一瞬登場して宝剣を受け取る)だったりで、誰が主人公でもいいのですが、本作品ではアキレウスが主人公なんですね。金髪で一見強そうではないけれどめちゃ強くて、自信と生意気さが「アマデウス」の中のモーツアルトを髣髴とさせて魅力的ですが神話性が中途半端です。アキレウスのキャラは神話的で原作でもわけがわからないのでどうでもいいんですが、本作品中ではトロイの巫女と恋に落ちるのでぶちこわしです。アキレウスは本来、筋金入りのホモで、ヘクトルに従弟を殺されて逆上し、それまで戦いの傍観者だったのにヘクトルとの対決に至るのです。パリスは本作品では世間知らずのボンボン・・・まあ、いいでしょう。トロイ戦争は、歴史では海洋民族ギリシア人が黒海沿岸貿易に進出するためにトロイへから地域の覇権を奪おうとして行ったと説明されていますが、「イリアッド」やこの映画ではこの教科書的事実には触れられていません。ホメロスは如何ともしがたい運命に翻弄される武人や王族の群像を書こうとしたようです。この戦いのそもそもの発端は、海の女神ティティスと人間の王様と結婚した際、披露宴に喧嘩の女神エリスが招待されず、女神エリスが怒って「一番美しい者へ」と文字を書いた呪いのりんごを投げ込み、臨時美人コンテストで最後に残った権力の女神ヘラ、美の女神ビーナス、知恵と勇気の女神アテナが、トロイの王子パリスのもとへ赴きそれぞれの女神は賄賂をちらつかせて金のりんごを自分のものにしようとし、結局、パリスが美の女神ビーナスが一番美しいと正直に言ったので・・・という風が吹けば桶屋がもうかる式の話なのですが、ここまで回りくどいからこそそれぞれの宿命を背負った武人たちの武勇に生きる姿が真に迫るのです。「祇園精舎の鐘の声」で始まる平家物語の武勇伝が心を捉えるのも「盛者必衰の理を表す」という哲理が背後にあるからなのです。教科書向け事実はともかく、文学作品には必須のこのような哲理が描き出されているかどうかでこの作品を評価しようと思って映画館に赴いたのですがまあ、こんなもんでしょう。7点(2004-08-11 07:31:50)

176.  ドリトル先生不思議な旅 レックス・ハリソンが飄々としたドリトル先生の役にぴったりはまっていて、後になってクレオパトラを見た時にシーザーに扮していたので吹き出してしまい、慣れるのにしばらく時間がかかりました。現在の「ハリー・ポッター」のように私の世代が子供だったころ、子供を本好きにしたのが井伏鱒二訳の「ドリトル先生シリーズ」でした。見る前まではミュージカル仕立てなのがひっかりましたが、音楽もいいし、「マイ・フェア・レディー」でも歌っているレックス・ハリソンの歌がうまいせいもあり、ファンタジーにぴったりな演出だと思います。この手の作品(ファンタジー+ミュージカル)の中では永遠に残る名作だと思います。7点(2004-05-12 03:09:36)

177.  アラビアのロレンス VHSがなくて劇場でしかこの映画を見られなかった時代の感動はものすごいものだったと思います。空の青と黄色い砂の大地を分ける地平線、残酷に照りつける太陽、駱駝を駆る人々等々・・・。でも、美術・音響はずっと優れていると思いながらも同じ民族自決をテーマにした「ガンジー」よりも3点も低い点数をつけた理由は、まず主人公の生き方・・・ガンジーが熟年に達してから本格的に自己犠牲に目覚めたのに対し、ロレンスの行動は若気の至りみたいなところが多分にあるし、(少なくとも作品中では)平気で暴力に訴えるという点、あるいはオックスフォード大学で考古学を専攻したアラブ通で軍人というよりもむしろ諜報部員だったロレンスの知性があまり描かれていない点、それから現在のアラブ世界の有様・・・民族自決(=民主主義)で及第点がつけられるのはエジプトくらいで残りの国々は最悪のイラクを始めとして「アラビアン・ナイトメア(悪夢)」の状態・・・でもこんなこと(特に後者)を映画の評価に加味することが妥当かどうかはわかりません。私個人の見方として理由付きでこのままにしておくと思います。ロレンスとアリとの衝撃的な出会い、「外国人は自分の井戸の水を飲んでもいいが、(先祖代々対立してきた)他部族の者には一滴たりとも飲ませない。」というアリの台詞が現在のアラブ世界の状況を語っています。さて、このアリ役として当初アラン・ドロンだったそうですが、眼の色のせいでどうメイクをしてもアラブ人に見えないので現地の俳優オマル・シャリフが選ばれたそうです。中近東出身の人に向かって以前、「オマル・シャリフって何?」と聞いて呆れられたことがありますが彼はアラブ世界では三船敏郎のような存在で、欧米の映画に民族を代表する役として出演した点は「ラスト・サムライ」の渡辺謙と同じです。アラン・ドロンのアリなんて想像もつかないほど役にはまって、いい味を出していますよね。7点(2004-04-19 23:10:13)

178.  タンポポ 私は大友柳太朗(巻頭のラーメンの先生)の食べ方のほうがおいしそうだと思います。(こんなこと主張しあうなんてしょうもな・・・。)大滝秀治、加藤嘉、中村伸郎、井川比佐志など超ベテラン俳優が惜しげもなく脇役やチョイ役に使われていい味を出している、配役の面でも贅沢な映画です。トンカツ屋のことで文句を言う浮浪者役も超有名な俳優さんのはずなのですが、名前が思い出せません。誰か教えてください。7点(2004-04-14 13:50:39)

179.  始皇帝暗殺 イエス・キリストは 1. ローマに布教に行く途中で病死した。2. 磔にあって刑死した。3. 天寿をまっとうした・・・の答えと同じくらい司馬遷の史記のこのくだりは日本人の知識人、特に男性にとって長い期間、常識と言える事実だったのことです。「・・・だったとのことです。」という断定を避ける言い方をしたのは源氏物語の中で光源氏のライバルが燕の皇太子が決意に煩悶する史記のくだりをあてこすりで暗誦する場面があるのを思い出したからで、私自身は史記は「覇王別姫」の元になった「垓下の戦」を高校の漢文の時間にちょろっと舐めた程度ですが・・・。コン・リーがやはり出演していますね。この人は強い女しか演じられないと私は思っているのですが、趙夫人のような強い女の役をどんどん演じてほしいです。でも、男と言い争った後でくるっと踵を返して肩を怒らせてスタスタ歩いていくようなのは止めてほしいです。もっとも「女の三従」なんていう道徳律が一般化されたのは後世のことで、この時代の女性がシャネル、ではなくてしゃなりしゃなりと歩いた、なんていう記述が「史記」あるとは思えないので、地のままでいくしかなかったのでしょうが・・・。日本の新石器時代の年代をこの頃だったのかな・・・などと推定するのに放射性炭素のお世話にならなければならない紀元前3世紀に、お隣の国では貨幣や度量衡の制定、交通路の整備、北方民族の侵入阻止などのために強大な指導力が必要とされるほど商工業が発達し、もちろん文字もあればウーマン・リブ運動もあった・・・というのは一番最後だけ未確認です。7点(2004-04-07 02:46:19)

180.  Mr.レディMr.マダム こんーな作品があったから「バードケージ」の点数が低いんですね。淀川長春さんもこちらのほうを評価していました。この作品はフランス映画らしく洒脱ですがフロリダ・ビーチを舞台にしたアメリカ映画で全く同じストーリーの「バードケージ」のほうが笑えますよ・・・。でもこちらを先に見た方には所詮リメークでしかないのかもしれません。この作品のアルバンのほうが「バードケージ」でネーサン・レインが演じたアルバートよりも女らしくて色っぽいですがネーサン・レインのほうが歌はうまいし芸達者です。芸達者すぎて品がないという感じがしないでもないですが・・・。男役のほうはどちらもマッチョ(「バードケージ」ではロビン・ウイリアムズ)でかっこいいです。息子役は「バ」のほうが大人っぽくて、こういう家庭で育ったら世の中の裏表を子供のころから知ってこうなふうに成長するだろうな、なんていう雰囲気です。二つの作品を比べるのは難しいですが先に見てしまったほうより1点低くします。7点(2004-04-05 14:31:09)

020.68%
110.34%
231.01%
362.03%
493.04%
5299.80%
65117.23%
75518.58%
87425.00%
94615.54%
10206.76%

全部

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