みんなのシネマレビュー |
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1902. ハンニバル(2001) 《ネタバレ》 ゲイリー・オールドマンが何かのインタビューで自分の出演作を子供に見せられないと言っていたのを思い出す。さもありなん。レクターにそそのかされたコーデルがあっさり裏切る姿がベストシーン。あとは気色悪いだけの駄作。ジュリアン・ムーアは前作から20年後の設定なら納得。[DVD(字幕)] 3点(2018-02-25 22:18:51) 1903. 暗黒への転落 《ネタバレ》 警官殺しの裁判劇と弁護士アンドリュー・モートンと被告ニック・ロマノの過去の回想シーンのメリハリの効いた展開に引き込まれる。顔に大きな傷のある検事がボギーに劣らぬ存在感で尋問模様は手に汗握る。スターに花を持たせるのだろうと思ったのがまさかの結末。彼の男気ある粋な物言いに見惚れるも最後の大演説には不同意。何発も銃弾を撃ち込まれた警官にも家族はいるのです。 エマという最良の伴侶が居ながら、負けん気が無く辛抱が出来ない被告の性根が原因であり、エマの棺が運び出されるのを遠くから見送る彼に腸が煮えくり返る「お前もそこから飛び降りて命を絶て」 真っ当に平凡に生きる事の値打ちを思い知らされる秀作。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-24 22:31:36)《改行有》 1904. コンフェッション 復讐の暗殺者<TVM> 《ネタバレ》 キャリア50年超で40回死んだジョン・ハートなので告解者の今夜殺す相手は神父なのだろうと期待を寄せる。二人のやりとりから二人の関係がすぐ分かる。過去の鬼畜な所業を身悶えして詫びる神父に盛り上がってまいりましたと思った途端・・・・・「えー? もう、終わっちゃった 何で?」ビックリ。1話10分未満のWEBドラマだとは知らなかった。特典映像でジョン・ハートが「1億人が観るのだから気は抜けない」と述べていた通り、全編座って話すだけであっても熱演ぶりが光る。緊張感が途切れない良作だっただけに物足りなさが残念でならない。[DVD(字幕)] 6点(2018-02-23 13:57:53) 1905. 何がジェーンに起ったか? 幼少時から憎しみ合った二人の密室劇で、山姥のようなジェーンがブランチの思惑を一つ一つ潰してゆく様は丹念なカメラワークもあいまってホラーであり心底恐ろしい。踏み躙られてもジェーンを思うブランチの心境が理解し難かったのが、「何がジェーンに起こったか?」が告白するラストで明らかになり、胸が塞がる。隣人とピアニストがもっと話に絡んでくれれば。ジョーン・クロフォードとベティ・デイヴィスは犬猿の仲だそうで、本作で二人を制御できるのはアルドリッチ監督ならではか。撮影現場の緊張感も半端なかったと想像できる。全編が異様なオーラに包まれる傑作。[DVD(字幕)] 9点(2018-02-21 16:51:39)(良:2票) 1906. 毒薬と老嬢 監督らしからぬブラックコメディ。良く練られた脚本での起承転結に一時も目が離せず。ケーリー・グラントのマシンガントークに辟易し、猿ぐつわ姿にホッとする。まともな者がいない登場人物の中で、ねずみ男のようなピーター・ローレの存在感が際立っていた。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-19 13:22:48)(良:1票) 1907. ひとりぼっちの青春 「他人の窮状を見て楽しむ為に観客はお金を払っている」主催者の台詞とダービーシーンの皆の藁にも縋る思いの姿の大恐慌時代の弱肉強食模様に胸が潰れそうに。「廃馬は射殺するんでしょう」に打ちのめされる。救いの無さ加減では3本の指に入る作品。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-18 23:07:51) 1908. トゥルー・ロマンス 《ネタバレ》 暴力描写の薄汚さにタランティーノ監督作のようだと思ったら脚本担当だったという。ではどうしてハッピーエンドなのか? 監督がどうしても二人を生かしたかったので脚本を変更したのだとか。バカップルがどうなろうと関心ないので観終わって「あ、そう。だから」としか思えず。豪華な俳優陣も例によって活かされない中身カラッポの愚作。胆の据わったデニス・ホッパーに+2点。[DVD(字幕)] 4点(2018-02-18 19:57:34) 1909. アギーレ/神の怒り 《ネタバレ》 ヴェルナー・ヘルツォーク監督とクラウス・キンスキーの最凶タッグの90分に亘る狂乱模様におなか一杯。心意気だけの歪んだ男のロマンの結末がリス猿の大群というのが侘しいが、このまま朽ちる事無く一花も二花も咲かせるのだろうと思わせるアギーレが印象深い。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-17 16:24:44) 1910. 剣鬼 特異な出生に対する世間の蔑みに晒されて生きる斑平の突飛過ぎるキャラクターに唖然とするも、世間に対する妖気とお咲に対する爽やかさを併せ持つ姿に市川雷蔵ならではの味わいを感じる。手塩にかけた花を愛でて穏やかに暮らす事が叶わない決闘模様が切なかった。[DVD(邦画)] 7点(2018-02-16 13:26:47)(良:1票) 1911. 賭博師ボブ 賭博師ボブの侠気に富んだ人柄に惹かれ、カジノから8億強奪の計画を練る時点で、監督特有の虚無感溢れる結末が浮かぶ。予想通り計画が署長に漏れ、署長はボブと友情を育んでいるのに期待は膨れ上がり画面に釘付けに。それがあの能天気にも程がある結末で心底ガッカリ。賭博師には「このドアホ」と、監督には「この裏切者」と言いたい。[DVD(字幕)] 4点(2018-02-16 00:58:06) 1912. インビクタス/負けざる者たち 《ネタバレ》 イーストウッド監督らしからぬ感動一直線の作品。ワールドカップ優勝もさることながら、マンデラ大統領その人に魅入りました。27年間の投獄生活を強いた者達への私怨を国の未来の為に捨てる姿にひれ伏します。今も毎日「死んでも許さない」と思うチンケな自分を浮き彫りにさせてくれた逸品。[DVD(字幕)] 8点(2018-02-10 23:58:57) 1913. 別離(2011) 何処の国でもありがちな家庭の問題に家政婦の流産事件が絡めてある物語。コーランに誓って証言出来ないというシーンはイラン映画らしいが、それなら最初から真実を言えばよいのであって、延々と繰り広げられる口論模様が鬱陶しかった。それにも増して鬱陶しくて吐き気がしたのが己の言い分を吐き散らかすだけの夫婦(特に嫁)の会話。私にとって何の糧にもならない愚作。[DVD(字幕)] 4点(2018-02-10 23:41:16) 1914. フォー・ザ・ボーイズ 《ネタバレ》 物語の導入部分からエンディングまで長さを感じさせない見事な展開。ディクシーとエディの二人に「腐れ縁とは、切ろうとしても切れない鎖縁」が思い浮かぶ。初めて観るベット・ミドラー(太地喜和子さんを彷彿させる)は魅力的でしたが、それにも増してジェームズ・カーンに惚れ惚れしました。ソニー・コルレオーネの印象しかない彼の魅力を発見出来たのは大きな収穫。ディクシーが授賞式でエディを助けるように遅れて登場した姿、二人の絆に涙が溢れた。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-08 15:19:27) 1915. 殺し屋たちの挽歌 《ネタバレ》 寡黙な殺し屋 ジョン・ハートに点数の全てを。その激シブさに惚れ惚れで釘付けに。何の躊躇いもなく人殺しをする彼が、噛みつかれたりかちあげられたり目潰しされたりと散々な目に遭わされた小娘を殺せずに命取りになった結末を悔しい思いで見つめる。あのウィンクは一体・・・・まさかの惚れた弱みだっとしたら・・・・悔しさで頭がクラクラする。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-07 13:50:46) 1916. 暗黒街の顔役(1932) パチーノのトニー・モンタナを少し上品で無邪気にしたポール・ムニのトニー・カモンテ。最期はパチーノにまったく及ばないものの、脇役の面々は本作が上回り、トータルでは本作がリメイクを上回る。world is yours が感慨深い。[DVD(字幕)] 8点(2018-02-07 01:13:06) 1917. 告発 《ネタバレ》 「アルカトラズに戻るくらいなら死んだ方がマシだ」ヘンリーの心の底からの叫びが納得の地下牢の地獄絵図。極悪非道の鬼畜野郎ならあっさり死刑にされるよりこういう所で死ぬまで過ごすのが良いが、ヘンリーの罪は飢えた妹の為に5ドルを盗んだ事と脱獄を図ろうとした事なので悲惨この上ない。罪に対する罰は当然ながら更生を目的とするという副所長の言葉が白々しく、演ずるゲイリー・オールドマンの妖怪ぶりが際立つ。邦題が的確に示している、暗部を白日の下に晒した新人弁護士の奮闘ぶりが検事のお粗末さもあって今一つ見応えに欠けたのが残念。舌なめずりするように出迎える副所長に毅然として応えるヘンリーは本作一の名場面で熱くさせられました。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-07 00:36:31) 1918. 太陽が知っている 4人の思わせぶりなだけの姿をダラダラ垂れ流すだけのつまらなさでイライラし通し。ポカーンとするのみの結末に詐欺に遭ったような脱力感で一杯。企画・配役・脚本・演出・邦題(まで)全てが安易な愚作。[DVD(字幕)] 3点(2018-02-04 00:55:50) 1919. 我が家の楽園 食うために好きでもなけりゃ楽しくもない仕事でクタクタになって納税の義務を果たしている者からすればバンダーホフの言動はムカツク。お伽噺と割り切って観る分にはカービーの存在感が光っており、ハーモニカを吹いている時の絶品の表情に+5点。[DVD(字幕)] 7点(2018-02-03 21:04:36) 1920. 裁きは終りぬ 末期癌の恋人の要請に応じて安楽死させた薬学研究所に勤める女性の裁判。無作為に選ばれた7人の陪審員それぞれの人となりが丹念に描かれており、彼らがメインの作品。病気の息子を殺そうとする衝動を堪える印刷屋さんの「自分ならどうするか、人の生死は神が決めるので、彼女は有罪」台詞が印象深い。7人それぞれが自身の価値観や置かれている状況でもって裁きを下す。専門家の裁きと陪審員の裁き、詰まるところ人が人を完全無欠に裁くのは不可能なのだと改めて思わされます。[DVD(字幕)] 7点(2018-01-30 16:47:13)
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